ACアダプターの選び方 - その他 周辺機器の選び方

最終更新日 2017年02月01日

トランス式とスイッチング式の選び方

トランス式とスイッチング式の違い

ACアダプターには、トランス式とスイッチング式があります。両者の違いにおいて出力電圧に関することでは、トランス式では定格電流の値が流れた時に、出力電圧の値が出力されます。スイッチング式では、流れる電流値によらず出力電圧の値が出力されます。

例えば、定格電流が 2A、出力電圧が 20V のACアダプターがあるとします。トランス式だと、電流 2A が流れると出力電圧は 20V となりますが、2A より小さい電流が流れると出力電圧は 20V とならず、20V より高くなります。スイッチング式では、電流 2A 流れても 2A より小さい電流が流れても、出力電圧は一定の 20V です。

機器に合わせて使う必要あり

パソコンに限らず、ACアダプターで動作する機器には、トランス式のACアダプターを使用することを前提に作られた製品と、スイッチング式のACアダプターを使用することを前提に作られた製品があります。

前者にスイッチング式のACアダプターを接続、または後者にトランス式のACアダプターを接続しても、正常に動作することがありますが、正常に動作しないだけでなく、機器の故障や異常発熱して火災等の事故につながる恐れがあります。

特に問題なのは、スイッチング式のACアダプターを使用することを前提に作られた製品に、トランス式のACアダプターを接続して使用することです。そのような製品では、定格電流より小さい電流が流れて異常に高い電圧がかかってしまう可能性が高いです。

パソコン向けACアダプターはスイッチング式

ACアダプターで動作する機器の仕様には、トランス式とスイッチング式どちらのACアダプターを使うのか記載されていないことが多く、ACアダプターの仕様にもトランス式とスイッチング式どちらなのか記載されていないことが多いです。

私が知る限りでは、パソコンはスイッチング式のACアダプターを使用することを前提に作られており、パソコン向けに販売されているACアダプターは全てスイッチング式ですが、もしかしたらトランス式があるかもしれません。

以下では、パソコンで使うならスイッチング式のACアダプターを選べば良く、パソコン向けに販売されているACアダプターを選べばスイッチング式であり問題ないとします。仕様等にパソコン向けとは記載されていないACアダプターでも、仕様等にスイッチング式だと記載されているなら選んでも問題ないとします。

トランス式とスイッチング式の組み合わせに問題があり故障が発生する等のリスクをなくしたいのであれば、純正ACアダプターか、対応している機種と一致するサードパーティのACアダプターを選ぶと良いです。この選び方であれば、トランス式とスイッチング式について気にする必要はありません。

純正ACアダプターとサードパーティのACアダプター

ノートパソコンや一体型デスクトップパソコン等、ACアダプターで動作するパソコンにはACアダプターが付属していますが、そのようなACアダプターを純正ACアダプターと呼びます。

ACアダプターを選ぶなら、純正ACアダプターを選ぶのが最もおすすめですが、純正ACアダプターは在庫切れで買えなかったり、在庫があっても価格が高くて買いにくいことがあります。

その場合、サードパーティ(社外)のACアダプターを選ぶ方法があります。サードパーティのACアダプターでも在庫切れが見られますが、純正ACアダプターよりは在庫があることが多いです。基本的にサードパーティのACアダプターは価格が安く、価格が高めでも小ささと軽さを追求した製品が見られます。

サードパーティのACアダプターの選び方

サードパーティのACアダプターを選ぶ場合、適切に選ばないとパソコンの故障や発煙発火等の事故につながることがあります。ACアダプターの選び方は難しくありませんが、間違って選んでしまうことは避けなくてはなりませんので慎重に選ぶ必要があります。

サードパーティのACアダプターによっては、特定の機種に対応していると仕様等に記載されています。例えば、あるメーカーの機種Aというパソコンを持っていて、その機種Aに対応しているサードパーティのACアダプターがあれば、それを選ぶのが簡単でおすすめです。

対応している機種に含まれていなくても、対応可能な場合があります。後に詳しく記載しますが、基本的にACアダプターは出力電圧、定格電流、出力電力、極性、プラグ形状の条件を満たせば、対応可能となります。

例えば、あるメーカーの機種Aというパソコンに対応しているとは仕様等に記載されていないACアダプターでも、出力電圧、定格電流、出力電力、極性、プラグ形状の条件を満たしていれば、機種Aで使うことができます。

これは純正ACアダプターにも当てはまります。ある機種に付属している純正ACアダプターは、その機種のみだけでなく、出力電圧、定格電流、出力電力、極性、プラグ形状の条件を満たせば他の機種でも使うことができます。

また、プラグ形状の条件を満たしていない、すなわちプラグ形状が一致していなくても、プラグ変換アダプターを使用すればプラグ形状の条件を満たすことができる場合があります。

パソコンで使用可能なACアダプターの条件

ACアダプターで動作するパソコンにACアダプターを接続して使うなら、ACアダプターの出力電圧はパソコンの動作電圧と同じ、ACアダプターの定格電流はパソコンの定格電流と同じか大きい、ACアダプターの出力電力はパソコンの消費電力と同じか大きい、ACアダプターの極性はパソコンの極性と同じ、ACアダプターのプラグの外径と内径はパソコンのジャックの外径と内径と同じである必要があります。

パソコン   使用可能なACアダプター
動作電圧 = 出力電圧
定格電流 定格電流
消費電力 出力電力
極性 = 極性
ジャックの外径と内径 = プラグの外径と内径

パソコンの動作電圧、定格電流、消費電力、極性、ジャックの外径と内径は、一般的にパソコンの仕様等に記載されていませんので、パソコンに付属している純正ACアダプターの出力電圧、定格電流、出力電力、極性、プラグの外径と内径から判断します。

つまり、パソコンの動作電圧、定格電流、消費電力、極性、ジャックの外径と内径は、それぞれパソコンに付属している純正ACアダプターの出力電圧、定格電流、出力電力、極性、プラグの外径と内径に一致するとします。

パソコンの動作電圧、極性、ジャックの外径と内径に関しては一致するのは当然ですが、純正ACアダプターの定格電流と出力電力には安全性を考慮して余裕があります。

つまり、定格電流と出力電力が純正ACアダプターより小さいACアダプターでも、問題なく使える可能性があります。それでも、安全性を考慮して、純正ACアダプターと比べて定格電流と出力電力が同じか大きいACアダプターを選ぶ方が良いです。

パソコン付属の純正ACアダプター   使用可能なACアダプター
出力電圧 = 出力電圧
定格電流 定格電流
出力電力 出力電力
極性 = 極性
プラグの外径と内径 = プラグの外径と内径

純正ACアダプターの出力電圧、定格電流、出力電力、極性、プラグ形状の調べ方

純正ACアダプターの出力電圧、定格電流、出力電力、極性は、純正ACアダプターの本体だけでなく、パソコンの裏面や背面にも記載されていることが多いです。

例として、Dell(デル)のノートパソコン Inspiron 17 5000シリーズ-5759 の純正ACアダプターを見てみます。

Dell(デル)のノートパソコン Inspiron 17 5000シリーズ-5759 の純正ACアダプター
Dell(デル)のノートパソコン Inspiron 17 5000シリーズ-5759 の純正ACアダプター

上部に 65W と記載されていますが、これは出力電力です。65W の右側だけでなく、OUTPUT の項目のところにも記載されていますが、19.5V (上が直線、下が点線の記号) 3.34A は、出力電圧と定格電流です。上が直線、下が点線の記号は、直流を意味しています。

真ん中の右側あたりにアースマークがあり、アースマークの左側の表記が極性です。後に詳しく記載しますが、この表記はセンタープラスを意味しています。

プラグの外径と内径は記載されていないことが多く、正確に測るなら 0.1mm 単位のノギスや定規が必要です。1mm 単位でも目視に頼る方法がありますが、0.1mm 単位の精度で測るのは難しいです。

正確に測るのが難しいようであれば、測定結果に近い外径と内径のプラグを複数用意すると良いです。例えば、外径 5mm くらい、内径 2mm くらいであれば、外径 5.0mm 内径 2.1mm のプラグや外径 4.8mm 内径 1.7mm のプラグ等を用意すれば一致する可能性が高まります。

ACアダプターの中には、様々な外径と内径のプラグが付属する製品もあれば、様々な外径と内径のプラグがそろったプラグ変換アダプターがあります。

出力電圧の選び方

電圧は合わせる必要あり

ACアダプターの出力電圧は、ACアダプターを接続するパソコンの動作電圧(純正ACアダプターの出力電圧)と同じにする必要があります。

ACアダプターの出力電圧の方が低いと、パソコンは動作しません。ACアダプターの出力電圧の方が高いと、パソコンは動作しても故障につながることがあります。

例えば、ACアダプターを接続するパソコンの動作電圧が 19V の場合、出力電圧が 19V のACアダプターを選ぶ必要があります。

出力電圧の高さを設定できるACアダプター

ACアダプターの中には、出力電圧の高さを設定できる製品があります。出力電圧の設定は、手動もあれば自動もあります。動作電圧が異なるパソコンで使い回したい場合は、出力電圧の高さを設定できるACアダプターを選ぶと良いです。

入力電圧の選び方

日本の電源コンセントに差し込んで使うなら、AC100V に対応している必要がありますが、日本以外で電圧が異なる国で使用するなら、その国の電圧に対応しているACアダプターを選ぶ必要があります。

ACアダプターの入力電圧は、多くの製品が AC100V から AC240V に対応している、すなわちほぼ全ての国の電圧に対応していますが、念のために確認しておくと良いです。

日本の東側では周波数 50Hz の電気、日本の西側では周波数 60Hz の電気が使われていますが、ACアダプターは AC100V に対応しているなら、両者の周波数に対応しています。

定格電流の選び方

定格電流は同じか大きい必要あり

ACアダプターの定格電流は、ACアダプターを接続するパソコンの定格電流(純正ACアダプターの定格電流)と同じか大きい必要があります。

ACアダプターの定格電流の方が小さいと、パソコンが正常に動作しないだけでなく、ACアダプターの故障につながることがあります。ACアダプターの定格電流の方が大きければ問題ありません。

例えば、ACアダプターを接続するパソコンの定格電流が 2A の場合、定格電流が 2A 以上のACアダプターを選ぶ必要があります。

出力電力の選び方

出力電力は同じか大きい必要あり

出力電力は、出力電圧×定格電流から求められます。出力電力と定格電流の選び方に問題がなければ、自動的に出力電力も問題ありませんが、念のために出力電力についても確認しておくと良いです。

定格電流と同様ですが、ACアダプターの出力電力は、ACアダプターを接続するパソコンの消費電力(純正ACアダプターの出力電力)と同じか大きい必要があります。

例えば、ACアダプターを接続するパソコンの消費電力が 40W の場合、出力電力が 40W 以上のACアダプターを選ぶ必要があります。

極性の選び方

センタープラスとセンターマイナス

ACアダプターのプラグには、極性があります。プラグには外側と内側があり、片方がプラス、もう片方がマイナスとなります。極性は、以下のような表記が使われます。メーカーによって多少表記が異なりますが、ほぼ同じです。

極性の表記(センタープラス、センターマイナス)
極性の表記(センタープラス、センターマイナス)

左側の表記だとセンタープラス、すなわち外側がマイナス、内側がプラスです。右側の表記だとセンターマイナス、すなわち外側がプラス、内側がマイナスです。極性の表記ではなく、極性についての説明が言葉で仕様に記載されている製品もあります。

極性の表記も説明もないACアダプターも見られますが、パソコンの様々な機種に対応しているならセンタープラスです。念のため購入前に極性を確認したい場合は、メーカーやショップへ問い合わせる方法があります。購入後に極性を調べることもできますが、極性チェック可能な機器が必要となります。

極性は合わせる必要あり

ACアダプターの極性は、ACアダプターを接続するパソコンの極性(純正ACアダプターの極性)と同じにする必要があります。極性が逆になってしまうと動作しない他、故障につながることがあります。

一般的にパソコンでは、ACアダプターの極性はセンタープラスですが、念のために確認しておくと良いです。

プラグ形状の選び方

外径と内径は合わせる必要あり

ACアダプターのプラグ、プラグを差し込むジャックには外径と内径があり、外径も内径も一致している必要があります。完全に一致していなくてもジャックにプラグを差し込める場合がありますが、ぐらつきは避けられません。ぐらつくだけでなく、通電しないこともあります。

ACアダプターで動作するパソコンの仕様等には、ジャックの外径と内径について記載されていない場合が多いので、その場合は自分で測定する必要があります。パソコンのジャックより純正ACアダプターのプラグの方が、外径と内径を測定しやすいです。

プラグ変換アダプター

プラグ形状の種類は多いですが、ACアダプターには複数のプラグが付属する製品があります。10種類以上付属していても、その中から外径と内径が合うプラグがないことは珍しくありません。それほど、プラグ形状の種類は多いです。

もし外径と内径が一致するプラグが付属するACアダプターが見つからない場合、プラグ変換アダプターから探してみるのがおすすめです。

パソコンにあるジャックと外径と内径が一致するプラグ変換アダプターが見つかり、そのプラグ変換アダプターを使う場合は、プラグ変換アダプターのジャックとACアダプターのプラグとの間で外径と内径が一致する必要があります。

プラグ変換アダプターのジャックは、外径 5.5mm 内径 2.1mm や外径 5.5mm 内径 2.5mm が多いですが、多数のプラグが付属するACアダプターであれば一致する可能性が高いです。

サイズと重量の選び方

サードパーティのACアダプターは、製品によってサイズと重量が異なります。基本的に出力電力が大きいほど、サイズが大きく重いです。

ACアダプターは持ち運ばず自宅等に設置して使うなら、サイズと重量を気にする必要はありませんが、持ち運ぶことがあるなら、できるだけサイズが小さくて軽い製品を選ぶのがおすすめです。

出力電力が低いACアダプターなら、サイズが小さくて軽い製品が多いですが、出力電力が高いACアダプターを選ぶなら、サイズが小さくて軽い製品を選ぶのは諦める必要があります。

例えば、出力電力が 100W くらいあるACアダプターは、出力電力が高い方となりますが、一般的にサイズが大きくて重いです。


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