ファンレスノートパソコンのメリット、デメリット
最終更新日
2023年09月07日
ファンレスノートパソコンのメリット
冷却ファンから発生する音がない
冷却ファンは、回転すると音が発生します。ファンレスノートパソコンには、冷却ファンがないので回転音がありません。冷却ファンの回転音が気になる人にとっては、その音がないことがメリットとなります。
使いやすさに期待できる
冷却ファンのサイズは小さいですが、本体内部が狭いノートパソコンでは、冷却ファンが占めるスペースが結構大きいです。また、本体には排気口、吸気口が必要です。冷却ファンがなければ、排気口と吸気口もなくなり、薄型化・軽量化できる、外部インターフェースを増やせる、より使いやすい位置へ外部インターフェースを配置できる、ヒンジの開閉機構の自由度を高くできる等、様々なことを実現できノートパソコンが使いやすくなります。
ノートパソコンから冷却ファンをなくすことで使いやすくなっているかどうかは、メーカーの設計次第ですが、冷却ファンがないことを活かしているファンレスノートパソコンであれば、使いやすいです。
バッテリー駆動時間の長さに期待できる
冷却ファンの消費電力は非常に小さいので、冷却ファンの有無でバッテリー駆動時間の長さはあまり変わりません。ファンレスノートパソコンには、発熱量が小さい CPU を搭載する必要があり、CPU は発熱量が小さいと消費電力が低いので、パソコンの消費電力の大部分を占める CPU の消費電力が低いことにより、バッテリー駆動時間の延びにつながります。
また、冷却ファンがなくなったことにより本体内部の部品配置の自由度が高くなり、バッテリー容量を増やすことができれば、バッテリー駆動時間の延びにつながります。
ノートパソコンに冷却ファンがないことを活かしバッテリー駆動時間が長くしているかどうかは、メーカーの設計次第ですが、ファンレスノートパソコンは、バッテリー駆動時間の長さに期待できます。
ノートパソコン内部が汚れにくい
CPU ファンが動作すると、吸気口から排気口へ空気の流れができ、吸気口から吸い込まれたホコリ等が、ノートパソコン内部にたまります。ホコリ等がたまりすぎると、ノートパソコンが安定したパフォーマンスを発揮しなくなる、故障につながる等の問題が発生しますので、定期的に掃除する必要があります。
ファンレスノートパソコンであれば、ノートパソコン内部にホコリ等が入り込みにくいので、汚れにくいです。
ファンレスノートパソコンを、ホコリ等が少ない環境で使うならメリットにはなりませんが、ホコリ等が多い環境で使うなら、汚れにくいことがメリットとなります。
冷却ファンが故障するリスクがない
冷却ファンは、永遠に故障せずに動作することはなく、いつかは故障します。ファンレスノートパソコンであれば、冷却ファンが故障するリスクがありません。ノートパソコンの故障原因は様々であり、冷却ファンが原因の故障率は低いでしょうが、冷却ファンの故障がなくなることにより、ノートパソコンの故障率が低くなります。
ファンレスノートパソコンのデメリット
性能が低い
冷却ファンがないと、発熱量が大きい CPU を搭載できませんので、ファンレスノートパソコンには発熱量が小さい CPU が搭載されます。CPU は、性能が高いほど発熱量が大きくなりますので、ファンレスノートパソコンには性能が低い CPU が搭載されるとも言えます。
ファンレスノートパソコンに搭載されるような CPU の性能でも十分な人にとってはデメリットになりませんが、CPU に高い性能を求める人にとっては、性能が低いことがデメリットとなります。
本体上面や底面が熱くなる可能性あり
ファンレスノートパソコンであっても、本体外部に熱を逃がす必要があります。ファンレスノートパソコンでは、本体内部から発生した熱を筐体へ伝え、さらに筐体から外部の空気へ熱を逃します。冷却ファンがあるノートパソコンでも、同様に熱を逃しますが、ファンレスノートパソコンは冷却ファンがなく、主に筐体を通して外部へ熱を逃すことになりますので、本体上面や底面が熱くなりやすいです。
どのくらい熱くなるのかは、メーカーの設計次第ですが、熱くなるファンレスノートパソコンだと、パームレストに手を長時間置けないほど熱くなる、膝の上に置けないほど本体底面が熱くなることがあります。
温度上昇によるパフォーマンス低下、電源落ち、故障率上昇のリスクがある
冷却ファンがないと、放熱能力が落ちます。放熱能力が不足すれば、温度が上昇しすぎないよう CPU のパフォーマンス低下が発生し、それでも温度が高すぎるなら強制的に電源が落ちます。また、各部品が高熱を持つと熱による劣化が進み、故障率が上昇します。
ファンレスノートパソコンの放熱能力が不足するのかしないのか、不足するとしたら使用環境や使い方によるのかは、メーカーの設計次第ですが、ファンレスノートパソコンには温度上昇によるパフォーマンス低下、電源落ち、故障率上昇のリスクがあります。
冷却ファンがあっても放熱能力が不足する可能性がありますので、冷却ファンがあるノートパソコンにも同様なリスクがありますが、ファンレスノートパソコンの方がリスクが大きいです。
ファンレスノートパソコンを、涼しい環境で負荷が小さい作業に使うなら、まず大丈夫でしょうが、暑い環境で負荷が大きい作業に長時間使うと、パフォーマンス低下、電源落ち、故障率上昇につながることがあります。
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