動画・画像編集用パソコンの選び方
最終更新日
2023年09月07日
クリエイター向けパソコン
動画編集用パソコンや画像編集用パソコンをクリエイター向けパソコンと呼ぶ場合があります。
クリエイター向けパソコンには他にも音楽編集用パソコン等があります。
クリエイター向けパソコンには他にも音楽編集用パソコン等があります。
動画編集用パソコン
動画編集用パソコンとは
動画編集用パソコンとは、ビデオカメラで撮影した動画等の編集を効率よく行える高性能パソコンです。快適に動画編集を行えるようにCPU、メインメモリー、ストレージ、GPUの性能が高いです。
パソコンの性能が高いほど処理速度が速くなり、動画編集にかかる時間が短くなります。
性能が低いパソコンでも動画編集が可能ですが、動画編集用ソフトウェアによっては非常に動作が重くなったり、安定性に欠けエラーが多発して異常終了する等、まともに動画編集が行えない場合があります。
時間をお金で買えませんので、動画編集用としてパソコンを購入する場合、価格が高くても高性能パソコンを選ぶとよいです。
動画編集用パソコンの性能
動画編集と一口に言ってもパソコンにかかる負荷の大きさが違い、必要になる性能の高さが違います。まず編集を行う動画の解像度の高さによって負荷の大きさが違い、解像度が高くなるほど単位時間あたりの動画データ量が多くなり、パソコンが処理しなければならないデータ量が大きくなり負荷が大きくなります。
動画編集が複雑になるほど負荷の大きさが違い、例えば動画の一部をカットしたり複数の動画をつなげたりする、動画にテロップを入れる、エフェクトを同時に数個程度かける等、シンプルな動画編集であれば負荷が小さいですが、動画に多くのエフェクトをかけて加工をする等して複雑な動画編集となると負荷が大きくなります。
処理に時間がかかってもよいのであれば負荷が大きくても性能を高くする必要がありませんが、特に編集結果をプレビューするときに性能が低くて足りないと、再生速度が落ちてスムーズな再生ができないのが大きなデメリットになります。
画質を落としてプレビューする、それでも解決しなければプレビューしたい範囲をレンダリングする方法がありますが、レンダリングは時間がかかりますので動画編集の効率が大きく落ちます。
解像度がFHD(1,920×1,080)の動画がよく使われてきましたが、4K(QFHD)(3,840×2,160)の動画もよく使われるようになりました。
パソコンの技術進歩によりFHD(1,920×1,080)の動画を扱う場合は複雑な動画編集でも標準的な性能を持つパソコンで十分なくらいですが、4K(QFHD)(3,840×2,160)になると動画編集がシンプルでも高性能パソコンが必要です。
解像度 | 動画編集 | 必要な性能 |
---|---|---|
FHD | シンプル | ・高い性能が不要なため価格が低いパソコンで十分 |
FHD | 複雑 | ・標準的な性能を持ち価格とのバランスが取れたパソコンで十分 |
4K | シンプル | ・高性能パソコンが必要 |
4K | 複雑 | ・非常に高性能パソコンが必要 |
画像編集用パソコン
画像編集用パソコンとは
画像編集用パソコンとは、画像編集を効率よく行える高性能パソコンです。RAW形式の画像ファイルの編集、精確な色の調整等、高度な画像編集でも快適に行えるように性能が高いです。
簡単な画像編集であれば、性能が低いパソコンでも快適に編集できます。
動画・画像編集用ソフトウェア動作確認モデル
相性問題
動画・画像編集用ソフトウェアは、稀にパソコンが搭載する特定のPCパーツ等との相性が悪くて正常に動作しない場合があります。パソコンが搭載するPCパーツ等は千差万別で、動画・画像編集用ソフトウェアの開発メーカーが、あらゆるPCパーツ等を組み合わせて動作に問題ないか確認するのが困難なので避けられない問題です。
このような問題が起きるのは珍しく、たとえ問題が起きても解決できないとは限りませんが、利用する動画・画像編集用ソフトウェアが決まっている場合、万全を期してそのソフトウェアの動作確認モデルを選ぶのもありです。
稀に発生する問題なので、気にせずに動作確認モデルではないパソコンを選んでもよいです。
パフォーマンス
動画・画像編集用ソフトウェア動作確認モデルは、正常動作の確認だけでなく、そのソフトウェアのパフォーマンスを活かせるPCパーツ構成となっています。動画・画像編集用ソフトウェアによってはGPUが重要で、対応するGPUを搭載するパソコンであれば、大幅な処理速度の向上が望めます。
利用する動画・画像編集用ソフトウェアのパフォーマンスを十分発揮させるために、動画・画像編集用ソフトウェア動作確認モデルを選ぶのもありです。
適切にパソコンを選べばパフォーマンスを十分発揮するので、動作確認モデルではないパソコンを選んでもよいです。
動作確認モデル販売ショップ
動画・画像編集用ソフトウェア動作確認モデルを販売しているショップはかなり少なく、あるとしても利用者が多いAdobe(アドビ)等の動画・画像編集用ソフトウェアに限られます。パソコンの種類
タワー型
動画・画像編集には高性能CPU、大容量メインメモリー、大容量ストレージ、高性能GPUが必要です。高性能CPUと高性能GPUの発熱が大きいので、内部スペースが広く放熱性に優れ冷却性能が高いデスクトップパソコンのタワー型がよいです。
拡張性が高いので、メインメモリーを増設し容量アップ、内蔵ストレージを増設して容量アップ、ビデオカードの交換や増設をしてGPUの性能アップ等がやりやすいのもタワー型を推奨する理由です。
パソコンは性能が高いほど価格が高いですが、タワー型はコストパフォーマンスが高いので予算を抑えられます。
パソコンを持ち運びしなくてはならない、設置スペースを確保できない等の理由がなければ、タワー型を選ぶとよいです。
省スペース型
タワー型では設置スペースが大きすぎる場合は、省スペース型を選ぶとよいです。大型サイズのビデオカードが搭載できず、小型サイズのビデオカード(ロープロファイル)が搭載できる種類のため、GPUの性能が高いパソコンを選べません。
キューブ型
キューブ型は大型サイズのビデオカードが搭載可能な製品だと、本体サイズが大きく必要な設置スペースがタワー型に近いので、特にキューブ型である必要がなければタワー型を選ぶとよいです。サイズが小さいキューブ型もありますが、性能が低いので動画・画像編集に適していません。
一体型
設置スペースを抑えたい場合は、一体型を選ぶのもありです。一般的に一体型はモバイルパソコン向けCPUとGPUを搭載するため、CPUとGPUの性能が高くても高性能な据え置きノートパソコンと同等になります。
コンパクト型、スティック型
コンパクト型、スティック型は、サイズが小さいため設置スペースを抑えられますが、性能が低いので動画・画像編集に適していません。ノートパソコン
パソコンの性能が底上げされましたので、ノートパソコンでも高性能であれば動画・画像編集を快適に行えます。ノートパソコンはコストパフォーマンスが低いので、高性能ノートパソコンの価格が高く十分な予算が必要です。
ノートパソコンの種類
据え置きノートパソコン
画面サイズが15インチ型以上のノートパソコンを、据え置きノートパソコンと呼びます。高性能な製品があり、画面とキーボードが広いので、動画・画像編集に適しています。
外出先に持ち運ぶ必要がなければ、据え置きノートパソコンを選ぶとよいです。
モバイルノートパソコン
画面サイズ14インチ型以下、高さ(厚さ)が約20mm以下、重さが約1.5kg以下のノートパソコンを、モバイルノートパソコンと呼びます。ノートパソコンを外出先へ持ち運び、動画・画像編集を行う必要がある場合、モバイルノートパソコンを選ぶとよいです。
モバイルノートパソコンの中で高性能な製品でも、動画・画像編集に適するほどの性能がありませんので、どうしても持ち運びしやすいノートパソコンが必要な人に向いています。
性能が足りない場合は、持ち運びしにくい据え置きノートパソコンを選ぶしかありません。
据え置きノートパソコンはバッテリー駆動時間が短いので、電源コンセントがない環境で長時間使用できません。
自作パソコン
動画・画像編集用のために、最高クラスの性能かそれに近い性能を持つパソコンを選ぶ人が少なくないと思われます。
パソコン全体の中で最高クラスの性能に近づくほどプレミアム価格になる傾向がありますので、安く済ませるためにパソコンの自作も検討するとよいです。
パソコン全体の中で価格が安いか平均的な価格のパソコンだと、パソコンを自作する場合とあまり変わらないか、自作する方が高くなる場合もありますが、価格が高いパソコンだと自作する方が安い場合が多いです。
パソコン全体の中で最高クラスの性能に近づくほどプレミアム価格になる傾向がありますので、安く済ませるためにパソコンの自作も検討するとよいです。
パソコン全体の中で価格が安いか平均的な価格のパソコンだと、パソコンを自作する場合とあまり変わらないか、自作する方が高くなる場合もありますが、価格が高いパソコンだと自作する方が安い場合が多いです。
CPU
動画・画像編集用ソフトウェア対応CPU
利用する動画・画像編集用ソフトウェアが対応しているCPUを選ぶ必要がありますが、今では気にする必要がありません。昔は古いCPUだと64ビットに対応していない等の理由で動画・画像編集用ソフトウェアを利用できない場合がありましたが、今ではもうありません。
CPUのコア数が増えており、一部の動画・画像編集用ソフトウェアはコアが多すぎると正常に動作しないトラブルが発生します。
比較的新しい動画・画像編集用ソフトウェアであれば多数のコアがあるCPUでも正常に動作するように作られており、トラブルの発生がまずありません。
古い動画・画像編集用ソフトウェアだとトラブルが発生する可能性がありますが、仮にトラブルが発生しても動画・画像編集用ソフトウェアが利用するコア数を指定して動作させる方法があります。
性能
動画・画像編集用パソコン選びで最も重要なのがCPUの性能であり、性能が十分高いと快適に編集作業できます。CPUの性能が低くても編集作業ができますが、処理にかかる時間が長くなり快適に編集作業ができません。
コア数、クロック
CPUの性能は主にコア数、クロックで決まりますが、高性能CPUはコア数が多いほどクロックが低い傾向があります。コア数が少ない高クロックCPUとコア数が多い低クロックCPU、どちらの方が性能を発揮するのかは動画・画像編集用ソフトウェアによって違います。
同じ動画・画像編集用ソフトウェアでも、どちらの方が性能を発揮するのかは編集作業内容によって違ってくる場合があります。
コストパフォーマンスも考慮し、ある程度コア数が多く高クロックCPUを選ぶとよいです。
少なくともコア数が8あるCPUを選択の目安にするとよいです。(2021/08/29時点)
CPUメーカー
昔はインテルが高性能CPUに強かったので選択肢が実質インテルのCPUのみでしたが、今ではAMDのCPUも高性能CPUに強くなり、どちらを選んでもよいです。(2021/08/28時点)動画・画像編集用ソフトウェアとCPUの組み合わせによっては、CPUの使用率が100%になってもおかしくないほどの高い負荷がかかっても、CPUの使用率に余裕があり処理に時間がかかり、安定した性能を発揮しない場合があります。
インテルのCPUとAMDのCPUどちらの方が安定した性能を発揮するのかは動画・画像編集用ソフトウェアによって違いますが、大きな違いがありません。
様々な動画・画像編集用ソフトウェアを利用するのであれば、インテルのCPUと合うソフトウェアもAMDのCPUと合うソフトウェアも利用するものです。
ソフトウェアのアップデートによる修正や、新製品へのアップグレード等で、どちらのメーカーのCPUが合うのか変わる場合があります。
以上を考慮すると、インテルのCPUとAMDのCPUどちらでもよいです。
ブランド
CPUはブランドから大まかに性能を判断できます。比較的新しいブランドに限り性能的な立ち位置を整理すると、以下のとおりです。(2021/08/31時点)
インテル社 | |
---|---|
高性能ブランド | Core i9、Core i7 |
標準的な性能ブランド | Core i5、Core i3 |
低性能ブランド | Pentium、Celeron |
AMD 社 | |
---|---|
高性能ブランド | Ryzen Threadripper、Ryzen 9、Ryzen 7 |
標準的な性能ブランド | Ryzen 5、Ryzen 3 |
低性能ブランド | Athlon |
高性能ブランドのCPUが動画・画像編集に適しています。
動画・画像編集に必要な性能は人それぞれ違い、標準的な性能ブランドのCPUでも十分であれば選んでもよいです。
購入後に必要な性能が高くなる可能性を考慮して高性能ブランドのCPUを選んでおくのもありです。
低性能ブランドのCPUは動画・画像編集に適していません。
GPU
GPUの性能
動画・画像編集用パソコン選びでGPUの性能も重要ですが、重要ではない場合もあります。大雑把に言うと、動画・画像編集用ソフトウェアが様々な処理でGPUを活用しているほど、GPUの性能が重要です。
動画・画像編集に関連する処理は基本的にCPUが行いますが、動画・画像編集用ソフトウェアが並列処理に強いGPUを活かせば様々な処理を効率よく行えます。
例えば、動画編集でのプレビュー表示、動画のレンダリング処理が速くなります。
自分が利用する動画・画像編集用ソフトウェアではGPUの性能が重要なのか、重要な場合は高性能GPUが必要なのか調べ、必要であれば高性能GPU搭載パソコンを選ぶとよいです。
GPUを必要とする機能
動画・画像編集用ソフトウェアによっては一部の機能を利用するには特定のGPUが必要であり、そのような機能を利用するには特定のGPUが必要です。GPUの種類
dGPUかCPU内蔵GPUを選ぶことになりますが、GPUの性能の高さを重視する場合、dGPUを選ぶとよいです。dGPUとは、ビデオカードが実装するGPUやマザーボードが実装するGPUです。
CPU内蔵GPU
CPUの性能が高いほどCPU内蔵GPUの性能が高い傾向がありますが、どんぐりの背比べなので、性能の高さを気にして選ぶ必要がありません。CPU内蔵GPUは製品によって対応している機能に違いがあり、もし必要な機能がある場合、その機能に対応しているCPU内蔵GPUを選ぶ必要があります。
例えば、インテルの機能にインテル クイック・シンク・ビデオ(Intel Quick Sync Video)と呼ぶハードウェアエンコード機能があり、この機能にCPU内蔵GPUが対応していない場合は利用できません。
高性能CPUはCPU内蔵GPUの機能がどれも同じですが、低性能CPUだと一部の機能が削られている場合があります。
パソコンの仕様にはCPU内蔵GPUの機能まで記載されていない場合が多いので、その場合はCPUメーカーの公式サイトで調べられます。
クリエイター向けGPU
クリエイター向けのGPUにQuadro、FireProがありますが、価格が高く業務用途向けであり、個人で使用するにはオーバースペックです。動画・画像編集にQuadro、FireProがおすすめではありますが、一般的にはGeForce、Radeonで十分です。特に動画編集ではGeForce、Radeonで十分です。画像編集用ソフトウェアと比べると動画編集用ソフトウェアではQuadro、FireProが必要になる場合が少ないです。動画編集用ソフトウェアによっては動作認定がQuadro、FireProのみの場合がありますが、GeForce、Radeonでも正常に動作する可能性が非常に高いです。
関連記事 |
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・クリエイター向けビデオカード |
GPUメーカー
クリエイター向けGPUを選ぶ場合はNVIDIAのQuadroかAMDのFirePro、一般向けGPUを選ぶ場合はNVIDIAのGeForce、AMDのRadeonを選びます。どちらのメーカーにも優れているGPUがそろっており、一方を推奨できないほどなので、どちらを選んでもよいです。
dGPU
dGPUの必要性
dGPU使用前提
dGPU使用前提の動画・画像編集用ソフトウェアを利用する場合、dGPUが必要です。dGPUがないと正常に起動すらできない、dGPUありでも動作保証対象のdGPUでないとまともに動画・画像編集できない等、このような条件に該当するとdGPUが必要です。このようなソフトウェアは稀な存在です。原則的にはdGPUがなくても問題なく利用できます。dGPUの有無で違いなし
dGPUの有無で特に違いがない動画・画像編集用ソフトウェアを利用する場合、dGPUが不要です。dGPUなしでも正常に動作し、dGPUによる処理の高速化に非対応であれば、dGPUが不要です。dGPUの処理高速化に対応
dGPUによる処理の高速化に対応の動画・画像編集用ソフトウェアを利用する場合、dGPUが必要とは限りません。dGPUがなくても十分に快適に編集できる場合、dGPUが不要です。dGPUの性能
多くの人が、dGPUの処理高速化に対応する動画・画像編集用ソフトウェアを利用すると思われます。dGPUの性能がピンキリであり、最高クラスの性能を持つdGPUでも性能が足りない人もいます。どのくらい性能が高ければよいか迷う場合、標準的な性能を持つdGPUを選ぶとよいです。それでも性能が高すぎてコストをかけすぎた結果になる可能性がありますが、そこまで価格が高くないので金銭的ダメージが少ないです。性能が不足するリスクがありますが、dGPUを交換できないと使用し続けるか買い替える必要があります。ビデオカード搭載可能なパソコンであれば、ビデオカード交換して性能向上できます。dGPU性能不足に対応できるので、動画・画像編集用パソコン選びでタワー型等、ビデオカード搭載可能な種類を推奨する理由の一つです。
Photoshop
PhotoshopはdGPUの処理高速化に対応しています。高性能dGPUがあれば作業時間を短縮できます。それでもdGPUの必要性が低いです。予算に余裕があればdGPUを選ぶとよいです。Photoshopでは、dGPUよりもCPUの性能、メインメモリーの容量、ストレージの性能が重要のためです。Photoshopの処理の多くはCPUが行うので、CPUの性能の影響が大きいです。Photoshopはメインメモリー使用量が大きく、容量が不足するとスワップが発生し、ストレージの一部をメインメモリーの代わりに使用します。ストレージのアクセス速度がメインメモリーと比べて大幅に遅いので、Photoshopの動作速度が大きく落ちます。Photoshopの処理では、ストレージに対し画像に関するアクセスが多く発生します。アクセス速度が速いSSDがよいです。Photoshopの起動時間が短くなる、スワップ発生時の動作速度低下を抑えられるメリットもあります。
Quadro、FireProの必要性の判断の仕方
ソフトがQuadro、FireProのみ推奨
利用する動画・画像編集用ソフトウェアが動作環境等でQuadroやFireProのみを推奨している場合、QuadroやFireProの必要性が高いです。GeForceやRadeonはハードウェア仕様やドライバ仕様が統一されていないので、推奨対象外となる場合があります。推奨されていないGeForceやRadeonやCPU内蔵GPUではよくないとは限らず、動画・画像編集用ソフトウェアによっては正常に動作しない問題が発生する可能性が高くなります。推奨のQuadroやFireProでも問題発生の可能性がありますが、ソフトウェアメーカーはサポート終了等の事情がなければサポート対象として不具合問題に対処します。推奨対象外で問題が発生しても、原則的にはサポート対象外です。
問題が発生するのかは実際に利用してみないとわかりません。インターネット上で問題の発生状況を調べる方法がありますが、同じ動画・画像編集用ソフトウェアとGPUを使用でも、誰しもに発生するような問題もあれば、編集の仕方によって発生する問題もありますので、他人には問題が発生しなくても自分には問題が発生する場合があります。ソフトウェアメーカーでは何らかの問題発生を確認したGPUについて、自社サイトで公開している場合があります。そのようなGPUは避けるとよいです。
QuadroやFireProを選ぶとよいですが、選ばないのもありです。選ばない場合、後に必要になったときにQuadroやFireProを増設して搭載できるようにビデオカード搭載可能なパソコンを選ぶとよいです。
ソフトがGeForce、Radeonも推奨
QuadroやFireProに限らずGeForceやRadeonも推奨している場合、QuadroやFireProの必要性が低いです。QuadroやFireProの方がよいですが、コストパフォーマンスの高さを重視する場合はGeForceやRadeonを選ぶとよいです。ただし、動画・画像編集用ソフトウェアによってはQuadroやFireProの方がコストパフォーマンスが高くなる場合があります。利用するソフトウェアではどちらの方がコストパフォーマンスが高いのか、インターネットを利用して調べてみるとよいです。CPU内蔵GPUを選ぶのもありですが、パソコン購入後に必要になる可能性を考慮し、QuadroやFirePro、GeForceやRadeonを追加搭載できるビデオカード搭載可能なデスクトップパソコンを選ぶとよいです。
ソフトがGPUを推奨していない
QuadroやFireProもGeForceやRadeonも推奨していない場合、QuadroやFireProが不要です。Premiere Pro
Premiere Proを例に考えますが、他の動画編集用ソフトウェアにも当てはまる場合が多いです。Premiere Proは、Quadro、FireProに限らずGeForce、Radeonも推奨です。Premiere Proは、OpenGL利用の機能が少ないです。QuadroやFirePro使用であまり高いパフォーマンスが発揮しません。コストパフォーマンスが高いGeForceやRadeonを選ぶ方がよいです。もしOpenGL利用の機能が多いと、QuadroやFireProの方がコストパフォーマンスが高い可能性があります。Photoshop
Photoshopを例に考えます。PhotoshopではQuadro、FireProに限らずGeForce、Radeonも推奨です。PhotoshopはOpenGLを利用する機能が多くQuadro、FireProがよいですが、Photoshopの処理の多くはCPUが行うため、性能が低いGPUで十分なのでGeForce、Radeonがよいです。多くの人にとってCPU内蔵GPUでも十分と思われるほどです。Photoshopに限らずIllustratorも利用する人が多いと思われます。IllustratorもCPU内蔵GPUでも十分な場合が多いです。dGPUを選ぶとしたらIllustratorではQuadro、FireProがよいです。Illustratorの方がQuadro、FireProが得意とする処理が多いためです。両者利用する場合はQuadroの選択も検討するとよいです。
Illustrator
Illustratorを例に考えます。IllustratorではQuadro、FireProに限らずGeForce、Radeonも推奨です。IllustratorはOpenGLを利用する機能が多いです。高いパフォーマンスを発揮するQuadro、FireProがよいです。IllustratorはGPUに依存する処理が少ないので、Quadro、FireProだと最低クラスの性能でも十分なほどです。多くの人にとってCPU内蔵GPUでも十分と思われるほどです。コストパフォーマンスを考慮すると、GeForce、Radeonの中で標準的な性能を持つ製品を選ぶのもおすすめです。3ds Max
3ds Maxを例に考えます。3ds MaxではQuadro、FireProに限らずGeForce、Radeonも推奨です。3ds Maxに限らずCGソフトウェアの認定や推奨対象GPUを見ると、GeForce、Radeonが少なくQuadro、FireProが多いです。Quadro、FireProの方が表示精度が高く長時間の高負荷の安定動作に強いためです。昔と違って今ではGeForce、Radeonも強くなったので、コストパフォーマンス重視でGeForce、Radeonを選ぶのもおすすめです。一般的にQuadro、FireProは動作の安定性重視や、消費電力と発熱が抑えられている需要が大きいためクロックを抑えており、GeForce、Radeonはクロックが高いです。クロックの性能を重視する場合はGeForce、Radeonがよいです。GeForce、Radeonの中で最もVRAM(ビデオメモリー)容量が大きい製品でも足りない場合、さらにVRAM容量が大きいQuadro、FireProの製品がよいです。
Maya
Mayaを例に考えます。MayaではQuadro、FireProに限らずGeForce、Radeonも推奨です。MayaはOpenGLベースです。Quadro、FireProの方が高いパフォーマンスを発揮します。コストパフォーマンスを重視する場合はGeForce、Radeonがよいです。昔はMayaでは表示精度が高い等の理由でQuadro、FireProが実質必須でしたが、今ではGeForce、Radeonでもほぼ問題がありません。「ほぼ」とした理由は、表示精度や動作安定性等に問題が発生する場合があるためです。その場合はQuadro、FireProが必要です。Mayaユーザーの多くがGeForce、Radeonを使用しているほどであり、あまり気にする必要がありません。早見表
推奨 | Quadro、FireProの必要性 |
---|---|
Quadro、FireProのみ | 高い |
Quadro、FirePro GeForce、Radeon |
低い |
なし | 不要 |
ソフトの一部の機能を利用するために必要な場合
動画・画像編集用ソフトウェアの中には、一部の機能を利用するにはQuadroやFireProが必要な場合があります。その機能を利用する場合、QuadroやFireProが必要です。GeForceやRadeonでも機能を利用できる場合、コストパフォーマンスを重視してGeForceやRadeonを選ぶとよいです。パフォーマンス向上が必要
OpenGLがベースの動画・画像編集用ソフトウェアでは、ドライバがOpenGLに最適化されているQuadroやFireProを使用すると高いパフォーマンスを発揮します。利用するソフトウェアがOpenGLベースであり、パフォーマンス向上効果が大きく編集作業の効率が上がる場合、QuadroやFireProを選ぶとよいです。なくても快適に編集作業できる場合は不要です。マルチディスプレイ環境への強力サポートが必要
QuadroやFireProはマルチディスプレイ環境の構築に強いです。構築するマルチディスプレイ環境によっては、QuadroやFireProを選ぶとよいです。QuadroとGeForceのマルチディスプレイに関する違いは、QuadroはMosaic技術、GeForceはサラウンド技術を利用できる点です。両者に様々な違いがありますが、主な違いは複数の画面を組み合わせて1つの画面にできるかどうかです。これはMosaic技術ならできますが、サラウンド技術ではできません。複数の画面を組み合わせて1つの画面にし、動画・画像編集を行いたい場合はQuadroが必要です。
FireProとRadeonでは、どちらもEyefinity技術を利用してマルチディスプレイ環境をサポートしているため、どちらを選んでも同様にマルチディスプレイ環境を構築できます。
RGB各色10ビットカラー出力が必要
GeForceやRadeonでは、RGB各色8ビットのカラー出力に対応しており、フルカラーと呼ぶ約1,677万色に対応しています。約1,677万色でも色数が十分です。さらに色数が必要な場合、QuadroやFireProが必要です。動画・画像編集用ソフトウェアがRGB各色10ビットカラーでの編集に対応、ディスプレイがRGB各色10ビットカラー入力(表示)に対応も必要です。Quadro、FireProの製品
自分にとってQuadroやFireProが必要と判断した場合、性能が低いですが価格が安い方の製品を選ぶとよいです。高性能な製品は価格が高いので、自分にとって性能が高すぎると無駄な出費が大きいです。高性能が必要と判断できる場合は話が別です。QuadroやFireProだと予算が厳しくなる場合、まずはGeForceやRadeonを使用してみるのもありです。それで問題がなければ、価格が高いQuadroやFireProを買わずに済みコストを抑えられます。ただし、後にQuadroやFireProが必要になると、結果としてGeForceやRadeonのコストが余分にかかります。
後にQuadroやFireProが必要になっても交換できるように、ビデオカード搭載可能なパソコンを選ぶとよいです。ビデオカードを搭載できないパソコンだと、パソコンの買い替えが必要になります。
GeForce、Radeonの必要性の判断の仕方
QuadroやFireProが不要と判断した場合、GeForceやRadeonが必要か判断する必要があります。
簡易にまとめると以下のとおりです。
(※1)CPU内蔵GPUも推奨している場合は必要性が低い
推奨GPUにGeForceやRadeonが含まれる場合、CPU内蔵GPUでも問題ない可能性が高いですが、GeForceやRadeonを選ぶのが無難です。
CPU内蔵GPUを選ぶ場合は、パソコン購入後に必要になる可能性を考慮し、GeForceやRadeonを追加搭載できるビデオカード搭載可能なデスクトップパソコンを選ぶとよいです。
CPU内蔵GPUでも3画面のマルチディスプレイ環境を構築できますが、マザーボードの映像出力端子が2つのみだったり、3つあっても1つはアナログ接続のD-sub 15pinだったり、3つあっても全ての画面に対して高解像度での表示ができない場合がありますので、3画面のマルチディスプレイ環境を構築したい場合でもGeForceやRadeonが実質必要です。
簡易にまとめると以下のとおりです。
必要性 | |
---|---|
推奨GPUにGeForceやRadeonが含まれる(※1) | 高い |
ソフトの一部機能の利用にGeForceやRadeonが必要でありその機能を利用する | 必要 |
GPUの性能を活かせるソフトを利用し、処理速度を向上させたい | 必要 |
3画面以上のマルチディスプレイ環境を構築する | 必要 |
推奨GPUにGeForceやRadeonが含まれる場合、CPU内蔵GPUでも問題ない可能性が高いですが、GeForceやRadeonを選ぶのが無難です。
CPU内蔵GPUを選ぶ場合は、パソコン購入後に必要になる可能性を考慮し、GeForceやRadeonを追加搭載できるビデオカード搭載可能なデスクトップパソコンを選ぶとよいです。
CPU内蔵GPUでも3画面のマルチディスプレイ環境を構築できますが、マザーボードの映像出力端子が2つのみだったり、3つあっても1つはアナログ接続のD-sub 15pinだったり、3つあっても全ての画面に対して高解像度での表示ができない場合がありますので、3画面のマルチディスプレイ環境を構築したい場合でもGeForceやRadeonが実質必要です。
メインメモリー
仕様
動画・画像編集用パソコン選びでメインメモリーの容量が重要であり、容量以外のメインメモリーの仕様の確認が不要と言ってもよいくらいです。容量以外に規格、マルチチャンネルも性能に影響し、これらによってメインメモリーのデータ転送速度が決まります。
動画・画像編集ではCPUとメインメモリーの間でやり取りするデータ量が大きいため、メインメモリーのデータ転送速度の違いによって体感できるほどの性能差が生じる場合もありますが、大きな性能差ではありません。
実質的に規格は選択肢がないので、データ転送速度重視で選ぶ場合はマルチチャンネルに注目して選びます。
容量
メインメモリーの容量が不足すると、本来はメインメモリーに展開すべきデータがメインメモリーよりもデータ転送速度が遅いストレージに展開され、処理速度が落ち快適に動画・画像編集できません。以下は容量の選択の目安です。
容量 | 補足 |
---|---|
32GB | ・16GBでは足りない場合の選択の目安 |
16GB | ・動画・画像編集での選択の目安 |
8GB | ・容量不足になるリスクが高いので非推奨 |
パソコン購入後にメインメモリーの交換か増設をして容量を増やす方法がありますので、選択した容量では足りなくても解決できます。
最大容量
最大容量とは、パソコンに搭載可能なメインメモリー容量の上限であり、CPU やマザーボードによって決まります。パソコン購入後に容量を増やせるようにしておきたい場合、最大容量も確認して選ぶ必要があります。
例えば、最大容量が64GBであれば、容量を64GBまで増やせます。
規格
メインメモリーの規格が新しいとよいですが、新しいパソコンは新しいCPUを搭載し、新しいCPUであればメインメモリーの規格が新しいです。新しい規格に限っても複数ありますので選択肢がありますが、パソコンの処理速度に体感できるほどの違いが出ません。
性能が高い方の規格を選ぶと、メインメモリーのデータ転送速度が速く、動作クロック周波数が高いです。
体感できないほどの性能差でも性能が高くなればよさそうですが、メインメモリーは動作クロック周波数が低い方が安定性が高いです。
動画・画像編集では長時間の編集を安定して行えることも重要なので性能が低い方の規格でよいですが、性能が高い方の規格を選んでも問題ありません。
体感できるほどの性能差が出ない、気にする必要がないほどだが安定性が低くなる、以上の理由により性能が低い方の規格を避けてまで性能が高い方の規格を選ぶ必要がないということです。
マルチチャンネル
動画・画像編集でマルチチャンネルを利用しても大幅に処理速度が向上するわけではなく、シングルチャンネルでも十分データ転送速度が速く、そこからさらに速くなっても体感できるほどの性能差が出ません。無理にマルチチャンネルを選ぶ必要がなく、シングルチャンネルでも十分です。
動画・画像編集においてマルチチャンネルが全く無意味なわけではなく、シングルチャンネルではデータ転送速度が不足する場合はマルチチャンネルの効果があります。
例えば、動画のエンコード処理ではメインメモリーのデータ転送量が大きくなるため、マルチチャンネルの効果が結構出てきます。
他にも高解像度の動画編集や、複雑な動画編集ではメインメモリーのデータ転送量が大きくなり、マルチチャンネルの効果が結構出てきます。
それでも選べるならシングルチャンネルよりはマルチチャンネルの方がよいという程度であり、快適な動画・画像編集を目指すならメインメモリーの容量、CPU、GPU、ストレージの性能を重視するとよいです。
マルチチャンネルを選ぶとしたら、デュアルチャンネルが選択の目安です。
トリプルチャンネルやクアッドチャンネル対応製品が少ないのも理由にありますが、デュアルチャンネルで十分です。
ストレージ
ストレージの台数
ストレージが1台のみ搭載できるパソコンでは無理ですが、複数台搭載がよいです。昔と違って今では1台でも十分な容量があるため、複数台にして大容量を実現できるメリットが薄いですが、負荷分散できるメリットがあります。例えば2台あるとし、OSと動画・画像編集用ソフトウェア等に関するデータ用と、動画・画像データ用に分けておけば、各ストレージが扱うデータの読み書きに専念できるので負荷分散ができ処理速度の向上が望めます。販売されているパソコンは1台搭載が多いですが、複数台搭載可能なパソコンでありストレージのBTOカスタマイズ対応であればストレージの追加が可能です。負荷分散で処理速度の向上を実現したい場合はストレージを追加するとよいです。
HDD、SSD
動画・画像編集では頻繁にストレージに対しデータを読み書きするので、ストレージのデータ読み書き速度が重要です。HDDよりもSSDの方がデータ読み書き速度が速いですが、容量あたりの価格が高いです。動画・画像編集ではストレージ容量も重要ですので、SSDのみだと価格が上がります。そこでSSDとHDDを搭載するパソコンを選ぶと、SSDのデータ転送速度の速さとHDDの容量あたりの価格の安さ、両者のメリットを得られます。SSDのみ搭載パソコンを選び、購入後に内蔵HDDを増設するか外付けストレージを接続し使用する方法でもよいです。動画・画像編集で頻繁に利用するデータをSSDに保存し、あまり利用しないデータや利用しなくなったデータをHDDに保存するとよいです。HDD、SSDの使い分け
自分に合うHDD、SSDの使い分け方は人それぞれ違います。以下に基本的な使い分け方を記載します。OSやアプリケーションのインストール用と、動画・画像編集で扱う動画・画像ファイル等の保存用にSSDを使用するのが必須と言えるほど強く推奨します。前者と後者で別々にSSDを用意するのが望ましいですが、同じSSDでもよいです。
動画・画像編集が完了したファイルや、動画・画像編集で扱わなくなったり後に扱う予定のファイルの保存用には、HDDを使用するとよいです。SSDを使用すると快適に読み書きできますが、容量あたりの価格が安いHDDを使用すると予算を抑えられます。
キャッシュ専用ストレージ
動画・画像編集用ソフトウェアによってはキャッシュを保存するストレージを選択できます。キャッシュの読み書きが大量に発生し負荷が高い場合、負荷を分散させるためにキャッシュ専用ストレージを用意するのが望ましいですが、昔と比べると用意する必要性が低いです。まだSSDが普及していなかった頃では、キャッシュ専用HDDを用意するのが推奨でした。SSD登場後、まだ容量あたりの価格が非常に高かった頃では、キャッシュ専用の小容量SSDを用意するのが推奨でした。今ではSSDの低価格化と高性能化が進み普及しており、OSやアプリケーションのインストール用SSDとの併用でよいです。容量
動画・画像編集では、容量が大きいファイルを扱うため大容量ストレージが必要です。人によって必要な容量が違いますが、少なくとも1TBは欲しいです。1TBも不要であれば1TBより小さい容量でよく、1TBでは足りなければ1TBを超える容量を選びます。必要な容量が全てSSDの容量だとよいですが、容量当たりの価格が高いので、SSDとHDDを組み合わせて必要な容量を用意するとよいです。パソコン購入後に容量が足りなくなっても、内蔵ストレージを増設するか、外付けストレージを接続し使用すれば簡単に容量を増やせますので、いずれ足りなくなりそうな容量でも選んで大丈夫です。
リムーバブルケース
内蔵ストレージ搭載用にリムーバブルケースがあると、簡単に増設や交換ができ便利です。リムーバブルケースがなくても増設や交換ができますが、取り付けや取り外し作業が面倒です。増設や交換する機会が多いのであれば、リムーバブルケースがある製品を選ぶとよいです。他の用途向けと比べると動画・画像編集用パソコンではリムーバブルケースがある製品が多いですが、大容量データで一杯になったら空の内蔵ストレージへ交換するユーザーや、編集が完了した大容量の動画・画像データのやり取りで内蔵ストレージごと渡すユーザーが多いためです。
光学ドライブ
昔は動画・画像編集用ソフトウェアに限らずソフトウェアのインストールにCDやDVDを使用するため光学ドライブが必要でしたが、今ではインターネット経由によるソフトウェアのダウンロード提供が普及したため、光学ドライブが不要です。
昔はデータのバックアップや移動でCDやDVDを使用する場合が多かったですが、外付けストレージ、USBメモリー、メモリーカードの大容量化と低価格化が進んで普及したため、CDやDVDの出番がありません。
DVDの後継となるブルーレイディスクが登場し、動画・画像データを大量に保存できる等で便利ですが、不要であれば光学ドライブがないパソコンを選んでもよいです。
光学ドライブがないパソコンを購入後、必要になっても外付け光学ドライブを使用する方法があります。
昔はデータのバックアップや移動でCDやDVDを使用する場合が多かったですが、外付けストレージ、USBメモリー、メモリーカードの大容量化と低価格化が進んで普及したため、CDやDVDの出番がありません。
DVDの後継となるブルーレイディスクが登場し、動画・画像データを大量に保存できる等で便利ですが、不要であれば光学ドライブがないパソコンを選んでもよいです。
光学ドライブがないパソコンを購入後、必要になっても外付け光学ドライブを使用する方法があります。
ディスプレイ
性能
動画・画像編集にはディスプレイの性能も重要であり、特に高度な動画・画像編集には高性能なディスプレイが必要です。動画・画像の色の調節等、精確な色の表現が求められる編集では、高性能ディスプレイがないと編集に苦労する場合があります。
性能が低いディスプレイだと色の表示に微妙なムラがあったり精確な色の表現がされず、編集を終えた動画・画像が自分の思い通りの編集結果になっていない場合が出てきます。
パソコンの性能に予算を集中的に投入したくなるものですが、自分の目と確かなデータのやり取りをするためにディスプレイにも十分な予算が必要です。
一体型、ノートパソコンのディスプレイ
デスクトップパソコンの一体型、ノートパソコンはディスプレイを内蔵していますが、動画・画像編集用として販売されていても、一般的には動画・画像編集に適した外付けディスプレイの方が高性能です。一体型、ノートパソコンに映像出力端子があれば、高性能外付けディスプレイを使用できます。
高性能外付けディスプレイが必要であり、一体型、ノートパソコンである必要がなければ、ディスプレイを内蔵していないパソコンを選ぶとよいです。
画面サイズ
動画・画像編集用ソフトウェアの利用では、ディスプレイの画面サイズが大きいとよいです。一般的に画面サイズが広くないと編集しにくいです。
光沢性
グレア(光沢)は画面の色が鮮やか、コントラスト比が高い、キレイに見える、以上のメリットがあります。外光や照明等の映り込みが大きく自分の姿や背景が画面にはっきりと映るデメリットがあります。ノングレア(非光沢)は映り込みが少ないメリットがあります。発色が地味、白っぽく見え色の鮮やかさや見かけ上のコントラスト比が落ちる、以上のデメリットがあります。グレア(光沢)の方が動画や静止画の鑑賞に適します。動画・画像編集でもグレア(光沢)がよさそうですが、映り込みが問題になるのでノングレア(非光沢)がよいです。映り込みが少ないので目が疲れにくいです。動画・画像編集用ディスプレイの多くがノングレア(非光沢)ですが、適するためです。
色空間(カラースペース)
sRGB画像編集
例えば、デジタルカメラで撮影した画像、スキャナーで入力した画像等の色空間がsRGBの場合、sRGB非対応ディスプレイで編集するときに他の機器と色が合わない問題が出てきます。色を合わせる必要がある場合、sRGB対応ディスプレイがあるとよいです。例えば、sRGB画像を印刷する前に色を調整し、sRGB対応プリンターで印刷するとします。sRGB非対応ディスプレイだと印刷物と比べて色が違う場合があり、そうなると色の調整が難しいです。sRGB対応ディスプレイがあれば、カラーモードをsRGBに設定すると印刷物の色と会うように色を補正します。ディスプレイに色を微調整できる機能がある場合や、ビデオカードに色を調整できる機能がある場合、このような機能を利用して色が合うように調整する方法があります。ただし、色を測る測定機器がないと困難であり、あるとしてもあらゆる画像で色を合わせるのが非常に難しいです。
カラーマネージメントシステム(Color Management System)を利用する方法もあります。これを利用すると完璧に色が合うわけではありませんが、sRGB対応ディスプレイがなく色の違いに悩まされているなら利用する価値があります。カラーマネージメントシステムとは、機器によって色の違いが出てくる問題解決のために、できるだけ色の違いが小さくなるように色を管理する仕組みです。例えば、sRGB画像をsRGB非対応ディスプレイに表示する場合、カラーマネージメントシステムを利用すると色の違いを抑えられます。
Adobe RGB画像編集
色合わせが重要な場合はAdobe RGB対応ディスプレイがあるとよいですが、非対応でもカラーマネージメントシステムを利用する方法があるので問題ありません。DTP(DeskTop Publishing)、sRGB画像印刷
デジタルカメラで撮影したsRGB画像等を印刷するときに色合わせが必要な場合、sRGBに限らずAdobe RGBにも対応のディスプレイがあるとよいです。一般的に印刷物で利用する色空間のJapan Colorの色域に、sRGBの色域では再現できない領域が広範囲に存在しています。Adobe RGBの色域であればJapan Colorの色域をカバーしています。カラーマネージメントに対応している画像編集ソフトウェアを利用してディスプレイと印刷物で色合わせをするとき、sRGB対応ディスプレイであっても印刷物の色域(Japan Colorの色域)をシミュレーションできますが、Adobe RGB対応ディスプレイを使用する方が正確にシミュレーションできます。sRGB対応ディスプレイでもカラーマネージメントにより十分正確にシミュレーションできるので、Adobe RGB対応が絶対に必要と言うほどではありません。
CAD
CADではsRGB利用が多く、カラーマネージメントが普及していないので、sRGB対応ディスプレイがあるとよいです。CADでAdobe RGBも利用する場合、Adobe RGBにも対応のディスプレイがあるとよいです。ウェブサイト・ブログ制作
ウェブサイト・ブログ制作では標準的な色域がsRGBであり、カラーマネージメントが普及していないので、sRGB対応ディスプレイがあるとよいです。標準的な色域がsRGBからAdobe RGBへ変わる可能性を考え、sRGBとAdobe RGB両対応のディスプレイを選ぶのもありですが、変わる可能性が非常に低いです。デザインに様々な色を使用しますが、Adobe RGBを利用し色域を広くする必要性が非常に低いです。外部インターフェース
USB
デジタルビデオカメラ、デジタルカメラ等から動画・画像データを取り込む、外付けストレージ等と動画・画像データをやり取りする等、これらの用途にUSBが必要ですが、どのパソコンにもあります。動画・画像データは量が大きいので最大速度が速いUSBがあるとよいですが、新しいパソコンを選べばあります。
映像出力端子
複数の画面を使用すると画面上の作業スペースが広がり便利なので、マルチディスプレイで動画・画像編集できるように複数の映像出力端子があるとよいです。同時出力可能な画面数が映像出力端子数と同じとは限らず、映像出力端子数より少ない画面数を同時出力できる場合もあります。
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