対応周波数帯(バンド) - スマートフォンの選び方

最終更新日 2016年02月03日

対応周波数帯(バンド)の選び方

周波数帯とは

スマートフォンは、自分が利用する通信サービスで使われている通信規格だけでなく、周波数帯にも対応している必要があります。周波数帯はバンドとも呼ばれ、電波の通り道のようなものです。

たいていの通信サービスは複数の周波数帯を使用しており、その中で1つでも周波数帯に対応していれば通信できますが、周波数帯がカバーするエリアは周波数帯によって異なり、全ての周波数帯が日本全国をカバーしているわけではありません。周波数帯によっては一部のエリアのみカバーしている場合があります。

そのため、スマートフォンの対応周波数帯が少ないと、圏外や通信速度の低下が発生する可能性が高くなります。

また、通信サービスによっては、複数の周波数帯を使用して通信速度を高めています。そのため、スマートフォンでは、自分が利用する通信サービスの使用周波数帯に多く対応したモデルを選ぶ事が重要です。

周波数帯がカバーするエリア

通信サービスによって使われている周波数帯は異なりますが、周波数帯がカバーするエリアは、周波数帯によって異なります。スマートフォンのユーザーから見れば、使用できる周波数帯は通信サービスだけでなく、エリアによっても変わってきます。例えば、都市部のみカバーしている周波数帯は、その周波数帯を山間部では使えません。

各キャリアは、自社に割り当てられた複数の周波数帯を、それぞれの特性を考慮して使用しています。基本的に高い周波数帯は人口密度が高い都市部を主にカバーしており、低い周波数帯は人口密度が低い山間部を主にカバーしています。

低い周波数帯は、電波が遠くまで届きやすいので主に山間部をカバーしています。基地局の数が少なく、基地局間の距離が長い山間部では、低い周波数帯の方が適しています。

都市部は基地局の数が多く、基地局間の距離が短いので、電波が遠くまで届きやすい事が逆に悪影響となり干渉が大きくなるため、都市部では高い周波数帯が主にカバーしています。

スマートフォンに限らずモバイル端末のユーザーが増え、かつ各ユーザーの通信量が増えており、特に都市部では通信容量が足りなくなってきていますので、そのような場所では高い周波数帯だけでなく、干渉の問題はあっても低い周波数帯も使用して通信容量を大きくしています。周波数帯が多くなるほど、電波の通り道のようなものが増えるので通信容量が大きくなります。

通信事業者以外のショップで購入するなら、対応周波数帯の確認は必須

自分が利用する通信サービスの使用周波数帯に、全て対応したモデルを選べば万全ですが、そのようなモデルばかりではありません。

通信事業者は、自社の通信サービスで使用している複数の周波数帯に多く対応したモデルを販売しています。もし対応周波数帯が少ないモデルを販売すれば、通信速度が遅い、圏外でつながらない等、ユーザーからの不満が大きくなってしまいます。

また、複数の周波数帯がカバーしているエリアは多く、スマートフォンは空いている周波数帯に優先的に接続される仕組みになっており、もし対応周波数帯が少ないモデルが多く存在すると、一部の周波数帯に通信が偏り、周波数帯を効率的に使えません。

そのため、自分が利用する通信サービスを提供している通信事業者が販売するスマートフォンの中からモデルを選ぶなら、対応周波数帯が少ないモデルを選んでしまう事は基本的にありません。対応周波数帯について気にせずに選んでも問題ないくらいです。

通信事業者以外のショップでスマートフォンを購入するなら、対応周波数帯をよく確認して選ぶ必要があります。もし自分が利用する通信サービスの使用周波数帯に全く対応していないモデルを選んでしまうと、通信できません。

通信事業者に割り当てられた周波数帯

上記では、自分が利用する通信サービスの使用周波数帯に対応しているかどうか確認して選ぶと記載しましたが、その通信サービスを提供している通信事業者に割り当てられた周波数帯に対応しているかどうか確認して選ぶのが基本となります。

たいていの通信サービスは、その通信サービスを提供している通信事業者に割り当てられている周波数帯を、なるべく多く使用してカバーするエリアを広げ、通信容量を大きくし、通信速度を向上させています。

通信サービスの縮小で、通信サービスが使用する周波数帯が減る場合もありますが、利用者が多い比較的新しい通信サービスであれば、使用する周波数帯が追加される可能性が高いです。

そのため、スマートフォンでは、自分が利用する通信サービスを提供する通信事業者に割り当てられた周波数帯に対応しているかどうか確認して選ぶ方が良いです。

通信サービスは、通信事業者に割り当てられている周波数帯を全て使用しているとは限らず、また一部の周波数帯は無視しても問題ない場合がありますので、通信事業者に割り当てられている全ての周波数帯に対応しているモデルを選ぶ必要はありません。

各通信規格の周波数帯

周波数帯は、以下のように通信規格ごとに分ける事ができます。

W-CDMA バンド ・3G の通信規格 W-CDMA が使用する周波数帯
・4G(3.5G) の通信規格には、W-CDMA から発展していった HSUPA、HSDPA、HSPA、HSPA+、DC-HSDPA、DC-HSUPA、DC-HSPA があるが、これらの通信規格も W-CDMA バンド を使用する
CDMA2000 バンド ・通信規格 CDMA2000 が使用する周波数帯
・CDMA2000 に含まれている CDMA2000 1x、CDMA2000 3x は3Gの通信規格であり、CDMA2000 1x EV-DO、CDMA2000 1x EV-DO Rev.A、CDMA2000 1x EV-DO MC-Rev.A、CDMA2000 1x EV-DO Rev.B、CDMA2000 1x EV-DO Advanced は4G(3.5G) の通信規格ですが、これら全ての通信規格が CDMA2000 バンドを使用する
LTE バンド ・4G(3.9G)の LTE と AXGP が使用する周波数帯
・厳密には AXGP は LTE ではないが、LTE と互換性があり LTE の一種と見なされる

各バンドには、複数の周波数帯があります。各通信サービスは、その通信サービスの通信規格が使用するバンドに含まれる全ての周波数帯を使うわけではありません。

例えば、NTTドコモの通信サービス Xi は、使用している通信規格は LTE(FDD-LTE)であり、LTE バンドを使用します。通信サービス Xi は、LTE バンドの中でNTTドコモに割り当てられた周波数帯の中で、NTTドコモが Xi で使用すると決めた周波数帯のみ使えます。

自分が利用する通信サービスが W-CDMA、または W-CDMA から発展していった通信規格を使用するなら、対応している W-CDMA バンドを確認して選ぶ事になります。CDMA2000 バンド、LTE バンドに関しても同様です。

W-CDMA バンド

主な周波数帯

以下は、主な W-CDMA バンドの周波数帯です。各周波数帯には、バンド1等のように番号が付いています。バンドの番号が飛び飛びですが、日本国内で使われている周波数帯に限定して記載しているためです。海外で使われている周波数帯や未使用の周波数帯は、記載していません。

バンド 周波数帯 NTTドコモ ソフトバンク
バンド1 2100MHz(2.1GHz,2GHz)
バンド6(※1) 800MHz -
バンド8 900MHz -
バンド11 1500MHz(1.5GHz) -
バンド19 800MHz -
○:割り当てられている(2016年2月1日時点)
(※1)800MHz の再編でバンド19へ変更された

NTTドコモ

NTTドコモ、NTTドコモから基地局等を借りている MVNO が提供する通信サービスを利用するなら、バンド1とバンド19に対応しているモデルを選ぶ事が重要です。バンド6はバンド19へ変更されましたので、バンド6に対応していればバンド19に対応している事になります。

バンド1は高い周波数帯であり、主に都市部をカバーしています。バンド19は低い周波数帯であり、主に山間部をカバーしています。スマートフォンを都市部で使うならバンド1、山間部で使うならバンド19に対応していないと、圏外になってしまう可能性が高まります。

スマートフォンを都市部に限定して使うならバンド1のみ対応で十分かというと、そうとは言えません。都市部でも山間部でも高い周波数帯と低い周波数帯が有効に使われているエリアがあり、どこで使うとしても両者の必要性は高いです。

バンド1 対応は必須レベル
バンド6 対応は必須 レベル
バンド6かバンド19に対応していれば良い
バンド19

ソフトバンク

NTTドコモの場合と同様な選び方となりますが、ソフトバンク、ソフトバンクから基地局を借りている MVNO が提供する通信サービスを利用するなら、バンド1とバンド8に対応しているモデルを選ぶ事が重要です。

バンド11は、ソフトバンクの一部の通信サービスが使用している周波数帯ですが、そのような通信サービスを使用するならバンド11に対応しているモデルが必要です。ただし、バンド11の周波数帯は、2017年にLTE バンドとして使われる、すなわち W-CDMA バンドとしては使われなくなる予定です。

バンド1 対応は必須レベル
バンド8 対応は必須レベル
バンド11 非対応でも問題ない

CDMA2000 バンド

主な周波数帯

CDMA2000 バンドでは、各周波数帯はバンドクラス0等のようにバンドクラスと番号が付けられています。さらに一部のバンドクラスは、バンドサブクラスで分かれています。

バンドクラス バンドサブクラス 周波数帯 KDDI(au)
0 0 800MHz -
1 800MHz -
2 800MHz
3 800MHz -
6 - 2100MHz(2.1GHz,2GHz)
○:割り当てられている(2016年2月1日時点)

KDDI(au)

W-CDMA バンドの場合と同様な選び方となりますが、KDDI(au)、KDDI(au)から基地局を借りている MVNO が提供する通信サービスを利用するなら、高い周波数帯のバンドクラス6と、低い周波数帯のバンドクラス0のサブクラス2に対応しているモデルを選ぶ事が重要です。

バンドクラス0 - バンドサブクラス2 対応は必須レベル
バンドクラス6 対応は必須レベル

LTE バンド

主な周波数帯

以下は、主な LTE バンドの周波数帯です。

バンド 周波数帯 NTTドコモ KDDI(au) ソフトバンク
バンド1 2100MHz(2.1GHz,2GHz)
バンド3 1800MHz(1.8GHz,1.7GHz) -
バンド8 900MHz - -
バンド11 1500MHz(1.5GHz) - -
バンド18 800MHz - -
バンド19 800MHz - -
バンド21 1500MHz(1.5GHz) - -
バンド26 850MHz - -
バンド28 700MHz
バンド41 2500MHz(2.5GHz) -
バンド42 3500MHz(3.5GHz) - - -
○:割り当てられている(2016年2月1日時点)

NTTドコモ

NTTドコモ、NTTドコモから基地局等を借りている MVNO が提供する通信サービスを利用するなら、バンド1とバンド19に対応しているモデルを選ぶ事が重要です。バンド1に対応していないと都市部において、バンド19に対応していないと山間部において圏外になってしまう可能性が高まります。

バンド3とバンド21に対応していなくても圏外になる可能性は低いですが、通信が混雑しやすい都市部で使うなら、バンド3とバンド21にも対応しているモデルを選ぶ方が良いです。しかし、バンド3とバンド21への対応にこだわると、選べるモデルの範囲が狭まります。特にバンド21に対応しているモデルは少ないので、バンド21は無視して選ぶのもありです。

バンド28は、使われ始めたばかりの周波数帯であり、バンド21は無視して選んでも問題ありません。また、バンド28に対応しているモデルは少ないです。

バンド1 対応は必須レベル
バンド3 対応しているのが望ましい
バンド19 対応は必須レベル
バンド21 非対応でも問題ない
バンド28 非対応でも問題ない

KDDI(au)

KDDI(au)、KDDI(au)から基地局を借りている MVNO が提供する通信サービスを利用するなら、バンド1とバンド18に対応しているモデルを選ぶ事が重要です。バンド18は低い周波数帯ですが、KDDI(au)では都市部でも主に使われていますので、山間部に限らず都市部でも重要な周波数帯です。

バンド26はバンド18を含みますので、バンド26に対応しているならバンド18にも対応しています。すなわち、バンド26対応モデルを選ぶという事は、バンド18対応モデルを選ぶ事と実質同じです。

通信が混雑しやすいエリア都市部ではバンド11も重要ですので、そのような場所でスマートフォンを使うなら、バンド11にも対応したモデルを選ぶ方が良いです。

バンド28は、使われ始めたばかりの周波数帯であり、バンド21は無視して選んでも問題ありません。

バンド41は、KDDI のグループの通信事業者UQコミュニケーションズが提供する通信サービスで使われている周波数帯です。もう少し詳細に記載すると、通信規格 WiMAX 2.1 を使用する通信サービス WiMAX 2+ を使用するなら、バンド41に対応しているモデルを選ぶ必要があります。

バンド1 対応は必須レベル
バンド11 対応しているのが望ましい
バンド18 対応は必須レベル
バンド26 バンド18を含むので、バンド26対応ならバンド18に対応している
バンド28 非対応でも問題ない
バンド41 WiMAX 2.1 を使用するなら対応は必須レベル

ソフトバンク

ソフトバンク、ソフトバンクから基地局を借りている MVNO が提供する通信サービスを利用するなら、バンド1とバンド3、バンド8に対応しているモデルを選ぶ事が重要です。

ソフトバンクは、他の通信事業者と比べて、電波が遠くまで届きやすい低い周波数帯が割り当てられるのが遅かったため、電波が悪いとユーザからの不満が大きかったですが、低い周波数帯であるバンド8が割り当てられ、電波状況の改善へ進んでいます。

バンド28は、使われ始めたばかりの周波数帯であり、バンド28は無視して選んでも問題ありません。

バンド41は、通信規格 AXGP を使用する通信サービスで使われている周波数帯です。その通信サービスを使用するなら、バンド41に対応しているモデルを選ぶ必要があります。

バンド1 対応は必須レベル
バンド3 対応は必須レベル
バンド8 対応は必須レベル
バンド28 非対応でも問題ない
バンド41 AXGP を使用するなら対応は必須レベル