メインメモリーの容量

最終更新日 2023年09月07日

メインメモリーの容量とは

基礎

メインメモリーとは、パソコンの頭脳的存在のCPUが利用する頻度の高いデータを保存する役割を担うPCパーツです。メインメモリーの容量とは、メインメモリーに保存できるデータの量です。

メインメモリーの容量が不足し、CPUが利用する頻度が高いデータを全て保存できなくなると、ストレージにも保存します。メインメモリーと比べるとストレージのデータ読み書き速度が遅いので、パソコンの処理速度が低下しパソコンを快適に使用できません。

メインメモリーの最大容量

最大容量とは

メインメモリーの最大容量とは、パソコンに搭載可能な容量の上限です。

最大容量を決めるPCパーツ

最大容量はCPUやマザーボードによって決まります。CPUによって決まる最大容量とマザーボードによって決まる最大容量、それぞれが異なる場合は小さい方が最大容量です。例えば、CPU側の最大容量が32GB、マザーボード側の最大容量が16GBの場合、小さい方の16GBが最大容量です。CPUの性能が高いほど最大容量が大きい傾向があります。マザーボードのサイズが大きいほど、メインメモリーの装着に使用するメモリースロット数を多くしやすいので、最大容量が大きい傾向があります。

最大容量を超えて搭載した場合

最大容量を超えるメインメモリーを搭載しても、超えた分の容量を認識せず利用できないだけです。正常に動作しない等のトラブルが発生する可能性が低いです。マザーボードによってはパソコンが起動できなくなる、起動できたとしても動作が不安定になる等のトラブルが発生する場合があります。

OSが利用可能な最大容量

パソコンが搭載するメインメモリーの容量が4GBを超えていても、OSが64ビット版ではないと利用可能な容量が4GBまでです(正確には約3〜3.5GBまで利用可能)。容量が4GBを超えておりOSが32ビット版でも、超えた分の容量を認識せず利用できないだけで、正常に動作しない等のトラブルが発生しません。

Windows等のOSには32ビット版と64ビット版があります。4GBを超える容量を利用するには64ビット版が必要です。64ビット版が利用可能な最大容量はOSによって異なりますが、一般的には気にする必要がないほど大きいです。32ビット版でも4GBを超える容量を利用するのは不可能ではありませんが、正常に動作しない等のトラブルが発生するリスクがあります。

32ビット版OS 利用可能な最大容量は4GBまで
64ビット版OS 利用可能な最大容量はOSによる

パソコン仕様記載の最大容量

パソコンメーカーのパソコンである等の理由でマザーボードの仕様が不明で最大容量がわからない場合、パソコンの仕様に記載の最大容量を参考にする方法があります。仕様に記載の最大容量は、動作保証範囲内の最大容量の場合があります。例えばパソコンには最大16GBまで搭載可能ですが、最大8GBまで動作保証なので、仕様上の最大容量は8GBと記載の場合があります。

もし動作保証範囲内の最大容量であれば、その最大容量を超える容量を搭載し使用できる可能性があります。動作保証外になるので、動作保証範囲内の最大容量を超えた分の容量を認識しない、パソコンが正常に動作しない可能性もあります。どうなるかは実際にやってみないとわかりません。

メインメモリーの容量の目安

必要容量

必要容量とは、OSやソフトウェアの動作に最低限必要な容量です。パソコンに搭載する容量が必要容量未満でも、動作しないとは限りませんが、動作しない場合があります。

推奨容量

推奨容量とは、OSやソフトウェアが動作かつ快適な利用に必要な容量です。OSやソフトウェアのメーカーが提示する推奨容量が控えめの場合が多いです。パソコンに搭載する容量が推奨容量より大きいとよいです。

パソコンの用途

インターネット、メール、動画や音楽や画像コンテンツの視聴等の日常用途、ビジネス用途(オフィスソフトウェア等の利用)等、負荷が小さい作業に使用する場合、メインメモリーの容量の目安は少なくとも4GBです。容量が2GBだと複数のソフトウェアを利用すると容量不足になる可能性が非常に高く、インターネットに利用するだけでも容量不足になる可能性が高いです。

同時に利用するソフトウェアの組み合わせ次第では4GBでも容量不足になる可能性が結構高く、OSやソフトウェアは機能向上や高速化等でメインメモリーの利用量が増えていく傾向がありますので、負荷が小さい作業に使用する場合、メインメモリーの容量の目安は8GBです。

動画・編集、ゲーム等、負荷が大きい作業に使用する場合、目安は少なくとも8GBです。作業内容次第では4GBでも十分ですが、4GBでは容量不足になる可能性が高いです。解像度4Kの動画を編集、負荷が高いゲームを高解像度と高画質設定でプレイする等、作業内容次第では8GBでも容量不足になります。8GBでは容量不足になりそうな場合、目安は16GBです。

容量の目安 パソコンの用途
16GB〜 16GB以上必要な作業向け
8GB〜16GB 動画・画像編集、ゲーム等、負荷が大きい作業向け
4GB〜8GB 日常用途、ビジネス用途等、負荷が小さい作業向け
2GB 推奨できない

メインメモリーの容量の目安の増加

メインメモリーの低価格化と大容量化が進み、パソコンが搭載する平均的なメインメモリー容量が増えており、どのパソコンもGB単位の容量を搭載していますが、昔はMB単位の容量でした(1GB=1024MB)。

平均的なメインメモリー容量の増加に合わせて、新しいOSやソフトウェアのメインメモリー利用量も増えています。

OSやソフトウェアは機能向上や高速化等を実現するために、できるだけメインメモリーの容量を利用したいところですが、パソコンが搭載している平均的なメインメモリー容量を考慮して開発しています。

もし考慮しないで開発した場合、ユーザーから大きな不評を買う結果となります。

例えば2007年に発売されたWindows Vistaは、パソコンが搭載している平均的なメインメモリー容量を考慮して開発したとは言えず、多くのユーザーがメインメモリーの容量不足に悩まされました。

全体的に見ればOSやソフトウェアが利用するメインメモリー容量が増えていますので、昔と今ではメインメモリーの容量の目安が違います。

メインメモリーの容量と価格

昔はメインメモリーの容量あたりの価格が高く、容量不足にならないようにパソコンにメインメモリーを搭載するのが難しく、多くの人がメインメモリーの容量不足に悩まされました。

今ではメインメモリーの低価格化が進み容量あたりの価格が安くなり、十分な容量となるようにパソコンにメインメモリーを搭載するのが簡単になりました。

メモリーチップの容量

CPUがメモリーチップの容量に非対応の場合あり

原則的にはメモリーチップの容量を気にする必要がありません。古いCPUと新しいメインメモリーを組み合わせる場合に注意が必要です。技術進歩によりメモリーチップの容量が増えていますが、古いCPUが大容量化したメモリーチップに対応していない場合があるためです。

Core iの第2世代と第3世代は4Gbitまで

例えばインテルCore iプロセッサーの第2世代と第3世代が対応しているメモリーチップの容量が4Gbitまでです。メモリーチップの容量が8Gbit、メモリーチップの個数が8個で容量が8GBのメインメモリーを使用できません。

コラム

余剰容量をRAMディスクに

昔はメインメモリーの容量に余裕がない場合が多かったですが、今では余裕がある場合が多いと思われます。余った容量を有効活用する方法にRAMディスクがあります。RAMディスクとは、補助記憶装置のように使用するメインメモリーです。メインメモリーの容量の一部をRAMディスクとして使用すれば、SSDよりもデータ読み書き速度が速い補助記憶装置となります。SSDを使用中ならデータ書き換え回数を減らせるため寿命を延ばせます。ただし、本来はメインメモリーなので、電力供給がなくなるとデータが消えることに注意が必要です。

出典

メモリ購入時のポイントは?など、“メモリの疑問” 4点を解決 - AKIBA PC Hotline!(2016/11/04公開記事)
PCのメモリー増設、失敗しないための必須知識(3ページ目) | 日経クロステック(xTECH)(2018/07/31公開記事)


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