VAIO Zの価格が高い7つの理由から見るパソコンの差別化の難しさ
最終更新日
2023年09月07日
どのパソコンメーカーを選んでも同じと言えるほどパソコンの違いは小さい
パソコンは、差別化が難しいです。各パソコンメーカーのパソコンを比べてみると、どのパソコンメーカーを選んでも同じと言えるほど違いがありません。
他のパソコンメーカーにはない特徴を持つパソコンを出すことができ、その特徴がユーザーにとって魅力的なものであれば、価格が高くても売れます。
パソコンの中でモバイルノートパソコンは、他のパソコンメーカーにはない特徴を出しやすいせいか、各パソコンメーカーは差別化に力を入れていますが、差別化しても他のパソコンメーカーにすぐに追いつかれ、ますます差別化が難しくなっています。
他のパソコンメーカーにはない特徴を持つパソコンを出すことができ、その特徴がユーザーにとって魅力的なものであれば、価格が高くても売れます。
パソコンの中でモバイルノートパソコンは、他のパソコンメーカーにはない特徴を出しやすいせいか、各パソコンメーカーは差別化に力を入れていますが、差別化しても他のパソコンメーカーにすぐに追いつかれ、ますます差別化が難しくなっています。
VAIO Z の特徴
ソニーのパソコン事業から独立してパソコンメーカーとなった VAIO では、パソコンの差別化に力を入れています。ここで、VAIO のモバイルノートパソコン VAIO Z の特徴を見てみます。
VAIO | VAIO Zの価格が高い7つの理由 によると、モバイルノートパソコン VAIO Z には、以下の特徴があることがわかります。
VAIO Z のような薄型モバイルノートパソコンでは、内部スペースが狭いので冷却性能が低くなり、TDP が 28W の CPU を搭載しようとすると発熱量が問題となり搭載が難しくなります。
厚みを増せば冷却性能を高くすることができ、TDP が 28W の CPU を搭載できるようになりますが、薄さが犠牲になります。VAIO Z は、Z ENGINE と呼ぶ独自の高密度基板と特別設計の放熱機構により、薄さを犠牲にせずに TDP が 28W の CPU を搭載しています。
M.2 PCI Express の SSD は、Serial ATA の SSD よりも圧倒的にデータ読み書き速度が速いです。データ読み書き速度が速い分、発熱量が大きいので、薄型モバイルノートパソコンでは M.2 PCI Express の SSD も発熱量が問題となりますが、VAIO Z では高い放熱能力を備えることで、薄さを犠牲にせずに M.2 PCI Express の SSD を搭載しています。
VAIO Z は、本体形状に合わせて専用設計された大容量バッテリーを搭載し、さらに独自の省電力技術により専用開発した液晶パネルを搭載することで、薄くて軽いにも関わらず長いバッテリー駆動時間を実現しています。
VAIO Z のクリックパッドには、雲母片岩が使われており、タッチ感度を落とさず、パッドのたわみを極限まで抑え、クリック感を追求しています。
VAIO Z は、可動部のつくりに違いがあり、高級車のドアのように静かに気持ちよくぴったりと閉まります。
VAIO Z のように国内生産を行うパソコンメーカーは珍しくありませんが、各部品は、海外部品メーカーの部品ばかりを使うパソコンメーカーが多いです。
VAIO Z でも、海外部品メーカーの部品を使いますが、数々の国内部品メーカーとの協業により違いを生む専用部品を開発しており、日本の知恵が結集しています。
以下は、VAIO Z の使用部品と国内部品メーカーです。
VAIO | VAIO Zの価格が高い7つの理由 によると、モバイルノートパソコン VAIO Z には、以下の特徴があることがわかります。
まずエンジンが違う
一般的なモバイルノートパソコンでは、TDP が 15W の CPU を搭載しています。VAIO Z では、TDP が 28W の CPU を搭載しています。CPU は、TDP が大きいほど性能が高いので、VAIO Z は一般的なモバイルノートパソコンよりも性能が高いです。VAIO Z のような薄型モバイルノートパソコンでは、内部スペースが狭いので冷却性能が低くなり、TDP が 28W の CPU を搭載しようとすると発熱量が問題となり搭載が難しくなります。
厚みを増せば冷却性能を高くすることができ、TDP が 28W の CPU を搭載できるようになりますが、薄さが犠牲になります。VAIO Z は、Z ENGINE と呼ぶ独自の高密度基板と特別設計の放熱機構により、薄さを犠牲にせずに TDP が 28W の CPU を搭載しています。
4倍速い SSD
一般的なモバイルノートパソコンでは、接続インターフェースが Serial ATA の SSD を搭載しています。VAIO Z は、接続インターフェースが M.2 PCI Express の SSD を搭載しています。M.2 PCI Express の SSD は、Serial ATA の SSD よりも圧倒的にデータ読み書き速度が速いです。データ読み書き速度が速い分、発熱量が大きいので、薄型モバイルノートパソコンでは M.2 PCI Express の SSD も発熱量が問題となりますが、VAIO Z では高い放熱能力を備えることで、薄さを犠牲にせずに M.2 PCI Express の SSD を搭載しています。
史上最強のスタミナ
バッテリー駆動時間を長くするには、バッテリー容量を大きくすれば良いですが、サイズと重量が増します。モバイルノートパソコンでは、薄さと軽さを維持しながらバッテリー駆動時間を長くするのは難しいです。VAIO Z は、本体形状に合わせて専用設計された大容量バッテリーを搭載し、さらに独自の省電力技術により専用開発した液晶パネルを搭載することで、薄くて軽いにも関わらず長いバッテリー駆動時間を実現しています。
石で作られたクリックパッド
ノートパソコンにあるクリックパッドは、パソコンメーカーによって使いやすさに差があります。VAIO Z のクリックパッドには、雲母片岩が使われており、タッチ感度を落とさず、パッドのたわみを極限まで抑え、クリック感を追求しています。
音で感じる高精度キーボード
ノートパソコンにあるキーボードの打鍵音は、パソコンメーカーによって差があります。VAIO Z にあるキーボードは、加工精度を極限まで追求した結果、部品と部品が不必要に擦れず当たらず、打鍵音が非常に静かです。高級車のドアのように閉まるノートブック
ノートパソコンを液晶ディスプレイを閉じる時、同じ力で閉めても、閉まる速度や閉まる時に発生する音は、パソコンメーカーによって差があります。VAIO Z は、可動部のつくりに違いがあり、高級車のドアのように静かに気持ちよくぴったりと閉まります。
国産というよりチームジャパン
海外生産を行うパソコンメーカーが多いですが、VAIO Z は設計から製造まで一貫して国内の自社工場で行われています。VAIO Z のように国内生産を行うパソコンメーカーは珍しくありませんが、各部品は、海外部品メーカーの部品ばかりを使うパソコンメーカーが多いです。
VAIO Z でも、海外部品メーカーの部品を使いますが、数々の国内部品メーカーとの協業により違いを生む専用部品を開発しており、日本の知恵が結集しています。
以下は、VAIO Z の使用部品と国内部品メーカーです。
部品 | メーカー |
---|---|
強化ガラス | 旭硝子株式会社 |
ブラスト加工アルミ | 株式会社東陽理化学研究所 |
流体動圧軸受ファン | 日本電産株式会社 |
静音キーボード | 沖電気工業株式会社 |
LED&集光バックライト液晶パネル | パナソニック液晶ディスプレイ株式会社 |
裏面照射型CMOSセンサー | ソニー株式会社 |
極薄高効率ヒートパイプ | 株式会社フジクラ |
UDカーボン | 東レ株式会社 |
他のモバイルノートパソコンとあまり変わらない VAIO Z
以上の VAIO Z の特徴と、他のパソコンメーカーのモバイルノートパソコンと比べると、あまり差がないことがわかります。
「まずエンジンが違う」に関してですが、VAIO Z の薄さを考慮すれば、TDP が 28W の CPU 搭載は差別化できていますが、TDP が 15W の CPU と比べると性能の差はあまりなく、負荷が大きい作業に使わなければ、性能差を体感するのは難しいほどです。
また、TDP が大きくなると消費電力が高くなりますので、バッテリー動作で使われることが多いモバイルノートパソコンでは TDP が大きい CPU を搭載することは良いことは限りません。
「4倍速い SSD」に関してですが、M.2 PCI Express の SSD を搭載するモバイルノートパソコンが少ない中、M.2 PCI Express の SSD を搭載する VAIO Z は差別化できていますが、大量のデータ読み書きが発生しないと、M.2 PCI Express の SSD 搭載によるデータ読み書き速度の向上を体感するのは難しいです。
Serial ATA の SSD と比べるとデータ読み書き速度の差は大きいですが、たいていの使用用途では Serial ATA の SSD のデータ読み書き速度でも十分なため、M.2 PCI Express の SSD 搭載でも実用上はあまり差を感じません。
「史上最強のスタミナ」に関してですが、バッテリー駆動時間の長さだけ見れば、VAIO Z よりもバッテリー駆動時間に優れたモバイルノートパソコンは他にも多くあり、差別化できているとは言い難いです。
VAIO Z の薄さと軽さ、搭載 CPU を考慮すれば、バッテリー駆動時間の長さに優れているでしょうが、バッテリー駆動時間の長さを重視するなら、VAIO Z に限らず他のモバイルノートパソコンの多くが選択肢に入ります。
「石で作られたクリックパッド」、「音で感じる高精度キーボード」、「高級車のドアのように閉まるノートブック」、「国産というよりチームジャパン」に関しては、もはや個人の好みの問題に過ぎません。
これでは、VAIO の価格の高さに納得できるほどの違いがあるとは言い難いです。VAIO に興味がない人達に、VAIO Z の特徴を提示しても、VAIO Z を選ぶ人は少ないと思われます。
VAIO がソニーのパソコン事業であり、VAIO というブランドが付いたパソコンが発売され始めた頃、デザインでの差別化に成功しシェアを伸ばしましたが、その後低迷し、VAIO はソニーのパソコン事業から独立してパソコンメーカーとなりました。
デザインでの差別化は難しくなっていった結果と考えられますが、ソニーに代わるかのようにアップル社がデザインでの差別化に成功し、シェアを伸ばしました。
パソコン自体が売れなくなっていることもありますが、アップル社はパソコンのシェアが減少しています。(2017年1月1日時点)まだまだアップル社は、デザインでの差別化に成功し続けていますが、同じメーカーがデザインでの差別化に成功し続けるのは、難しいのかもしれません。
VAIO Z は、高性能モバイルノートパソコンの市場にてシェアを取ろうと、差別化戦略を取っていると思われますが、この差別化戦利でシェアを伸ばせるのか、それとも別の差別化戦略へ舵を切ってシェアを伸ばせるのか、どちらにせよ上手くいってほしいです。
差別化をすることで特定の市場でシェアを伸ばし成功しているモバイルノートパソコンのパソコンメーカーは、デザインで差別化を行うアップル社、軽さと頑丈さとバッテリー駆動時間の長さで差別化を行うパナソニックくらいで、VAIO も加わる日が来るのか注目したいところです。
「まずエンジンが違う」に関してですが、VAIO Z の薄さを考慮すれば、TDP が 28W の CPU 搭載は差別化できていますが、TDP が 15W の CPU と比べると性能の差はあまりなく、負荷が大きい作業に使わなければ、性能差を体感するのは難しいほどです。
また、TDP が大きくなると消費電力が高くなりますので、バッテリー動作で使われることが多いモバイルノートパソコンでは TDP が大きい CPU を搭載することは良いことは限りません。
「4倍速い SSD」に関してですが、M.2 PCI Express の SSD を搭載するモバイルノートパソコンが少ない中、M.2 PCI Express の SSD を搭載する VAIO Z は差別化できていますが、大量のデータ読み書きが発生しないと、M.2 PCI Express の SSD 搭載によるデータ読み書き速度の向上を体感するのは難しいです。
Serial ATA の SSD と比べるとデータ読み書き速度の差は大きいですが、たいていの使用用途では Serial ATA の SSD のデータ読み書き速度でも十分なため、M.2 PCI Express の SSD 搭載でも実用上はあまり差を感じません。
「史上最強のスタミナ」に関してですが、バッテリー駆動時間の長さだけ見れば、VAIO Z よりもバッテリー駆動時間に優れたモバイルノートパソコンは他にも多くあり、差別化できているとは言い難いです。
VAIO Z の薄さと軽さ、搭載 CPU を考慮すれば、バッテリー駆動時間の長さに優れているでしょうが、バッテリー駆動時間の長さを重視するなら、VAIO Z に限らず他のモバイルノートパソコンの多くが選択肢に入ります。
「石で作られたクリックパッド」、「音で感じる高精度キーボード」、「高級車のドアのように閉まるノートブック」、「国産というよりチームジャパン」に関しては、もはや個人の好みの問題に過ぎません。
これでは、VAIO の価格の高さに納得できるほどの違いがあるとは言い難いです。VAIO に興味がない人達に、VAIO Z の特徴を提示しても、VAIO Z を選ぶ人は少ないと思われます。
VAIO がソニーのパソコン事業であり、VAIO というブランドが付いたパソコンが発売され始めた頃、デザインでの差別化に成功しシェアを伸ばしましたが、その後低迷し、VAIO はソニーのパソコン事業から独立してパソコンメーカーとなりました。
デザインでの差別化は難しくなっていった結果と考えられますが、ソニーに代わるかのようにアップル社がデザインでの差別化に成功し、シェアを伸ばしました。
パソコン自体が売れなくなっていることもありますが、アップル社はパソコンのシェアが減少しています。(2017年1月1日時点)まだまだアップル社は、デザインでの差別化に成功し続けていますが、同じメーカーがデザインでの差別化に成功し続けるのは、難しいのかもしれません。
VAIO Z は、高性能モバイルノートパソコンの市場にてシェアを取ろうと、差別化戦略を取っていると思われますが、この差別化戦利でシェアを伸ばせるのか、それとも別の差別化戦略へ舵を切ってシェアを伸ばせるのか、どちらにせよ上手くいってほしいです。
差別化をすることで特定の市場でシェアを伸ばし成功しているモバイルノートパソコンのパソコンメーカーは、デザインで差別化を行うアップル社、軽さと頑丈さとバッテリー駆動時間の長さで差別化を行うパナソニックくらいで、VAIO も加わる日が来るのか注目したいところです。
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