パソコンの故障率はメーカによらず同じか

最終更新日 2023年09月07日

パソコン故障率の統計情報

パソコンを選ぶなら、できるだけ故障率が低いメーカーのパソコンを選びたいです。どこのメーカーのパソコンが故障率が高いのか知るためには統計情報が必要ですが、十分な統計情報はありません。

2015年1月9日時点では、SquareTrade 社が公表した統計情報が最も有名であり、 1 in 3 Laptops fail over 3 years:Netbooks fail 20% more than laptops; ASUS & Toshiba the most reliable にて確認できます。

英語で長いですが、簡易な結果だけ知りたい場合は、 <表>ノートPC故障率、メーカー別TOP9発表―米企業最新調査:レコードチャイナ が参考になります。

購入してから3年以内のノートパソコンの故障率について調べられており、以下の結果が出ています。

順位 メーカー 故障率
1位 ヒューレット・パッカード 25.6%
2位 ゲートウェイ 23.5%
3位 エイサー 23.3%
4位 レノボ 21.5%
5位 デル 18.3%
6位 アップル 17.4%
7位 ソニー 16.8%
8位 東芝 15.7%
9位 アスース 15.6%

統計情報は参考になるのか

9メーカーのみとなりますが、故障率が最も低いメーカーはアスースなので、ノートパソコンを選ぶならアスースのモデルを選ぶのが安心かと言うと、そうでもありません。なぜなら、調査対象に関する情報が不足しているからです。

まず調査対象のノートパソコン台数に関する情報がありません。調査対象となった各メーカーのノートパソコンの台数が十分多ければ信憑性はありますが、少なければ誤差が結果に大きく影響してきますので、信憑性はありません。

また、大まかで良いのですがノートパソコンの使用時間や使用環境に関する情報もありません。パソコンは、使用時間が長いほど故障率が高くなり、使用環境が悪いほど故障率が高くなりますので、あるメーカーでは、使用時間が長く使用環境が悪かったノートパソコンが多く偏っていたら故障率が高くなる傾向が強くなりますので、どのメーカーのノートパソコンが、故障率が高いのか公平な判断ができません。

SquareTrade 社が公表した統計情報以外にも、パソコンの故障率について調査した統計情報は見られますが、信憑性が高いかどうかが分からない、調査対象に関する情報不足等の理由で、どのメーカーのパソコンが低い故障率なのか判断するのは難しいのが現状です。 いずれ信憑性が高い統計情報が出てくるかもしれませんが、パソコンの故障率はメーカによらず同じかどうかは、現状では断定できません。

故障率の差は気にする方が良いのか

もし、SquareTrade 社が公表した統計情報は信憑性が高い場合、故障率の差を気にする必要はあるのか気になるところです。上記の統計情報では、ヒューレット・パッカードとアスースの故障率の差は10%ですが、人によっては10%という故障率の差は大きい印象を受けるかもしれません。

個人的には、誤差程度とは言えませんが、あまり気にする必要が無いと思います。この程度の差であれば運任せです。例えば、ヒューレット・パッカードとアスースのノートパソコン両方そろえて、同じように使っていれば、アスースのノートパソコンが先に故障してもおかしくありません。

また、どちらかのノートパソコンが故障したら、再度ヒューレット・パッカードとアスースのノートパソコン両方そろえて使うという事を10回繰り返した場合、運悪くアスースのノートパソコンばかり故障してしまってもおかしくありません。

100台単位等、大量のパソコンを一括導入するなら、故障率の差が目に見えてくる可能性が高いので、気にする必要性は高くなると思います。


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