ストレージのSATA(Serial ATA)
最終更新日
2025年07月19日
ストレージのSATA(Serial ATA)とは
基礎
ストレージのSATAとはSerial ATAの略で、内蔵ストレージとマザーボード等を接続するために利用する、シリアル転送を採用したATAです。エスエーティーエーと読みます。Serial ATAはシリアルエーティーエーと読みます。発表
2000年11月にSerial ATA Working GroupがSATAを発表しました。Serial ATA Working Groupは、APT Technologies、DELL、IBM、Intel、Maxtor、Quantum、Seagateの7メーカーが中心となり運営しています。メリット
SATAには、最大データ転送速度がATAよりも速い、動作電圧がATAよりも低い、コネクターやケーブルがATAよりも小さい、以上のメリットがあります。Parallel ATA
ATAのみだと、従来のATAを指すのか、従来のATAとSATAの両者を指すのかわかりにくいです。そこで、従来のATAであることを明示するために、従来のATAをParallel ATAと呼ぶ場合があります。ストレージのSATA、ATA
IDEを基にした規格
ATAとはAdvanced Technology Attachmentの略で、ANSIがIDEを基に標準化したインターフェースの規格です。ANSIとはAmerican National Standards Instituteの略であり、工業製品に関する仕様の標準化、規格の策定を行っている団体です。日本語では米国国家規格協会と呼びます。IDEとはIntegrated Device (or Drive) Electronicsの略で、Compaqが中心となり開発した、HDDとマザーボード等を接続するためのインターフェースの規格です。ATAの特徴、SATAの特徴
ATAの主な特徴は、パラレル転送、シングルエンデッド転送、2台のストレージが1本のバスを共有、バス幅が16ビット、ピン数が40本、以上です。SATAの主な特徴は、シリアル転送、ディファレンシャル転送、1台のストレージが1本のバスを専有、バス幅が1ビット、ピン数が信号用に7本と電源用に15本、以上です。
ATAとSATAの互換性
SATAはATAと互換性がありません。SATAにはソフトウェア、すなわちBIOSやデバイスドライバーを利用し、ATAをエミュレートする仕様があります。そのため、マザーボード等がSATA対応でも、ATA対応内蔵ストレージを使えます。100MB/sの計算方法
ATAの最大データ転送速度を求める計算方法を記載します。ATA/ATAPI-6のUltra DMA Mode 5の最大データ転送速度を求めるとします。Ultra DMA Mode 5では、ストローブ信号の最小周期が40nsです。ストローブ信号のクロック周波数は、下記の計算の通り求められます。1÷40ns/回=0.025回/ns=0.025回/s×10の9乗=25回/s×10の6乗=25MHz
ダブルエッジクロッキングのため、データ転送クロック周波数は、25MHz×2=50MHzです。バス幅が16ビットのため、下記の計算通りに最大データ転送速度を求められます。
50MHz×16bit/回=50M回/s×16bit/回=800Mbit/s
単位を変えると、800Mbit/s÷8bit/B=100MB/sです。
ストレージのSATA、シリアル転送
シリアル転送
シリアル転送とは、1本の信号線を使用し、データを1ビットずつ順番に転送するデータ転送方式です。パラレル転送では、複数本の信号線を使用し、データを複数ビット同時に転送します。信号線が多いほど、データ転送速度を高速化できます。しかし、信号線が多くなると、信号線間の同期や干渉の問題が出てくるため、データ転送クロック周波数を高くするのが難しくなります。シリアル転送では、この問題がなく、データ転送クロック周波数を高くし、データ転送速度を高速化できます。ストレージのSATAのデータ転送速度
最大データ転送速度の種類
SATAの最大データ転送速度には、1.5Gbps、3Gbps、6Gbpsがあります。1.5Gbpsの計算方法
SATAの最大データ転送速度の1.5Gbpsを求める計算方法を記載します。1.5Gbpsの場合、データ信号の最小周期が666.43psです。データ信号のクロック周波数は、下記の計算の通り求められます。1÷666.43ps/回≒0.0015回/ps=0.0015回/s×10の12乗=1.5回/s×10の9乗=1.5GHz
バス幅が1ビットのため、下記の計算通りに最大データ転送速度を求められます。
1.5GHz×1bit/回=1.5G回/s×1bit/回=1.5Gbit/s=1.5Gbps
利用する8B/10B符号化を考慮した最大データ転送速度は、1.5Gbps×(8/10)=1.2Gbpsです。単位を変えると、1.2Gbps÷8bit/B=0.15GB/s=150MB/sです。
3Gbpsの計算方法
3Gbpsの場合、データ信号の最小周期が333.22psです。下記の計算結果が、データ信号のクロック周波数です。1÷333.22ps/回≒0.003回/ps=0.003回/s×10の12乗=3回/s×10の9乗=3GHz
下記の計算結果が、最大データ転送速度です。
3GHz×1bit/回=3G回/s×1bit/回=3Gbit/s=3Gbps
下記の計算結果が、8B/10B符号化を考慮した最大データ転送速度です。
3Gbps×(8/10)=2.4Gbps
2.4Gbps÷8bit/B=0.3GB/s=300MB/s
ストレージのSATAのコネクター
ハーフピッチ
SATAのコネクターはハーフピッチです。フルピッチの場合、ピン同士の間隔が1/100インチ、すなわち2.54mmですが、ハーフピッチはフルピッチの半分の1.27mmです。ホットプラグ対応
SATAはホットプラグに対応しています。ストレージのSATAのケーブル
ケーブル最大長
SATAのケーブルの最大長は1mです。出典
・シリアルATA - 意味・説明・解説 : ASCII.jpデジタル用語辞典(2008/10/07更新記事)
・シリアルATA(Serial ATA[SATA]) 鈴木直美の「PC Watch先週のキーワード」(2001/03/09公開記事)
・SATA(エスエーティーエー)
・シリアルATA(Serial ATA[SATA]) 鈴木直美の「PC Watch先週のキーワード」(2001/03/09公開記事)
・SATA(エスエーティーエー)
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