インテルCPUのマイクロオプスフュージョン(MicroOps Fusion)

最終更新日 2024年01月25日

インテルCPUのマイクロオプスフュージョン(MicroOps Fusion)とは

基礎

インテルCPUのマイクロオプスフュージョンとは、組み合わせが多い2個のマイクロオプを統合する技術です。Pentium Mから搭載が始まりました。

マイクロオプスフュージョンなしの場合

命令キャッシュ    
↓x86命令    
フェッチユニット    
↓x86命令    
デコードユニット    
↓マイクロオプ1, マイクロオプ2    
スケジューラーユニット ROB
↓マイクロオプ1 ↓マイクロオプ2  
ロードユニット
ストアユニット
演算ユニット
↓↑データ    
データキャッシュ

デコードユニットでx86命令をマイクロオプ1とマイクロオプ2に分解する場合がありますが、特定の組み合わせが多いです。例えば、データキャッシュから読み出したデータに対して演算するx86命令があるとします。最終的にロードユニットに転送するマイクロオプと演算ユニットに転送するマイクロオプに分解しますが、この組み合わせが多いです。

マイクロオプスフュージョンありの場合

命令キャッシュ    
↓x86命令    
フェッチユニット    
↓x86命令    
デコードユニット    
↓マイクロオプ1+マイクロオプ2    
スケジューラーユニット ROB
↓マイクロオプ1 ↓マイクロオプ2  
ロードユニット
ストアユニット
演算ユニット
↓↑データ    
データキャッシュ

組み合わせが多い2個のマイクロオプに関しては、デコードユニットで統合します。統合した「マイクロオプ1+マイクロオプ2」をスケジューラーユニットに転送します。スケジューラーユニットでは統合したマイクロオプを分割し、一方をロードユニットに転送し、もう一方を演算ユニットに転送します。

マイクロオプスフュージョンにより性能向上

マイクロオプスフュージョンありの場合は、なしの場合と比べると大きな違いがありませんが、性能向上効果があります。統合前のマイクロオプとして数えると、スケジューラーユニットに格納できるマイクロオプの数が増えます。統合後のマイクロオプとして数えると、デコードユニットからスケジューラーユニットに転送するマイクロオプの数が減るため、消費電力も減ります。統合前のマイクロオプとして数えると、デコードユニットからスケジューラーユニットに転送できるマイクロオプの数が増えるため、マイクロオプに同時変換できるx86命令の数も増えます。

出典

ASCII.jp:x86を高速化する切り札技術「命令変換」の仕組み (3/4)(2010/10/04更新記事)


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