パソコンの寿命

最終更新日 2023年09月07日

パソコンの寿命とは

寿命の定義

パソコンの寿命の定義には、故障して正常に使用できなくなったら寿命を迎えたとする考え方と、パソコンの性能が技術進歩により向上していく中で使用中のパソコンの性能に不満を感じ買い替えたくなったら寿命を迎えたとする考え方があります。

寿命ではない故障

パソコンが故障したら寿命を迎えたとは限らず、パソコンの寿命と判断するには早い故障もあります。

パソコンは初期不良等による問題によって早期に故障することがあります。

たいていのパソコンには購入してから少なくとも1年間はメーカー保証が付くので、購入後1年以内に故障したら寿命ではない故障です。

ただし、パソコンを正常な使用環境で使用した場合に限り、パソコンを高温多湿や振動が多い場所等、劣悪な環境で使用するとPCパーツの劣化、消耗が早まり、1年以内で寿命を迎えたと言える故障が起きることがあります。

性能不満による寿命

パソコンは性能の進歩がとても早く、数年も経つと買ったパソコンの性能にかなり不満を感じるようになり、買い替えたくなる気持ちが起きます。

性能が進歩した新しいパソコンに目を向けず気にしなければ、パソコンの性能に不満を感じることはなさそうですが、パソコン購入後しばらくは性能が十分であっても足りないと感じるようになる可能性があります。

ウェブサービスやソフトウェアは、世の中に普及しているパソコンの性能に合わせて開発しています。

その性能を考慮せずにソフトウェアを開発し、パソコンに求める性能が高すぎると多くの人に利用してもらえません。

逆にパソコンに求める性能が低すぎると、進歩したパソコンの性能を活かしておらずソフトウェア側が陳腐化し時代遅れとなります。

パソコンに求める性能が高くなった新しいウェブサービスやソフトウェアを利用するために、そのまま古いパソコンを使い続けてもよいですが、不満を感じるほどの性能では作業効率が落ちストレスがたまりますので、パソコンは性能寿命を迎えたと判断して買い替える方がよいです。

故障寿命 ・パソコンが故障し使えなくなった
性能寿命 ・パソコンの性能に不満を感じ買い替えたくなった

パソコンの寿命の目安

パソコンの平均使用年数

故障寿命と性能寿命を考慮したパソコンの寿命の目安は、 政府統計の窓口 にて公開されている主要耐久消費財の買替え状況の推移(二人以上の世帯)にあるパソコンの平均使用年数が参考になります。

調査
時期
平均
使用
年数
(年)
買い替え理由(%)
故障 上位
品目
住居
変更
その他
2002年3月 4.1 26.7 55.8 - 17.5
2003年3月 4.2 29.8 52.8 3.7 13.7
2004年3月 4.3 31.1 53.3 - 15.7
2005年3月 4.3 35.2 52.9 0.6 11.3
2006年3月 4.5 37.4 49.6 0.3 12.7
2007年3月 4.6 40.5 42.2 1.0 16.3
2008年3月 5.5 44.1 40.7 1.7 13.4
2009年3月 5.3 51.6 35.0 1.2 12.2
2010年3月 5.5 46.4 39.9 2.9 10.9
2011年3月 5.9 49.3 36.0 2.7 11.9
2012年3月 5.8 56.1 29.2 0.8 13.8
2013年3月 5.6 52.9 35.1 0.6 11.4
2014年3月 5.9 44.7 26.6 1.3 27.5
2015年3月 5.8 50.2 24.0 1.2 24.5
2016年3月 6.0 56.7 26.6 1.0 15.6

パソコンの寿命の目安は5〜6年

パソコンの平均使用年数が延びていますが、パソコンが故障したので買い替えた人が増え、上位品目(性能が進歩したパソコン)へ買い替えた人が減ってきていることから、パソコンの性能が技術進歩により格段に向上し性能寿命が延びたからと考えられます。

昔はパソコンが陳腐化し時代遅れになるのが早く、パソコンは1年たったら箱等と言われるほどでした。

最近のパソコンはオーバースペックと呼べるほど性能が進歩しています。

一部のユーザーにとってはまだまだパソコンの性能の進歩が必要ですが、一般的なユーザーであれば自分にとって十分な性能があるパソコンを買えば、少なくとも買ってから5〜6年経っても性能に不満を感じないと思われます。

ウェブサービスやソフトウェアがパソコンに求める性能が高くなっていくことも気になるところですが、ウェブサービスやソフトウェア側から見ると、進歩したパソコンの性能を活かすことが難しくなったと言えます。

一部のウェブサービスやソフトウェアではまだまだパソコンの性能の強化が求められるでしょうが、一般的な用途に限ればゲームや動画・画像編集くらいです。

一方でウェブサイトの閲覧、メールやSNSの利用等の日常用途、オフィスアプリケーションの利用等のビジネス用途であれば、長年にわたって性能に大きな不満が出ずパソコンを使い続けられる可能性が高いです。

そのため、昔と違って今では故障によってパソコンが使えなくなったら寿命を迎えたと判断することが多いです。

ただし、購入後1年以内という短期で故障が生じた等、初期不良等が考えられる故障に関しては除外します。

そのような故障でパソコンが寿命を迎えたと判断するのは早く、メーカー保証を利用し無料でパソコンを修理してもらえます。

今後、平均使用年数がどこまで延びるのかわかりませんが、パソコンは少なくとも5〜6年は使える、すなわちパソコンの寿命の目安は5〜6年はあると見なせます。

昔はパソコンの寿命が2〜3年だった理由

パソコンの性能の進歩が凄まじく、あっという間に陳腐化し時代遅れとなった

昔はパソコンの寿命が2〜3年という雰囲気の時代がありました。

寿命と聞くと故障により使えなくなるまでの期間を思い浮かべるものですが、ここでの寿命とは性能が陳腐化し時代遅れになるまでの期間です。

いつまでパソコンの寿命が2〜3年だったか、それを示すデータはありません。

政府統計の窓口 より主要耐久消費財の買替え状況の推移(二人以上の世帯)を参考にすると、2002年3月に調査が行われた時点におけるパソコンの平均使用年数は4.1年です。

この平均使用年数はパソコンを買い替えるまでの期間であり買い替え理由が様々ですが、4年くらいでパソコンの大半が故障するとは考えにくいので、性能が陳腐化し時代遅れになったので買い替えた人が多かったと思われます。

2002年3月より前のデータはありませんが、2002年の5年前はパソコンの寿命が2〜3年という雰囲気があったと思います。

5年前の1997年頃はパソコンの寿命が2〜3年だったことを示すデータもありませんが、この頃からパソコンを使っていた人なら概ね同意できると思います。

パソコンを買ってから2〜3年も経つと新しいソフトウェアを利用するには性能が足りなくなった

今では考えられないことですが、5年前の1997年頃、2〜3年前に買ったパソコンでは新しいソフトウェアを利用するには厳しいと感じるほど性能が足りなくなることがありました。

1997年頃だと新しいハイスペックパソコンでもCPUのクロック周波数が1GHzの半分の500MHzもない、メインメモリーの容量が100MBもない、ハードディスクの容量が10GBもない状況でした。

ソフトウェアは、パソコンの性能の進歩に合わせて開発されます。

1997年に発売されたソフトウェアであれば、1997年に発売されたパソコンの性能がないとソフトウェアの動作が遅すぎて使いものになりませんでした。

昔はパソコンの性能の進歩が凄まじく、パソコンの性能を大きく左右するCPUは、発売当時における最高クラスの性能でも、1年後に発売されたCPUと比べると最低クラスの性能に転落することもありました。

パソコンの性能向上に合わせてソフトウェアがパソコンに要求する性能も凄まじく向上しましたので、このようなことが起きました。

新しいソフトウェアを利用せずに古いソフトウェアを利用し続ければ性能が十分のままですが、ソフトウェアも古ければ陳腐化し時代遅れになり、新しいソフトウェアを利用する方が便利です。

パソコンを長年使用できる時代に

パソコンが寿命を迎えたら新しいパソコンへ買い替えればよいですが、1997年頃はパソコンの価格が20〜30万円するのは当たり前で簡単には買い替えられませんでした。

今では価格が半分の10〜15万円のパソコンを買えば、性能が陳腐化し時代遅れになるまでは相当長くかかると思われます。

10年以上は現役で使えると思われます。

もっと安いパソコンを買っても大丈夫だと思います。

しかし、パソコンの故障による寿命は避けられず、新しいOSやソフトウェアを利用するには古いパソコンの性能で十分でも、古いパソコンが搭載しているPCパーツに対応しておらず正常に動作しないので買い替えなければならないこともあります。

そのため、実際にパソコンを10年以上使い続けられる可能性はそれほど高くありません。

パソコンの寿命とHDD(SSD)の寿命

確かな根拠なし

パソコンの寿命はHDD(SSD)の寿命であるとよく聞きますが、確かな根拠がありません。

実際に大量のパソコンを調査し、HDD(SSD)が最も早く寿命を迎える場合が多いことを証明できないと、パソコンの寿命はHDD(SSD)の寿命であると断言できません。

大量のパソコンを調査してみたら、最も寿命が短いのは電源と言える結果が出るかもしれません。

HDD(SSD)の寿命のみわかっても根拠にならない

データセンターで使用されているHDD(SSD)の寿命を根拠に、パソコンの寿命はHDD(SSD)の寿命とするのも見られます。

データセンターで使用されているHDD(SSD)の寿命が約5年なので、パソコンの寿命も約5年であり、パソコンの寿命はHDD(SSD)の寿命である等、他にも似たような情報が見られます。

パソコンで使用されているHDD(SSD)にも当てはまるのか不明であり、仮に当てはまるとしてもパソコンの寿命とHDD(SSD)の寿命を結びつけて結論を出すのが早いです。


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