メインメモリー規格の違い

最終更新日 2023年09月07日

メインメモリー規格

メインメモリー規格一覧

メインメモリー規格には、メモリー規格、モジュール規格、チップ規格があります。

メモリー規格には、SDR SDRAM、DDR SDRAM、DDR2 SDRAM、DDR3 SDRAM、DDR4 SDRAM があります。(2017年12月1日時点)後者にいくほど新しいメモリー規格です。

DDR SDRAM 以降のメモリー規格がない時代では、SDR SDRAM は SDRAM と呼ばれていましたが、新たに出た DDR SDRAM と区別するために SDR SDRAM とも呼ばれることになりました。

DDR SDRAM を DDR1 SDRAM とし、DDR1 SDRAM、DDR2 SDRAM、DDR3 SDRAM、DDR4 SDRAM をまとめて DDR SDRAM と呼ぶことがありますが、一般的には DDR SDRAM は SDR SDRAM の後継であり、かつ DDR2 SDRAM の前のメモリー規格のことを指します。

SDR SDRAM、DDR SDRAM、DDR2 SDRAM、DDR3 SDRAM、DDR4 SDRAM は、SDRAM の部分を略して SDR、DDR、DDR2、DDR3、DDR4 と呼ばれることもあります。

それぞれのメモリー規格には複数のモジュール規格、チップ規格があります。モジュール規格、チップ規格によってメモリークロック、メモリーバスクロック、動作クロック周波数、データ転送速度が異なります。

メモリー規格 モジュール規格
(チップ規格)
メモリー
クロック
メモリーバス
クロック
動作クロック
周波数
データ
転送速度
SDR SDRAM PC-66 66MHz 66MHz 66MHz 0.5GB/s
PC-100 100MHz 100MHz 100MHz 0.8GB/s
PC-133 133MHz 133MHz 133MHz 1.1GB/s
DDR SDRAM PC-1600
(DDR-200)
100MHz 100MHz 200MHz 1.6GB/s
PC-2100
(DDR-266)
133MHz 133MHz 266MHz 2.1GB/s
PC-2700
(DDR-333)
166MHz 166MHz 333MHz 2.7GB/s
PC-3200
(DDR-400)
200MHz 200MHz 400MHz 3.2GB/s
DDR2 SDRAM PC2-3200
(DDR2-400)
100MHz 200MHz 400MHz 3.2GB/s
PC2-4300
(DDR2-533)
133MHz 266MHz 533MHz 4.3GB/s
PC2-5300
(DDR2-667)
166MHz 333MHz 667MHz 5.3GB/s
PC2-6400
(DDR2-800)
200MHz 400MHz 800MHz 6.4GB/s
DDR3 SDRAM PC3-6400
(DDR3-800)
100MHz 400MHz 800MHz 6.4GB/s
PC3-8500
(DDR3-1066)
133MHz 533MHz 1066MHz 8.5GB/s
PC3-10600
(DDR3-1333)
166MHz 667MHz 1333MHz 10.67GB/s
PC3-12800
(DDR3-1600)
200MHz 800MHz 1600MHz 12.8GB/s
PC3-14400
(DDR3-1800)
225MHz 900MHz 1800MHz 14.4GB/s
PC3-14900
(DDR3-1866)
233MHz 933MHz 1866MHz 14.9GB/s
PC3-16000
(DDR3-2000)
250MHz 1000MHz 2000MHz 16GB/s
PC3-17000
(DDR3-2133)
266MHz 1066MHz 2133MHz 17.06GB/s
PC3-19200
(DDR3-2400)
300MHz 1200MHz 2400MHz 19.2GB/s
PC3-21300
(DDR3-2666)
333MHz 1333MHz 2666MHz 21.3GB/s
DDR4 SDRAM PC4-12800
(DDR4-1600)
100MHz 800MHz 1600MHz 12.8GB/s
PC4-14900
(DDR4-1866)
116MHz 933MHz 1866MHz 14.9GB/s
PC4-17000
(DDR4-2133)
133MHz 1066MHz 2133MHz 17.06GB/s
PC4-19200
(DDR4-2400)
150MHz 1200MHz 2400MHz 19.2GB/s
PC4-21300
(DDR4-2666)
166MHz 1333MHz 2666MHz 21.3GB/s
PC4-22400
(DDR4-2800)
175MHz 1400MHz 2800MHz 22.4GB/s
PC4-24000
(DDR4-3000)
187MHz 1500MHz 3000MHz 24.0GB/s
PC4-25600
(DDR4-3200)
200MHz 1600MHz 3200MHz 25.6GB/s
PC4-26400
(DDR4-3300)
206MHz 1650MHz 3300MHz 26.4GB/s
PC4-26600
(DDR4-3333)
208MHz 1666MHz 3333MHz 26.6GB/s
PC4-27200
(DDR4-3400)
212MHz 1700MHz 3400MHz 27.2GB/s
PC4-27700
(DDR4-3466)
216MHz 1733MHz 3466MHz 27.7GB/s
PC4-28800
(DDR4-3600)
225MHz 1800MHz 3600MHz 28.8GB/s
PC4-29800
(DDR4-3733)
233MHz 1866MHz 3733MHz 29.8GB/s
PC4-34100
(DDR4-4266)
266MHz 2133MHz 4266MHz 34.1GB/s

SDR SDRAM では、モジュール規格名の数字部分は動作クロック周波数を示しています。SDR SDRAM にはチップ規格がありません。

DDR SDRAM からは、モジュール規格名の数字部分はデータ転送速度を示しており、チップ規格の数字部分は動作クロック周波数を示しています。

例えば、モジュール規格が PC-1600 ならデータ転送速度は 1600MB/s(1.6GB/s)、チップ規格が DDR-200 なら動作クロック周波数は 200MHz です。

メインメモリー規格の主な違い

メインメモリーは、動作クロック周波数が高いほど、データ転送速度が速いほど高性能なので、メモリー規格が新しいほど性能が高いです。ただし、同じメモリー規格でもモジュール規格(チップ規格)によって動作クロック周波数とデータ転送速度が異なりますので、比較するモジュール規格(チップ規格)によっては古いメモリー規格の方が高性能な場合があります。

同じメモリー規格の中では、メモリークロックが高いほどメモリーバスクロックと動作クロック周波数も高く、またデータ転送速度が速くなりますので高性能になります。

メインメモリーの動作電圧はメモリー規格によって異なり、メモリー規格が新しいほど動作電圧が低いです。

メモリー規格は互換性がありませんが、モジュール規格(チップ規格)は互換性があります。

以上がメインメモリー規格の主な違いとなります。以下では、メインメモリー規格の主な違いについてもう少し詳しく記載しています。

メモリークロック、メモリーバスクロック、動作クロック周波数

メモリークロック、メモリーバスクロック、動作クロック周波数が高いほど高性能

メインメモリーは、動作クロック周波数が高いほど性能が高いです。このメインメモリーの動作クロック周波数とは別にメモリークロックとメモリーバスクロックがありますが、メモリークロックとメモリーバスクロックが高いほど性能が高いとも言えます。

メインメモリー内部にはメモリーセルが大量にあります。各メモリーセルは1ビットのデータを記憶できます。メモリークロックとは、メモリーセルの動作クロック周波数です。メモリークロックが高いほど、メモリーセルの動作速度が速くなります。

メモリーバスクロックとは、メインメモリーとメモリーコントローラー間の動作クロック周波数のことです。メモリーバスクロックが高いほど、メインメモリーの動作速度が速くなります。

メモリークロック(メモリーセルの動作クロック周波数)、メモリーバスクロック(メインメモリーとメモリーコントローラー間の動作クロック周波数)、メインメモリーの動作クロック周波数の3つは密接な関係にあります。

メモリークロックの高クロック化は難しい

メモリークロックとメモリーバスクロックを高くすれば、メインメモリーを高速化できます。しかし、メモリークロックを高くするためにはメモリーセルのサイズを大きくする必要があり、メインメモリー1枚あたりのメモリーセル数が減り容量も減ることにつながるため、メモリークロックを高くすることは難しいです。

メモリークロックと比べればメモリーバスクロックを高くすることは難しくありませんが、メモリーバスクロックだけ高くしてもメモリークロックも高くしなければ高速化できません。メインメモリーの動作速度を速くするためには、メインメモリー内部にあるメモリーセルの動作速度も速くしなければなりません。

あくまでもイメージであり実際のメインメモリーの動作からかけ離れている説明となりますが、以下のように例えばメモリーバスクロックを 1GHz から 2GHz にして高速化しようとしてもメモリークロックを 1Hz から 2Hz にすることは難しい、このような壁があります。

メモリーバスクロック メモリークロック
1Hz(1秒間に1ビットのデータ読み書き命令が1回) 1Hz(1秒間に1ビットのデータ読み書きを1回)
↓高速化
2Hz(1秒間に1ビットのデータ読み書き命令が2回) 2Hz(1秒間に1ビットのデータ読み書きを2回)(※)
(※)メモリークロックを高くするこが難しく実現できない

SDR SDRAM は、メモリークロックとメモリーバスクロックは同じです。DDR SDRAM からは、複数のメモリーセルに対して同時にデータ読み書きをすることでメモリークロックを高くせずにメモリーバスクロックを高くし、メインメモリーの高速化を実現しています。

DDR SDRAM におけるメインメモリーの高速化

DDR SDRAM では、2つのメモリーセルに対して同時にデータ読み書きをし、メモリークロックを変えずにメモリーバスクロックを2倍にしています。

以下の説明も、あくまでもイメージであり実際のメインメモリーの動作からかけ離れている説明となります。ここでは、メモリークロックを 1Hz として変えないとし、メモリーバスクロックを 1Hz から 2Hz へ2倍にすることを考えます。

メモリーバスクロックが2倍になれば単位時間あたりのデータ読み書き命令の数も2倍になり、メモリーセルでは単位時間あたりにデータ読み書きできる回数を2倍にしなければならないところです。そこで、2つのメモリーセルに対し同時にデータ読み書きすることで、メモリーセルでのデータ読み書きできる回数を実質2倍にします。

メモリーバスクロック メモリークロック
1Hz(1秒間に1ビットのデータ読み書き命令が1回) 1Hz(1秒間に1ビットのデータ読み書きを1回)
↓高速化
2Hz(1秒間に1ビットのデータ読み書き命令が2回) 1Hz(1秒間に1ビットのデータ読み書きを1回)(※)
1Hz(1秒間に1ビットのデータ読み書きを1回)(※)
(※)2つのメモリーセルに対し同時データ読み書きし1秒あたり2回分の命令を実行する

上記ではメモリーバスクロックを 1Hz から 2Hz へ2倍にするとしましたが、実際には DDR SDRAM ではメモリーバスクロックをメモリークロックの2倍としていません。

SDR SDRAM では1クロックあたり1回の命令を出しメインメモリーは1クロックあたり1回動作します。DDR SDRAM からは1クロックあたり2回の命令を出しメインメモリーは1クロックあたり2回動作します。つまり、メモリーバスクロックは2倍にはなっていませんが実質2倍となっています。

1クロックあたり2回動作することで1クロックあたり2回データ転送できる仕組みを DDR(Double Data Rate)と呼びますので、メモリー規格は DDR SDRAM となりました。

ちなみに、SDR SDRAM の SDR は Single Data Rate あり、1クロックあたり1回データ転送できる仕組みを SDR(Single Data Rate)と呼びます。

DDR により実質的でもメモリーバスクロックが高くなりますのでメモリークロックを高くしなければならないところですが、その代わりに2つのメモリーセルに対し同時にデータを読み書きすることでメモリークロックを高くせずに高速化します。

メモリーバスクロック メモリークロック
1Hz(1秒間に1ビットのデータ読み書き命令が1回) 1Hz(1秒間に1ビットのデータ読み書きを1回)
↓高速化
1Hz(1秒間に1ビットのデータ読み書き命令が2回) 1Hz(1秒間に1ビットのデータ読み書きを1回)(※)
1Hz(1秒間に1ビットのデータ読み書きを1回)(※)
(※)2つのメモリーセルに対し同時データ読み書きし1秒あたり2回分の命令を実行する

メインメモリーに対しデータ読み書きするためにデータが通るバスでは、1秒間に1ビットのデータ読み書き命令が2回行われるので、1秒間に1ビットのデータを2回通す必要があります。そのため、このバスのクロック周波数は 2Hz となります。このバスのクロック周波数を高くすることも、メモリークロックと比べれば難しくありません。

メインメモリーを外部の視点で見ると、メインメモリーは 2Hz で動作する、すなわち1ビットのデータ読み書きを1秒間あたり2回実行すると見えます。この 2Hz のことをメインメモリーの動作クロック周波数と呼びます。

つまり、メモリーバスクロックを2倍にしたものがメインメモリーの動作クロック周波数ということです。しかし、一般的にはメインメモリーの動作クロック周波数とはメモリーバスクロックを指すことが多いですが、ここではメインメモリーの動作クロック周波数は、メモリーバスクロックを2倍にしたものを指すとします。

DDR2 SDRAM 以降におけるメインメモリーの高速化

DDR2 SDRAM では、メモリーバスクロックはメモリークロックの2倍となり、4つのメモリーセルに対して同時にデータ読み書きを行います。

メモリーバスクロック メモリークロック
1Hz(1秒間に1ビットのデータ読み書き命令が2回) 1Hz(1秒間に1ビットのデータ読み書きを1回)(※1)
1Hz(1秒間に1ビットのデータ読み書きを1回)(※1)
↓高速化
2Hz(1秒間に1ビットのデータ読み書き命令が4回) 1Hz(1秒間に1ビットのデータ読み書きを1回)(※2)
1Hz(1秒間に1ビットのデータ読み書きを1回)(※2)
1Hz(1秒間に1ビットのデータ読み書きを1回)(※2)
1Hz(1秒間に1ビットのデータ読み書きを1回)(※2)
(※1)2つのメモリーセルに対し同時データ読み書きし1秒あたり2回分の命令を実行する
(※2)4つのメモリーセルに対し同時データ読み書きし1秒あたり4回分の命令を実行する

DDR3 SDRAM では、メモリーバスクロックはメモリークロックの4倍となり、8つのメモリーセルに対して同時にデータ読み書きを行います。

DDR4 SDRAM では、メモリーバスクロックはメモリークロックの8倍となり、16つのメモリーセルに対して同時にデータ読み書きを行います。

同じメモリークロックという条件で比較すれば、DDR SDRAM は SDR SDRAM と比べて2倍高速化、DDR2 SDRAM は DDR SDRAM と比べて2倍高速化、DDR3 SDRAM は DDR2 SDRAM と比べて2倍高速化、DDR4 SDRAM は DDR3 SDRAM と比べて2倍高速化しています。

チップ規格と動作クロック周波数

上記ではメモリークロックを固定して考えましたが、実際にはメインメモリーはメモリークロックを高くして高速化を実現しています。ただし、メモリークロックを高くするとしても 200〜300MHz 程度までです。

メモリークロックが変われば、メモリーバスクロックとメインメモリーの動作クロック周波数も変わります。メモリー規格には、メモリークロックの違いで複数のチップ規格があります。ただし、SDR SDRAM にはチップ規格がありません。

チップ規格は、メモリー規格の最初の文字列とメインメモリーの動作クロック周波数を組み合わせて表します。例えば、DDR SDRAM のメインメモリーで、メモリークロックが 100MHz ならメモリーバスクロックも同じ 100MHz であり、メインメモリーの動作クロック周波数は2倍の 200MHz となりますので、チップ規格は DDR-200 です。

チップ規格からメインメモリーの動作クロック周波数だけでなく、メモリークロックとメモリーバスクロックもわかります。例えば、チップ規格が DDR2-400 なら、DDR2 SDRAM ではメモリークロックの2倍がメモリーバスクロック、メモリーバスクロックの2倍がメインメモリーの動作クロック周波数ですので、メインメモリーの動作クロック周波数は 400MHz、メモリーバスクロックは 200Mz、メモリークロックは 100MHz です。

データ転送速度

データ転送速度が速いほど高性能

メインメモリーは動作クロック周波数が高いほど性能が高いです。メインメモリーの動作クロック周波数からデータ転送速度を求めることができ、動作クロック周波数が高いほどデータ転送速度が速いです。そのため、メインメモリーはデータ転送速度が速いほど性能が高いとも言えます。

データ転送速度の求め方

メインメモリーに対しデータ読み書きするためにデータが通るバスの幅を、メモリーバス幅と呼びます。上記では、メモリーバス幅を1bit幅で考えましたが、メインメモリーのメモリーバス幅は 64bit です。1bit のデータが通れる道が64本あるというイメージとなります。

データ転送速度は、動作クロック周波数とメモリーバス幅から以下の計算式で求めることができます。

データ転送速度 = 動作クロック周波数(MHz)× メモリーバス幅(bit)

例えば、DDR-200 のデータ転送速度は、以下のとおりです。

200MHz × 64bit = 12,800Mbit/s = 1600MB/s = 1.6GB/s

DDR-200 は、1秒間に 1.6GB のデータを転送できるということです。

モジュール規格とデータ転送速度

同じメモリー規格でもチップ規格が異なればメインメモリーの動作クロック周波数も異なりますが、その動作クロック周波数から求められるデータ転送速度も異なります。

データ転送速度の違いでモジュール規格が定められており、DDR SDRAM の場合は PC と単位が MB/s のデータ転送速度の数字部分を組み合わせて表します。

先に DDR-200 のデータ転送速度を求めましたが 1600MB/s でしたので、モジュール規格は PC-1600 となります。

DDR2 SDRAM では PC に続けて2が付き PC2 と 単位が MB/s のデータ転送速度の数字部分を組み合わせて表します。DDR3 SDRAM では PC3 となり DDR4 SDRAM では PC4 となります。

また、動作クロック周波数からデータ転送速度が決まるようにチップ規格からモジュール規格が決まります。逆のパターンも同様です。そのため、チップ規格がわかればモジュール規格がわかり、逆にモジュール規格がわかればチップ規格がわかります。

データ転送速度が速いほどパソコンの性能が高くなる

それぞれのモジュール規格のデータ転送速度を見ると大きな差が見られます。メインメモリーのデータ転送速度が速くなればパソコンの性能が向上するので、例えばメインメモリーのデータ転送速度以外の仕様が同じでメインメモリーのデータ転送速度が2倍になればパソコンの性能が大きく向上しそうです。

しかし、データ転送速度が2倍は理論上であり実際は数割(2〜3割)データ転送速度が向上する程度です。また、メインメモリーに対し大量にデータの読み書きが発生しなければ、データ転送速度が数割向上するメリットは得られません。

メインメモリーの規格と互換性

メモリー規格と互換性

メモリー規格のSDR SDRAM、DDR SDRAM、DDR2 SDRAM、DDR3 SDRAM、DDR4 SDRAMは、物理的な互換性も電気的な互換性もありません。

メインメモリーとマザーボードの両者が対応しているメモリー規格が一致する必要があり、異なると使えません。

例えば、マザーボードのメモリースロットがDDR3 SDRAMに対応している場合、DDR3 SDRAM以外のメインメモリーを使えません。

モジュール規格(チップ規格)と互換性

モジュール規格(チップ規格)には互換性がありますが、動作クロック周波数が低い(データ転送速度が遅い)方に合わせて動作します。

あるモジュール規格(チップ規格)のメインメモリーは、そのモジュール規格(チップ規格)よりも低い動作クロック周波数で動作できますが、そのモジュール規格(チップ規格)よりも高い動作クロック周波数では動作できません。

例えば、PC3-10600(DDR3-1333)のメインメモリーは、PC3-8500(DDR3-1066)、PC3-6400(DDR3-800)としても使えます。

PC3-8500(DDR3-1066)に対応しているパソコンで使用可能であり、PC3-8500(DDR3-1066)として動作します。

次にパソコンに注目して例を出します。

例えば、PC3-10600(DDR3-1333)対応のパソコンには、PC3-12800(DDR3-1600)等のPC3-10600(DDR3-1333)よりも動作クロック周波数が高いメインメモリーを使えます。

動作クロック周波数が低い方に合わせて動作しますので、PC3-10600(DDR3-1333)の動作クロック周波数で動作します。

PC3-10600(DDR3-1333)対応のパソコンには、PC3-8500(DDR3-1066)等のPC3-10600(DDR3-1333)よりも動作クロック周波数が低いメインメモリーを使えません。

メインメモリーの規格とピン数

メインメモリーは規格が異なると物理的な互換性がありませんが、メインメモリーのマザーボードに差し込む部分の形状が規格によって異なっていることが理由です。

メインメモリーの仕様に記載されているピン数を確認すると、物理的な互換性がないとわかります。

原則的には、メインメモリーのピン数とマザーボードのメモリースロットのピン数が一致していると差し込むことができます。

ピン数が一致していても物理的な形状が異なると差し込むことができません。

規格が異なるとピン数も異なりますので、物理的な互換性がありません。

一部の規格に限ると規格が異なっていてもピン数が同じですが、形状が異なっていますので物理的な互換性がありません。

Micro-DIMMでは規格が同じでもピン数が異なる場合があり、物理的な互換性がありません。



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