電源ユニットの寿命
最終更新日
2023年09月07日
電源ユニットの寿命の長さ
一概に当てはまる寿命がない
電源ユニットの寿命は、一概に寿命が〜年とは言えません。製品によって寿命が違います。同じ製品でも、使用時間、負荷率、使用環境温度等によっても寿命が変わります。コンデンサーの寿命
電源ユニットの部品の中でコンデンサーが最も早く寿命を迎える場合が多いので、コンデンサーの推定寿命を求めて電源ユニットの寿命とする方法があります。しかし、あくまでも理論上の寿命であり、実際の寿命を予測できると言えるほどの精度がありません。また、コンデンサーの寿命が長いと、コンデンサー以外が最も早く寿命を迎える場合が増えます。パソコンの有寿命部品
各パソコンメーカーが公開しているパソコンの有寿命部品を見ると、使用頻度や使用環境(温度や湿度等)によって違ってきますが、1日約8時間、1ヶ月で25日間の使用で約5年としているところが多いです(メーカーによって若干違いがある)。有寿命部品には電源ユニットを含むので、電源ユニットの寿命が約5年以上はあるとわかります。もし電源ユニットの寿命が5年より短いと、電源ユニットの故障が多くなります。某パソコンメーカーの人から聞きましたが、約5年間が経過し使用時間が長いパソコンの修理対応において、故障原因が電源ユニットの場合が少なく、他のPCパーツの場合が多いそうです。このパソコンメーカーに限っては、寿命が5年以上の電源ユニットを採用しているとわかります。
性能・機能不足による寿命
電源ユニット自体が寿命を迎えていなくても、ビデオカードの交換や増設を行う等して消費電力が上がり電源ユニットが容量不足になる等、性能・機能不足で使用できなくなったら寿命と見なします。この場合は寿命と言っても故障していないので、予備として保管する、別のパソコンで使用する等、様々な活用方法があります。寿命が5年未満
某企業のシステム開発現場にて可能な限りコストを抑えるために、某工場で24時間365日稼働し続けるパソコンに安い自作パソコンを採用してみたことがあります。最安値クラスの電源ユニットを選び、その電源ユニットのメーカーに問い合わせてみたところ、常時稼働の場合まず5年間は持たないだろうという回答がありました。10台を使用し続けたところ、5年経つ前に7台の電源ユニットが故障しました。使用台数が10台では寿命を判断するには少ないですが、この電源ユニットの寿命は5年未満の可能性が高いです。寿命と保証期間
寿命は保証期間より長い
一般的には電源ユニットの保証期間を寿命より長くすることがありません。つまり、寿命が保証期間より長いです。保証期間が10年の電源ユニットもあります。保証期間が10年以上の電源ユニットのメーカーに聞いてみたところ、実際に寿命が10年以上と確かめたわけではないが、そうなるように設計しているそうです。保証期間は交換時期の目安
電源ユニットの某メーカー(上記とは異なるメーカー)に聞いたところ、保証期間が切れるタイミングは寿命ではないが交換時期の目安だそうです。保証期間が切れる前に寿命を迎える可能性は低いが、切れた後は可能性が高くなるので、パソコン使用中に電源ユニットが寿命による故障が起きて欲しくない場合は交換するとよいそうです。保証期間が切れたら直ちに寿命を迎えるわけではないが、寿命の目安を提示するのは困難であり、少なくとも保証期間中は寿命を迎えないように設計しているそうです。使用環境の温度
エアフロー
電源ユニットの寿命を延ばすには、使用環境の温度が高くなりすぎないように注意が必要です。室内温度が低くても、エアフローがよくないと電源ユニット内部の温度が上がり寿命が縮みます。エアフローの良し悪しが電源ユニットの寿命に影響します。コンデンサー
部品の中で特にコンデンサーが熱に弱く、温度が高いほど劣化し寿命が縮みます。電源ユニットの寿命がコンデンサーの寿命と言えるほどなので、使用環境の温度が10度下がればコンデンサーの寿命が2倍に延びる、すなわち電源ユニットの寿命も2倍に延びます。逆に10度上がると寿命が半分になります。電源ユニットの某メーカーの人に聞いてみたところ、コンデンサーの推定寿命を求める方法を利用すると、使用環境の温度が10度違うと寿命が2倍や半分になるという話は合っているが、コンデンサー自体の発熱等、様々な要因を考慮しないと高い精度で寿命を推定できないそうです。様々な要因を考慮して推定した寿命でも、あくまでも理論上の話であり高い精度があるとは言い難く、実際の寿命と一致しないそうです。
使用環境の温度が低いほど寿命が延びるのは間違いないが、各パソコンメーカーの完成品パソコンのエアフロー程度があれば十分だそうです。PCケース内部の温度が室温より10度以上高いと、エアフローがよくない目安になるそうです。無理してまで室温を下げなくてもよく真夏の暑い時期でも30度、できれば25度程度で十分だそうです。40度くらいまででも正常に動作するが、そこまで高いと明らかに寿命が縮むのでよくないそうです。0度以上であれば温度が低いほどよいので可能な限り温度を下げるとしても、夏であれば冷房代が大幅に上昇する、冬であれば暖房を使わず寒い環境に耐えなければならない、そこまでして寿命を延ばす価値があるのか疑問だそうです。
ファン
電源ユニットによってはファンのベアリング(軸受け)にオイルを使用しており、オイルも温度が高いほど劣化し寿命が縮みます。コンデンサーと比べると温度が寿命に与える影響が小さいですが、温度を下げるとファンの寿命も延びます。負荷率
電源ユニットの容量がギリギリの状態で使用すると負荷率が高く、発熱が大きくなり温度が上がります。負荷率を50%以下に抑えるのが理想ですが、高くても70〜80%程度までがよいです。ホコリ
当初はエアフローがよくてもホコリが溜まるとエアフローが低下するので、ホコリが多い場所では定期的な掃除が必要です。PCケースの吸気口や排気口にホコリがたまると空気の流れが悪くなります。吸気口や排気口に付着したホコリを取り除くとよいです。ファンにホコリが付着しモーターへの負荷が高まるほどになると、故障率の上昇や寿命の低下につながります。ファンの掃除も必要です。電源ユニットやPCケースの掃除は、ホコリの多さによって違ってきますが、一般的には1年に1回程度で十分です。掃除方法
ホコリ
一般的な使用環境で使用するとホコリが溜まります。冷却性能が落ち温度が上昇し劣化が早まります。寿命が低下するので、寿命を延ばすには定期的に掃除が必要です。カバー
電源ユニットのカバーを開けると掃除がしやすいですが、保証対象外になるので厳禁です。保証期間を過ぎている、または保証対象外になってもよいと判断しカバーを開けるのもありですが、内部の部品を破損させないように注意が必要です。内部にある部品を分解するわけではないので危険性が低いですが、何かトラブルが起きても自己責任です。エアーダスター
ホコリの掃除でエアーダスターを使用する場合がありますが、電源ユニットでは厳禁です。ホコリを吹き飛ばせますが、内部の細部にホコリがつまり故障につながる可能性がある、勢いよく噴出する気体によりファンが破損する可能性があります。掃除機
掃除機でホコリを吸い取るとよいです。ただし、吸引力を弱に設定がよいです。強に設定するとホコリが勢いよく動き、内部の細部にホコリがつまる恐れがあります。掃除機の使用中にファンが勢いよく回転しないように注意が必要です。ファンが壊れます。掃除機では取れないホコリは綿棒で取り除くとよいです。電源ユニットを取り外して掃除機を使用する場合、電源ユニットに掃除機が接触しても簡単には壊れません。取り外さない場合、マザーボード等のデリケートなPCパーツに掃除機が接触しないように慎重な作業が必要です。電源ユニットを取り外すのが面倒ですが、取り外す方が安全で掃除しやすいです。
交換
丁寧に掃除しても全てのホコリを取り除くのが困難であり、ある程度のホコリが残るのはやむを得ません。あまりにもホコリが溜まっている場合は電源ユニットを交換するとよいです。放置
電源ユニットに限らずあらゆる物が経年劣化しますので、使用せずに放置するだけでも寿命が短くなります。故障に備えて交換用に保管していた等の理由で製造後長期間経過していると寿命が短くなっています。使用する場合と比べるとあまり短くならず、一般的には劣化速度が2〜3割程度です。使用すると10年程度の寿命であれば、10年放置で2〜3年寿命が短くなります(使用すると7〜8年の寿命)。
最も早く寿命を迎える可能性が高いコンデンサーが劣化し寿命が短くなります。温度・湿度が高いほど劣化するので、冷暗所に保管しておくとよいです。冷蔵庫で保管すると結露が発生するのでよくありません。
最も早く寿命を迎える可能性が高いコンデンサーが劣化し寿命が短くなります。温度・湿度が高いほど劣化するので、冷暗所に保管しておくとよいです。冷蔵庫で保管すると結露が発生するのでよくありません。
寿命の症状
電源が入らない
寿命を迎えると電源が入らない場合があります。ケーブルの接続し忘れ等が原因で電源が入らない場合もあるため、電源が入らなくても寿命を迎えたとは限りません。突然再起動する
寿命を迎えると突然再起動する場合があります。頻繁に起きなければ寿命以外が原因の可能性が高いです。頻繁に起きるとしても寿命とは限らず、例えばメインメモリーの故障が原因の場合もあります。異臭
一般的には寿命を迎えても異臭が発生しません。ホコリが燃えているような臭い等の異臭がする場合、寿命以外が原因の可能性が高いですが、何にせよ最悪発火する恐れがあるので、まだ使用可能でも使用中止が望ましいです。通常は異臭が発生しませんので使用し続けると危険です。キャンペーン情報(PR) |
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