ビデオチップ - ノートパソコンの選び方

最終更新日 2016年08月25日

ビデオチップの選び方

ビデオチップとは

ビデオチップは、グラフィックス関連の処理を担う PC パーツです。ノートパソコンには頭脳的存在の CPU がありますが、ビデオチップは CPU とは違ってグラフィックス処理に特化しており、第二の頭脳的存在です。

ノートパソコンに搭載されるビデオチップは、大まかに以下のように分けられます。

チップセット内蔵
(オンボード)
マザーボードに標準搭載されているビデオチップ。ビデオチップを統合していない CPU を搭載、かつ専用ビデオチップを搭載していないノートパソコンだと、チップセット内蔵となりますが、ビデオチップと統合した CPU が普及した事もあり、あまり見られません。
CPU 統合ビデオチップ
(CPU 内蔵)
CPU に統合されているビデオチップ。CPU とビデオチップの統合により、コスト削減、消費電力の削減、効率的な処理の実現等の様々なメリットが生まれます。ビデオチップを統合した CPU が普及したため、専用ビデオチップを搭載していなければ、CPU 統合ビデオチップである可能性が非常に高いです。
専用ビデオチップ マザーボードに直接実装されるビデオチップ。専用ビデオチップのメーカーは、nVIDIA 社と AMD 社が有名です。CPU 統合ビデオチップよりもグラフィックス性能が優れているため、グラフィックス性能重視のノートパソコンに搭載されています。

ビデオチップでグラフィックス性能が決まる

ビデオチップによって、グラフィックス性能の高さは大きく左右されますが、高い順に並べると、専用ビデオチップ、CPU 統合ビデオチップ、チップセット内蔵となります。CPU 統合ビデオチップは、技術進歩によってグラフィックス性能が随分と向上していますが、専用ビデオチップも向上しているため、高いグラフィックス性能が必要な場合は、専用ビデオチップ搭載ノートパソコンを選ぶ必要があります。

ノートパソコンは、ビデオカードを搭載できない

デスクトップパソコンだと、グラフィックス性能を重視する場合は、ビデオカード搭載デスクトップパソコンを選ぶ必要がありますが、ノートパソコンはデスクトップパソコンと比べ非常に小型なので、デスクトップパソコンのようにビデオカードを搭載できません。また、ノートパソコンに搭載できるようなビデオカードはありません。

そのため、ノートパソコンでは、専用のビデオチップをマザーボードに組み込む事によりグラフィックス性能を上げることが可能です。チップセット内蔵や CPU 統合ビデオチップとなっているノートパソコンが多いですが、高いグラフィックス性能が必要な場合は、専用ビデオチップ搭載かどうかに注目してノートパソコンを選ぶ必要があります。

使用用途でビデオチップの必要性が決まる

ノートパソコンをインターネットやメール、ワードやエクセルなどのビジネス用途に使うなら、専用ビデオチップが無くても、マザーボード標準搭載のビデオチップ(チップセット内蔵)、もしくは CPU 統合ビデオチップのグラフィックス性能で十分です。

テレビ視聴や DVD 映画鑑賞など動画を見る場合は、専用ビデオチップの方が望ましいですが、必要性は高くはなく、チップセット内蔵や CPU 統合ビデオチップで十分です。

PC ゲームや動画編集、画像編集となると、高いグラフィックス性能を必要としますので、快適な動作環境を得るためにも高性能な専用ビデオチップが搭載されたノートパソコンを選びたいです。特にノートパソコンで高い負荷がかかる 3D ゲームをプレイしたいのなら、高性能な専用ビデオチップを搭載したモデルを選ぶ必要性が非常に高くなります。

ノートパソコンでは、専用ビデオチップの交換、追加は不可

ノートパソコンは、後から専用ビデオチップを交換したり増設することは困難です。そのため、高いグラフィックス性能を必要とする場合は、はじめから性能の高い専用ビデオチップを搭載したノートパソコンを選ぶ必要があります。

高性能な専用ビデオチップを選ぶ場合は、十分な予算が必要

専用ビデオチップのグラフィックス性能を発揮させるためには、高性能な CPU と大容量メインメモリーも必要になります。特に CPU の性能が不足すると、専用ビデオチップの性能を十分に引き出せません。

そのため、高性能な専用ビデオチップ搭載ノートパソコンは、それに見合った高性能 CPU を搭載しているため、価格が高くなりますので、予算を十分に確保する必要があります。

専用ビデオチップのメーカーの選び方

専用ビデオチップの主な製造メーカー

専用ビデオチップを製造するメーカーは、大きく分けて nVDIA 社と AMD 社があります。これら2社がそれぞれ大きなシェアを獲得しており、実質二択となります。専用ビデオチップ搭載ノートパソコンには、このどちらかのメーカーのビデオチップが搭載されていますが、nVIDIA 社の方がシェアが大きい事もあり、nVIDIA 製ビデオチップ搭載ノートパソコンがよく見られます。

どちらのメーカーを選んでも問題ない

nVDIA 社と AMD 社のビデオチップを比べると、得意な処理分野等に違いがありますが、実際にノートパソコンを使用する上では、どちらを選んでも同じと言えます。自分が使用するソフトウェアが一方のメーカーのビデオチップとの併用を推奨している等、片方のメーカーを選ぶ明確な理由がない限り、どちらを選んでも問題ありません。

ビデオチップの種類の選び方

ビデオチップの変更はできないモデルが多い

各メーカーのビデオチップには様々な種類があり、それぞれ性能が違ってきます。できるだけ性能の高いビデオチップを搭載したノートパソコンを選びたいですが、ノートパソコンのモデルを選んだ時点で搭載されるビデオチップも決まってしまうことが多いです。BTO パソコンを専門に扱うパソコンショップでも、ビデオチップの選択性はあまり無いことが多いです。

そのため、BTO カスタマイズでビデオチップを変更できないノートパソコンのモデルを一度選択して、ビデオチップを変えたくなった場合は、モデルを選びなおす必要があります。

ビデオチップの種類一覧(nVIDIA 製)

ノートパソコン用ビデオチップの nVDIA 製のビデオチップでは、GeForce というブランド名が付けられています。

ノートパソコン用ビデオチップの nVDIA 製のビデオチップを、大まかに性能別に3つのクラスに分けると、以下の表のようにまとめられます。PC ゲーム等のために高い描画性能を求めるなら、ハイスペック、またはスタンダードの中から選ぶのが望ましいです。

nVIDIA 製ビデオチップ GeForce GTX 10 シリーズ

ハイスペック スタンダード エントリー
GeForce GTX 1080
GeForce GTX 1070
GeForce GTX 1060

nVIDIA 製ビデオチップ GeForce 900M シリーズ

ハイスペック スタンダード エントリー
GeForce GTX 980M
GeForce GTX 970M
GeForce GTX 965M
GeForce GTX 960M
GeForce GTX 950M
GeForce 940M
GeForce 930M
GeForce 920M

nVIDIA 製ビデオチップ GeForce 800M シリーズ

ハイスペック スタンダード エントリー
GeForce GTX 880M
GeForce GTX 870M
GeForce GTX 860M
GeForce GTX 850M
GeForce 840M
GeForce 830M
GeForce 820M

ビデオチップの種類一覧(AMD 製)

ノートパソコン用ビデオチップの AMD 製のビデオチップは、RADEON シリーズが有名です。主に以下のようなものがあり大まかに性能別に3つのクラスに分けると、以下の表のようにまとめられます。上にあるシリーズほど、新しいビデオチップになります。

性能ごとに3つのクラスに分けていますが、あくまで同じシリーズ内で成り立つ分け方です。ビデオチップの性能の進化は速く、シリーズが新しくなれば、新しいシリーズのエントリークラスのビデオチップが、古いシリーズのハイスペッククラスのビデオチップよりも性能が良いという場合もあります。

AMD 製のビデオチップを選ぶ場合でも、PC ゲーム等のために高い描画性能を求めるなら、ハイスペック、スタンダードの中から選びたいです。

AMD 製ビデオチップ Radeon R9/R7/R5 M200 シリーズ

ハイスペック スタンダード エントリー
RADEON R9 M295X
RADEON R9 M290X
RADEON R9 M275X
RADEON R9 M275
RADEON R9 M270X
RADEON R9 M270
RADEON R9 M265X
RADEON R7 M265
RADEON R7 M260X
RADEON R7 M260
RADEON R5 M255
RADEON R5 M240
RADEON R5 M230

ビデオチップの性能比較

CPU と同様に、異なるメーカー同士のビデオチップを比較して選ぶ場合、どちらの方が性能が高いのか気になるところです。nVIDIA 社、AMD 社それぞれ最新ビデオチップ製品に限り、性能が同等なビデオチップ製品を並べると以下のようになります。

  nVIDIA 社
ノート用
最新世代
nVIDIA 社
ノート用
前世代
AMD 社
ノート用
最新世代
AMD 社
ノート用
前世代
20 - - - -
19 - - - -
18 - - - -
17 - - - -
16 - - - -
15 - - - -
14 GeForce GTX 980M - - -
13 - - - -
12 - - - -
11 - - - -
10 GeForce GTX 970M
- RADEON R9 M295X -
9 - GeForce GTX 880M - -
8 - - - RADEON HD 8970M
7 -
- - -
6 - - - -
5 GeForce GTX 965M GeForce GTX 870M RADEON R9 M290X
RADEON R9 M275X
-
4 GeForce GTX 960M
GeForce GTX 950M
GeForce GTX 860M -
RADEON HD 8870M
RADEON HD 8850M
RADEON HD 8830M
3 - GeForce GTX 850M RADEON R9 M275
RADEON R9 M270X
RADEON R9 M270
RADEON R9 M265X
RADEON HD 8790M
RADEON HD 8770M
RADEON HD 8750M
2 GeForce 940M
GeForce 930M
GeForce 920M
GeForce 840M
GeForce 830M
GeForce 820M
RADEON R7 M265
RADEON R7 M260X
RADEON R7 M260
RADEON HD 8730M
RADEON HD 8690M
RADEON HD 8670M
1 - - RADEON R5 M255
RADEON R5 M240
RADEON R5 M230
RADEON HD 8590M
RADEON HD 8570M
RADEON HD 8550M

グラフィックス性能の高さを複数の段階に分けて評価し、性能が高い順に上から並べています。デスクトップパソコン用ビデオチップとの比較の都合上、上段階にはビデオチップ製品は入っていません。

nVIDIA 社のビデオチップ製品は、高性能から低性能までバランス良くそろっていますが、AMD 社のビデオチップ製品は、低性能の方に集中しています。

ビデオメモリーの選び方

低価格化と大容量が進んだビデオメモリー

ビデオメモリーは、映像データを一時的に保存するために必要です。ビデオメモリー容量が十分でないと描画処理に影響が出てきます。例えば、大容量のビデオメモリーを必要とする PC ゲームを、十分なビデオメモリー容量が無いノートパソコンでプレイしようとすると、正常にプレイできません。

そのため、ビデオメモリー容量に気をつけて選びたいところですが、ビデオメモリーの低価格化と大容量化が進み、どのノートパソコンにも、一般的な使用用途であれば十分なビデオメモリー容量があります。

PC ゲーム等の使用用途で選ぶなら、描画性能を重視する必要がありますが、その場合はビデオチップに注目して選ぶ事が重要であり、選んだビデオチップに適切なビデオメモリー容量が付いてきます。

つまり、描画性能にこだわらなければ特にビデオメモリー容量について気にする必要はなく、描画性能にこだわる場合でも、ビデオチップに気をつけて選べば、ビデオメモリー容量にまで気にして選ぶ必要はありません。

描画処理専用のビデオメモリーとメインメモリー共用

描画処理専用のビデオメモリーを搭載するノートパソコンもあれば、ビデオメモリーをメインメモリーと共用するノートパソコンもあります。後者の場合は、メインメモリーの一部をビデオメモリーとして使用するため、実質のメインメモリー容量が少なくなります。 メインメモリーの低価格化と大容量化が進んでいなかった頃は、メインメモリー容量が不足となりやすい状況でビデオメモリーとしても容量が使われると、容量不足が問題となってきましたが、今ではメインメモリーの低価格化と大容量化が進み、どのノートパソコンも、ビデオメモリーとして一部が使用されても問題ない十分なメインメモリー容量を搭載しています。

そのため、ビデオメモリーをメインメモリーと共用するノートパソコンを選んでも問題ありませんが、描画性能を重視するなら描画処理専用のビデオメモリーを搭載するノートパソコンを選ぶ方が望ましいです。なぜなら、描画処理専用のビデオメモリーは、描画処理専用に設計されて製造されているため、メインメモリーと共用するよりも描画性能が向上するからです。

高性能なビデオチップを搭載していれば、描画処理専用のビデオメモリーも搭載されている事が多いですが、念のため確認しておきたいです。

おすすめ高性能ビデオチップ搭載ノートパソコン販売ショップ

高性能ビデオチップは、主に PC ゲーム、動画や画像編集で必要になってきますので、これらの用途向けノートパソコンを販売しているショップに高性能ビデオチップ搭載ノートパソコンがあります。

他の用途向けノートパソコンにもありますが、負荷が大きい状態でも安定して長時間稼動できるよう冷却性と安定性が高いので、PC ゲーム、動画や画像編集向けノートパソコンを選ぶのがおすすめです。
マウスコンピューター
マウスコンピューターは、性能の割りに価格が安いモデルがそろうパソコンメーカーです。たいていの国内メーカーは性能の割りに価格が高いので高性能ビデオチップ搭載ノートパソコンがあったとしても価格が高いですが、マウスコンピューターなら安いです。
Dell
デルは、徹底的なコスト削減によってコストパフォーマンスの高さを実現したパソコンメーカーです。デルのゲーム用ノートパソコンだけはコストパフォーマンスが低いですが、ビデオチップの性能だけでなく液晶ディスプレイの画質やキーボードの使いやすさ、スピーカーの音質等が高いレベルでまとまっています。
パソコン工房
パソコン工房は日本全国に店舗を構え、直販ショップも規模が大きく様々なニーズに応えるパソコンがそろっているショップブランドです。ゲームパソコンに力を入れており、ショップブランドでゲーム用ノートパソコンを選ぶなら必ず見ておきたいところです。


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