CPUグリスは標準付属以外を選ぶ方が良い?

最終更新日 2018年10月12日

熱伝導率が高く価格も高い CPU グリスなら選ぶ方が良いのか

高級グリスと格安グリスでCPUの冷え方はどう変わる? | 日経 xTECH(クロステック) では、様々な CPU グリスを使って CPU の温度を測定し、CPU グリスの違いによる CPU 温度の変化を調査した結果を掲載しています。CPU グリス以外にも、シートも調査対象に含めています。

調査に使われた CPU は Core i7-920、CPU クーラーは Core i7-920 に標準付属する CPU クーラーです。

メーカー名
製品名
熱伝導率
寸法
実勢価格
CPU温度
(アイドル時)
CPU温度
(負荷時)
アイネックス
PA-070シリコングリス標準タイプ
0.62W/m・K
-
210円
43 71
アイネックス
PA-080シリコングリス高性能タイプ
0.9W/m・K
-
380円
40 68
アイネックス
AS-04セラミックグリスCeramique
5.1W/m・K
-
720円
42 70
アイネックス
AS-05シルバーグリスArctic Silver 5
9W/m・K
-
1500円
40 67
アイネックス
HT-04低硬度放熱シリコーンゴムシート
5W/m・K
38×38mm、厚さ0.5mm
350円
42 84
ワイドワーク
SST-M50α Thermo-TranzM50α
50W/m・K
30×30mm、厚さ0.5mm
1500円
41 66
標準付属CPUグリス -
-
-
43 70

熱伝導率とは熱の伝わりやすさです。熱伝導率が高いほど熱をよく伝えます。

標準付属 CPU グリスよりも効果が高い CPU グリスを選びたい場合、CPU グリスに限れば AS-05 シルバーグリス Arctic Silver 5 なら選ぶ価値がありそうです。熱伝導シートとなりますが、SST-M50α Thermo-TranzM50α も選ぶ価値がありそうです。

ただし、標準付属 CPU グリスと比べるとアイドル時に2〜3度下がり、負荷時に3〜4度下がりますが、この差のためにコストをかけて AS-05 シルバーグリス Arctic Silver 5 や SST-M50α Thermo-TranzM50α を選ぶ方が良いのかは、人によって意見が分かれると思います。

また、別の CPU や CPU クーラーを使う等、条件が変わると結果も変わってくる可能性があると思います。

熱伝導率が高い CPU グリスを選ぶ方が良いのか

ASCII.jp:シリコン、シルバーなど半固体状サーマルグリスの性能を比較 (1/3)|CPUグリス徹底比較 冷えるのはどれだ? では、CPU グリスを変更したらどうなるかを CPU 温度の測定に加えてサーモグラフィーで観測も行った結果を掲載しています。

サーモグラフィーにより CPU クーラーの温度がわかり、CPU から CPU クーラーへの熱の伝わりやすさに CPU グリスによって違いがあるのかわかります。さらに CPU 周辺のマザーボードの温度もわかり、マザーボードの温度上昇の違いもわかります。

調査に使われた CPU は A10-6800K、CPU クーラーは標準付属の CPU クーラーです。PC パーツはバラック組みでまな板上での確認、計測タイミングは BIOS 画面で10分放置した段階での温度、ファン回転数は 3144PPM 前後に固定です。

メーカー名
製品名
熱伝導率 CPU温度 CPUクーラー
最高温度
アイネックス
Arctic Silver 5(型番:AS-05)
9.0W/m・K 38 42
アイネックス
シリコングリス 1.5g(型番:GS-01)
0.55W/m・K 42 33.9
アイネックス
シリコングリス標準タイプ(型番:PA-070)
0.62W/m・K 42 33.9
アイネックス
熱伝導グリス 大容量タイプ(型番:GS-04)
3.8W/m・K 42 34.7
アイネックス
シルバーグリス(型番:AK-450-SS)
9.24W/m・K 39 34
アイネックス
セラミックグリスCeramique 2(型番:AS-04A)
5.1W/m・K 40 41.1
サイズ
メタルフリーグリスGC-EXTREME
8.5W/m・K 39 36.9
アイネックス
ナノダイヤモンドグリスDX1(型番:JP-DX1)
16WW/m・K 39 36.2

Arctic Silver 5(型番:AS-05)

サーモグラフィーの温度は、CPU クーラーの最高温度部の温度です。CPU クーラーの最高温度部が CPU 温度に近ければ、それだけ熱が伝わっていることになります。

CPU クーラーの温度が CPU 温度よりも高くなったそうですが、同記事によるとそれだけ CPU クーラーに熱をしっかり伝えられているのかもしれませんが、はっきりとはわからないそうです。

シリコングリス 1.5g(型番:GS-01)

シリコングリス 1.5g(型番:GS-01) は、安価な CPU クーラーに付属している CPU グリスですが、CPU の温度が高めであり、熱伝導率が低いせいか CPU 温度と CPU クーラーの温度差が大きく、Arctic Silver 5(型番:AS-05) と比べると劣るのがわかります。

シリコングリス標準タイプ(型番:PA-070)

シリコングリス標準タイプ(型番:PA-070) も Arctic Silver 5(型番:AS-05) と比べると劣るのがわかります。

熱伝導グリス 大容量タイプ(型番:GS-04)

熱伝導グリス 大容量タイプ(型番:GS-04) は、シリコングリス 1.5g(型番:GS-01) や シリコングリス標準タイプ(型番:PA-070) よりも熱伝導率は高いですが、これらとあまり変わらない結果が出ています。

熱伝導グリス 大容量タイプ(型番:GS-04) も Arctic Silver 5(型番:AS-05) と比べると劣るのがわかります。

シルバーグリス(型番:AK-450-SS)

シルバーグリス(型番:AK-450-SS) は Arctic Silver 5(型番:AS-05) と同じくらい熱伝導率が高いですので、結果も同じくらいになると思われます。しかし、CPU 温度は同じくらい低くなっていますが CPU クーラーの温度は シルバーグリス(型番:AK-450-SS) の方が低いです。

Arctic Silver 5(型番:AS-05) では、CPU クーラーの温度が CPU 温度よりも高くなった現象が見られましたが、熱伝導率は同じでも シルバーグリス(型番:AK-450-SS) よりも Arctic Silver 5(型番:AS-05) の方が熱をよく伝えるのかもしれません。しかし、それなら CPU の温度にもっと差が見られるはずであり違うと思われます。原因は不明です。

セラミックグリスCeramique 2(型番:AS-04A)

セラミックグリスCeramique 2(型番:AS-04A) では、CPU 温度と CPU クーラーの温度が同じくらいなので熱をよく伝えていると考えられますが、それならもう少し CPU 温度が下がっても良さそうな気がします。両者の温度は同じくらいですが CPU クーラーの温度が CPU 温度よりも高い点も気になります。

メタルフリーグリスGC-EXTREME

メタルフリーグリスGC-EXTREME では、CPU 温度が低く、CPU クーラーの温度は CPU の温度に近く、良好な結果が出ています。

ナノダイヤモンドグリスDX1(型番:JP-DX1)

ナノダイヤモンドグリスDX1(型番:JP-DX1) では、CPU 温度が低く、CPU クーラーの温度は CPU の温度に近いので、安定した結果が出ています。

どの CPU グリスを選ぶ方が良いのか

標準付属 CPU グリスは比較対象に含まれていませんが、良い結果が出ている CPU グリスは標準付属 CPU グリスよりも優れていると思われます。 良い結果が出ているは、Arctic Silver 5(型番:AS-05)、シルバーグリス(型番:AK-450-SS)、メタルフリーグリスGC-EXTREME、ナノダイヤモンドグリスDX1(型番:JP-DX1) です。これらなら、標準付属 CPU グリスと比べて優れている可能性が高いので選ぶ価値がありそうです。

CPU や CPU クーラー等、条件が違えば結果も違う可能性があります。この調査では負荷時の CPU 温度や CPU クーラーの温度は測定されていませんが、負荷時の結果の方が大きな差が見られ、選ぶ価値が高い CPU グリスはどれなのか変わってくる可能性があります。

シルバーグリス Arctic Silver 5 を選ぶ方が良いのか

CPUグリス おすすめ Arctic Silver 5の効果 | パソコン工房 NEXMAG では、標準付属の CPU グリスとシルバーグリスの違いを比較したデータを掲載しています。

使われた CPU は、デスクトップパソコン用 CPU の Core i7-8700K と ノートパソコン用 CPU の Core i7-7700HQ です。

Core i7-8700K
  CPU温度
(アイドル時)
CPU温度
(負荷時)
標準付属CPUグリス 35 88
シルバーグリス 31 84

Core i7-7700HQ
  CPU温度
(アイドル時)
CPU温度
(負荷時)
標準付属CPUグリス 46 100
シルバーグリス 45 91

Core i7-7700HQ の方がシルバーグリスによる効果が出ていますが、同記事によるとノートパソコン用 CPU ではデスクトップパソコン用 CPU とは異なり CPU ダイがむき出しになっており、CPU ダイから直接ヒートシンクに熱移動をさせるためとなるからだそうです。

また、Core i7-7700HQ ではアイドル時の CPU 温度にあまり差が見られませんでしたが、同記事によるとアイドル時は CPU 自体の電力がカットされることや CPU ファンの自動回転数調整によるノートパソコン向け CPU 特有の設定により差があまり出なかったと推測されるそうです。

この調査でシルバーグリスが採用された理由は、パソコン工房がシルバーグリスを推奨しているからと考えられます。同記事には、シルバーグリスについて以下のとおり書かれています。
パソコン工房 iiyama PCのBTOカスタマイズのCPUグリスのオプションでは、数あるCPUグリスの中から、シルバーグリス Arctic Silver 5のみが選択可能です。理由は、長期にわたる使用でも高い効果が持続するという長年の実績の高さと、コストパフォーマンスの高さからの選択としての結果となります。
必ずシルバーグリス Arctic Silver 5 を選ぶ方が良いとまでは言えませんが、少なくともノートパソコン用 CPU の Core i7-7700HQ では結構差が大きく、動画編集や画像編集、PC ゲーム等の高い負荷がかかる作業を長時間行うなら、標準付属の CPU グリスよりもシルバーグリス Arctic Silver 5 を選ぶ方が良さそうです。

もちろんシルバーグリス Arctic Silver 5 以外でも同じくらい性能が高い CPU グリスがあるでしょうから、選ぶ方が良いのはシルバーグリス Arctic Silver 5 だけとは限りません。


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