ディスプレイのFRC(Frame Rate Control)
最終更新日
2024年09月06日
ディスプレイのFRC(Frame Rate Control)とは
基礎
ディスプレイのFRCとはFrame Rate Controlの略で、残像を利用して、見かけ上の発色数を増やす技術です。残像により別の色に見える
例えば白色と赤色を高速に切り替えて表示すると、残像によりピンク色に見えます。これと似たことをFRCが行います。FRCの発色数
ディスプレイが光の三原色、すなわち赤色、緑色、青色を組み合わせて色を表示します。FRCを利用するディスプレイでは、各色の階調が64階調です。各色を組み合わせるので、64×64×64=26万2144色が発色数です。FRCが、ディスプレイが表示できる1色と1色の表示間隔を変化させ、3色の疑似色を表示できるようにします。赤色の64階調の内、ディスプレイが表示できる1色と1色の間が63箇所あります。各箇所に3色の疑似色が追加となるため、合計63×3=189色の疑似色が追加です。64階調分の色を足すと、64+189=253色です。
緑色と青色の分も同じく計算し、各色を組み合わせるので、253×253×253=1619万4277色が、FRCを利用するディスプレイの発色数です。ちなみに約〜色とする場合、約1619万色とする場合、約1620万色とする場合があります。
FRCでも1677万7216色
FRCを利用するディスプレイでも発色数が1677万7216色の場合があります。FRCでは1色と1色の間に増やす疑似色が3色ですが、さらに疑似色を増やします。そうすると1677万7216色より多くなりますが、その中からフルカラーの1677万7216色分の色を抽出します。FRCで10億6433万2261色
FRCを利用するディスプレイでも、各色の階調が256階調の場合があります。各色を組み合わせるので、256×256×256=1677万7216色が発色数です。FRCが、ディスプレイが表示できる1色と1色の表示間隔を変化させ、3色の疑似色を追加します。赤色の256階調の内、ディスプレイが表示できる1色と1色の間が255箇所あります。各箇所に3色の疑似色が追加となるため、255×3=765色の疑似色が追加です。256階調分の色を足すと、256+765=1021色です。
緑色と青色の分も同じく計算し、各色を組み合わせるので、1021×1021×1021=10億6433万2261色が発色数です。約〜色とする場合、約10億6433万色です。
10億6433万2261色を発色できるディスプレイがあっても、OSやアプリケーションの対応も必要です。これらの対応が進んでいないため、普及していません(2009/07/10時点)。
FRCで685億6859万2357色
FRCを利用するディスプレイでも、各色の階調が1024階調の場合があります。各色を組み合わせるので、1024×1024×1024=10億7374万1824色が発色数です。FRCが、ディスプレイが表示できる1色と1色の表示間隔を変化させ、3色の疑似色を追加します。赤色の1024階調の内、ディスプレイが表示できる1色と1色の間が1023箇所あります。各箇所に3色の疑似色が追加となるため、1023×3=3069色の疑似色が追加です。1024階調分の色を足すと、1024+3069=4093色です。
緑色と青色の分も同じく計算し、各色を組み合わせるので、4093×4093×4093=685億6859万2357色が発色数です。約〜色とする場合、約685億色です。約680億色とする場合もあります。
出典
・同じ色数でも画質が違うヒミツ――液晶ディスプレイの「最大表示色/LUT」に迫る:ITmedia流液晶ディスプレイ講座II 第4回(1/2 ページ) - ITmedia PC USER(2009/02/18公開記事)
・“曲線美”が色再現性の決め手になる?――液晶ディスプレイの「ガンマ」を知ろう:ITmedia流液晶ディスプレイ講座II 第7回(1/2 ページ) - ITmedia PC USER(2009/07/10公開記事)
・“曲線美”が色再現性の決め手になる?――液晶ディスプレイの「ガンマ」を知ろう:ITmedia流液晶ディスプレイ講座II 第7回(1/2 ページ) - ITmedia PC USER(2009/07/10公開記事)
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