パソコンは性能が高いほど省エネでエコ?

最終更新日 2023年09月07日

パソコンは性能が高いほど省エネでエコなのか

高性能なPCほど省エネになる? 業務効率化とエコを両立するPC選びのテクニック (1/3) - ITmedia NEWS には、以下のとおり書かれています。(この記事の公開年月日は2017年8月1日)
 実は、PCも年々省電力性が向上しています。最新モデルに買い換えることで消費電力の削減につながる可能性があります。そして、不思議なことに「高性能なPCほどエコ」になります。

 高性能──例えば、車の場合は高性能でパワーのあるものほど燃費は悪くなる傾向があります。しかし、PCではそれが逆になるのです。一体どういう事でしょうか。
同記事のさらなる解説によると、パソコンの仕様にはエネルギー消費効率があるそうで、その計算式は省略しますがシンプルな説明が以下のとおり書かれています。
 シンプルに説明しますと、OSだけ起動した状態の消費電力とスリープ時の消費電力を平均化し、それをプロセッサの演算性能で割っているのです。
パソコンの性能はプロセッサーの演算性能だけで決まるものではありませんが、プロセッサーの演算性能が高ければパソコンの性能も高いことになり、各消費電力が低いほど、またはパソコンの性能が高いほどエネルギー消費効率の数値が低くなります。

同記事には、エネルギー消費効率の説明に続いて、以下のとおり書かれています。
 PCは処理能力が高い方が多くの作業を少ない時間で完了できるため、エネルギーの効率がよいという考え方です。もちろん、この値を求める前提条件は実際のPC利用時と完全にイコールではありませんので参考程度に留めておくことも必要です。
この値とは、エネルギー消費効率の値のことです。参考程度に留めておくことも必要と書かれていますので、真に受けて考えるものではないと思いますが、考えてみます。

OSだけ起動した状態(以降アイドル状態と記載)とスリープ状態に限定して考えます。

プロセッサーが違うと、スリープ状態の消費電力は同じくらいでしょうが、アイドル状態の消費電力は無視できないほど差が出てくると思います。

昔のプロセッサーと比べる等、比較対象によっては話が違ってきますが、新しいプロセッサーに限るなら性能が高いほどアイドル状態の消費電力は高いと思います。

プロセッサーの演算性能が高くなるほどエネルギー消費効率の数値が低くなるとしても、消費電力は増えますのでエコではないと考えられます。

プロセッサーが違ってもスリープ状態の消費電力もアイドル状態の消費電力も同じ場合も考えてみますが、消費電力は変わりませんのでエコではないと考えられます。

パソコンで処理を行い高い負荷がかかる場合を考えます。

先にも書いたとおりエネルギー消費効率は参考程度に留めておくことが必要と書かれていますが、プロセッサーの演算性能が高いほど処理にかかる時間が短くなりエネルギー効率が良いという考え方にどうも結びつきません。

別の言い方だと、エネルギー消費効率を参考程度に見るとしても、プロセッサーの演算性能が高いほど処理にかかる時間が短くなりエネルギー効率が良いという考えが個人的には浮かびません。

あくまでも個人的な考えですが、CPUが同じの場合、CPUが同じであれば演算性能も同じですが、エネルギー消費効率の数値が低いほどアイドル状態やスリープ状態の消費電力が低いのでエコであるという考えは浮かびます。

パソコンを選ぶ話で言うと、CPUが同じ条件でパソコンを比較し、エネルギー消費効率の数値が低いパソコンを選べば、アイドル状態やスリープ状態の消費電力が低いのでエコになるという考えです。

パソコンで処理を行い高い負荷がかかる場合でもエコになるのかどうかは、わからないと思います。

とりあえずエネルギー消費効率を無視するとして、パソコンの性能が高いほど処理にかかる時間が短くなることは確かですが、消費電力が高くなる時間も短くなり何となくエコになりそうな気がします。

処理にかかる時間を短くするために電力を大きく消費し高い性能を発揮するので、エコではないような気もします。

エコになるとしたら、高い負荷がかかる処理を長時間行うところに高性能パソコンを導入し、省エネを実現しエコを目指すという話が出てくると思いますが、個人的には聞いたことがありません。

エコになるとしたら、パソコンメーカーが宣伝に使っても良さそうですが、個人的には宣伝に使われたことは見たことありません。

冒頭で紹介した記事には「不思議なことに「高性能なPCほどエコ」になります」と書かれていましたが、個人的には不思議のままで納得できません。


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