SSDの未使用ページ

最終更新日 2023年09月07日

基礎

SSDの未使用ページとは、データが書き込まれていないページです。ミシヨウページと読みます。データが書き込まれているページでもデータが消去されると未使用ページに戻ります。

用語

ページとは、イレースブロックを構成する単位です。イレースブロックとは、データを消去する操作でアドレス指定可能な最小単位です。複数のページで構成されています。SSDではページ単位でデータ読み書きし、イレースブロック単位でデータ消去します。

未使用ページがなくなるとデータ書き込み速度が低下する

データを書き込むとき、ページに書き込まれているデータを書き換える必要があるとします。このページを含むイレースブロックの全データを消去できる場合、ページのデータをバッファーにコピーしてデータを書き換え、イレースブロックの全データを消去し、バッファーの書き換えたデータをイレースブロックのページに書き込めばよいです。

イレースブロックに消去してはいけない有効データがある場合、イレースブロックの全データを消去できないのでデータ書き換え処理が複雑になります。


3つのページがあるイレースブロック1とイレースブロック2があるとします。イレースブロック1に書き換えるデータがあり、他は有効データとします。イレースブロック2に有効データと未使用ページがあるとします。イレースブロック1の書き換えるデータをバッファーにコピーし、バッファー上でデータを書き換えます。


イレースブロック1の書き換えるデータは、消去してよい無効データとします。バッファー上で書き換えたデータを、イレースブロック2の未使用ページに書き込みます。

このようにデータ書き換え処理が複雑になりますが、未使用ページがあればデータ書き込み速度が低下しません。厳密にはデータ書き換え処理が複雑になったことにより低下しますが、あまり低下しません。

未使用ページがなくなると、無効データが書き込まれているページをイレースブロックに集めて消去し、未使用ページを作る必要があります。さらに複雑な処理となるのでデータ書き込み速度が低下します。

出典
・（2）空き領域が少ないと遅い！？ SSDの仕組み（2ページ目） | 日経クロステック（xTECH）(2014/08/04公開記事)

ガベージコレクションが適切なタイミングで未使用ページを作る

SSDにはガベージコレクションと呼ぶ機能があり、適切なタイミングで未使用ページを作ります。下記の状態のイレースブロック1とイレースブロック2があるとします。ガベージコレクションがイレースブロック1に未使用ページを作るとします。


イレースブロック1の有効データを、イレースブロック2の未使用ページに書き込みます。イレースブロック1の有効データは無効データになります。


イレースブロック1の全データが無効データになり消去して未使用ページにします。

SSDがアイドル状態等のとき、ガベージコレクションを実行します。未使用ページがなくなりデータ書き込み速度が低下することを、ガベージコレクションが防ぎます。ガベージコレクションを実行できず未使用ページがなくなりデータ書き込み速度が低下しても、後にガベージコレクションを実行できれば低下したデータ書き込み速度が回復します。

出典
・（2）空き領域が少ないと遅い！？ SSDの仕組み（4ページ目） | 日経クロステック（xTECH）(2014/08/04公開記事)

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