無線LANのWi-Fi 6

最終更新日 2024年12月05日

基礎

無線LANのWi-Fi 6とは、 IEEE802.11ax のことであり、 Wi-Fi Alliance(Wi-Fiアライアンス) による名称です。ワイファイシックスと読みます。

Wi-Fi 6の6とは

Wi-Fi 6の6とは、第6世代の無線LANであることを示します。

周波数帯域

Wi-Fi 6が使用する周波数帯域が2.4GHz帯域、5GHz帯域です。

マルチユーザーMIMO

先代のWi-Fi 5が マルチユーザーMIMO を採用しましたが、Wi-Fi 6でも採用しています。Wi-Fi 5では最大4個の受信側の機器に対し同時に多重化した通信を行いますが、Wi-Fi 6では最大8個です。

無線LAN子機が多くても通信の安定性向上

無線LAN親機 に多くの 無線LAN子機 を接続できます。しかし、無線LAN子機が多くなるほど通信の安定性が低くなったり接続が途切れたりします。Wi-Fi 6は、この問題が起こりにくくなっています。

TWT

無線LANのTWT(Target Wake Time) とは、無線LANの省電力機能の一つで、 無線LAN親機 と 無線LAN子機 の間で起動と停止の制御を同期させ、消費電力を節約します。Wi-Fi 6がTWTを追加しています。Wi-Fi 6対応ノートパソコンやスマートフォン等なら、消費電力を節約した分バッテリー駆動時間が延びます。

2.4GHz帯域

2.4GHz帯域には、5GHz帯域よりも遮蔽物の影響を受けにくく電波が届く範囲が広い、以上のメリットがあります。2.4GHz帯域には、5GHz帯域よりも最大通信速度がやや遅い、以上のデメリットがあります。

5GHz帯域

5GHz帯域には、2.4GHz帯域よりも最大通信速度がやや速い、以上のメリットがあります。5GHz帯域には、2.4GHz帯域よりも遮蔽物の影響を受けやすく電波が届く範囲が狭い、以上のデメリットがあります。

基本的に5GHz帯域を使用する

基本的に5GHz帯域を使用します。5GHz帯域では通信が安定しない場合、遮蔽物の影響を受けている可能性があるため、2.4GHz帯域に切り替えて使用します。

最大通信速度

Wi-Fi 6の通信速度が最大9.6Gbpsです。先代のWi-Fi 5は最大6.9Gbpsのため、Wi-Fi 6では約1.4倍に高速化です。2.4GHz帯域、5GHz帯域、それぞれの最大通信速度が異なります。Wi-Fi 6対応機器の最大通信速度が、5GHz帯域使用時の最大通信速度を指す場合が多いです。

実効通信速度も速い

実効通信速度が最大通信速度よりも遅いですが、有線LANと比べて無線LANの方が遅くなります。無線LANはエラーチェックや無線通信の安定性を高める仕組みがあり、これらの要因により遅くなります。Wi-Fi 6は通信方式の改良により、従来よりも遅くなりにくいです。実効通信速度重視なら有線LANの方が良いですが、Wi-Fi 6なら無線LANでも良いです。

Wi-Fi 5、Wi-Fi 4

「Wi-Fi 数字」という名称に、Wi-Fi 6に限らずWi-Fi 5、Wi-Fi 4もあります。


Wi-Fi 6、Wi-Fi 5、Wi-Fi 4に互換性があります。このため、例えばWi-Fi 6対応 無線LAN親機 に Wi-Fi 5対応 無線LAN子機 を接続できます。ただし、最大通信速度が古い方となり、Wi-Fi 6の新機能を利用できません。

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