パーティション形式のGPT形式

最終更新日 2023年10月22日

基礎

パーティション形式のGPT形式とはGUID Partition Table形式の略で、GUIDを使用してパーティションを識別するパーティション形式です。ジーピーティー・ケイシキと読みます。

従来のMBR形式ではストレージの容量が2TBを超えていても2TBまでしか使用できないため、MBR形式に代わってGPT形式が普及しました。

管理可能な最大容量

GPT形式では管理可能な最大容量が8ゼタバイトです。GPT形式ではセクターを64ビットのデータで管理します。管理可能な最大セクター数が2の64乗です。通常の最大セクターサイズが512バイトです。2の64乗×512バイト＝8ゼタバイトが管理可能な最大容量です。

従来のMBR形式では管理可能な最大容量が2テラバイトです。MBR形式ではセクターを32ビットのデータで管理します。管理可能な最大セクター数が2の32乗です。通常の最大セクターサイズが512バイトです。2の32乗×512バイト＝2テラバイトが管理可能な最大容量です。

パーティションの最大数

GPT形式では最大128個のパーティションを作成できます。

UEFI

GPT形式ではOSのブートにUEFIが必要です。

GPT形式の配置

GPT形式でもMBRが存在します。GPT形式のMBRを保護MBRと呼びます。GPT形式に対応しておらずMBR形式に対応しているOS等に、基本GPTにアクセスさせないようにし、保護MBRにアクセスさせるためです。例えばGPT形式に非対応でMBR形式に対応のWindows XPでは、保護MBRにアクセスします。保護MBRに記録されているパーティションテーブルを基に、パーティションに関する情報を表示します。

GPT形式にバックアップGPTがありますが、これに相当するものがMBR形式にありません。もし基本GPTにトラブルが発生しても、バックアップGPTを使用して直せます。

基本GPTの構造

各パーティションのセクター数を8バイト(64ビット)で記録できます。これにセクターサイズ512バイトを掛けると、2の64乗×512バイト＝8ゼタバイトです。これがGPT形式で管理可能な最大容量です。

Windows XP等で3TBのHDDが746GB表示の理由

Windows XP等に容量が3TBのHDDを接続すると746GBと表示します。GPT形式に対応しておらずMBR形式に対応しているWindows XP等で発生します。保護MBRにアクセスしたWindows XP等に対し、アクセス不可能な2TBのGPT保護パーティションが確保されていると見せかけます。そのため、HDDの容量から2TBを引いた746GBが表示されます。

具体的な計算で確かめます。SeagateのHDDの中でモデル「ST3000DM007」の容量が3TBです。これを例にします。セクター数が5,860,533,168です。これにセクターサイズ512バイトを掛けると、5,860,533,168×512バイト＝3,000,592,982,016バイトです。2テラバイトをバイト単位にすると、2,199,023,255,552バイトです。前者から後者を引き算します。

3,000,592,982,016バイト−2,199,023,255,552バイト＝801,569,726,464バイト

ギガバイト単位にすると、746.5199813842773ギガバイトです。近似して746.52GB、さらに近似して746GBです。

・3TBハードディスクの落とし穴（4ページ目） | 日経クロステック（xTECH）(2010/12/27公開記事)
・Windowsディスクのパーティションとは？ 〜その作成／変更前に押さえておくべき基礎知識〜：Tech TIPS - ＠IT(2015/03/20公開記事)

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