USB PDの動作モード

最終更新日 2025年06月17日

USB PDの動作モードとは

基礎

USB PDの動作モードとは、USB PD利用時に特定の最大電力以下で電力を伝送する状態です。ドウサモードと読みます。

動作モードの種類

USB PDの動作モードに、60Wモード、100Wモード、240Wモードがあります。それぞれSPR 60W、SPR 100W、EPRと呼ぶ場合もあります。例えば60Wモードなら、60W以下で電力を伝送する状態です。

下表は、それぞれの動作モードの最大電力等です。

USB PD動作モード 最大電力 電圧 最大電流
60Wモード 60W 5V、9V、15V、20V 3A
100Wモード 100W 5V、9V、15V、20V 5A
240Wモード 240W 5V、9V、15V、20V、28V、36V、48V 5A

USB PDの動作モード、USBケーブル

USBケーブルが対応する動作モード

どのUSB Type-Cケーブルも60Wモード対応です。USB Type-CはUSB PDに対応できますが、USB Type-AやUSB Type-BはUSB PDに対応できません。USB Type-Cケーブル以外のUSBケーブルはUSB PD非対応であり、動作モードにも非対応です。

USB Type-Cケーブルによっては100Wモードや240Wモードに対応しています。100Wモード対応なら60Wモードにも対応です。240Wモード対応なら100Wモードと60Wモードにも対応です。

動作モード対応USBケーブルの名称

USB Type-Cケーブルが60Wモード対応だと3Aケーブル、100Wモード対応だと5Aケーブル、240Wモード対応だとEPRケーブルと呼ぶ場合があります。

USB PDの動作モード、USB PD機器

最大出力電力から対応動作モードを推測

USB PD機器が対応する動作モードを、仕様等で公表していない場合が多いです。それでも、USB PD機器が対応する動作モードがわかる場合があります。例えばUSB PD充電器の場合、基本的に最大出力電力がわかるため、対応する動作モードがわかります。例えば最大出力電力が18Wの場合、60Wモード対応です。

最大要求電力から対応動作モードを推測

USB PD機器が要求する最大電力を、仕様等で公表していない場合が多いです。対応する動作モードも非公表だと、これも不明です。USB PD機器の種類によっては最大要求電力の目安があり、これを基に対応する動作モードを推測できます。

USB PD機器 最大要求電力の目安
ノートパソコン 30〜100W
タブレット 25〜45W
スマートフォン 7.5〜30W
スマートウォッチ 4.5〜15W
ワイヤレスイヤホン 4.5〜15W
デジタルカメラ 18〜30W

あくまでも目安のため、目安の範囲外の場合もあります。例えばスマートフォンによっては最大要求電力が30Wより大きいです。

出典

USB給電の規格と仕組みを理解、複数規格があり供給電力が異なるので注意 - まる分かりUSB最新事情(2ページ目):日経クロステック Active(2025/03/21公開記事)


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