パソコンの性能が〜倍速度向上、処理時間が〜に短縮に注意

最終更新日 2023年09月07日

パソコンの商品情報等にてパソコンの性能に関する記述を見ると、処理速度が〜倍向上、処理時間が〜に短縮等と書かれていることがあります。

パソコンに搭載されている PC パーツに注目して書かれていることが多く、例えば CPU であれば他の CPU と比べてパソコンに搭載されている CPU の処理速度が〜倍向上、処理時間が〜に短縮等と書かれているのが見られます。CPU に限らずビデオチップ（GPU）やストレージ等でも似たようなことが書かれているのが見られます。

私も当ウェブサイトや他のウェブサイトでも似たような書き方をしますが何か問題がある書き方ではなく、性能が向上していることがわかる重要な情報です。

しかし、実際にパソコンを使ってみて期待通りの結果を得られず不満に思っている人が結構いるのかもしれません。例えば、処理速度が2倍向上、処理時間が半分に短縮と書かれているのを見てパソコンを買ったが、実際に使ってみると処理速度や処理時間は大して変わらず不満に感じたことがある人は少なくないと思います。

このような結果になる原因は、パソコンが発揮する性能は使い方によって違うからです。

処理速度が〜倍向上、処理時間が〜に短縮等、パソコンの性能に関する記述は嘘ではありません。

パソコンの性能に関する記述は、たいていは何らかのベンチマークソフトウェアによる性能測定の結果を参考にしています。多くのベンチマークソフトウェアは、パソコンに対しできるだけ高い負荷がかかるようにして性能を測定します。

パソコンの性能の高さやパソコンにかかる負荷の高さによって結果が変わりますので一概には言えませんが、一般的にパソコンに対し高い負荷がかかることはあまりありません。

パソコンの使い方は人によって違い、使い方が違えばパソコンにかかる負荷の高さも違いますが、恐らく高性能パソコンを使っても高い負荷がかかることがあまりない人は、パソコン使用者全体の中で過半数を超えると思います。

パソコンに対し高い負荷がかからない使い方をするなら、今持っているパソコンよりも高い性能を持つパソコンに買い替えても処理速度や処理時間はあまり変わらない可能性があります。

良い例えではありませんが、最高時速200キロの車から最高時速300キロの車に買い替えても、時速100キロまでしか出さなければどちらの車に乗っても同じようなものです。（実際は加速等が違うでしょうが無視します）この例えだと、最高時速を測定することが、ベンチマークソフトウェアによる性能測定に当てはまります。

パソコンの性能を大きく左右する PC パーツは CPU です。パソコンに搭載される CPU の性能はオーバースペックと言われて久しいですが、今でも CPU の性能は技術進歩により向上し続けており、恐らく多くの人は新しい高性能 CPU が搭載されているパソコンと古い高性能 CPU が搭載されているパソコンを使い比べてみると処理速度や処理時間はあまり変わらないと思います。

ベンチマークソフトウェアによる性能測定だと処理速度や処理時間に大きな差が出ますので、それを参考にして処理速度が〜倍向上、処理時間が〜に短縮等とパソコンの商品情報等に書かれていることがありますが、実際にパソコンを使った場合でもそうなるとは限らないと思っておく方が良いです。

ビデオチップの性能もオーバースペックと言われて久しいですが、同様に注意が必要です。SSD の性能はオーバースペックと言われることはあまりないですが、SSD の性能もオーバースペックになってきており同様に注意が必要です。

例えば、ベンチマークソフトウェアによると他の SSD と比べてデータ読み書き速度が数倍向上している SSD を搭載していると商品情報に書かれているパソコンがあります。

これを見るとデータ読み書きにかかる時間が大幅に短くなりそうですが、実際にパソコンを使ってみるとデータ読み書きにかかる時間が短くなったと感じることがほとんどない結果になる可能性が十分あります。

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