WindowsのDPIスケーリング

最終更新日 2023年09月07日

WindowsのDPIスケーリングとは

基礎

WindowsのDPIスケーリングとは、文字、アイコン、ボタン等のサイズを大きく表示する機能です。ディスプレイのサイズが小さかったり表示解像度が高く、文字等の表示サイズが小さすぎる場合に使用すると便利な機能です。

DPI

DPIとはDot Per Inchの略です。1インチあたりのドット数を示します。

DPIスケール

DPIスケールとはWindowsでのDPIの設定値です。DPIスケールが96DPI(1インチあたりのドット数が96)に設定の場合、使用するディスプレイのDPIが96を想定し表示するという意味です。

DPIスケール変更例

一般的に96DPIだと丁度いい表示サイズですが、使用するディスプレイのDPIが96とは限りません。ディスプレイのサイズが小さいほど、または表示解像度が高いほどDPIが高くなります。例えば使用するディスプレイのDPIが192の場合、DPIスケールが96DPIのままだと表示サイズが小さすぎです。この場合、WindowsでDPIスケールを192DPIに変更すれば丁度いい表示サイズになります。

Windows Vistaから登場

DPIスケーリングはWindows Vistaから登場した機能です。その前から同様な機能がありますが、文字以外のアイコン、ボタン等のサイズを大きく表示できません。Windows Vistaから文字以外の表示サイズも大きくできます。DPIスケーリングがWindows Vistaより前からある機能を指す場合がありますが、一般的にはWindows Vistaから登場した機能を指します。

Windows 7でのDPI変更方法

Windows Vistaの後継のWindows 7でもDPIスケーリングがあります。Windows 7では仕様が変わり、以下はDPIを変更する方法です。

・デスクトップ画面で右クリックし、表示されたメニューにて「画面の解像度」を選ぶ

・表示されたウィンドウにて「テキストやその他の項目の大きさの変更」を選ぶ(コントロールパネルから「デスクトップのカスタマイズ」→「テキストやその他の項目の大きさの変更」を選ぶでも可能)

・ウィンドウに「小-100%(既定)」、「中(M)-125%」、「大(L)-150%」の項目があるので自分が望む拡大率を選ぶ(ウィンドウの左側にある「カスタムテキストサイズの設定(DPI)」を選べば、もっと細かく拡大率を指定できる)

・「適用」ボタンを押し、再ログオンする

アプリケーション

DPIスケーリングはWindows上で動作するアプリケーションでも表示サイズを大きくできます。ただし、アプリケーションがDPIスケーリングに対応の必要があります。

アプリケーションがDPIスケーリングに非対応でも、DPI仮想化と呼ぶ機能により表示サイズを大きくできる場合があります。ただし、ぼやけた表示になります。アプリケーションによってはDPI仮想化と呼ぶ機能でも表示サイズを大きくできない場合もあります。

DPI仮想化

DPI仮想化とは

DPI仮想化とは、DPIスケーリングに非対応のアプリケーション向けの表示サイズ変更機能です。DPIスケーリングに非対応のアプリケーションでは、DPIスケールを高くすると文字の表示サイズが変わらず小さいままだったり、アイコンやボタン等の表示サイズが変わらず、これらの位置が崩れたように表示する等のトラブルが発生する場合があります。このようなトラブルを防ぐためにDPIスケーリングにはDPI仮想化と呼ぶ機能があります。

まずはDPIスケールが96DPIの場合と同じようにアプリケーションのウィンドウを描画します。その後に変更後のDPIスケールに合わせて拡大表示します。アプリケーションのウィンドウを画像にし、その画像を拡大表示するようなイメージです。

DPI仮想化を使用しない

画像を拡大するとぼやけるように、DPI仮想化により拡大表示したアプリケーションもぼやける場合があります。アプリケーションによってはDPI仮想化を使用すると正常に動作しない場合があります。

アプリケーションの実行ファイル(exeファイル)を右クリックし表示されたメニューにて「プロパティ」を選び、「互換性」タブを選び、「高DPI設定では画面のスケーリングを無効にする」のチェックボックスをオンにすれば、そのアプリケーションではDPI仮想化が機能しません。

DPIスケール設定画面にて「カスタムDPI」ボタンを選び、表示されたカスタムDPI設定画面にて、「Windows XP形式のDPIスケーリングを使用する」のチェックボックスをオンにすると、全てのアプリケーションでDPI仮想化が機能しないように設定できます。

ただし、DPI仮想化が機能しないようにすると、文字、アイコン、ボタン等の表示サイズが変わらない、アイコン、ボタン等の位置が崩れたように表示する等のトラブルが発生する場合があります。

Windows 8.1から「Windows XP形式のDPIスケーリングを使用する」がなくなる

Windows 8.1から「Windows XP形式のDPIスケーリングを使用する」がなくなりました。そのため、全てのアプリケーションでDPI仮想化が機能しないように設定できなくなりました。「高DPI設定では画面のスケーリングを無効にする」は残っています。


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