M.2
最終更新日
2023年09月07日
M.2とは
基礎
SATA M.2 Card | SATA-IO より一部引用します。M.2 (formerly known as NGFF) is a small form factor card and connector that supports applications such as Wi-Fi, WWAN, USB, PCIe & SATA, as defined in the PCI-SIG M.2 Specification (see www.pcisig.com).M.2とは、カードとコネクターのスモールフォームファクターです。カードとは、小さな四角いハードウェアです。コネクターとは、機器を接続するときに使用する部品です。スモールフォームファクターとは、小型ハードウェアの形状等に関する決まりです。
M.2に従うハードウェアでは、Wi-Fi、WWAN、USB、PCIe、SATA等に対応します。
NGFF
M.2の旧名称がNGFF(Next Generation Form Factor)です。当初の名称がNGFFでしたが、2013年にM.2に変わりました。NGFFという用語が使用される場合がありますが、M.2と同じものと認識してよいです。Mini SATA
M.2はMini SATA(Mini Serial ATA)の後継です。モバイルノートパソコン向けに開発された規格なので、Mini SATAよりも拡張カードの小型化と薄型化を実現できます。Mini SATAと互換性がありません。PCI Express
Mini SATAではデータ通信の規格としてSATAのみ利用可能ですが、M.2ではPCI Expressも利用可能です。マザーボードの拡張スロットと拡張カードが利用する高速な規格PCI Expressを、Mini SATAに取り入れた規格と言えます。SSD
SSDはSATAではインターフェースの最大速度がボトルネックになり、さらなるデータ読み書き速度の向上ができなくなりました。そこで開発されたのがM.2です。M.2であればPCI Expressを利用しデータ読み書き速度が向上できます。M.2はSSDに限らず無線LAN等、様々な機能をパソコンに追加するためにも使用します。ホットスワップ
M.2はホットスワップに対応していません。M.2とデータ通信の規格
M.2はインターフェースの端子形状に関わる規格であり、M.2を使用して行うデータ通信の規格として、SATA、PCI Express、USB等に対応できます。
対応している規格はM.2によって違い、SATAに対応しているM.2もあれば、PCI Expressに対応しているM.2もあります。
M.2はSATA、PCI Expressに限らずUSB等の規格にも対応できますので、ストレージに限らず無線LAN、Bluetooth等も追加できます。
マザーボードのM.2スロットにM.2カードを接続して使用するには、対応している規格が一致している必要があります。
対応している規格はM.2によって違い、SATAに対応しているM.2もあれば、PCI Expressに対応しているM.2もあります。
M.2はSATA、PCI Expressに限らずUSB等の規格にも対応できますので、ストレージに限らず無線LAN、Bluetooth等も追加できます。
マザーボードのM.2スロットにM.2カードを接続して使用するには、対応している規格が一致している必要があります。
M.2のKeyID
ピンの位置、対応可能な規格
M.2には複数のKeyIDが存在し、欠くピンの位置や対応可能な規格がKeyIDによって異なります。Key IDにはAからMまであり、パソコン関連のPCパーツではBとMが主に利用されています。
KeyBとKeyM、それぞれの欠くピンの位置、対応可能な規格は以下のとおりです。
KeyID | 欠くピンの位置 | 対応可能な規格 |
---|---|---|
KeyB | 12-19 | PCIe x2/SATA/USB 2.0/USB 3.0/HSIC/SSIC/Audio/UIM/12C |
KeyM | 59-66 | PCIe x4/SATA |
M.2の端子部分には上下一列に多数のピンが並んでおり、右上から左下にかけて1から75まで各ピンに番号が付けられています。
KeyBでは右上のピンから見てピンがない部分まで1から12までのピンがあり、ピンがない部分を過ぎたら19から75までピンがあります。
KeyMでは右上のピンから見てピンがない部分まで1から59までのピンがあり、ピンがない部分を過ぎたら66から75までピンがあります。
対応可能な規格にはよく知られたPCIe、SATA、USB等がありますが、とりあえずM.2は端子形状等の物理的な仕様について策定した規格、KeyIDが対応可能な規格はデータ転送するための信号に関わる仕様について策定した規格とでも思っておけばよいです。
Socket
KeyIDによってはSocketと数字を組み合わせた呼び方もあり、KeyBをSocket 2、KeyMをSocket 3と呼ぶことがあります。以下は、Socket 1、Socket 2、Socket 3、それぞれで使用可能なM.2カードです。Socket 1 | Wi-Fi,Bluetooth,NFC,Wi-Gigカード |
---|---|
Socket 2 | WWAN,GNSS,SATAのSSDカード |
Socket 3 | SATAまたはPCIe(最大4レーン)のSSDカード |
SATA、PCI Express
パソコンでは主にkeyB(Socket 2)とkeyM(Socket 3)が存在しており、主に対応している規格はSATA、PCI Expressです。以下は、keyB(Socket 2)とkeyM(Socket 3)の規格の一覧です。
key B(Socket 2)
内部 インターフェース |
規格名 (通称) |
レーン数 | データ 転送速度 |
---|---|---|---|
Serial ATA | Serial ATA 6.0 Gbps (Ultra SATA/6000) |
- | 6.0 Gbps |
PCI Express | PCI Express 2.0 (Gen2) |
2レーン(x2) | 10.0 Gbps |
PCI Express 3.0 (Gen3) |
2レーン(x2) | 20.0 Gbps |
key M(Socket 3)
内部 インターフェース |
規格名 (通称) |
レーン数 | データ 転送速度 |
---|---|---|---|
Serial ATA | Serial ATA 6.0 Gbps (Ultra SATA/6000) |
- | 6.0 Gbps |
PCI Express | PCI Express 2.0 (Gen2) |
4レーン(x4) | 20.0 Gbps |
PCI Express 3.0 (Gen3) |
4レーン(x4) | 40.0 Gbps |
PCI Expressの最大レーン数に違いがあり、keyB(Socket 2)では2レーン、keyM(Socket 3)では4レーンです。
M.2スロットにM.2カードを接続するには、両者のKeyIDが一致する必要があります。
両者のKeyIDが一致している場合は接続できますが、接続し使うには両者が対応している規格も一致する必要があります。
例えば、M.2スロットがPCI Expressのみ対応しており、M.2カードがSATAに対応している場合、両者のKeyIDが一致し接続できても対応する規格が違いますので動作しません。
M.2とSATA
M.2スロット、M.2カードがSATAに対応している場合、Serial ATA 1.5 GbpsやSerial ATA 3.0 Gbpsに対応しているのが見られませんが、Serial ATA 6.0 Gbpsが登場し十分と普及した後にM.2が登場したためと思われます。
M.2とPCI Express
割り当てレーン数
マザーボードのM.2スロットの対応レーン数は、最大までレーン数が割り当てられた場合のレーン数です。全体で割り当て可能なPCI Expressのレーン数の合計は、CPU、マザーボードによって決まります。
マザーボードによって違いますが、M.2スロットには優先的にレーン数が割り当てられないようになっていることが多く、PCI Expressを利用する拡張スロット等、他のインターフェースにレーン数が優先的に割り当てられ、レーン数が不足するとM.2スロットに割り当てられるレーン数が減ってしまうことがあります。
例えば、マザーボードのM.2スロットの対応レーン数が4でも、割り当てられるレーン数が2になるとレーン数2で動作します。
M.2スロットに割り当てられるレーン数が0になってしまうと、動作できなくなります。
レーン数の互換性
マザーボードのM.2スロットとM.2カードとの間でレーン数が違う場合がありますが、その場合は小さい方のレーン数で動作し、データ転送速度が遅い方に合わせられます。例えば、マザーボードのM.2スロットのレーン数が2、M.2カードのレーン数が4の場合、レーン数2で動作します。
M.2スロットの排他仕様
M.2スロットと別のスロット(ポート)が内部インターフェースを共有していると、排他仕様により同時に使用できない場合があります。内部インターフェースを線路に例えると、まるでポイントで線路が分岐し一方には車両が進めるが他の方向には進めなくなる場合があります。
例えば、マザーボードに内部インターフェースとしてSATAのみ対応のM.2スロットとSATAポートがそれぞれ一つずつあるとします。SATAポートにPCパーツを接続して内部インターフェースとしてのSATAを占有すると、M.2スロットでは内部インターフェースとしてのSATAを利用できずM.2スロットは使用できない場合がありす。内部インターフェースとしてのSATAが、M.2スロットとSATAポートそれぞれ同時に使用可能になるように用意されていれば起きません。
いろんなマザーボードの仕様を見ると、ある一つのPCIeスロットを使用すると、ある一つのM.2スロットが無効になり使用できない(逆パターンも見られる)製品や、ある一つのM.2スロットにて内部インターフェースとしてのSATAを利用して使用すると、ある一つのSATAポートが使用できない(逆パターンも見られる)製品等が見られます。
例えば、マザーボードに内部インターフェースとしてSATAのみ対応のM.2スロットとSATAポートがそれぞれ一つずつあるとします。SATAポートにPCパーツを接続して内部インターフェースとしてのSATAを占有すると、M.2スロットでは内部インターフェースとしてのSATAを利用できずM.2スロットは使用できない場合がありす。内部インターフェースとしてのSATAが、M.2スロットとSATAポートそれぞれ同時に使用可能になるように用意されていれば起きません。
いろんなマザーボードの仕様を見ると、ある一つのPCIeスロットを使用すると、ある一つのM.2スロットが無効になり使用できない(逆パターンも見られる)製品や、ある一つのM.2スロットにて内部インターフェースとしてのSATAを利用して使用すると、ある一つのSATAポートが使用できない(逆パターンも見られる)製品等が見られます。
M.2のサイズ
M.2はノートパソコン等、サイズが小さいパソコン向けの規格であり、マザーボードのM.2スロットとM.2カードのサイズが小さいです。
一般的にM.2スロットでは1種類の幅、複数の種類の長さに対応しています。複数の種類の長さに対応しているM.2スロットには複数のネジ穴がありますが、各長さのM.2カードをネジで固定するためです。2014年8月頃に確認した時点では、M.2スロットは2242、2260、2280の3種類に対応していることが多いです。2230、2242、2260、2280、22110の5種類に対応しているM.2スロットも見られます。
出典
・最新SSDのキホン - AKIBA PC Hotline!(2014/09/08公開記事)
厚みの単位はmmです。
幅と長さ
M.2はM.2カードの幅と長さ規定しており、幅は12、16、22、30mmの4種類、長さは16、26、30、38、42、60、80、110mmの8種類です。2230、2242、2260、2280、22110等のように数字で幅と長さを示し、最初の2桁が幅、最後の2桁(110では3桁)が長さを示します。2014年8月頃に確認した時点では、M.2カードは一般的に2230、2242、2260、2280、22110の5種類どれかに対応しています。これらの種類に限らず、別の種類のM.2カードも見られます。一般的にM.2スロットでは1種類の幅、複数の種類の長さに対応しています。複数の種類の長さに対応しているM.2スロットには複数のネジ穴がありますが、各長さのM.2カードをネジで固定するためです。2014年8月頃に確認した時点では、M.2スロットは2242、2260、2280の3種類に対応していることが多いです。2230、2242、2260、2280、22110の5種類に対応しているM.2スロットも見られます。
出典
・最新SSDのキホン - AKIBA PC Hotline!(2014/09/08公開記事)
厚み
M.2の厚みは8種類あります。シングルサイド(片面実装)で3種類、デュアルサイド(両面実装)で5種類です。各厚みにはS1等の名称が付けられています。名称 | 表側 | 裏側 |
---|---|---|
S1 | 1.20 | N/A |
S2 | 1.35 | N/A |
S3 | 1.50 | N/A |
D1 | 1.20 | 1.35 |
D2 | 1.35 | 1.35 |
D3 | 1.50 | 1.35 |
D4 | 1.50 | 0.70 |
D5 | 1.50 | 1.50 |
厚みの単位はmmです。
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