CPUのビット数

最終更新日 2023年09月07日

CPUのビット数とは

基礎

CPUには32ビットCPU、64ビットCPU等があります。CPUのビット数とはCPUが扱える情報量です。

ビット数が多いほど扱える情報量が大きい

CPUはデータを2進数で扱いますが、1ビットだと0と1の2種類の情報を扱えます。2ビットだと00、01、10、11の4種類の情報を扱えます。このようにビット数が多いほど扱える情報量が大きいです。例えばCPUが0以上の数字を扱うとします。4ビットCPUでは2の4乗で16種類の情報を扱えるので0〜15の範囲の数字を扱えます。同様に8ビットCPUでは256種類の情報を扱えるので0〜255の範囲の数字を扱えます。

ビット数が少ないと処理効率が低い

CPUを搭載するパソコンでは、CPUが扱える情報量を超える情報量を扱えますが、処理の効率が低くなります。例えば8ビットCPUを搭載するパソコンで0以上の数字を扱い計算するとします。CPUは0〜255の範囲の数字を扱えますが、範囲外の数字でも数字を分割する、例えば32ビットで表す数字を8ビットずつに分割し計算を行いますが計算の効率が低くなります。32ビットCPUであれば1回の計算で済むところが、8ビットCPUだと4回の計算が必要です。CPUの計算方法と私達人間の計算方法は違いますが、10進数の数字を筆算を利用し1桁ずつ計算するイメージです。

ビット数が増え性能向上

処理の効率を高くするには、CPUが1回の処理で扱える情報量が大きい必要があります。4ビットCPU、8ビットCPU、16ビットCPU、32ビットCPU、64ビットCPUとビット数が増えていき、CPUの性能がビット数だけで決まりませんが、ビット数の増加が性能向上へ大きく貢献しました。

64ビットCPUが普及

今では64ビットCPUが普及しています(2022/03/27時点)。その前は32ビットCPUが普及していました。16ビットCPUや8ビットCPUも過去にパソコンに普及していました。

バス

CPUとメインメモリーをつなぐバス

CPUとメインメモリーは、アドレスバス、データバス、コントロールバスでつなぎます。メインメモリーには1ビットのデータを記憶するセルと呼ぶ場所があり、多数のセルが存在します。アドレスバスはデータ読み書き対象のセルを指定するために使用するバス、データバスはアドレスバスで指定したセルに対しデータを転送するために使用するバス、コントロールバスはアドレスバスやデータバスの動作タイミングを合わせるために使用するバスです。

ビット数が大きいほどバスの本数が多い

CPUのビットが増えるとアドレスバスとデータバスの本数も増え、扱えるメインメモリーのセル数も増える、すなわち扱えるメインメモリー容量も増えますが、性能が向上するメリットもあります。CPUとメインメモリーをつなぐデータバスは1本で1ビットのデータを転送できますが、CPUのビットが増えるとデータバスの本数も増えて一度に転送できるデータ量も増え、より多くのデータをCPUが一度に処理できるようになり性能が上がります。

メインメモリー容量

ビット数が大きいほど扱えるメインメモリー容量が大きい

CPUのビット数の違いが他のPCパーツと関係します。その中で重要なのが扱えるメインメモリー容量の違いです。CPUのビット数が大きいほど扱えるメインメモリー容量が大きいです。メインメモリーの大容量化が進み、OSやアプリケーションが利用するメインメモリー容量が増えていったこともCPUのビット数が増えていった要因の一つです。

あくまでも簡単で大雑把なイメージですが、メインメモリーにはデータを読み書きできる部分が大量にあり、それぞれに番号を割り振ります。0から何番まで割り振り可能かはCPUのビット数によって決まります。32ビットCPUであれば2の32乗で0から約43億の範囲の数字を扱えるので、約43億番まで割り振れます。メインメモリーのデータを読み書きできる部分では、それぞれ1バイトのデータを保持できるので、約43億バイトのメインメモリー容量を扱えます。ギガバイトに直すと4ギガバイトです。

32ビットCPUでは4ギガバイトまで

32ビットCPUを使用する場合、扱えるメインメモリー容量が4ギガバイトまでですが、上記のようにCPUが扱える情報量によって扱えるメインメモリー容量が決まるためです。実際は32ビットCPUでも4ギガバイトを超えるメインメモリー容量を扱えるようにできる技術があり、その技術に対応しているOSを利用すれば可能です。

64ビットCPUでは16エクサバイトまで

64ビットCPUの場合は、同様に計算すると扱えるメインメモリー容量が16エクサバイトです。パソコンでは64ビットCPUが普及しましたが、実際は16エクサバイトもメインメモリー容量を扱えません。実用上16エクサバイトのメインメモリー容量を使用しないので、64ビットCPUが扱えるメインメモリーの最大容量がもっと小さいです。扱えるメインメモリー容量がマザーボードやOS等によっても決まるので、パソコンで扱えるメインメモリー容量がCPUだけで決まりません。

OS

ビット数によって扱えるOSが違う

CPUのビット数の違いがOSに関係します。CPUのビット数によって扱えるOSが違います。CPUを搭載するパソコンでOSを利用するには、CPUが扱う情報量とOSが扱う情報量が同じ条件があります。CPUのビット数とOSのビット数が一致する必要があります。

32ビットCPUでは32ビット版OSを、64ビットCPUでは64ビット版OSを使用可能です。実際はCPUとOSが同時に32ビットから64ビットへ移行しなかったので、多くの64ビットCPUが32ビットCPUとしても使用できるように互換性を維持しており、64ビットCPUで32ビット版OSも使用可能です。


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