CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)

最終更新日 2024年02月22日

CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)とは

基礎

CMOSとはComplementary Metal Oxide Semiconductorの略で、NチャネルMOSFETとPチャネルMOSFETを組み合わせたものです。シーモスと読みます。日本語では相補型金属酸化膜半導体です。

MOSFET

MOSFETとはMetal Oxide Semiconductor Field Effect Transistorの略で、半導体表面に形成した酸化膜を介してゲートから電圧を加えるFETです。

FET

FETとはField Effect Transistorの略で、2つの電極間に流れる電流を、両者の中間にあるゲートに加える電圧の大きさで制御するトランジスターです。

N型半導体、P型半導体

N型半導体とは、電荷の伝導を電子が担う半導体です。P型半導体とは、電荷の伝導を正孔が担う半導体です。

NチャネルMOSFET、PチャネルMOSFET

NチャネルMOSFETとは、電子を流すMOSFETです。PチャネルMOSFETとは、正孔を流すMOSFETです。

NチャネルMOSFETに注目します。N型半導体とP型半導体を組み合わせますが、P型半導体の部分では電子が流れなさそうです。ゲートに電圧をかけるとP型半導体の一部に電子の層が発生します。この電子の層とN型半導体が組み合わさり電子が流れるようになります。

CMOSのメリット

メリット一覧

CMOSには、消費電力が低い、回路動作が安定する、高密度化しやすい、製造コストが安い、論理回路の構成に抵抗が必要ない、以上のメリットがあります。これらのメリットにより、CPU、メモリー等にCMOSが普及しました。

低消費電力が大きなメリット

CMOSが登場する前では、NチャネルMOSFETが普及していました。NチャネルMOSFETは、消費電力が高いです。消費電力が低いCMOSが登場し、消費電力が低いメリットが大きく、NチャネルMOSFETに代わってCMOSが普及しました。

CMOSのデメリット

デメリット一覧

CMOSには、NチャネルMOSFETとPチャネルMOSFETを組み合わせるためトランジスターの数が2倍になる、NチャネルMOSFETとPチャネルMOSFETの特性が揃っていないと正常に動作しない、以上のデメリットがあります。

CMOSが普及しなかった要因

昔は単位面積当たりのトランジスター数が少なかったので、トランジスターの数が2倍になるデメリットが大きかったです。昔にCMOSが普及しなかった理由の一つです。

昔はNチャネルMOSFETとPチャネルMOSFET、それぞれのスイッチング速度を揃えるのが技術的に難しかったです。揃えないと正常に動作しません。これも昔にCMOSが普及しなかった理由の一つです。

出典

CMOS - 意味・説明・解説 : ASCII.jpデジタル用語辞典(2010/04/16更新記事)
CMOS (Complementary MOS(Metal-Oxide Semiconductor)) 鈴木直美の「PC Watch先週のキーワード」(1998/02/17公開記事)
CMOS | 時事用語事典 | 情報・知識&オピニオン imidas - イミダス(2011/02公開記事)
ASCII.jp:半導体プロセスまるわかり デジタル回路を構成するトランジスタ (3/3)(2014/01/20更新記事)
ASCII.jp:半導体プロセスまるわかり インテルから学ぶプロセスの歴史 (1/3)(2014/02/10更新記事)


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