掲示板への書き込み内容は著作権法で保護される？

最終更新日 2023年09月07日

掲示板へ書き込んだ内容は、著作物として認められれば著作権法で保護されます。

掲示板に書いた文章の著作物性 に掲載されているとおり、過去にホームページ上の掲示板に書き込んだ内容が書籍に無断転載されて裁判で争われたことがありましたが、著作物として認められました。

著作権法 | 国内法令 | 著作権データベース | 公益社団法人著作権情報センター　CRIC に書かれている著作権法の第二条を読むと、著作物とは「思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。」と書かれています。

上記の判例から、掲示板への書き込み内容は筆者の個性が発揮され「思想又は感情を創作的に表現したもの」に当てはまるなら著作物として認められますが、文章が比較的短く表現方法に創意工夫をする余地のないもの、ただ単に事実を紹介したもの、具体的表現が極めてありふれたもの等は、筆者の個性が発揮されていませんので著作物として認められないことがわかります。

また、匿名で掲示板に書き込まれた内容であっても著作物として認められることがわかります。

仮に当ウェブサイトに掲示板を設置し、以下のような書き込みがあったとします。

（1）「今パソコンメーカーAの直販ショップにて在庫処分してるから安いです」

（2）「パソコンメーカーBでノートパソコン買いましたが、安くて性能が高く満足です」

（1）と（2）どちらも文章が比較的短く表現方法に創意工夫をする余地がないものであり、（1）は単に事実を紹介したもの、（2）は具体的に表現が極めてありふれたものなので、（1）と（2）は著作物として認められないと考えられます。

文章の質と量がしっかりと確保され筆者の個性が発揮されて書かれたパソコンレビュー内容、同様に書かれたパソコンメーカーのサポート利用体験談等であれば、著作物として認められる可能性が高いと考えられます。

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