ネットブックの終焉 - ノートパソコン

最終更新日 2023年09月07日

ネットブックのヒット

2008年に、ネットブックと呼ばれるノートパソコンが大ヒットしました。ネットブックは、ノートパソコン全体の中で比較すると、機能と性能は劣りますが、とても価格が安いのが特長であり、機能や性能が低くてもインターネットの利用程度に使用するなら十分でしたので、ネットブックと呼ばれるようになりました。

2009年になってもネットブックの高い人気は続きましたが、2010年頃になるとネットブックの人気は落ち、売れ行きが悪くなっていきました。

ネットブックの代わりに人気が出てきたのは、モバイルノートパソコンです。ネットブックが登場した頃は、モバイルノートパソコンは価格が高いもので20万円を超えるモデルが主流でしたが、2010年頃になると価格が10万円を割るモデルが多く見られるようになり、6〜7万円から購入できるようになりました。

ネットブックであれば、価格は3〜4万円でしたが、機能と性能の低さに不満を感じるユーザーは多く、2倍くらいの価格になっても機能と性能が高いモバイルノートパソコンを選ぶ方が良いと判断し選ぶようになったため、ネットブックの売れ行きは悪くなっていったと思われます。

インターネットの利用程度だけに使うなら、ネットブックの機能と性能で十分ですが、ネットブックはノートパソコンの一種であり、インターネット以外でも様々な用途で使いたくなるものでしょうから、多くのユーザーは価格が安くなったモバイルノートパソコンへ流れていったと思われます。

ネットブックが、ノートパソコンの一種ではなく、モバイルノートパソコンと住み分けできる何らかの特徴を持っていたら、ヒットは長く続いたかもしれません。

ネットブックの終焉と復活

2013年になると、ネットブックは見られなくなり終焉を迎えました。その後、モバイルノートパソコンは、さらに低価格化が進み、3〜4万円から購入できるようになり、ネットブックのような価格の安さになりましたが、ネットブックとは呼ばれていません。

価格は下がっても CPU 等のハードウェアは進化し、インターネットの利用以外の用途でも満足できる機能と性能を持つようになったため、ネットブックとは呼ばれていないと思われます。

今後は、インターネットの利用程度でしか満足できないような機能と性能を持つノートパソコンは登場しないと思われますので、ネットブックの復活はなさそうですが、インターネットの利用のみを前提にしたノートパソコンが登場すれば、ネットブックが復活するかもしれません。

2014年に、Chromebook(クロームブック)と呼ばれるノートパソコンの一種が、日本での発売がスタートしました。Chromebook は、Google 社が開発した Chrome OS を搭載しており、インターネットの利用のみを前提にしたノートパソコンです。

使用できるソフトウェアは、ウェブアプリケーションのみであり、Chrome ブラウザ上で動作させて使用します。データは、基本的にクラウドに保存し、本体には保存しません。そのため、インターネット接続環境が必須となります。

もし、Microsoft 社がインターネットの利用のみを前提にした Windows を開発し、その Windows を搭載したノートパソコンが登場すれば、ネットブックと呼ばれるかもしれません。


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