2018年から続くインテルCPUの供給不足の原因とは?
最終更新日
2023年09月07日
2018年から続くインテル CPU の供給不足の原因とは何か
はじめに結論を書くと、インテル の CPU がインテルの想定以上に売れてしまい供給よりも需要が大きく上回ってしまったことがインテル CPU 供給不足の原因のようですが、どの需要が想定以上だったのか等、インテルは具体的に情報を公開していません。
想定していた量よりも需要の方がはるかに多かったのか
プロセッサー不足の解消は19年 インテル日本法人 :日本経済新聞
には、以下のとおり書かれています。(この記事の公開年月日は2018年12月19日)
供給不足の理由について、インテル日本法人の土岐英秋執行役員常務技術本部本部長は「我々が想定していた量よりも需要の方がはるかに多かった」と説明する。
想定していた以上に Intel の CPU が売れてしまったのか
第225回 なぜ「IntelのCPU不足」はなかなか解決されないのか?:頭脳放談 - @IT
には、以下のとおり書かれています。(この記事の公開年月日は2019年2月26日)
この文書にはパソコンの出荷台数が世界的に増加したこと等が書かれており、パソコン向け CPU の需要がインテルの想定以上だったと伺えますが、具体的にどの需要を読み誤ったのか明確に書かれていませんので推測の域を出ません。
直接的な原因としては、「想定していた以上にIntelのCPUが売れてしまった」ということに尽きる。データセンター向けのサーバ用のCPUに関してはB2Bのビジネスモデルである。大手の需要家に対してはある程度の期間について要求が直接確認できるので、需要の伸びに対する予測がそう大きく外れるとは思えない。外れたとすれば、それはPC向けCPUの需要のはずである。実際、先の文書ではゲーム向けの需要増大も理由の1つに挙げられている。「先の文書」とは、2018年9月28日付けのインテルのプレスリリース「SUPPLY UPDATE」です。この文書によると、インテルの CPU が想定以上に売れたことにより供給不足になったことは確かだと思われます。
この文書にはパソコンの出荷台数が世界的に増加したこと等が書かれており、パソコン向け CPU の需要がインテルの想定以上だったと伺えますが、具体的にどの需要を読み誤ったのか明確に書かれていませんので推測の域を出ません。
CPU の生産効率が下がり、ハイエンド CPU の製造に注力しているので供給不足になったのか
Intel CPUの供給難は今後も。第2四半期はAMDシェア増に - PC Watch
には、インテル CPU の供給不足の原因について、以下のとおり書かれています。(この記事の公開年月日は2019年3月14日)
同社はIntel CPUの供給不足は2つの要因があると分析している。「同社」とは、Digitimes Research のことです。Digitimes Research による分析なので、確かな原因だと断定はできません。
1つはIntelがモバイル分野でボリュームゾーンに据えているCore i5プロセッサ。Kaby Lake世代まではデュアルコアだったものが、Kaby Lake Refresh世代ではクアッドコアに変更されたため、ダイ面積が増え、1つのウェハから取れる数が少なくなっている。
もう1つは、より高い利益を生むハイエンドCPUの製造に注力しているため、エントリー向けセグメントのApollo LakeとGemini Lakeプロセッサの供給を絞った点であるとしている。中国のホワイトボックスメーカーは、2018年9月以来、エントリー向けプロセッサの供給をIntelから拒否されているという。
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