オール固体コンデンサを選ぶ方が良い?

最終更新日 2023年09月07日

オール固体コンデンサを選ぶ方が良いのか

マザーボード、ビデオカード等、PC パーツの中には、オール固体コンデンサをアピールポイントとしている製品が見られます。そのような製品の仕様等を見ると、オール固体コンデンサなので高品質、長寿命等と書かれています。

品質が高いと何の違いが出てくるのか、品質が高くてもユーザーは特に何も違いを感じることはないのではないか。

寿命はどれくらい長くなるのか、あくまでも理論上は固体コンデンサは長寿命と言えるだけであって、オール固体コンデンサ採用の PC パーツの寿命はあまり変わらないのではないか。

オール固体コンデンサだと寿命が長くなる等の確かなメリットはある。しかし、ユーザーには過剰なメリットではあり、売れるからオール固体コンデンサの製品を出しているのではないか。

いろいろ疑問が湧いてきます。

マザーボードの選び方 DOS/V POWER REPORT | Impress Japan には、マザーボードの選び方について書かれていますが、固体コンデンサだと以下のような違いがあるようです。
また、ここにきて各メーカーが力を入れているのが、マザーボード上の部品の品質だ。とくに電源部やコンデンサは必ずアピールされるポイントとなってきている。いわゆる「オール固体コンデンサ」などは、明らかに過剰品質で演出的な部分があることは否定できない。しかし、コンデンサの高品質化は長寿命や安定化に貢献するのは疑いなく、このトレンドに乗るのは悪い選択ではない。

(略)

良質な固体コンデンサは、コンデンサ自体が故障しにくいだけでなく、電流の安定化、発熱の低下にも貢献する。全体を固体コンデンサで統一することについては演出の部分も大きいが、VRM部は高品質なコンデンサ搭載製品が安心だ。
コンデンサ自体が故障しにくいことは、PC パーツの寿命が延びることにつながるとは思います。しかし、固体コンデンサ採用によりどれくらい故障率が下がると期待できるのか、PC パーツの寿命はどれくらい延びるのか不明です。

電流の安定化とありますが、固体コンデンサではない場合は電流の安定さに劣ると思います。しかし、それによりユーザーは何か違いを感じるようなことがあるのか不明です。

発熱の低下という違いがあるようですが、固体コンデンサの熱による劣化を抑えられ寿命の延びにつながるかもしれません。

細かいことですが、「良質な固体コンデンサ」と書かれている部分が気になります。固体コンデンサが良質ではなく、良質ではない固体コンデンサもあって、質が低い固体コンデンサだと寿命が長くなるどころか逆に短くなるのではないか。電流が不安定になり発熱の上昇があるのではないか。もしかしたら、固体コンデンサだからと高品質とは限らないかもしれません。

また、「明らかに過剰品質で演出的な部分があることは否定できない」や「全体を固体コンデンサで統一することについては演出の部分も大きいが」という記載内容も気になります。

オール固体コンデンサの方が良いですが、オール固体コンデンサに固執する必要はないと言っているように感じます。

昔の面影も残しつつ品質面で信頼を築くASRock。その魅力を徹底解剖【ハードウェア編】 (2) ハイエンドマザーに搭載された多彩な機能 | マイナビニュース には、ASRock のマザーボードの仕様等について書かれていますが、固体コンデンサについて以下のとおり書かれています。
ちなみに固体コンデンサが当たり前の現在だが、マザーボード上のすべてのコンデンサが固体コンデンサである必要はない。実際、自作PCよりもさらに高耐久性を求められるサーバー向けマザーボードで、今でも電解コンデンサが普通に採用されていたりする。固体コンデンサが本当に必要とされるのは、CPUレギュレータ周辺やPCI Express x16スロット周辺などで、これら以外の部分にも固体コンデンサが採用されている場合は、さらなる耐久性を追求した結果と考えられるだろう。一概には言えないが、何気なく使っているマザーボードが実はサーバー向けマザーよりも高耐久性部品で構成されている、なんてのは心強い。
CPU レギュレータ周辺や PCI Express x16 スロット周辺などで固体コンデンサが採用されていれば十分であり、これら以外の部分は固体コンデンサではなくても気にする必要はないようです。

高耐久性を求められるサーバー向けマザーボードでも電解コンデンサが採用されていますので、無理にオール固体コンデンサの製品を選ぶ必要はなさそうです。


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