マザーボードのBIOS(Basic Input/Output System)

最終更新日 2023年10月27日

マザーボードのBIOS(Basic Input/Output System)とは

基礎

BIOSとはBasic Input/Output Systemの略で、OS、アプリケーションがハードウェアを動かすための基本的な機能を提供するシステムです。バイオスと読みます。日本語では基本入出力システムと呼びます。

コンピューターが搭載するハードウェア、コンピューターに接続しているハードウェアを動かすためにBIOSが必要です。BIOSがハードウェアを制御します。BIOSは、コンピューターが搭載するハードウェア情報の確認や、ハードウェアの設定を行う機能も提供します。OSやアプリケーションに対し、ハードウェアへのデータの入出力の手段も提供します。

BIOSはファームウェアの一種

BIOSは、ファームウェアの一種です。ファームウェアとは、ハードウェアを制御するソフトウェアです。

BIOSの保存場所

マザーボードのROMがBIOSを保存しています。拡張カードのROMでもBIOSを保存しています。一般的にはBIOSがマザーボードのROMに保存しているBIOSを指します。

OSを起動させる

コンピューターの電源を入れるとOSが起動します。実際にはOSの前にBIOSが起動します。OSを起動させるには、CPU、メインメモリー、マザーボード、ストレージ、GPU等、各ハードウェアを動かす必要があります。この役割を担うのがBIOSです。BIOSにはOSを起動させる役割もあります。例えば、CPUがどのディスクドライブからOSを読み込めばよいかBIOSが指定します。

BIOSとデバイスドライバー

BIOSがデバイスドライバーを指す場合もある

BIOSがデバイスドライバーを指す場合もあります。ここではBIOSとデバイスドライバーを区別します。デバイスドライバーとは、ハードウェアを制御するソフトウェアです。ハードウェアを制御する点でBIOSと似ていますが、デバイスドライバーはOSが提供しOS上で動作します。

デバイスドライバーとの違い

ハードウェアを動かすプログラムと言えばデバイスドライバーですが、OSが起動した後にデバイスドライバーがハードウェアを動かします。OSにデバイスドライバーがあり、OSが起動する前はデバイスドライバーが動作できませんので、まずはBIOSがハードウェアを動かし、OSが起動した後はデバイスドライバーがハードウェアを動かします。

BIOSの歴史

IBM PCがBIOSのソースプログラムを公開

IBM PCでは搭載するBIOSのソースプログラムを公開しました。IBM PCとは、IBMが1981年8月に発売したパーソナル・コンピューターです。他にもIBM PCに関する仕様を公開しました。パソコン市場で高いシェアを獲得するためです。過去にAppleUが仕様を公開し高いシェアを獲得したことを参考にしました。AppleUとは、Appleが1977年に発売したパーソナル・コンピューターです。パソコンの仕様を公開することで、様々なメーカーがソフトウェアや周辺機器の開発に参入し、人気が高い製品が登場すれば両者のシェアが伸びます。IBM PCでも成功し高いシェアを獲得しました。

PC/AT互換機用の互換BIOSの登場

IBM PCの後継がIBM PC/XT、IBM PC/XTの後継がIBM PC/ATです。これらも仕様を公開しており、これが要因になりPC/AT互換機が登場し普及しました。PC/AT互換機とは、IBM PC/ATと同様に使用できるパーソナル・コンピューターです。IBMが公開した仕様の回路図は著作権保護対象外であり、IBM以外のメーカーが回路図を基にPC/AT互換機を開発しても問題ありません。ただし、BIOSのソースプログラムは著作権保護対象です。IBMが開発したBIOSと同じように動作する互換BIOSがPC/AT互換機に必要です。

互換BIOSも開発するPC/AT互換機のメーカーがありましたが、多くのメーカーでは互換BIOSの開発は困難でした。互換BIOSを専門に開発しPC/AT互換機のメーカーに販売するメーカーが登場したことで、PC/AT互換機に必要な互換BIOSを簡単に入手できるようになりました。

BIOS設定画面

BIOS設定画面とは

BIOS設定画面とは、ハードウェアの情報の確認、ハードウェアに関する設定を行うときに表示する画面です。OSの起動前にBIOS設定画面を表示しキーボードで操作します。

BIOS設定画面への入り方

コンピューターの電源を入れると画面にBIOSの著作権を表示します。次にOSが起動しますが、OSの起動前にDeleteキー、またはF2キーを押します。コンピューターによっては他のキーの場合もあります。一般的にBIOSの著作権を表示するときに、BIOS設定画面に入るために押す必要があるキーも表示します。ただし表示時間が短いです。

BIOSのアップデート

アップデートが必要になる場合

マザーボード以外の新製品、例えばCPUの新製品に対応していない、CPUの脆弱性等によるセキュリティ問題がある、PCパーツや周辺機器と互換性問題がある、CPUやメインメモリー等が期待通りの性能を発揮しなかったり動作が安定しない、以上の問題をBIOSのアップデートで解決できる場合、それを行う必要があります。

必要がなければアップデートしない

必要がなければマザーボードのBIOSをアップデートしない方がよいです。アップデートに失敗するとマザーボードが動作しなくなり、直すにはメーカー等に修理を依頼する必要があるためです。もちろん必要がある場合はするとよいです。例えばマザーボードが新しいCPUに対応するためにBIOSのアップデートが必要な場合です。ただし、失敗のリスクがあることを受け入れる必要があります。

出典

BIOS - 意味・説明・解説 : ASCII.jpデジタル用語辞典(2010/04/19更新記事)


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