ストレージのデータ復旧・復元

最終更新日 2022年05月22日

ストレージのデータ復旧・復元とは

基礎

ストレージのデータ復旧・復元とは、誤操作で削除したデータや、故障し読み込めなくなったデータを、読み込める状態に戻すことです。

復旧と復元の違い

突然の電源切れ等でデータが破損したり、ストレージが故障しデータを読み込めなくなった等、何かが壊れたことによって読み込めなくなったデータを読み込める状態に戻すことを復旧と呼びます。

誤操作で削除や上書きしてしまいデータを読み込めなくなった等、何かが壊れたわけではなく別の原因で読み込めなくなったデータを読み込める状態に戻すことを復元と呼びます。

このように用語の使い分けがありますが、厳密に決まっていません。違いを気にせずに復旧と復元を使用しても問題ありません。

HDDのデータ復旧・復元

ごみ箱

HDDに保存したファイルをごみ箱に入れて空にする、ごみ箱に対して大きすぎる場合ごみ箱に入ることなく完全にファイルを削除する、[Shift]+[Delete]キーでファイルを削除する等、これらの方法でファイルを削除すると普通に取り戻せません。復元ソフトウェアを利用すれば取り戻せる可能性があります。

ファイルを保存する場合、HDD内のどこにファイルを保存したのかもデータとして保存します。HDDを収納棚、ファイルを物に例えると、収納棚に物を収納するだけでなく物を収納した場所も管理することです。ファイルの保存場所を示すデータを参照することで、ファイルに短時間でアクセスできます。

ファイルを削除する場合、ファイルの保存場所を示すデータのみ削除しファイル本体を削除しません。ファイルがある場所に別のファイルを保存する場合は上書きすればよいので、ファイル本体を削除する必要がありません。ファイル本体を削除する手間を省けますので、削除処理にかかる時間が短くなります。ファイル復元ソフトウェアは、まだ残っているファイル本体を見つけ出して復元するので取り戻せる可能性があります。

残っているファイルの場所に別のファイルが上書きされてしまうと取り戻せません。手作業でファイルを保存しなくても裏ではOSやバックグラウンドで動作するソフトウェアがファイルを保存する場合があります。

取り戻したい場合、できるだけファイル保存が発生しないようにしなければなりません。例えば、ファイル復元ソフトウェアをインストールしたり、復元したファイルを保存してはいけません。HDDがCドライブなら取り外して別のパソコンに接続し、別のパソコンでファイル復元ソフトウェアを利用するのが望ましいです。

ファイル復元ソフトウェアによって復元が成功か失敗か決まってくる場合があります。HDDに残っているファイル本体を探し出して復元するのが簡単そうですが、実際は難しいです。メーカーは独自に復元技術を開発しており、あるメーカーのでは復元できたのに、別のメーカーのだと復元できない場合があります。復元できなかった場合は、他ので試してみるとよいです。

浸水

例えばHDDを搭載するパソコン等を設置している屋内で火災が発生し、スプリンクラーや消防活動により水浸しになってしまいHDD内部に浸水する場合があります。浸水したHDDを乾かすと水に含まれる成分がプラッター(ディスク)にこびりついてしまい取り除くのが難しくなるので、乾かさずに濡れたままにしておく方がよいです。乾くと腐食や錆が進行することも乾かさない方がよい理由の一つです。浸水したHDDを濡れたタオル等に包み込みビニール袋等に入れて密封して保管し、そのままデータ復旧業者に持ち込む、または郵送し依頼するとよいです。

HDDは熱の影響でデータが消える場合があります。磁気が熱によって弱まります。例えば火災が発生しHDDが燃えなかったとしても、熱による高温でディスク上の磁気データが消失する場合があります。火災の熱ほどではなくても、例えば真夏の炎天下に車の中にHDDを長時間放置すると、同様に磁気データが消失する場合があります。

熱の影響を受け正常にデータを読み込めなくなったHDDでも、復旧できる可能性があります。

プラッター(ディスク)の歪み、電気系統のゆるみ

プラッター(ディスク)の歪みや電気系統のゆるみが原因で故障したHDDは、冷凍庫で冷やすと一時的にデータを読み取れる可能性があります。冷やすとプラッターの歪みが元に戻る、ゆるんだ電気系統が締まるためです。これらが原因で故障してるとは確認が困難なので、実際に冷やしてみないとわかりません。もし冷やすとデータを読み取れれば、これらが原因で故障の可能性が高いです。

冷凍庫で冷やす場合、袋等に入れて密封します。冷やす時間は10時間程度が目安です。冷やしたHDDを温度と湿度が高い環境に移動させると結露が発生しやすいので注意が必要です。冷凍庫から取り出したHDDからデータを読み取れても、温まってくると読み取れなくなる場合があります。その場合、また同様に冷やすと読み取れる可能性があります。

基板の故障

HDDの基板が故障した場合、同じメーカーかつ同じ型番の別のHDDから取り外した基板へ交換すれば直ると考えられますが、今ではHDDは基板交換するとパソコンが認識しません。昔は交換すれば認識しました。昔と違って今では同一メーカーかつ同一型番であっても、ファームウェアが違うと基板に互換性がありません。ファームウェアは基板上のフラッシュメモリー(ROM)とディスク上のトラック0の両者に記録されており、基板を交換したが基板上のファームウェアが違うと、ディスク上のファームウェアを読み出せずパソコンがHDDを認識しません。

基板を交換するにはファームウェアが同一なものを入手する必要がありますが入手が困難です。フラッシュメモリー(ROM)に記録されているファームウェアを読み出し、代わりの基板のフラッシュメモリー(ROM)に書き込むとファームウェアが一致し、ディスク上のファームウェアを読み出せます。フラッシュメモリー(ROM)自体を移す方法もあります。

ファームウェア格納フラッシュメモリー(ROM)の破損

ファームウェアを格納するフラッシュメモリー(ROM)が破損するとデータを読み出せません。

SSDのデータ復旧・復元

ごみ箱

ごみ箱に入れて空にする等した場合、まだファイル自体が残っている可能性がありますが、Trimにより完全消去され復元できない場合があります。まだTrimが未実行であれば、データ復元ソフトウェアを利用して復元できる可能性があります。

ファイルを復元できたように見えても、ウェアレベリングにより元のファイルとは中身が違う場合があります。SSD内部にあるフラッシュメモリーはデータ書き換え回数が増えると劣化しますが、特定の領域にデータ書き換え回数が偏らないように平準化する機能があり、この機能がウェアレベリングです。簡単なイメージで言うと、ファイルが残っていてもウェアレベリングによりバラバラに散らばっており、元のファイルに復元できない場合があります。

クイックフォーマット

SSDでクイックフォーマット実行後にTrimが未実行であれば、データを復旧できる可能性があります。Trim実行があっても不可能ではありませんが、非常に低い可能性になります。

Trimを実行する設定であっても、クイックフォーマット実行後に即Trim実行とは限りません。しばらく経ってから実行する場合があります。いくら時間が経過してもTrimを実行しない様々な条件があります。例えば、SSDがUSB接続だと実行しない場合があります。

何にせよデータ復旧すると決めた場合、すぐにTrimを無効にする、その方法が不明の場合はSSDの使用をやめるとよいです。別のパソコンにSSDを接続しデータ復旧作業を行う場合、そのパソコンがTrimを実行しないように設定する必要があります。

普段からTrimを無効にする

Trimを無効にすると万が一のときに復元できる可能性が残りますが、これは重要な機能です。まだ完全消去されておらずファイル自体が残っていると、その場所にデータを書き込むときは何もデータが存在しない場合と比べてデータ書き込みに時間がかかります。Trimにより完全消去されると、データ書き込み速度の低下を抑えられます。

上書きして完全消去

SSDはデータを完全消去するために上書きしても、ウェアレベリングにより一部データが残る可能性があり、残ったデータを復旧できる可能性があります。

例えば、全領域にゼロデータを上書きしても、上書き中にウェアレベリングによって一部の領域に上書きが発生せずデータが残っている場合があります。複数回の上書きを行っても同様ですが、データが残っている可能性が低くなります。

メモリーカードのデータ復旧・復元

デジタルカメラのフォーマット

デジタルカメラでメモリーカードをフォーマットすると、データを復元可能の場合もあれば不可能の場合もあります。データに空データ(ゼロデータ)を上書きするフォーマットだと復元できません。上書きしないフォーマットだと復元できます。

デジタルカメラによっては完全フォーマット、フルフォーマット、物理フォーマット等と呼ぶフォーマットを用意しており、この場合は空データ(ゼロデータ)を上書きするので復元できません。呼び方がフォーマットでも空データ(ゼロデータ)を上書きするデジタルカメラもあるので復元できない場合があります。

デジタルカメラによってはフォーマットを選択可能であり、空データ(ゼロデータ)を上書きするフォーマットと上書きしないフォーマットがあります。例えばフォーマットと完全フォーマットを選択できる場合、前者は上書きしないので復元可能、後者は上書きするので復元不可能です。

データ復旧・復元作業時の注意

チェックディスクを実行しない

ストレージでチェックディスクを実行すると、ストレージの状態が悪化し復旧・復元が成功する可能性が低くなる恐れがあります。もし自動的にチェックディスクの実行が始まった場合はキーボードのEscキーを押してキャンセルするか、電源ボタンを長押して強制シャットダウンします。

別のパソコンの内部インターフェースに接続して復旧・復元作業する等、必要に応じてOSが起動するとき自動的に実行しないように設定しておくとよいです。


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