バックアップ

最終更新日 2023年09月07日

基礎

バックアップとは、ハードディスク等の記憶媒体に保存しているデータを、別の記憶媒体にも保存することです。誤削除、故障、紛失、盗難等でデータを失っても、バックアップしておいたデータがあれば完全に失うことはありません。

外付けストレージのみにデータ保存はバックアップにならない

バックアップ用に外付けストレージ等と宣伝があるせいか、外付けストレージのみにデータ保存しバックアップする情報を見聞きしますが、バックアップになりません。外付けストレージが故障する、紛失する、盗難される、誤操作で削除や上書き等によりデータを失うためです。外付けストレージ以外にも同じデータを保存しておくとバックアップになります。どちらかでデータを失っても別の場所にも保存しておいたデータがあるので失いません。

システムバックアップ

システムバックアップとは、インストールしたOSやアプリケーションに関連するデータ、パーティションに関連するデータ等、システムのデータを全て保存するバックアップです。復旧するときにOSやアプリケーションの再インストールが不要でバックアップ時の環境に戻せます。例えばOSやアプリケーションをインストールしているCドライブをシステムバックアップしておけば、Cドライブがあるストレージが故障してもシステムバックアップから復旧すればバックアップ時の環境になります。ただし、バックアップのために必要な容量が大きくバックアップ処理に時間がかかるデメリットがあります。

データバックアップ

データバックアップとは、システムバックアップに該当しないバックアップです。バックアップ時の環境に戻すにはOSやアプリケーションを再インストールし環境を構築する必要があります。必要最小限のデータに絞りバックアップできるメリットがあります。例えばデジタルカメラの画像データをパソコンに保存し、この画像データをバックアップしておければ十分ならデータバックアップが適しています。

完全バックアップ

完全バックアップとは、全てのデータを対象にするバックアップです。フルバックアップと呼ぶ場合もあります。システムバックアップではなくデータバックアップとして完全バックアップする場合、厳密には全てのデータ対象ではないが完全バックアップに該当します。

差分バックアップ

差分バックアップとは、前回の完全バックアップから新規のデータや更新のデータを対象とするバックアップです。バックアップに使用する容量を減らせる、バックアップ処理にかかる時間を短くできる、以上のメリットがあります。

増分バックアップ

増分バックアップとは、前回のバックアップから新規のデータや更新のデータを対象とするバックアップです。差分バックアップでは前回の完全バックアップから新規のデータや更新のデータを対象とします。そのため、差分バックアップと比べてバックアップに使用する容量が減る、バックアップ処理にかかる時間が短くなる、以上の特徴があります。

要件

記憶媒体であればバックアップに使用できますが、望ましい要件があります。容量が大きい、容量あたりの価格が安い、データ書き込み速度が速い、以上です。一般的にバックアップに大容量が必要なので価格が安い方がよいです。バックアップの処理にかかる時間を短くするために速い方がよいです。

SSDが最適

昔はHDDが最適でしたが、今ではSSDが最適です(2022/07/06時点)。HDDの方が容量あたりの価格が安いですが、SSDも安くなりました。SSDはデータ書き込み速度が非常に速く、バックアップが早く終わります。バックアップに時間がかかってもよく安さを重視する場合、HDDがよいです。

どのくらい前のデータを取り戻せれば許容できるか

記憶媒体のデータを失った場合、取り戻せるのは最後にバックアップしたデータです。どのくらいの期間分のデータを失っても許容できるか考えてバックアップの頻度を決めます。例えば最後にバックアップしてから1日の間に新規作成したデータや編集したデータを失ってもよいなら、パソコン未使用の時間帯でも選び毎日バックアップします。

頻度が高いほどコストが上がる

バックアップの頻度が高いほどデータ損失を軽減できます。しかし、頻度が高いほど様々なコストが上がります。バックアップに使用する容量が増え、バックアップにかかる時間も増えます。差分バックアップ、増分バックアップ等を採用するとコストを抑えられます。

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