インテルCPUのIntel 7(10nm Enhanced SuperFin)

最終更新日 2024年02月28日

インテルCPUのIntel 7(10nm Enhanced SuperFin)とは

基礎

インテルCPUのIntel 7とは、10nm SuperFinの後継のプロセスルールです。当初の名称が10nm Enhanced SuperFinです。後に名称がIntel 7に変更です。

10nmの後継が10nm SuperFin、10nm SuperFinの後継がIntel 7なので、Intel 7は10nmの第3世代です。

Intel 7と10nm SuperFinの違い

Intel 7は10nm SuperFinと比べてワット当たりの性能が約10〜15%向上します。別の言い方だと、同じ消費電力ならクロック周波数が約10〜15%向上します。トランジスター密度は10nm SuperFinと変わりません。

プロセスルール名称変更理由

競合TSMCプロセスルールをわかりやすくする

インテルがプロセスルールの名称を変更した理由は、競合するTSMCのプロセスルールがどれかわかりやすくするためです。下表は、インテルのプロセスルールの旧名称と新名称、競合するTSMCのプロセスルールを整理した表です。

インテルプロセスルール 競合TSMC
プロセスルール
旧名称 新名称
10nm SuperFin 10nm SuperFin N7
10nm Enhanced SuperFin Intel 7 N6
7nm Intel 4 N5/N5P
7nm++ Intel 3 N4/N3
5nm Intel 20A N2
5nm++ Intel 18A -

旧名称と新名称に10nm SuperFinがありますが、これは変更なしです。10nm SuperFinとN6が競合しますが、数字が小さいN6の方が優れていそうな印象です。これでは誤解を招くので、10nm Enhanced SuperFinからプロセスルールの名称を変更です。Intel 7とN6であれば、数字が近いので競合するとわかりやすいです。数字を一致させる方がわかりやすいと思いますが、不一致にした理由は不明です。

Intel 2ではなくIntel 20Aの理由

Intel 20AではなくIntel 2が相応しいと見えます。プロセスルールの微細化が難しくなり、1.5mm等の小数になるとの予想があるため、新しい名称の付け方を導入しIntel 20Aです。20AのAはオングストロームを表します。オングストロームとは、0.1nmを表す長さの単位です。Intel 1.5等にする方法もありますが、わかりやすくするためにオングストロームを使用する表記に変更です。

出典

Intel、nmではない新命名法でのロードマップを発表 次は「Intel 7」に - ITmedia NEWS(2021/07/27更新記事)
ASCII.jp:インテルがプロセスの命名規則を変更した理由と今後の展望 インテル CPUロードマップ (1/3)(2021/08/02更新記事)
ASCII.jp:インテルがプロセスの命名規則を変更した理由と今後の展望 インテル CPUロードマップ (3/3)(2021/08/02更新記事)


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