LEDバックライトの液晶はCCFLと比較して消費電力が低い?
最終更新日
2023年09月07日
LEDバックライトの液晶ディスプレイはCCFLと比較して消費電力が低いのか
液晶ディスプレイのバックライトに LED を採用することで消費電力が低くなったことが、仕様や商品情報等に書かれている製品が見られます。
液晶ディスプレイのバックライトに CCFL を採用した従来の製品と比べて消費電力が約50%になったとアピールする製品も見られます。
液晶ディスプレイの画面サイズは同じにする等、公平な方法で比較しているでしょうが、従来の製品の中で消費電力が高い方の製品を使って比較したり、最も消費電力に差が生じた時点で比較しているのではないか等、消費電力の比較結果に対して疑問が生じます。
消費電力が減るとしても、実際にユーザーが使う場合は大して減らない可能性が考えられます。
高画質、大画面、低消費電力へと突き進むTV用液晶パネル には、FPD International 2006 の様子が掲載されています。(この記事の公開年月日は2006年10月20日)
この記事には、以下のとおり書かれています。
ローカルディミング採用しているので、バックライトは導光型ではなく直下型の可能性が高いです。直下型とは液晶パネル裏面にバックライトを配置し直接照射するタイプであり、導光型では液晶パネル周辺にバックライトを配置し液晶パネル裏面に配置した導光板を使って照射します。
同記事によると、台湾の Chi Mei Optoelectronics のブースでは、LED バックライトの動的制御が消費電力の低減に効果的であることをアピールする内容が見られたそうです。
LED バックライトの動的制御がある場合は、以下のとおり書かれています。
LEDバックライトの動的制御がない場合は、以下のとおり書かれています。
ただし、RGB-LED を採用した液晶ディスプレイのようであり、白色 LED の場合は違った結果が出る可能性があります。白色 LED 1個分は、RGB-LED の赤色 LED、緑色 RED、青色 LED これら3つ分となり、LED の個数が3倍になり消費電力が3倍になります。(大雑把な計算なので実際にはそうはならない)
RGB-LED を採用する最大のメリットは色再現範囲を広くできることですが、白色 LED でも色再現範囲を十分広くできますので、今の外付け液晶ディスプレイやノートパソコンの液晶ディスプレイ等の LED バックライトに採用されている LED の多くは、白色 LED だと思われます。(2018年11月29日時点)
ASCII.jp:普及期に入るLEDバックライト液晶――FPD International 2007レポート には、FPD International 2007 の様子が掲載されています。(この記事の公開年月日は2007年10月25日)
この記事によると、LED バックライトを利用した液晶ディスプレーと既存の CCFL 液晶ディスプレーとの消費電力を比較する展示がいくつも行なわれていたそうです。
韓国 LG Philips 社ブースで見られた展示について、以下のとおり書かれています。
この記事には、韓国 LG Philips 社ブースの展示されていた液晶ディスプレイを撮影した写真が掲載されており、消費電力について CCFL の方は 162.1W、LED の方が 133.3W と表示されています。
あくまでも一例ですが、バックライトが直下型でありローカルディミング採用の場合は、明るい映像シーンでは消費電力の低下は小さいですが、暗い映像シーンでは消費電力の低下は大きいようです。
dynabook / Satellite [ユーザビリティ] には、2010年に発売されたノートパソコンについて書かれており、液晶ディスプレイのバックライトに LED を採用したことにより、消費電力は約14%削減と書かれています。
15.6型の LED バックライト搭載液晶と15.4型のCCFLバックライト搭載液晶との消費電力を、最大輝度時に比較した結果だそうです。
LED 駆動ドライバー IC 電力と FL インバーター1次側を比較と書かれていますので、ノートパソコン全体の消費電力ではなく、液晶ディスプレイのみの消費電力の比較のようです。
バックライトは直下型か導光型か、ローカルディミングは採用されているのかは書かれておらず不明です。LED は RGB LED なのか白色 LED なのかも書かれていませんので不明です。
消費電力の低下は小さいですが、最大輝度時における比較結果なので、実際に表示するような映像シーンを利用して比較すれば、消費電力の低下は大きいと言える結果が出るかもしれません。
省電力、大画面、高画質……ディスプレーは今が替え時 - 日経トレンディネット には、以下のとおり書かれています。(この記事の公開年月日は2016年11月30日)
液晶ディスプレイのバックライトに CCFL を採用した従来の製品と比べて消費電力が約50%になったとアピールする製品も見られます。
液晶ディスプレイの画面サイズは同じにする等、公平な方法で比較しているでしょうが、従来の製品の中で消費電力が高い方の製品を使って比較したり、最も消費電力に差が生じた時点で比較しているのではないか等、消費電力の比較結果に対して疑問が生じます。
消費電力が減るとしても、実際にユーザーが使う場合は大して減らない可能性が考えられます。
高画質、大画面、低消費電力へと突き進むTV用液晶パネル には、FPD International 2006 の様子が掲載されています。(この記事の公開年月日は2006年10月20日)
この記事には、以下のとおり書かれています。
しかしLEDはCCFLに比べて発光効率が低い。適切な輝度を得ようとすると、LED光源ではバックライトの消費電力が増大してしまう。LED バックライトの動的制御(ダイナミック制御)技術とは、ローカルディミング(エリア駆動,部分駆動)のことと思われます。簡単に言えば、液晶パネルの裏面に配置された LED を個別制御し、映像シーンの明暗に合わせて LED を明るくしたり暗くしたりすることです。
ところがLEDバックライトの動的制御(ダイナミック制御)技術を使うと、LEDは不要なときにはOFFになる。すなわち非常に高いコントラスト比と広い色再現範囲を得つつ、消費電力を低減できる。
ローカルディミング採用しているので、バックライトは導光型ではなく直下型の可能性が高いです。直下型とは液晶パネル裏面にバックライトを配置し直接照射するタイプであり、導光型では液晶パネル周辺にバックライトを配置し液晶パネル裏面に配置した導光板を使って照射します。
同記事によると、台湾の Chi Mei Optoelectronics のブースでは、LED バックライトの動的制御が消費電力の低減に効果的であることをアピールする内容が見られたそうです。
LED バックライトの動的制御がある場合は、以下のとおり書かれています。
左のパネルは、CCFLバックライトの47型液晶パネル。消費電力は201Wでほぼ一定だった。右のパネルは動的制御のLEDバックライトを使用した47型液晶パネル。消費電力は109Wと半分近くに下がっている。なお動的制御のLEDバックライトの場合、画像の変化とともに消費電力が変動していた画像の変化とともに消費電力が変動していたそうですが、暗いシーンと明るいシーンでの比較結果が欲しかったです。
LEDバックライトの動的制御がない場合は、以下のとおり書かれています。
こちらは右のパネルでLEDの動的制御をしない場合の消費電力。248Wとなり、CCFLバックライトよりも消費電力が上がっているこの比較の場合でも暗いシーンと明るいシーンでの比較結果が欲しかったです。RGB-LED 採用かつローカルディミングがないような液晶ディスプレイは市場には出てこないと思われますが、この例によると LED バックライトにしてもローカルディミングを利用しないと CCFL よりも消費電力が高くなるようです。
ただし、RGB-LED を採用した液晶ディスプレイのようであり、白色 LED の場合は違った結果が出る可能性があります。白色 LED 1個分は、RGB-LED の赤色 LED、緑色 RED、青色 LED これら3つ分となり、LED の個数が3倍になり消費電力が3倍になります。(大雑把な計算なので実際にはそうはならない)
RGB-LED を採用する最大のメリットは色再現範囲を広くできることですが、白色 LED でも色再現範囲を十分広くできますので、今の外付け液晶ディスプレイやノートパソコンの液晶ディスプレイ等の LED バックライトに採用されている LED の多くは、白色 LED だと思われます。(2018年11月29日時点)
ASCII.jp:普及期に入るLEDバックライト液晶――FPD International 2007レポート には、FPD International 2007 の様子が掲載されています。(この記事の公開年月日は2007年10月25日)
この記事によると、LED バックライトを利用した液晶ディスプレーと既存の CCFL 液晶ディスプレーとの消費電力を比較する展示がいくつも行なわれていたそうです。
韓国 LG Philips 社ブースで見られた展示について、以下のとおり書かれています。
韓国LG Philips社ブースでの、動的バックライト制御技術によるLEDバックライト液晶パネル(下)と既存の液晶パネルとの消費電力比較。写真は明るい映像のシーンなので、差は30W弱と少ないが、暗い場面では100W近い差がつくこともある動的バックライト制御技術とは、ローカルディミング(エリア駆動,部分駆動)のことと思われます。この技術を利用しているということは、バックライトが導光型ではなく直下型の可能性が高いです。LED は RGB LED なのか白色 LED なのか書かれていませんので不明です。
この記事には、韓国 LG Philips 社ブースの展示されていた液晶ディスプレイを撮影した写真が掲載されており、消費電力について CCFL の方は 162.1W、LED の方が 133.3W と表示されています。
あくまでも一例ですが、バックライトが直下型でありローカルディミング採用の場合は、明るい映像シーンでは消費電力の低下は小さいですが、暗い映像シーンでは消費電力の低下は大きいようです。
dynabook / Satellite [ユーザビリティ] には、2010年に発売されたノートパソコンについて書かれており、液晶ディスプレイのバックライトに LED を採用したことにより、消費電力は約14%削減と書かれています。
15.6型の LED バックライト搭載液晶と15.4型のCCFLバックライト搭載液晶との消費電力を、最大輝度時に比較した結果だそうです。
LED 駆動ドライバー IC 電力と FL インバーター1次側を比較と書かれていますので、ノートパソコン全体の消費電力ではなく、液晶ディスプレイのみの消費電力の比較のようです。
バックライトは直下型か導光型か、ローカルディミングは採用されているのかは書かれておらず不明です。LED は RGB LED なのか白色 LED なのかも書かれていませんので不明です。
消費電力の低下は小さいですが、最大輝度時における比較結果なので、実際に表示するような映像シーンを利用して比較すれば、消費電力の低下は大きいと言える結果が出るかもしれません。
省電力、大画面、高画質……ディスプレーは今が替え時 - 日経トレンディネット には、以下のとおり書かれています。(この記事の公開年月日は2016年11月30日)
まず、最近の液晶ディスプレーは消費電力がかなり低いこと。節電が騒がれたここ5年ぐらいの間で、液晶のバックライトが蛍光管からLEDに変わり、消費電力が大幅に下がった。LED は RGB LED なのか白色 LED なのか、バックライトは直下型か導光型か、ローカルディミングは採用されているのか、どのように比較したか詳細に書かれていませんので不明ですが、消費電力は2/3程度になったそうです。
(略)
以前、バックライトが蛍光管のディスプレーと、バックライトがLEDのディスプレーの消費電力を比較したところ、LEDのディスプレーの消費電力は蛍光管ディスプレーの2/3程度だった。
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