PCケースの選び方

最終更新日 2021年11月14日

PCケースとは

PCケースとは、マザーボード等の各PCパーツを収納し一つにまとめるために使用するPCパーツです。PCケースがなくてもパソコンとして使用できますが、PCケースがないと各PCパーツの整理が難しく、各PCパーツがむき出し状態になりホコリをかぶりやすいため、PCケースなしでパソコンを使用するのが望ましくありません。

PCケースの種類

主な種類

PCケースには様々な種類があります。種類によってPCケースのサイズ、対応規格等が違います。種類が同じでも、PCケースによってサイズ、規格等が違う場合があります。PCケースの種類には、主にフルタワー、ミドルタワー、ミニタワー、マイクロタワー、省スペース(スリム)、キューブがあります。どのPCケースが自分に合うかは人それぞれですが、パソコンの使用目的、設置スペース、搭載するPCパーツ等を考えて選ぶとよいです。

タワー

パソコンを自作するためにPCケースを選ぶ場合、ミドルタワー、ミニタワー、マイクロタワーのどれかを選ぶとよいです。内部スペースが広いので搭載可能なPCパーツの種類が豊富で、冷却性能を高くでき、PCパーツの取り付け作業を行いやすいです。

フルタワーは、主にサーパー用に使用する巨大なPCケースです。個人が使用するパソコンではまず使用しません。サイズが大きすぎます。ミドルタワーでもサイズが大きすぎると感じる人は少なくないと思います。ミドルタワーよりもサイズを抑えたい場合、ミニタワーまたはマイクロタワーを選ぶとよいです。ミニタワーやマイクロタワーでも内部スペースは十分広いです。ただし、ミニタワーやマイクロタワーはサイズが大きいビデオカードを搭載しようと思ったら物理的に干渉してしまい搭載できない等、トラブルが発生するリスクが大きくなります。

ミニタワーとマイクロタワーの違い

ミニタワーはマイクロタワーよりサイズが大きいですが、厳密な定義がありません。マイクロタワーはミニタワーよりサイズが大きいとするパソコンメーカーも見られます。ミドルタワーより小さいタワーをミニタワーまたはマイクロタワーと呼び両者を区別していないパソコンメーカーもあります。

省スペース(スリム)

大きな本のような形状をしたサイズが小さいPCケースです。省スペースはサイズが小さく設置スペースを抑えられますが、内部スペースが狭いです。サイズが大きいビデオカードを搭載できない等、搭載可能なPCパーツの種類が限られます。省スペースは内部スペースが狭く冷却性能を高くしにくいので、発熱が大きい高性能CPUを搭載することに向いていません。

キューブ

立方体に近い形状をしたPCケースです。キューブにはミドルタワーと同じくらいサイズが大きいPCケースもあれば、手のひらサイズのPCケースもあります。キューブは四角い形状をしていますが、サイズが大きい場合は特にこれといったメリットはありません。サイズが小さいパソコンにしたい場合は、選択肢に入ってきます。

HTPC

HTPC(Home Theater PC)はホームシアターと似た形状をしたPCケースです。AVラック等の横長のスペースに設置しやすいです。DVDビデオやBDビデオ等の再生に特化したパソコン向けです。

PCケースの規格

ATX、Micro ATX、Mini-ITX

PCケースには規格があり、規格によってPCケースのサイズや内部構造等が違います。主にATX、Micro ATX、Mini-ITXがあります。パソコンを自作するためにPCケースを選ぶ場合、ATXまたはMicro ATX対応PCケースが選択の目安です。Mini-ITX対応PCケースはサイズが小さく、小型パソコンを自作したい人向けです。

選び方にはいろいろな考えがありますが、例えばMicro ATX対応マザーボードを搭載するがサイズが大きいビデオカードを搭載するので、内部スペースが広くて余裕があるATX対応PCケースを選ぶ考え方があります。

自作パソコン初心者にATX対応PCケース推奨理由

ATX対応PCケースは内部スペースが広いので、PCパーツが物理的に干渉し搭載できないリスクが小さい、組み立て作業をしやすい、以上が自作パソコン初心者に推奨する理由です。大きすぎる場合はMicro ATX対応PCケースを選びます。PCケースの種類で言うと、ATX対応PCケースを選ぶ場合はミドルタワーが選択の目安です。フルタワーもATX対応ですが、サーバー向けでありサイズが大きすぎます。Micro ATX対応PCケースを選ぶ場合は、ミニタワーまたはマイクロタワーが選択の目安です。

Mini-ITX対応PCケースの組み立て難易度

Mini-ITX対応PCケースは、内部スペースが狭いです。PCパーツがサイズオーバーにより搭載できないトラブルが発生しやすいです。PCパーツの取り付けや取り外しがやりにくいです。PCパーツの取り付けが全て完了すると多くのコネクターに指で触れられなくなるので、接続し直す必要があるとPCパーツを取り外さなければならないトラブルが発生しやすいです。ケーブルがCPUクーラーのファンやPCケースのファンに接触しないように取り回すのが難しいです。以上の理由により、Mini-ITX対応PCケースは組み立て難易度が高いです。自作パソコン初心者向けではありません。

マザーボードの規格

マザーボードにも規格があり、搭載するマザーボードの規格を考えてPCケースの規格を選びます。PCケースの規格とマザーボードの規格を合わせるのが必須ではなく、マザーボードよりもPCケースのサイズが大きくなる組み合わせであれば、規格が合わなくても搭載可能な場合があります。ATX、Micro ATX、Mini-ITXはネジ穴の位置に互換性があるためです。

ATX対応PCケースには、ATXのマザーボードに限らずMicro ATXのマザーボードやMini-ITXのマザーボードも搭載可能です。Micro ATX対応PCケースには、Micro ATXのマザーボードに限らずMini-ITXのマザーボードも搭載可能です。Mini-ITX対応マザーボードには、Mini-ITXのマザーボードを搭載可能です。例外的に搭載できない場合があるため、搭載可能かPCケースの仕様の確認が必要です。

ATX対応PCケースにExtended ATXのマザーボードを取り付け可能な場合がありますが、Extended ATXのサイズはATXよりも大きいので不可能な場合が多いです。

PCケースの種類

PCケースの種類と規格には相関関係があります。フルタワーやミドルタワーのPCケースは、ATXに対応しています。ミニタワー、マイクロタワー、省スペース、キューブ(サイズが大きい)は、Micro ATXに対応しています。キューブ(サイズが小さい)は、Mini-ITXに対応しています。ただし、例外がありますので、PCケースの種類と規格どちらも確認して選ぶとよいです。例えば、ミニタワーでも一部の製品ではATXに対応しています。

上位互換性、下位互換性

ここではATX、microATX、Mini-ITXに絞ります。サイズが大きい方を上位、サイズが小さい方を下位とします。ATX(上位)対応PCケースでmicroATX/Mini-ITX(下位)対応マザーボードを使用可能なので、規格には下位互換性があります。上位の製品で下位の製品が使用可能を下位互換性がある、下位の製品で上位の製品が使用可能を上位互換性があると言うためです。上位の製品で下位の製品が使用可能を上位互換性がある、下位の製品で上位の製品が使用可能を下位互換性があると言う場合もあります。この場合だと、規格には上位互換性があると言います。

PCケースと電源ユニット

PCケース対応電源ユニットの規格

電源ユニットには規格があり、PCケースによって対応している電源ユニットの規格が違います。まずはPCケースを選び、その後に電源ユニットを選ぶのが基本ですが、使いたい電源ユニットが決まっている場合は、その電源ユニットの規格に対応しているPCケースを選びます。

サイズが大きいPCケースであれば、規格ATX 12V(ATX)、EPS 12V(EPS)の電源ユニットに対応しています。これらの規格の電源ユニットは入手しやすいです。サイズが小さいPCケースだと、規格SFX 12V(SFX)、TFX 12V(TFX)等の電源ユニットに対応しており、これらの規格の電源ユニットは入手しにくいです。選びたいPCケースを選ぶことが重要ですが、入手しやすい電源ユニットに対応しているPCケースを選ぶのがおすすめです。

PCケース対応電源ユニットのサイズ

PCケースが対応している規格の電源ユニットであれば搭載できるとは限らず、電源ユニットがPCケースや他のPCパーツと物理的に干渉してしまい搭載できないことがあります。特にサイズが小さいPCケースで発生しやすいトラブルであり、そのようなPCケースの仕様等には搭載可能な電源ユニットのサイズについて書かれていることが多いです。

電源ユニットに限らずPCパーツの物理的干渉問題のリスクを抑えたい場合は、ミドルタワー、ミニタワー、マイクロタワー等、サイズが大きいPCケースを選ぶのがおすすめです。搭載可能な電源ユニットのサイズに注意すれば良いので、サイズが小さいPCケースを選んでも問題ありません。

PCケース付属電源ユニット

PCケースに電源ユニットが付属することがあります。PCケース付属電源ユニットが安物だと品質はそれなりですが、絶対に避ける方が良いほどではありません。電源ユニットにこだわって選ぶなら、PCケースとは別に選ぶ方が良いです。

サイズが小さいPCケースを選ぶ場合、そのようなPCケースに搭載可能な電源ユニットを単体で購入することは難しく、付属電源ユニットの使用が前提となっていることがあります。

電源ユニットの配置

一般的にPCケース内上部に電源ユニットが配置されていますが、下部に配置されているPCケースもあります。

電源ユニットの重量が結構ありますので、下部配置だと重心が下がり安定性が高いですが、上部配置でも十分安定性が高いです。

電源ユニットの発熱が大きいので、熱気の上昇を考慮すると上部にある方が望ましいですが、各PCパーツへの冷却性能がほとんど変わりません。

電源ユニットの配置は、上部と下部どちらでもよいです。

PCケースとCPU

Pentium 4対応ケース

Pentium 4は従来のCPUと違い、ATX 12Vコネクター(CPU補助コネクター 4ピン)がある電源ユニットが必要です。この電源ユニットが付属し、かつPentium 4用CPUクーラーの固定器具用ネジ穴があるPCケースがPentium 4対応ケースです。どちらか片方のみの特徴を持つ場合でも、Pentium 4対応ケースと呼びます。昔に見られたPCケースであり、今では見られません。

補足ですが、マザーボードや付属する板にPentium 4用CPUクーラーの固定器具を取り付けるタイプのマザーボードが登場したので、Pentium 4用CPUクーラーの固定器具用ネジ穴が必須ではなくなりました。

38度シャーシ

38度シャーシとは、Pentium 4やPentium Dを使用中にCPU周辺の温度が38度以下に保てるように設計されたPCケースの規格です。インテルが提唱しました。英語名はCAG(Chassis Air Guide)ですが、38度以下に保つと規定なので、日本語名では38度シャーシと呼ぶようになりました。今では使用しない用語です。昔のPCケースだと仕様等に見られる用語です。

インテルによる温度の定義には、T_A(Ambient Temperature)(環境温度)があります。38度シャーシの38度は、T_Aです。T_Aは、CPUが吸い込むPCケース内部の空気の温度です。

38度シャーシには、Revision 1.0とRevision 1.1があります。例えば、Revision 1.1の仕様を満たす場合、38度シャーシRevision 1.1対応PCケースです。

Revision 1.0 サイドカバーに直径最大6cmのパッシブダクト
背面に8cm角の排気ファン
以上を取り付ける
Revision 1.1 サイドカバーに直径最大8cmのパッシブダクト
背面に9.2cm角の排気ファン
サイドカバーにビデオカード用の換気口
以上を取り付ける
(※)パッシブダクト:ファンの付いていないダクト

ラジエーター搭載に必要なPCケース天板部スペース

水冷CPUクーラーのラジエーターの厚さがファンを除くと約25mm(2.5cm)、ファンの厚さが約25mm(2.5cm)、ファンを含めたラジエーターの厚さが約50mm(5cm)の場合が多いので、PCケース天板とマザーボード上端との間に50mm(5cm)以上のスペースがあると搭載できる可能性が高いです。50mm(5cm)以上のスペースがないと取り付け不可能とは限りません。50mm(5cm)以上のスペースがあるのが望ましいです。

50mm(5cm)以上のスペースがあっても、取り付けられない場合があります。例えば、ファンが二重に重なっておりファンを含めた厚さが75mm(7.5cm)のラジエーターだと、PCケース天板とマザーボード上端との間が50mm(5cm)以上あっても75mm(7.5cm)未満だと取り付けられない可能性が高いです。

PCケースのドライブベイ

ドライブベイとは

ドライブベイは、ストレージや光学ドライブを搭載するために使用します。ドライブベイの種類や数は、PCケースのサイズで大体決まります。PCケースのサイズが大きいほど、種類や数が多い傾向があります。自分にとって必要なドライブベイがあるPCケースを選びます。光学ドライブ、HDD、SSD等を多く搭載したい場合は、ドライブベイの種類と数が豊富なPCケースが必要です。

ドライブベイの種類、数

5インチベイ

DVDドライブやブルーレイドライブ等の光学ドライブを搭載するために使用するドライブベイです。マウンターを使用すると3.5インチHDDを搭載できます。ただし、PCケースとマウンターの組み合わせによっては取り付けられない場合があります。正確には5.25インチベイですが、略して5インチベイと呼ぶ場合が多いです。タワー型PCケースの場合、少なくても2つ以上ありますが、5つ程度が限度です。省スペース型やキューブ型の場合、1〜2つです。

スリムドライブベイ

小型パソコン向けのDVDドライブやブルーレイドライブ等の光学ドライブを搭載するために使用するドライブベイです。サイズが小さいPCケースでは、本体サイズを小さくする目的で5インチベイの代わりにスリムドライブベイを採用しています。

3.5インチベイ

メモリーカードリーダー/ライターやFDDを搭載するために使用するドライブベイです。昔はFDD搭載でよく使用されましたが、FDDが廃れました。メモリーカードリーダー/ライターは廃れていませんが、あまり使用されていません。3.5インチベイはあまり使用されなくなり、多くのPCケースが1つとなり、タワー型でも3.5インチベイがない場合があるほどです。昔は多かったわけではなく、まだFDDが廃れていなかった頃は、サイズが大きいタワー型でも多くて2つ程度でした。

3.5インチシャドウベイ

3.5インチHDD等の内蔵ストレージを搭載するために使用するドライブベイです。マウンターを使用すると2.5インチHDDや2.5インチSSDを搭載できます。ただし、PCケースとマウンターの組み合わせによっては取り付けられない場合があります。タワー型のPCケースの場合、4つ以上はありますが、10くらいが限度です。省スペース型やキューブ型の場合、1〜2つです。

2.5インチシャドウベイ

2.5インチHDDや2.5インチSSD等の内蔵ストレージを搭載するために使用するドライブベイです。内部スペースが狭いパソコンでも、2.5インチシャドウベイが多いと、多数の内蔵ストレージを搭載できます。3.5インチシャドウベイの方が普及していたため、2.5インチシャドウベイがないPCケースが多かったですが、2.5インチSSDが普及し、2.5インチシャドウベイが多いPCケースが増えてきました。マウンターを使用する方法があるので、2.5インチシャドウベイがなくても3.5インチシャドウベイがあれば代わりに使用できます。

5インチベイの必要性

OSやアプリケーションのインストールに光学ドライブを使用する機会が少なくなり、5インチベイの必要性が低下しました。後に光学ドライブが必要になっても外付け光学ドライブを使用する方法がありますので、光学ドライブを使用しない場合は5インチベイがなくてもよいです。

光学ドライブを使用するので5インチベイが必要でも、5インチベイがないメリットが大きければ、5インチベイがないPCケースを選ぶのもありです。5インチベイがないと内部スペースが広くなります。PCケースの取り付けや取り外しがしやすいです。ケースファン、水冷CPUクーラーのラジエーター等の搭載スペースが増えます。5インチベイがない分を小さくしたPCケースもあり、その場合は設置スペースを抑えられます。

シャドウベイの配置

ビデオカードの取り付け位置と同じ高さにシャドウベイがあり、ビデオカードのサイズが大きいと物理的干渉が発生しやすいです。

多くのPCケースは物理的干渉が発生しないようにシャドウベイを配置していますが、PCケースによっては同じ高さに配置しています。

それでも問題なければよいですが、大型ビデオカードを搭載するなら物理的干渉しないようにシャドウベイが配置されているPCケースを選ぶとよいです。

シャドウベイの取り外し

シャドウベイを取り外せるPCケースだと便利な場合があります。例えば、サイズが大きいビデオカードを搭載するときにシャドウベイと物理的に干渉する場合、取り外せると解決できます。PCケース前面ファンと高さが同じ位置にあるシャドウベイを取り外せる場合、空気の流れがよくなりエアフローを強化できます。シャドウベイを取り外せると空いたスペースにファンを増設してエアフローを強化したり、水冷クーラーのラジエーターを設置できます。このようなメリットが必要な場合、シャドウベイが取り外し可能なPCケースを選ぶとよいです。

PCケースの拡張スロット

拡張スロットとは

PC ケースには、ビデオカード等の拡張カード搭載に使用する拡張スロットがあります。中には拡張スロットが無い PC ケースもあり、特に小型 PC ケースに見られます。PC ケースの拡張スロットは、取り付け部分の事を示し、この部分で拡張カードのブラケットを固定します。

拡張カードを搭載するなら拡張スロットが必須になりますので、拡張スロットが無い PC ケースを選ばないよう注意が必要です。

ロープロファイルのみ対応の拡張スロット

拡張カードには、通常よりもサイズが小さいロープロファイルの拡張カードがあります。基本的にフルタワー、ミドルタワー、ミニタワー、マイクロタワーは通常サイズ、ロープロファイルの拡張カードの両者に対応した拡張スロットがありますが、これら以外の PC ケースはロープロファイルの拡張カードのみ搭載可能な拡張スロットがあります。

ロープロファイルのみ対応かどうかは、拡張スロット関連の仕様に記載されていますが、通常サイズの拡張カードを搭載するならロープロファイルのみ対応の拡張スロットがある PC ケースを選ばないようにする必要があります。

また、仕様等にロープロファイルのみ対応と記載していなくても、単に記載していないだけの場合もありますので、フルタワー、ミドルタワー、ミニタワー、マイクロタワー以外の PC ケースはロープロファイルのみ対応である可能性が高いと疑い、必要に応じてショップやメーカーに問い合わせて確認した方が良いです。

サイズが大きめのキューブ等では、通常サイズにも対応した拡張スロットがある PC ケースが見られますが、基本的にサイズが小さい PC ケースの拡張スロットは、ロープロファイルのみ対応です。

PCケースの拡張スロット数

PCケースによって拡張スロット数は違いますが、基本的にPCケースのサイズが大きいほど拡張スロット数は多いです。ミニタワーやマイクロタワーであれば拡張スロット数は4〜5個ですが、多くの人にとって十分な拡張スロット数だと思います。多くの人はPCケースにビデオカードと呼ぶ拡張カードを1枚搭載すると思いますが、拡張スロットを2〜3個占有するビデオカードでも搭載できます。

ビデオカードを複数枚搭載する等、PCケースに搭載する拡張カード数が多い場合は、PCケースの拡張スロット数が足りなくならないように選びます。複数個の拡張スロットを占有するビデオカードを複数枚搭載する場合は、拡張スロット数が多いミドルタワーやフルタワーを選ぶと良いです。

PCケースの種類ごとの拡張スロット数

以下はPCケースの種類ごとの平均的な拡張スロット数です(2019/11/14時点)。

PCケースの種類 平均的な拡張スロット数
フルタワー 8〜11
ミドルタワー 7〜8
ミニタワー 4〜5
マイクロタワー 4〜5
省スペース
(スリム)
4
キューブ 2
HTPCケース 2

スロットカバー

メッシュタイプ

PCケースによってはメッシュタイプのスロットカバーが付属します。そうではなくても単体販売があるのでメッシュタイプへの変更が可能です。価格が安く買いやすいです。メッシュタイプの方が風通しがよく望ましいように見えますが、スロットカバー部分に限らずPCケースは開口部が多いほどよいとは限りません。メッシュタイプにすると開口部が増え、遮音性が低下し動作音漏れが大きくなる、ホコリが侵入しやすくなる、PCケース内部のエアフローが乱れるデメリットが生じる可能性があります。

スロットカバーの部分を開口部にするのを前提にしてエアフローを作り、冷却性能を向上させるのであればメッシュタイプにするのがありです。エアフローをよくするためにいろいろやるとしても実際にやってみないとわからないところがあり、スロットカバー部分を開口部にする予定がなかったが、実際に開口部にするとビデオカードのGPU温度が下がる等、冷却性能が向上する効果が出る場合があります。メッシュタイプでも特にメリットがなくデメリットが気になる場合、元に戻せばよいです。

フロントインターフェース

位置

パソコンの設置場所によってフロントインターフェースの使いやすい位置が決まります。例えば、パソコンを机の上に設置する場合、前面の中段や上段にフロントインターフェースがあると使いやすいです。下段にあると机の面に近くなりケーブル等の抜き差しがやりにくいですが、それでも十分使いやすいです。

パソコンを床に設置する場合、上面にフロントインターフェースがあると使いやすいです。前面にありませんが、本来は前面にあるものが上面に移動したので呼び方がフロントインターフェースのままです。上面にあっても前面に近い方にないと、インターフェースが奥の方にあるため使いにくいです。

前面と上面の境界付近にあり、端子が斜め上向きのPCケースもあります。机の上に設置する場合でも床に設置する場合でも使いやすいです。

カバー

上面にあると端子内部にホコリがたまりやすいデメリットがあります。ホコリがたまると接触不良に限らず故障する恐れがあります。簡単には故障しませんが、ホコリが原因で故障する場合が結構あります。端子を覆うカバーがあればホコリを防げます。パソコンに水をかけてしまうと、水が端子から侵入してしまい故障する恐れがあります。カバーには水の侵入を防ぐ効果もあります。ただし、カバーを開けている状態では効果がありません。

複数の端子を覆うカバーであり、かつ全てを使用しない場合、一部の端子内部にはホコリがたまりやすいです。ホコリを防ぐために適当に小物を置いたりテープを使用すればよいので解決できる問題です。カバーがない場合も同様に解決できます。前面にあってもホコリがたまるのでカバーがあるとよいです。

バックパネル

サイズ

ATX、Micro ATX、Mini-ITXでは、規格が同じであればバックパネルのサイズが同じです。他の規格の中には、サイズが統一されていない規格があります。

穴の位置

PCケースに取り付けるバックパネルには、マザーボードの端子が配置される場所に合わせて穴があります。マザーボードの規格が同じでも、製品によって端子の位置が異なります。端子の位置が厳密に定義されていないためです。そのため、原則的にはPCケースにバックパネルが付属していても、搭載するマザーボード付属のバックパネルを使用します。

バックパネルなし

マザーボード付属のバックパネルを紛失した等、何らかの理由でバックパネルがなくても使用可能です。ただし、バックパネルがない分の隙間が発生します。PCパーツの動作音が漏れ騒音が大きくなる、PCケース内部のエアフローが乱れる、ホコリが侵入しやすくなる、以上のデメリットが生じますが、大きなデメリットではなくあまり気にする必要がありません。バックパネルはPCケースにマザーボードをしっかりと固定する役割がありますが、バックパネルがなくてもマザーボードが不安定になるほどではありません。

PCケースのレイアウト

90度回転レイアウト

90度回転レイアウトとは、PCケースにマザーボードを90度回転させて搭載できるレイアウトです。

通常はPCケースの背面から排気しますが、90度回転させることによってPCケースの天板から排気します。

暖かい空気は上昇しますので、熱を含む空気を効率的に排気できます。

と言っても、ファンを使用して空気の流れを作り排気しますので、90度回転させても冷却性能がほとんど変わりません。

ファンレスの場合は、まるで煙突の上昇気流のように排気でき、冷却性能に違いが出てきます。

ファンレスではなくても、パソコン設置場所にて、どうしても背面側のスペースが狭くなり天板側のスペースを広く確保できる場合、90度回転レイアウト対応PCケースを使用する価値があります。

裏面配線

裏面配線とは

裏面配線とは、マザーボード裏側とPCケース・サイドパネルの隙間にて行う配線方法です。どのPCケースでも裏面配線できるわけではなく、PCケースが裏面配線に対応が必要です。

メリット、デメリット

PCケースが裏面配線に対応だと、ほとんどのケーブルを隠せるので見た目がよくなるメリットがあります。PCパーツの交換や増設や清掃等のメンテナンスがしやすいメリットがあります。

エアフローがよくなり冷却効果が高まるメリットがありますが、原則的にはほとんど変わりません。ケーブルの有無で、空気の流れが大きく変わらないためです。PCケース内部スペースが狭くケーブルが多いと、エアフロー改善による冷却性能が高まる効果が大きくなりますが、それでも裏面配線にする必要性が低いほどあまり変わりません。

裏面配線用スペース

裏面配線用スペースが広いほど配線ケーブルを収められますが、PCケースのサイズが大きくなります。裏面配線用スペースが狭いほどPCケースのサイズが抑えられますが、収められる配線ケーブルの制限が大きくなります。裏面配線用スペースが最低でも1.5cmあるとよいです。それでも太い電源ケーブルを裏面に配線すると余裕がなく、収まらずサイドパネルが閉まらない場合があるので、1.5cmより大きい方がよいです。3cm程度もあれば余裕があり太い電源ケーブルがあっても余裕があります。

結束バンド

裏面配線に対応のPCケースはフックを設けている場合がありますが、結束バンドを通すためにあります。結束バンドを使用しケーブルを束ねておくと、サイドパネルを取り付けるときにケーブルが動きにくいメリットがあります。ケーブルが動いてしまうと、ケーブル分の厚みが増してサイドパネルが閉まらないトラブルが発生する場合があります。裏面配線に限らずマザーボードの表側で配線する場合でも、結束バンドを使用するとケーブルを整理しやすいです。

サイドパネルが閉まらない対処法

まずはケーブルの配線が重なっているのかどうか確認し、もしそうなら重なりを解消できないか配線し直してみるとよいです。それでも解決できない場合は、裏面配線するケーブルを減らしてみるとよいです。どのケーブルを裏面配線から外すのか迷うところですが、例えば配線した後に配線し直したり取り外したりする可能性が低いケーブルを裏面配線に残し、可能性が高いケーブルを裏面配線から除く方法があります。

ケーブルには様々な種類がありますが、その中でも電源ユニットとマザーボードのメインコネクター(24ピン、20ピン)に接続する電源ケーブルが太い場合があります。太い電源ケーブルが原因の場合、フラットなタイプの電源ケーブルに交換するか延長電源ケーブルを使用する方法があります。太い電源ケーブルはメッシュタイプとなっており、電源ユニットの仕様等を見るとメッシュには電磁波を遮断しノイズの影響を防ぐ効果があります。一般的な使用環境では動作に支障をきたすほど電磁波の影響がまずないので、メッシュタイプではなくても大丈夫です。

剛性

パソコン内部には冷却ファンやHDD等、動作中に振動が発生するものがあります。剛性が低いPCケースだと共振しPCケース自体の振動も発生しやすいです。振動による騒音が大きくなると不快に感じるものです。剛性が低いPCケースだと、フレームの歪みが見られ組み立てにくい場合があります。

振動による騒音を抑える、組み立てやすさを重視する場合、剛性が高いPCケースを選ぶとよいです。剛性が高いと価格が高く重いので、予算や設置場所を考慮してを選ぶか検討するとよいです。

材質

アルミ

アルミの熱伝導率が高いのでアルミ製PCケースが冷却に優れていそうですが、ほとんど変わりません。熱伝導率が低い木製PCケースと比べてもほとんど変わりません。主に冷却ファンによるエアフローで冷却するためです。ファンレスにしエアフローを利用せずPCケースからの放熱に頼る場合は、アルミ製PCケースを選ぶ価値が出てきますが、他の金属、例えばスチール製PCケースでも十分です。

透明

マザーボードやビデオカード、冷却ファン等のPCパーツには光る製品があり、これを搭載する場合はPCケースが透明だとイルミネーションを楽しめるメリットがあります。光らないPCパーツであっても直接見るのが好きな人もいると思われます。マザーボード上にある多数の部品や、各PCパーツを接続する配線、回転している冷却ファンを見るのが好きな人もいると思われます。このような嗜好がある場合、PCパーツを見て楽しめるメリットがあります。PCケース内部がホコリで汚れていないか確認したい、水冷式クーラーを導入しているので水漏れしていないか定期的に確認したい、これらの目的がある場合、PCケースが透明だと開けずに確認できるメリットがあります。

透明用にアクリルや強化ガラスが使用されます。同じアクリル製、または同じ強化ガラス製でも傷の付きやすさや割れやすさが違いますが、傷が付きやすいのと衝撃により割れやすいデメリットがあります。デメリットがあっても問題がなくメリットが必要な場合、透明なPCケースを選ぶとよいです。

アクリル製、強化ガラス製

側面等が透明で開けなくても内部が見えるPCケースは、アクリル製か強化ガラス製です。アクリル製はコストが低いので価格が安いです。強化ガラス製はコストが高いので価格が高いです。見た目の品質、強度、ホコリの付きにくさは、強化ガラス製の方が優れています。

アクリル製だと強度が低く傷が付きやすいので、何かを接触させないように気をつけたり、汚れを拭き取るなら傷が付きにくい布等を使用し丁寧に拭く必要があります。アクリル製だと静電気が発生しやすくホコリが付きやすいので、汚れが気になる場合は自然と拭き取る回数が多くなり、常に綺麗にしておきたいなら強化ガラス製を選ぶ方がよいです。

  メリット デメリット
アクリル製 ・価格が安い ・見た目の品質が低い
・強度が低い
・ホコリが付きやすい
強化ガラス製 ・見た目の品質が高い
・強度が高い
・ホコリが付きにくい
・価格が高い

PCケースの板厚

PCケース内部に搭載するPCパーツの中には動作すると振動が発生するものがあり、その振動が騒音の原因になります。

この騒音を抑える方法には様々ありますが、その中に剛性が高いPCケースを選ぶ方法があります。

PCケースの剛性は板厚だけで決まるものではありませんが、剛性の高さを判断する一つの目安になります。

厚みがあると振動以外が原因の騒音も抑えられる、不要輻射を抑えられる、耐久性が高い、側板等が歪みにくいので隙間ができにくい、以上のメリットもありますが、重量があり重い、コストがかかりますので価格が高い、以上のデメリットがあります。

一般的にスチール(鋼)製では板厚が0.5mm程度の場合が多いですが、板厚が1mm程度あると剛性が高いです。

アルミ製では板厚が1.5mm程度あると剛性が高いです。

剛性の高さを重視してPCケースを選ぶ場合、上記の厚さを目安にして選ぶとよいです。

PCケースのサイドパネル

開閉機構

サイドパネルがプッシュボタンを押すとロックが解除されて開く等、ネジを使用しておらずワンタッチで開閉できると使いやすいです。

頻繁にサイドパネルを開閉する場合、開閉しやすい機構を採用している製品を選ぶとよいです。

PCケースのメンテナンスホール

PCケースのマザーボードを取り付けるとマザーボード背面が見えません。メンテナンスホールがあると見えるので、マザーボードを取り外さずにCPUクーラーの取り外しや取り付け作業ができます。背面からネジ止めが必要なCPUクーラーを使用する場合に便利です。ただし、メンテナンスホールがあってもマザーボードとの組み合わせによっては、CPUクーラーの位置の違いにより役に立たない場合があります。メンテナンスホールが広いと、このトラブルが発生するリスクを抑えられます。

PCケースの防塵・防滴対策

パソコンにとってホコリや水の侵入がよくなく、最悪故障の原因になります。

ホコリが侵入してもすぐに問題になるわけではなく、内部にある冷却ファンを中心にホコリが付着し、冷却性能が落ちPCパーツの温度が上昇し、故障や寿命の短縮につながります。

定期的にホコリを掃除する方法がありますが、PCパーツを壊さないように掃除するのが大変です。

フィルターを使用して防塵対策仕様の製品を選ぶと、定期的にフィルターを掃除すればよいので楽です。

PCケースの上面に隙間がなく、開口部が水が侵入しにくい構造になっている防滴仕様だと、誤って水が掛かってしまっても故障リスクを抑えられます。

ホコリが多い環境で使用する場合は防塵対策、水が掛かる恐れがある場所で使用する場合は防滴仕様に注目して選ぶとよいです。

PCケースの防音対策

対策例

工作精度が高く寸法の遊びが最小限に抑えられている、PCケースの側板や天井部分には遮音シート、ダンピングマット等が貼られている等、PCケースによっては様々な防音対策がされています。静音性を重視する場合、防音対策にも注目して選ぶとよいです。

板厚

板厚があり剛性が高いと騒音を抑えられます。板厚が厚くても静音性重視とは限りません。板厚以外にも注意が必要です。例えば、板厚が厚くてもメッシュ構造の面積が広いと、PCパーツの動作音がよく漏れるので静音性が低いです。

前面扉

PCケースの開口部が多いほど、そこを通して冷却ファン等の動作音が漏れますので、開口部が少ないと静音性が高いです。PCケースに前面扉があると、前面の開口部を塞ぐので遮音性が高まります。静音性を重視する場合、前面扉があるとよいです。

窒息系PCケース(密閉型PCケース)

窒息系PCケースとは、できるだけPCケースの通気口や隙間をなくし内部のPCパーツから発生する動作音が漏れるのを防ぎ、動作音が静かな冷却ファンを搭載する等した静音性が高いPCケースです。窒息系PCケースは内部のエアフローが貧弱であり冷却性能が低いので、発熱が大きいCPUやビデオカードの搭載には適しません。

静音性を重視する場合、窒息系PCケースの選択を検討するとよいです。窒息系PCケースと呼ぶに相応しいが、そう呼ばれていない製品もあります。密閉型PCケースと呼ぶ場合もあります。

メッシュパネル、通気孔、開口部を塞ぐ

PCケース購入後に自分で防音対策を行う方法があります。例えば、冷却性能重視のため風通しがよいメッシュパネルがある場合、防音シート等で塞ぐと静音性が高まります。PCケース内部にあるPCパーツの動作音が、メッシュパネル、通気孔、開口部を通して漏れるので、塞ぐと遮音性が高まり音漏れを軽減できるので効果的です。不要な通気孔により乱れるエアフローを改善できる効果が出る場合があります。ホコリの侵入を防ぐ効果もあります。ただし、冷却性能が大きく落ちる場合がありますので、PCケース内部の温度、CPU等の温度が異常に高くなるのであれば塞がない方がよいです。

PCケースのツールフリー

PCケースの開閉や、PCケースにPCパーツを取り付けたり取り外したりするとき、ネジを扱うためドライバーが必要です。ネジ山がつぶれたのでペンチも必要になる等、他にも工具が必要になる場合があります。PCケースがツールフリーだと工具が不要です。手で回せるネジ(ハンドスクリュー)やスライド式の固定装置等を採用し、ツールフリーを実現します。

PCケースがツールフリーであっても、一部のPCパーツの取り付けや取り外しには工具が必要な場合があります。例えば、PCケースの開閉や、HDDやSSD等のストレージの取り付けや取り外しではツールフリーであり、他のマザーボード、拡張カード、電源ユニット等では工具が必要になるPCケースがあります。工具が必要な場合がないと完全ツールフリーです。

ツールフリーだと便利ですが、ツールフリーではなくてもあまり不便ではありません。工具を使用したくない場合、ツールフリーを選ぶとよいです。

スペーサー

スペーサーとは

スペーサーとは、PCケースにマザーボードを固定するときに使用するネジ穴になる部品です。スペーサーの適切なサイズがPCケースによって異なりますので、PCケースに専用のスペーサーが付属します。

取り付け位置

スペーサーを取り付ける位置に全てを取り付ける必要があるとは限らず、マザーボードにネジ穴がない位置では不要です。PCケースに取り付け済みの場合、マザーボードにネジ穴がない位置では取り外します。不要な位置にスペーサーがあると、マザーボードの基板に接触し短絡(ショート)する恐れがあります。

工具

スペーサーを取り付けるとき、ナットドライバー(対辺5mm)使用し固定するのが望ましいです。しっかりと固定できます。ペンチで回す、手で回すでも取り付け可能ですが、ナットドライバーの方が確実に固定できます。アタッチメントが付属している場合は、プラスドライバーで確実に固定できます。

PCケースのファン

90mm、92mm

サイズに90mm、92mmが見られますが、同じサイズです。厳密には92mmですが、90mmと表記する場合があるためです。

フロント(前面)ファン、リア(背面)ファン

PCケースによってファンの有無が違います。エアフローを生み冷却性能を高める場合、フロントファンとリアファンが必要です。特に発熱が大きい高性能CPUや高性能GPU(ビデオカード)を搭載する場合に必要です。

一般的にはPCケースのフロント下部に吸気ファン、リア上部に排気ファンがあり、エアフローを生み出します。PCケースによって吸気ファンや排気ファンの配置が違いますが、とにかくエアフローが生み出すファンがあればよいです。

フロントファンがなくリアファンのみでもエアフローができますが、フロントファンがないとマザーボードの拡張スロット側に送られる空気の量が減ります。特にGPU(ビデオカード)の冷却に影響が出ますので、高性能GPU(ビデオカード)を搭載する場合はフロントファンの必要性が高いです。

エアフローの正圧、負圧

吸気の方が多いと正圧、排気の方が多いと負圧です。正圧だと、PCケース内部にホコリが侵入しにくいです。負圧だと内部の方が気圧が低くなるため、隙間から空気と一緒にホコリを吸い込みやすいです。

一般的には負圧の方が冷却性能が高いです。熱を含む空気を排気しやすいためです。正圧だとPCケース内部の一部に熱を含む空気が溜まりやすいです。ファンの増設等をして溜まらないようにすると正圧の方が冷却性能が高い場合もあります。正圧と負圧どちらの方が冷却性能が高いのかは、使用するPCケースやPCパーツ等によって違います。実際に試してみないとわかりません。

負圧の方が冷却性能が高い場合であっても大きな違いがないので、一般的にはホコリが侵入しにくい正圧がよいです。PCケースを壁等の近くに設置する人が多いと思われますが、その場合は排気した空気が壁等に当たり跳ね返ってきます。負圧だと排気した熱を含む空気を隙間から吸い込みやすいのも、正圧を推奨する理由の一つです。

フロントファンによる内蔵ストレージの冷却

一般的な構造のPCケースではフロントファンの近くに内蔵ストレージがあります。内蔵ストレージを冷却する効果もありますが、原則的にはなくても問題ありません。昔と違ってHDDの発熱が小さくなったので、内蔵ストレージにとってのフロントファンの重要性が低下しました。

一般的には多くても7,200rpmのHDDを2〜3台搭載すると思われますが、その程度であればフロントファンがなくても大丈夫です。適正温度の上限がHDDは50度、SSDは70度です。この温度を超える場合、フロントファンがあるとよいです。

騒音レベル

静音性重視のPCケースだとファンが静音性に優れています。静音性に優れていないファンが標準搭載でも交換する方法があります。ファンを選ぶときに騒音レベルが参考になりますが、あまり参考になりません。騒音の測定条件が統一されていないためです。一般的な使用環境とは異なる環境で測定されるのも理由の一つです。例えば、音の反射がほとんどない環境で測定されるので、実際に体感する騒音レベルが仕様上よりも高いです。騒音レベルが同じでも音の周波数に違いがあるのも理由の一つです。例えば、騒音レベルが同じファンが複数あり、その中で周波数が高い騒音を発生するファンは騒音が大きく聞こえます。人間は周波数が低い音よりも周波数が高い音の方が気になり不快に感じやすいためです。

交換、増設

ファンに関する仕様が自分に合わなくても、別途で単体のファンを購入して交換や増設する方法があります。ファンのサイズが同じであれば、ネジ穴の位置が同じなので交換可能です。ファンの厚みが増すと物理的干渉が発生し交換不可能の場合があります。厚みが減る場合は、ファンが占める設置スペースが減るので交換可能です。

ファンの取り付け場所によっては複数のサイズに対応できるようにネジ穴があるので、異なるサイズのファンでも交換可能です。それでもファンのサイズによっては不可能の場合があります。ファン以外と物理的干渉せず、しっかり固定できればよいので、ネジ穴の位置が合わなくても結束機等を使用して取り付けるのもありです。

フレーム部にリブがあるファンとリブがないファンがあります。リブがあると片方のネジ穴ともう片方のネジ穴が筒状につながっています。一般的にはリブありの方が強度が高く歪みにくいですが、リブなしでも強度が十分です。リブありの場合は、長いネジを使用して固定します。リブなしの場合は、短いネジやプッシュピンを使用して固定します。PC ケースによってはリブがないファンのみ取り付け可能の場合があります。例えば、プッシュピンによる片面固定の場合は、リブがないファンのみ取り付け可能です。

PCケース内部の適正温度

PCケース内部の適正温度は30〜40度です。PCケースに必要なPCパーツを搭載し使用する場合、原則的には適正温度を気にする必要がありません。極端なPCパーツ構成ではなければ、適正温度になるためです。例えば、高性能CPUや高性能GPU(ビデオカード)を搭載し、ファンレスにするという極端な構成だと、適正温度になるのか確認するとよいです。適正温度ではなければ、冷却の見直しが必要です。

一般的にPCパーツは温度が高いほど故障率が高まり、熱による劣化が早まり寿命が縮みます。故障率や寿命を気にしないとしても、温度が高すぎると発熱を抑えるために本来のパフォーマンスを発揮しない場合があります。

PCケース内部の温度を知るにはマザーボードの温度センサーによる測定温度をBIOS等で確認するとよいです。マザーボードによって温度センサーの位置が異なるので、他のマザーボードと比較するのはあまり意味がありません。


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