なぜタッチパネルは指以外の物だと反応しないのか

最終更新日 2023年09月07日

タッチパネルに指以外の物が触れても反応しない理由

タッチパネルが搭載されているノートパソコンやタブレット PC、スマートフォン等は、画面に指が触れると反応しますが、指以外の物、例えば木の棒が触れても反応しません。指の一部ですが、爪が触れても反応しません。

その理由は、指は電気を通しますが、木の棒や指の爪は電気を通さないからです。

タッチパネルの多くは、静電容量方式と呼ばれる仕組みを採用しており、静電容量の変化からタッチパネル上で押された場所を感知します。

静電容量とは、簡単に言えば蓄えている電気の量です。人間の身体も電気を蓄えることができますので、タッチパネルに指先が触れることで静電容量が変化します。

木の棒や指の爪は絶縁体、すなわち電気を通さないので静電容量が変化しません。静電容量が変化しなければ、タッチパネルは反応しません。

指以外でも電気を通す物であれば、タッチパネルに触れると反応します。例えば、ティッシュを棒状にして湿らせてタッチパネルに触れると反応します。水は電気を通すので、静電容量が変化したからです。

静電容量方式以外の仕組みを採用しているタッチパネルもあり、例えば抵抗膜方式を採用しているタッチパネルでは、指以外の物、たとえ絶縁体でも触れると反応します。

抵抗膜方式では、タッチパネルに物が触れると電圧が変化し、電圧の変化からタッチパネル上で押された場所を感知します。

もう少し詳しく言うと、タッチパネルの表面が凹まないと電圧が変化しませんので、物理的に押すように触れないと反応しません。静電容量方式なら、物理的に押さずに触れるだけで反応します。

抵抗膜方式採用のタッチパネルなら、電気を通さない物でも反応しますので手袋をした状態の指でも操作できます。

・多くのタッチパネルは静電容量方式を採用しており、電気を通す物が触れると反応する仕組みになっている
・静電容量方式では指以外の電気を通さない物だと反応しない
・抵抗膜方式のタッチパネルなら指以外の電気を通さない物でも反応する


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