なぜCore iからベンチマークスコアの伸びが鈍くなったのか

最終更新日 2018年10月19日

増加したトランジスタが主に性能向上のために使われなければベンチマークスコアは大幅に伸びない

数多くある CPU の中で比較する CPU によって見方が変わってきますが、インテル社の CPU は Core i というブランドになってからベンチマークスコアの伸びが鈍くなった印象を受けます。

ベンチマークがアップデートされ従来よりベンチマークスコアが低く出るようになったベンチマークもありますが、そのようなベンチマークを除き様々なベンチマークを見るとベンチマークスコアの伸びが鈍い傾向が見られます。

体感的にも Core i から性能の伸びが鈍くなった印象を受けますので、ベンチマークスコアの伸びが鈍くなったことは性能の伸びが鈍くなったことを反映していると思われます。

ここで PassMark のベンチマークスコアを見てみますが、Core i の中から性能が高い方の CPU を選んでいます。性能が非常に高いですが価格も非常に高い CPU は選んでいません。ベンチマークスコアは、2018年2月13日時点のものです。

アーキテクチャ コードネーム CPU コア
/スレッド
クロック ターボ PassMark
スコア
Nehalem Bloomfield Core i7-960 4/8 3.2GHz 3.46GHz 5848
Sandy Bridge Sandy Bridge-DT Core i7-2700K 4/8 3.5GHz 3.9GHz 8737
Ivy Bridge Ivy Bridge-DT Core i7-3770K 4/8 3.5GHz 3.9GHz 9534
Haswell Haswell-DT Core i7-4790K 4/8 4GHz 4.4GHz 11189
Broadwell Broadwell-H Core i7-5775C 4/8 3.3GHz 3.7GHz 11029
Skylake Skylake-S Core i7-6700K 4/8 4GHz 4.2GHz 11111
Kaby Lake Kaby Lake-S Core i7-7700K 4/8 4.2GHz 4.5GHz 12079
Coffee Lake Coffee Lake-S Core i7-8700K 6/12 3.7GHz 4.7GHz 16151

各 CPU のベンチマークスコアを見てみると、Core i7-2700K からベンチマークスコアの伸びが鈍くなったことがわかります。

ムーアの法則に限界が見え、微細化を進めトランジスタの数を増やすことが難しくなった可能性が考えられますが、Broadwell までは順調に微細化を進めています。

ただし、Broadwell の製造プロセスは 14nm ですが、そこから従来と比べて微細化が進まなくなり Coffee Lake の製造プロセスも 14nm です。

基本的に CPU は、微細化を進めトランジスタの数を増やすほど性能を高くすることができますが、増えたトランジスタは全て性能向上のために使われるわけではありません。

特に CPU 統合ビデオチップの性能向上のためにトランジスタの数が増やされた部分が大きいから、ベンチマークスコアの伸びが鈍くなったと考えられます。

Sandy Bridge から CPU にビデオチップが統合されるようになり、それから CPU 統合ビデオチップの性能は大幅に向上し続けています。

PassMark に限らず CPU の性能を評価するベンチマークは CPU 統合ビデオチップの性能は評価しませんので、CPU 統合ビデオチップの性能が向上してもベンチマークスコアは伸びません。

コア数が増えなければベンチマークスコアは大幅に伸びない

CPU はクロック周波数が高いほど性能が高いですが、Core i が発売する前からクロック周波数をさらに向上させることは難しい状況に入っており、コア数を増やす方向で大幅に性能を向上させてきました。

Core i7-960 から見るとコア数4つが長く続いており、コア数が増えていないこともベンチマークスコアが伸びなくなった要因の一つだと考えられます。

Core i7-8700K ではコア数が6つになり、ベンチマークスコアの伸びが大きくなりました。コア数を増やしたことだけがベンチマークスコアの大幅な伸びにつながったわけではないでしょうが、コア数の重要さがわかります。

性能が非常に高いですが価格も非常に高い CPU を選び、PassMark のベンチマークスコアを見てみても、コア数が増えるとベンチマークスコアの伸びが大きいことがわかりコア数の重要さがわかります。ベンチマークスコアは、2018年2月13日時点のものです。

アーキテクチャ コードネーム CPU コア
/スレッド
クロック ターボ PassMark
スコア
Westmere Gulftown Core i7-990X 6/12 3.46GHz 3.73GHz 9118
Sandy Bridge Sandy Bridge-E Core i7-3970X 6/12 3.5GHz 4GHz 12644
Ivy Bridge Ivy Bridge-E Core i7-4960X 6/12 3.6GHz 4GHz 13835
Haswell Haswell-E Core i7-5960X 8/16 3GHz 3.5GHz 15983
Broadwell Broadwell-E Core i7-6950X 10/20 3GHz 3.5GHz 19999
Skylake Skylake-X Core i9-7980XE 18/36 2.6GHz 4.2GHz 27959

Core i7-8700K や Core i9-7980XE を見ると、インテル社は従来よりもコア数を増やすことを重視してきた印象を受けますが、間違いなく AMD 社の Ryzen の影響があると思われます。

もし Ryzen が出てこなかったら Core i7-8700K のコア数は4つであり、Core i9-7980XE のようなコア数が多い CPU は出てこなかったかもしれません。

今後さらにコア数が増えベンチマークスコアが大幅に伸びる CPU が出てくるかもしれません。しかし、既に多くの人が CPU の性能を持て余す時代に入っており、コア数が増える傾向が続くと高性能 CPU を必要とする人がますます減り、低性能 CPU で十分だという人が増えると思われます。

ユーザーにとっては従来よりも安くて性能が高い CPU を買えますので良いことですが、インテル社や AMD 社にとっても良いことになるのかどうかは疑問です。


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