水冷式 CPU クーラーのメリット、デメリット

最終更新日 2023年09月07日

水冷式 CPU クーラーのメリット

冷却性能が高い

水冷式 CPU クーラーは、冷却液で CPU を冷やしますので冷却性能が高いです。なぜなら、水は空気よりも熱容量が圧倒的に大きいからです。熱容量が大きいとは、蓄えられる熱量が大きいということであり、CPU から伝わってくる熱を大量に奪うことができます。

ただし、冷却性能が高い空冷式 CPU クーラーと冷却性能が低い水冷式 CPU クーラーを比べたら、空冷式 CPU クーラーの方が冷却性能が高い場合があります。

動作音が静か

空冷式 CPU クーラーは、ファンの力で空気を吹き付けて CPU を冷やします。

水冷式 CPU クーラーは、冷却液で CPU を冷やします。冷却液は、ラジエーターにて外部の空気に熱を放出することで冷えます。ラジエーターにはファンがあることが多く、ファンがある場合はファンの力でより効率的に外部の空気に熱を放出します。

空冷式 CPU クーラーの動作音はファンから発生し、冷却性能を高めるためには吹き付ける空気量を増やすためにファンのサイズを大きくし回転数を高める必要があります。そうなると、動作音がかなり大きくなります。

水冷式 CPU クーラーでもラジエーターにファンがあれば、ファンから動作音が発生しますが、水冷式 CPU クーラーの方は冷却性能を高めるためにはラジエーターのサイズを大きくして外部の空気が接する面積を増やす必要があり、ファンのサイズを大きくしファンの回転数を高める必要性は低いので、水冷式 CPU クーラーの方が静かです。

水冷式 CPU クーラーでも、冷却性能を高めるためにファンのサイズを大きくしファンの回転数を高める必要が全くないわけではありませんが、そうしても冷却性能はあまり高まらず、ラジエーターのサイズを大きくする方が良いです。

水冷式 CPU クーラーには水を流すためのポンプの動作音がありますが、ファンの動作音より気になるような動作音ではありませんので静かです。冷却性能を高めるために冷却液を流す速度を上げるとポンプの動作音が大きくなりますが、冷却液の流れが速すぎるとラジエーターにて冷却液が十分冷えませんので、冷却性能を高めるとしてもポンプの動作音はあまり大きくなりません。

ただし、静音重視の空冷式 CPU クーラーと静音重視ではない水冷式 CPU クーラーを比べたら、水冷式 CPU クーラーの方が騒音レベルが高い場合があります。

内部スペースを有効活用しやすい

冷却液を冷やすラジエーターは CPU と離して設置され、CPU と接する熱吸収装置はサイズが小さいため、CPU 周辺の PC パーツと干渉が起きにくいです。

ただし、冷却液が流れるチューブがあるため、空冷式 CPU クーラーから水冷式 CPU クーラーに変わっても、それほど内部スペースがすっきりするわけではありません。

また、水冷式 CPU クーラーは、冷却性能を高めるためには基本的にラジエーターのサイズを大きくする必要がありますが、ラジエーターのサイズが大きいと設置場所によっては他の PC パーツと干渉が起きやすいです。

水冷式 CPU クーラーのデメリット

定期的に冷却液の補充が必要(メンテナンスフリーであれば不要)

水冷式 CPU クーラーは密閉度が高いため、問題が無ければ水漏れはしませんが、完全密閉ではありませんので微量ですが蒸発した冷却液は漏れていきます。そのため、定期的に冷却水の補充が必要になります。

と言っても冷却水の減り具合は遅いため、数年間は冷却水の補充をすることなく使用し続けられます。また、メンテナンスフリーの水冷式 CPU クーラーであれば、可能な限り蒸発した冷却液の漏れが抑えられていますので、実質冷却水の補充が必要ありません。

水漏れ事故のリスクがある

どんな製品にも 100% の安全はありませんので、水冷式 CPU クーラーは水漏れ事故のリスクがあります。例えば、ポンプが不良品で劣化に弱くなっている事が原因で水漏れが生じる場合があります。水冷式 CPU クーラーには様々なメリットがありますが、水漏れ事故のリスクを承知した上で使用する必要があります。

コストパフォーマンスが悪い

水冷式 CPU クーラーの方がコストがかかり、普及していないため大量生産によるコスト削減が難しいこともあり、ほぼ同じ冷却性能、静音性で空冷式 CPU クーラーと比較するとコストパフォーマンスが悪いです。


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