パソコン用に設置するなら二酸化炭素消火器を選ぶと良い理由

最終更新日 2023年09月07日

パソコンから発火する可能性は低いのでパソコン用に消火器を設置しておく必要性は低いですが、可能性はゼロではありませんので万が一の事態に備えておきたいなら消火器を設置しておくと良いです。

消火器と言えば白い粉末を放出するABC粉末消火器ですが、ABC粉末消火器を放出しパソコン内部に粉末が入り込むと最悪故障しデータを失います。

故障とデータ消失が発生しなくても、パソコン内部に入り込んだ粉末が後に故障につながる恐れがありますので掃除が必要ですが大変な作業となります。

消火器には二酸化炭素消火器があります。火は酸素がなくなると消えますが、二酸化炭素消火器は二酸化炭素を放出し、火の周りから酸素をなくすことで火を消します。

二酸化炭素は不活性ガス、すなわち化学変化を及ぼしません。また、二酸化炭素は電気絶縁性が高いです。そのため、二酸化炭素がパソコン内部に入り込んでも大丈夫です。

二酸化炭素は放出後に気体に変化しますので、ABC粉末消火器では届きにくいところにまで届きやすく、例えばパソコン内部が発火していれば消化しやすいです。放出された二酸化炭素は気体なので、掃除が不要です。

二酸化炭素消火器にはメリットだけでなくデメリットもあります。それは、二酸化炭素中毒に注意が必要なことです。最悪死亡事故につながります。

換気の悪い狭い部屋で大量に二酸化炭素を放出すると、窒息死してしまう危険性があります。二酸化炭素消火器を使う際は、ドアや窓を開けてから使う必要があります。

二酸化炭素消火器は汚れず掃除が不要なので、パソコン以外用にも設置しておきたくなりますが、二酸化炭素消火器はパソコン等の精密機器向けです。

住宅火災では、木材、紙、布団や洋服等の繊維等が燃える普通火災（A火災）、灯油や天ぷら油等が燃える油火災（B火災）、電気設備が燃える電気火災（C火災）に備えることが重要ですが、二酸化炭素消火器は普通火災に適していません。ABC粉末消火器ならどの火災にも適しています。

住宅では普通火災も油火災も電気火災も発生する可能性が高く、ABC粉末消火器は消化能力が高いので、消火器を設置するならABC粉末消火器を選ぶのが望ましいです。二酸化炭素消火器は、パソコン等の精密機器用に設置しておくと良いです。

他に液体を放射する水系消火器もあります。水系消火器は冷却効果と浸透性があり、再燃を防ぐ効果がありますので、ABC粉末消火器と併用すると効果的です。

水系消火器は液体によっては油火災に適していない、または電気火災に適していない場合がありますので、どの火災に備えて設置するのか考えて適切な水系消火器を選ぶ必要があります。

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