インテルCPUのトレースキャッシュ
最終更新日
2024年02月01日
インテルCPUのトレースキャッシュとは
基礎
インテルCPUのトレースキャッシュとは、マイクロオプを一時的に保存するためのキャッシュメモリーです。マイクロオプ
マイクロオプとは、x86命令をRISC命令に変換する仕組みです。この変換後のRISC命令を指す場合もあり、ここではマイクロオプが変換後のRISC命令を指すとします。Pentium 4が初採用
Pentium 4がトレースキャッシュを初採用です。x86命令からマイクロオプに変換する流れ
トレースキャッシュなし
トレースキャッシュがない場合におけるx86命令からマイクロオプに変換する流れを書きます。メインメモリーから命令キャッシュにx86命令を読み込みます。フェッチユニットが命令キャッシュからx86命令を読み込み、デコードユニットに転送します。デコードユニットがx86命令からマイクロオプに変換します。この変換にかかる時間が長くなる場合があります。そうなると、マイクロオプの実行に遅れが生じます。繰り返し実行するx86命令がある場合、毎回マイクロオプに変換する無駄が生じます。
トレースキャッシュあり
トレースキャッシュがある場合、デコードユニットがx86命令から変換したマイクロオプをトレースキャッシュに一時的に保存します。これで変換に時間がかかってもマイクロオプの実行に遅れが生じにくくなります。繰り返し実行するx86命令を変換したマイクロオプをトレースキャッシュに一時的に保存しておけるので、毎回変換する無駄がなくなります。出典
・トレースキャッシュ(Execution Trace Cache) 鈴木直美の「PC Watch最新記事キーワード」(2002/05/24公開記事)
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