インテルCPUのReady/Schedule

最終更新日 2024年02月10日

基礎

インテルCPUのReady/Scheduleとは、マイクロオプを一時的に保存するキューです。

マイクロオプ

マイクロオプとは、CPU内部でx86命令を変換し生成した内部命令です。大雑把に言えば、CPUの性能を高めやすくするために、CPU内部でx86命令をマイクロオプに変換します。

ROB

ROBがReady/Scheduleにマイクロオプを転送します。ROBとはRe-Order Bufferの略で、様々な役割がありますが、とりあえずマイクロオプの実行順を決めるところと思って下さい。

ディスパッチ

ディスパッチがReady/Scheduleからマイクロオプを順次取り出し、実行ユニットに転送します。実行ユニットには、整数演算ユニット、浮動小数点演算ユニット等があり、各ユニットにマイクロオプを適切に振り分ける役割を担うのがディスパッチと思って下さい。

Ready/Schedule

実行ユニットがマイクロオプを実行しますが、すぐに実行できないマイクロオプがあります。例えば、マイクロオプに依存関係がある場合です。依存関係とは、複数のマイクロオプが関係を持つことです。例えばマイクロオプ2がマイクロオプ1の実行結果を使用する場合、両者に依存関係があります。マイクロオプ1の実行が終わるまで、マイクロオプ2を実行できません。

すぐに実行できないマイクロオプの存在を考慮して、ROBがマイクロオプを並び替えます。並び替えた複数のマイクロオプを一時的に保存する場所が必要であり、その場所がReady/Scheduleです。Ready/Scheduleでは保存できるマイクロオプの数に上限があります。

・ASCII.jp：インテルCPUはこうして進化した すべての基本は「P6」 (3/3)(2012/08/06更新記事)

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