インテルCPU開発コードネームのMeteor Lake(第14世代Core)

最終更新日 2024年03月06日

インテルCPU開発コードネームのMeteor Lake(第14世代Core)とは

基礎

インテルCPU開発コードネームのMeteor Lakeとは、Raptor Lakeの後継です。メテオレイクと読みます。

発売年

2023年にMeteor LakeのCPUの発売が始まりました。

マイクロアーキテクチャー

Meteor LakeのマイクロアーキテクチャーがRedwood CoveとCrestmontです。2つのマイクロアーキテクチャーを組み合わせています。先代のRaptor LakeのRaptor CoveとGracemontよりも性能が向上しています。

プロセスルール

Meteor Lakeのプロセスルールがタイルによって異なります。コンピュートタイルはIntel 4(7nm)、グラフィックスタイルはTSMC N5、SoCタイルとIOタイルはTSMC N6です。

Meteor LakeとFoveros

Foverosを利用しダイを積層

Meteor LakeではFoverosを利用しダイを積層しています。Foverosとは、ダイのバンプと別のダイのバンプを接続し、ダイを積層する技術です。フォベロスと読みます。バンプとは、ダイの電極部にメッキで形成した突起ですが、Foverosのバンプは特殊であり、銅製かつ柱の形状です。このバンプ同士をニッケルの半田で接続します。

FDIを利用しダイ同士を内部接続

ダイ同士の内部接続ではFDIを利用します。FDIとはFoveros Die Interconnectの略で、Foverosを利用し積層するダイ同士を接続するインターコネクトの規格です。

Meteor Lakeのタイル

Meteor Lakeがタイルを初採用

Meteor Lakeではタイルを初採用です。タイルとは、複数のダイを組みわせて1個のダイにする場合における、組み合わせるダイの呼び方です。横方向にダイを組み合わせるに限らず、縦方向にもダイを組み合わせます。

タイルの種類

タイルには複数の種類があります。ベースタイル、コンピュートタイル、グラフィックスタイル、SoCタイル、IOタイルがあります。ベースタイルの上に他のタイルを積層します。タイルの積層ではFoverosと呼ぶ技術を利用します。SoCタイルと他のタイルをTile-2-Tileで内部接続します。Tile-2-Tileとは、タイル同士を内部接続するインターコネクトです。

ベースタイルとは、タイル同士を接続するための配線があるタイルです。コンピュートタイルとは、CPUコアがあるタイルです。グラフィックスタイルとは、GPUコアがあるタイルです。SoCタイルとは、メモリーコントローラー、ディスプレイ出力等の機能があるタイルです。IOタイルとは、PCI Express Gen 5、Thunderbolt 4等のインターフェースの機能があるタイルです。

ベースタイルがデカップリングコンデンサーの役割も担う

Meteor Lakeにベースタイルがあります。ベースタイルとは、タイル同士を接続するための配線があるタイルです。Meteor Lakeのベースタイルには他にも重要な役割があり、その役割とはデカップリングコンデンサーです。バイパスコンデンサーとも呼びます。

デカップリングコンデンサーにより性能向上

デカップリングコンデンサーが、回路に供給する電源電圧のノイズを抑えたり、回路に供給する電源電流が不足したときに不足分の電流を一時的に供給します。不足する理由は、回路が電源電流を要求してから電源電流が供給されるまで時間差があるためです。デカップリングコンデンサーが代わりに電流を供給するため、回路に電源電流が供給されるまで回路が待つ必要がなくなり、回路の動作速度が向上します。回路の動作速度が向上すれば、CPUの性能が向上します。

Meteor Lakeのコア

PコアとEコアの性能向上

先代のRaptor Lakeと同じくMeteor LakeでもPコアとEコアがあります。どちらも先代のRaptor Lakeと比べると性能が向上しています。

LP Eコアを初採用

Meteor LakeではLP Eコアを初採用です。LP EコアはSoCタイルに2個あります。PコアとEコアはコンピュートタイルにあります。LP EコアはEコアよりも性能が低いですが消費電力が低いです。負荷が低い処理はLP Eコアが行い、CPUの消費電力を抑えます。LP Eコアでは性能が不足する場合、Eコアが処理を行います。Eコアでも性能が不足する場合、Pコアが処理を行います。

Meteor LakeのCPU内蔵グラフィックス

マイクロアーキテクチャーがXe-LPGに変更

Meteor LakeでもCPUがGPUを内蔵しています。先代のRaptor LakeではマイクロアーキテクチャーがXe-LPですが、Meteor LakeではXe-LPGです。Xe-LPGはXe-LPよりも性能が高いです。

Xe、Xeのマイクロアーキテクチャー

Xe、Xeのマイクロアーキテクチャーについて整理します。Xeとは、GPUアーキテクチャーの開発コードネームです。Xe-LPとは、Xeのマイクロアーキテクチャーの一種で、CPU内蔵グラフィックスやエントリーモデル向けです。Xe-HPGとはXe-High Performance Graphicsの略で、Xeのマイクロアーキテクチャーの一種であり、エンスージアストやミドルレンジ向けです。

Xe-LPGとは、Xe-LPをXe-HPGに近づけたマイクロアーキテクチャーです。Xe-LPGはXe-LPと比べるとクロック周波数の上限が高く性能が高いです。Xe-LPGはXe-LPよりも低い電圧で動作できます。

Xe Display Engine

SoCタイルにXe Display Engineがあります。Xe Display Engineとは、映像出力の処理を行うエンジンです。Meteor LakeのXe Display Engineは、HDMI 2.1、DisplayPort 2.1に対応しています。解像度やリフレッシュレートでは、8K60Hz HDR、4K60Hz HDR×4、1440P360Hz、1080P360Hzに対応しています。

出典

ASCII.jp:Meteor Lakeの性能向上に大きく貢献した3D積層技術Foverosの正体 インテル CPUロードマップ (2/3)(2022/08/29更新記事)
ASCII.jp:結局「Meteor Lake」って何がスゴイの?技術的ポイントを解説(2023/09/20更新記事)


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