AMD E シリーズのモデル・ナンバーの見方 - CPU の選び方

最終更新日 2015年11月02日

モデル・ナンバーとは

AMD 社の CPU には、製品ごとに異なるモデル・ナンバーが付けられています。数字やアルファベットから成るモデル・ナンバーは、製品の識別ができるだけでなく、モデル・ナンバーには法則があるため、数字やアルファベットから性能の大小関係や製品の特徴がわかります。

しかし、モデル・ナンバーはマイクロアーキテクチャや開発コードネームが変わると、法則も変わる場合があります。E シリーズでは、マイクロアーキテクチャごとに分け、さらに開発コードネームで分けるとわかりやすいため、そのように整理してモデル・ナンバーの見方について記載します。

以下は、E シリーズの採用マイクロアーキテクチャ、開発コードネームを簡易にまとめた表です。

マイクロアーキテクチャ 開発コードネーム 発売時期
K10 Llano 2011年
Bobcat Zacate 2011年〜2013年
Jaguar Kabini 2013〜2014年
Puma Mullins, Beema 2014年
Puma+ Carrizo-L 2015年

K10 マイクロアーキテクチャ

開発コードネーム Llano

Llano の E シリーズのモデル・ナンバーは、以下のように表されます。

E グレード - 4桁の数字 サフィックス

グレードは数字で表され、数字が大きいほど機能、性能に優れた製品である事を示します。Llano の E シリーズでは、グレードに2が使われます。

E シリーズの上位に位置する A シリーズでは、グレードに4,6,8が使われます。A シリーズのグレード4の製品より劣る製品は、ブランド名を E シリーズ、グレードを4未満の数字にする方針にしたと思われます。

Llano の E シリーズでは、デスクトップ用途向けの製品はモデル・ナンバー E2-3200 の製品のみであり、その後はノート用途向けの製品のみが発売され続けています。

恐らく、当初はデスクトップ用途向けの製品とノート用途向けの製品を発売し続ける予定でしたが、その後はノート用途向けの製品のみにしたと思われます。

ちなみに、その後のノート用途向けの製品は、低消費電力な製品となっており、E シリーズは低消費電力なノート用途向けの製品のブランドであるという方針に変更したと思われます。

4桁の数字は、大きいほど機能と性能に優れている事を示します。基本的に同じ開発コードネームの製品であれば、上1桁目は同じ数字となっており、Llano の E シリーズでは上1桁目は3です。

また、4桁の数字は、処理速度の速さに関わる仕様だけでなく、統合 GPU の仕様や機能の有無、消費電力の低さ等、総合的な評価で決まるため、必ずしも4桁の数字が大きい順に処理速度が速い訳ではありません。

用途(デスクトップやノート等)が同じ製品同士なら、4桁の数字は、ほぼ処理速度の速さに関わる仕様の違いで決まってくるため、4桁の数字を処理速度の速さという観点で性能比較ができます。 ただし、それでも必ずしも4桁の数字が大きいほど処理速度が速いとは限りません。 サフィックスは、製品の特徴を示します。Llano の E シリーズでは、以下のサフィックスが使われます。

ノート用途向け
M
ノート用途向け

Bobcat マイクロアーキテクチャ

開発コードネーム Zacate

Zacate の E シリーズのモデル・ナンバーは、以下のように表されます。

E - 3桁の数字(プラットフォーム Brazos)
E グレード - 4桁の数字(プラットフォーム Brazos 2.0)

Zacate の E シリーズ は、低消費電力なノート用途向けの製品です。Zacate には C シリーズや Z シリーズもあり、C シリーズは E シリーズよりも消費電力が低く、Z シリーズは C シリーズよりも消費電力が低いです。

C シリーズや Z シリーズのモデル・ナンバーにはグレードが付かず、合わせて E シリーズもグレードが付きませんでしたが、プラットフォーム Brazos 2.0(プラットフォーム Brazos の後継)では、E シリーズにグレードが付くようになり、グレードには1,2が使われます。

3桁の数字、4桁の数字は、大きいほど機能と性能に優れている事を示します。Zacate の E シリーズ では、上1桁目の数字は固定にはなっていません。

以下は、プラットフォーム Brazos の方のモデル・ナンバー一覧です。

・E-450
・E-350
・E-300
・E-240

以下は、プラットフォーム Brazos 2.0 の方のモデル・ナンバー一覧です。

・E2-2000
・E2-1800
・E1-1500
・E1-1200

A シリーズでは、同じ開発コードネームの製品であれば、基本的に4桁の数字の上1桁目が同じ数字となっています。プラットフォーム Brazos は3桁の数字のため例外として考えるとし、プラットフォーム Brazos 2.0 では機能や性能の違いの割りに数字の差が大きいので、A シリーズとは異なる法則で4桁の数字が決められていると考えられます。その結果、同じ開発コードネームであっても上1桁目の数字が異なる製品が見られると思われます。

Jaguar マイクロアーキテクチャ

開発コードネーム Kabini

Kabini の E シリーズのモデル・ナンバーは、以下のように表されます。

E グレード - 4桁の数字

Kabini の E シリーズでは、グレードに1,2が使われます。

4桁の数字は、大きいほど機能と性能に優れている事を示します。また、Kabini の E シリーズ では、上1桁目の数字は固定にはなっていません。

以下は、Kabini の E シリーズのモデル・ナンバー一覧です。

・E2-3800
・E2-3000
・E1-2500
・E1-2200
・E1-2100

Zacate の E シリーズ(プラットフォーム Brazos 2.0)のモデル・ナンバーや機能、性能も含めて見ると、機能や性能の違いの割りに数字の差が大きいので、Zacate の E シリーズ(プラットフォーム Brazos 2.0)と同じ法則で4桁の数字が決められていると思われます。

Puma マイクロアーキテクチャ

開発コードネーム Mullins

Mullins の E シリーズのモデル・ナンバーは、以下のように表されます。

E グレード Micro - 4桁の数字 サフィックス

Mullins の E シリーズでは、グレードに1が使われます。

Mullins の E シリーズは、タブレット PC 用途向けであり、それを示すためにサフィックスに T が付きますが、合わせてグレードの後ろに Micro が付きます。

4桁の数字は、大きいほど機能と性能に優れている事を示します。また、上1桁目は6となります。

以下は、Mullins の E シリーズと A シリーズのモデル・ナンバー一覧です。ブランド名がわからなくても4桁の数字を見れば、複数の製品を比較して機能と性能が優れている方を判断できるようになっており、機能と性能の違いと数字の差も含めて見ると、各シリーズの4桁の数字は、同じ法則で決められていると思われます。

・A10 Micro-6700T
・A4 Micro-6400T
・E1 Micro-6200T

サフィックスは、製品の特徴を示します。Mullins の E シリーズでは、以下のサフィックスが使われます。
T
タブレット PC 用途向け

開発コードネーム Beema

Beema の E シリーズのモデル・ナンバーは、以下のように表されます。

E グレード - 4桁の数字

Beema の E シリーズでは、グレードに1,2が使われます。

4桁の数字は、大きいほど機能と性能に優れている事を示します。また、上1桁目は6となります。

以下は、Beema の E シリーズと A シリーズのモデル・ナンバー一覧です。Mullins と同様に、各シリーズの4桁の数字は、同じ法則で決められていると思われます。

・A8-6410
・A6-6310
・A4-6210
・E2-6110
・E1-6010

Puma+ マイクロアーキテクチャ

開発コードネーム Carrizo-L

Carrizo-L の E シリーズのモデル・ナンバーは、以下のように表されます。

E グレード - 4桁の数字

Carrizo-L の E シリーズでは、グレードに1,2が使われます。

4桁の数字は、大きいほど機能と性能に優れている事を示します。また、上1桁目は7となります。

以下は、Carrizo-L の E シリーズと A シリーズのモデル・ナンバー一覧です。各シリーズの4桁の数字は、Beema の E シリーズと A シリーズと似ている事がわかります。

・A8-7410
・A6-7310
・A4-7210
・E2-7110
・E1-7010


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