Thunderbolt 5
最終更新日
2025年04月21日
Thunderbolt 5とは
基礎
Thunderbolt 5とは、USB4 Version 2.0を基礎にして開発され、Thunderbolt 4と比べて最大データ転送速度が2倍に向上したThunderboltのバージョンです。サンダーボルトファイブと読みます。2023/09/12にインテルが発表
2023/09/12にインテルがThunderbolt 5を発表しました。開発コードネーム
Thunderbolt 5の開発コードネームがBarlow Ridgeです。ロゴマーク
Thunderbolt 5のロゴマークが、四角形の内部に稲妻に変更です。従来は、円形の内部に稲妻です。ロゴタイプ
Thunderbolt 5のロゴタイプが、頭文字のみ大文字の「Thunderbolt」に変更です。従来は、全て大文字の「THUNDERBOLT」です。Thunderbolt 5のデータ転送速度
Thunderboltの各バージョンの最大データ転送速度
| Thunderboltバージョン | 最大転送速度 |
|---|---|
| Thunderbolt 1 | 10Gbps(1.21GB/s) |
| Thunderbolt 2 | 20Gbps(2.42GB/s) |
| Thunderbolt 3 | 40Gbps(4.85GB/s) |
| Thunderbolt 4 | 40Gbps(4.85GB/s) |
| Thunderbolt 5 | 80Gbps(9.70GB/s) 120Gbps(14.55GB/s)(※) |
非対称型通信は120Gbps
Thunderbolt 5のデータ転送速度が最大80Gbpsです。Thunderbolt 4では最大40Gbpsです。Thunderbolt 5から非対称型通信が可能です。非対称型通信の場合、Thunderbolt 5のデータ転送速度が最大120Gbpsです。最大データ転送速度の向上により、映像出力機能が向上しています。最大120Gbpsで8K60Hzの2画面分も転送可能
Thunderbolt 5は非対称型通信で最大120Gbpsですが、映像データの転送で最大80Gbpsでは不足するときに非対称型通信を使用します。映像データを転送する方向ではない逆方向では最大40Gbpsと小さくなりますが、こちらでは一般的に不足しません。非対称型通信を使用し最大120Gbpsになれば、例えば解像度7680×4320、リフレッシュレート60Hzの映像データを、2画面分転送できます。Thunderbolt 5、PCI Express
PCI Express 4.0 x4対応
Thunderbolt 5は、PCI Express 4.0 x4対応です。最大データ転送速度が64Gbpsです。ちなみに、Thunderbolt 4はPCI Express 3.0 x4対応であり、最大データ転送速度が32Gbpsです。Thunderbolt 5、DisplayPort
DisplayPort 2.1対応
Thunderbolt 5は、DisplayPort 2.1対応です。Thunderbolt 5の映像出力機能
映像データ
Thunderbolt 5で伝送できる映像データの例を挙げます。8K(7680×4320)/60Hzの映像データを最大2画面分、4K(3840×2160)/144Hzの映像データを最大3画面分、フルHD(1920×1080)/540Hzの映像データを1画面分、以上が例です。6K(5760×3240)×2が必須
Thunderbolt 5に対応するパソコンでは、6K(5760×3240)/60Hz×2で映像を出力できるThunderbolt 5ポートの搭載が必須という要件があります。Thunderbolt 5、USB
Thunderbolt 5はUSB4 Version 2.0の上位
Thunderbolt 4以降は、ThunderboltのバージョンアップがUSBのバージョンアップと関係があります。Thunderboltのバージョンアップでは、USB4の機能にほぼ全て対応した上で、Thunderbolt独自の機能を追加しています。このため、Thunderbolt 4はUSB4 Version 1.0の上位に位置します。Thunderbolt 5はUSB4 Version 2.0の上位に位置します。| Thunderboltバージョン | USBバージョン |
|---|---|
| Thunderbolt 1 Thunderbolt 2 Thunderbolt 3 |
特定のUSBバージョンの上位ではない |
| Thunderbolt 4 | USB4 Version 1.0の上位 |
| Thunderbolt 5 | USB4 Version 2.0の上位 |
USB PDによる電源入力に対応が必須
Thunderbolt 5に対応するパソコンでは、USB PDによる電源入力に対応するThunderbolt 5ポートを、少なくとも1個搭載が必須という要件があります。ただし、最大消費電力が140W以下のノートパソコンに限ります。Thunderbolt 5のバスパワー
最大電力
Thunderbolt 5のバスパワーの最大電力が、USB Type-C Current利用時は15W、USB PD利用時は240Wです。下表は、Thunderboltの各バージョンのバスパワーの最大電力です。| Thunderboltバージョン | 最大電力 |
|---|---|
| Thunderbolt 1 | 10W |
| Thunderbolt 2 | 10W |
| Thunderbolt 3 | 15W(USB Type-C Current) 240W(USB PD) |
| Thunderbolt 4 | 15W(USB Type-C Current) 240W(USB PD) |
| Thunderbolt 5 | 15W(USB Type-C Current) 240W(USB PD) |
Thunderbolt 5のコネクター
USB Type-C
Thunderbolt 5のコネクターがUSB Type-Cです。ちなみに、Thunderbolt 3からUSB Type-Cです。Thunderbolt 1からThunderbolt 2まではMini DisplayPortです。コネクターのロゴマーク
Thunderbolt 5コネクターに雷のロゴマークがあります。Thunderbolt 5ケーブルのコネクターには、雷のロゴマークと、数字の「5」の印字があります。Thunderbolt 5、パソコン
Thunderbolt 5搭載PCの要件
下表は、Thunderbolt 5コネクターを搭載するパソコンが満たす要件です。| 項目 | 要件 |
|---|---|
| データ転送速度 | ・最大80Gbps、非対称型通信では最大120Gbps |
| 映像出力 | ・6K×2(解像度5760×3240の映像出力を2画面分) |
| 互換性 | ・Thunderbolt 4、Thunderbolt 3対応 ・USB4 Version 2.0、USB 3.2、USB 2.0対応 ・USB 3.2 Gen 2x2対応はオプション |
データ転送速度に関してUSB4 Version 2.0では対応がオプションですが、Thunderbolt 5では対応が必須です。
Thunderbolt 5、周辺機器
140W対応が必須
Thunderbolt 5に対応し、かつUSB PDに対応し給電する周辺機器の場合、少なくとも最大電力140Wに対応が必須です。出典
・新規格「Thunderbolt 5」は従来比で最大2倍の伝送速度！ 搭載製品は2024年から順次登場：USB4 Ver.2.0に完全準拠 - ITmedia PC USER(2023/09/12公開記事)
・ThunderboltとUSB、2つの規格の関係を見極める - まる分かりUSB最新事情（3ページ目）：日経クロステック Active(2025/04/14公開記事)
・ThunderboltとUSB、2つの規格の関係を見極める - まる分かりUSB最新事情（6ページ目）：日経クロステック Active(2025/04/14公開記事)
・ThunderboltとUSB、2つの規格の関係を見極める - まる分かりUSB最新事情（3ページ目）：日経クロステック Active(2025/04/14公開記事)
・ThunderboltとUSB、2つの規格の関係を見極める - まる分かりUSB最新事情（6ページ目）：日経クロステック Active(2025/04/14公開記事)
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