電源ユニット

最終更新日 2021年10月06日

電源ユニットとは

役割

電源ユニットとは、パソコンに電力を供給するPCパーツです。パソコンは電源コンセントに接続し、電源コンセントからの電力供給で動作します。電源コンセントが供給する電力は交流電力ですが、そのままでは利用できませんので直流電力に変換します。電圧が100Vのままでは利用できませんので、パソコンが搭載している各PCパーツを動作させるために必要な電圧に変換し電力を供給します。

電圧が大きく変化してしまうと正常に動作しなくなりますが、電圧が一定となるよう各PCパーツへ電力を供給します。よい電源ユニットを使用してもパソコンの処理速度が上がるといった性能の向上に直接は貢献しませんが、特に消費電力が大きいパソコンでは安定した大容量の電力を供給するために重要です。安定した電力供給に欠かせない電源ユニットは、縁の下の力持ちです。

搭載するパソコン

電源ユニットは、デスクトップパソコンが搭載します。ノートパソコンでも直流電力が必要ですが、この変換はACアダプターが行います。デスクトップパソコンの全てが電源ユニットを搭載するわけではなく、ACアダプターを使用するデスクトップパソコンもあります。本来は電源ユニットを使用するデスクトップパソコンでもACアダプターの使用が可能ですが、電源ユニットと比べると最大出力が劣りますので、消費電力が少ない場合に可能です。

電源ユニットの変換効率

変換効率とは、電源ユニットに入力された交流電力と出力された直流電力の比率です。例えば100W入力され80W出力される場合、80W÷100W=0.8となり、変換効率が80%です。電源ユニットによって変換効率が違い、100%が望ましいですが、電源ユニットも電力を消費しますので100%にすることは不可能です。

電源ユニットの入力電圧

115V

対応電圧が115Vでも一定の範囲内の電圧であれば動作します。電圧が90Vくらいまで降下しても正常に動作する製品が多いです。日本国内の電源コンセント100Vでも問題なく使用できますが、電圧降下が発生すると安定動作しない場合があります。

延長タップやたこ足配線等が電圧降下の原因となりますが、これらを避けても電圧降下による影響が見られる場合は100V対応の製品を使用するとよいです。延長タップやたこ足配線等を避けても、例えばエアコンや電子レンジ等、消費電力が大きい家電製品を同時に使用し始めると一時的に電圧降下が発生する場合があります。

電源ユニットの交換ができない場合、電圧降下による影響を防ぐUPS(無停電電源装置)を使用する方法があります。100Vから115Vへ昇圧するトランスを使用する解決方法もあります。一般的な家電製品は100Vに対応であり115V昇圧トランスを組み合わせ使用すると危険なので、誤った使い方をしないように注意が必要です。

100V

対応電圧が100Vでも一定の範囲内の電圧であれば動作し、85V程度でも動作しますので、電圧降下によって正常に動作しない問題が起きにくいです。

電源ユニットのファン

ファンレス

電源ユニットには発熱し上昇した温度を下げるための冷却用ファンがありますが、製品によってはファンがなくファンレスと呼びます。ファンレスの製品では、大型のヒートシンクを内蔵する等、通常よりも放熱性が高めに設計されています。

回転数

昔はファンの回転数が一定でしたが、今ではファンの回転数を制御する製品が主流であり、出力電力や温度によって回転数を変えます。

ファンが負荷に応じて回転しない

一般的には負荷が高いほど発熱し温度が上昇するので、冷却して温度を下げるために回転数が高くなります。負荷が低いが回転数が高い場合があります。負荷が高くなっても回転数が高くならないどころか回転すらしない場合があります。ファンの故障の可能性がありますが、正常動作です。

パソコン起動直後は初期化処理の途中のため、ファンの回転数を制御する機能が働かず回転数が最高の場合があります。ホコリがたまっていたり使用環境が高温すぎる等、負荷が低くても温度が上昇する条件があると回転数が高くなります。幾つか例を挙げましたが、回転数は負荷ではなく温度によって制御する場合が多いです。そのような制御方法だと、負荷が低くても温度が高いと回転数が高くなったり、負荷が高くても温度が低いと回転数が低く回転すらしない場合もあります。

アフタークーリング

アフタークーリングとは、パソコンをシャットダウンした後に電源ユニットのファンを一定時間回転させる機能です。電源ユニットの温度が早く下がります。温度が高いほど劣化するコンデンサーの寿命が延び、電源ユニット自体の寿命も延びます。

電源ユニットによってはケースファンも回転させます。さらに早く温度が下がり、PCケース内部の温度も早く下がります。

騒音

ファンは騒音の原因ですが、冷却しないと異常な温度になり正常に動作しなくなったり最悪故障しますので、ある程度の騒音は仕方ありません。CPUクーラーのファン、ビデオカードのGPUクーラーのファン、PCケースのファン等、他にも騒音の原因があり、電源ユニットのファンが特別うるさいわけではありません。

低回転ファンへ交換

静音化するために低回転ファンへ交換する方法があります。多くの製品では市販のファンへ交換できますが、一部の製品では交換できない場合があります。ただし、交換すると冷却性能が落ち冷却不足になり、温度が上昇してしまう可能性があります。

温度が異常に高くなってしまった場合、自動的に動作が停止します。停止しないとしても温度上昇によりコンデンサー等の劣化が進み寿命が縮みます。

ファンが故障し停止

電源ユニットのファンが故障し停止すると、PCケース内部の温度が異常に高くなり、さらにパソコン内部のPCパーツも温度が異常に高くなり、パソコンが正常に動作しなくなる可能性があります。多くの電源ユニットには温度が異常に高くなると自動的に出力停止する機能があり、その機能が働くと突然電源が落ちます。

温度が低いとファンが回転しない電源ユニットもあるので、ファンが回転しなくても故障とは限りません。故障しており正常動作はするが温度が高いと、各PCパーツの寿命が縮む恐れがあります。

電源ユニットの信頼性

電源ユニットの信頼性とは、出力が不安定で電源が落ちるトラブルの発生のしにくさ、故障率、寿命です。

信頼性が高いと、出力が安定しており電源が落ちるトラブルが発生しにくい、故障率が低い、寿命が長い、以上の特徴があります。

信頼性の高さは、コンデンサーの種類、保証期間の長さが参考になります。

日本メーカー製のコンデンサーであり許容最高温度が105度だと、電流を安定にする性能が高く寿命が長いので、信頼性が高いです。

故障率が高く寿命が短いと、保証対応でコストがかかり保証期間が長くできませんので、長いと信頼性が高いです。

PCケース付属の電源ユニット

昔は電源ユニットが付属するPCケースが多く、電源ユニットは単体での販売が少なかったですが、コスト削減の対象になりやすく、安かろう悪かろうに当てはまりました。

故障率が高い、寿命が短い、出力が小さい、仕様上よりも出力が小さい、出力が不安定、騒音レベルが高い、以上の問題が多く見られ、付属しなくなり別々に販売されることが多くなりました。

CPU等の性能向上で消費電力が増え、それに伴い出力に関する問題が大きくなり、動作の安定性に支障をきたすようになったことが、別売りが進んだ大きな理由でした。

付属電源ユニットの全てが粗悪だったわけではなく、品質を売りにした物もありましたが、付属を使わずに別途で用意した電源ユニットを使用する方がよいと言われるほどでした。

パソコン標準搭載の電源ユニット

昔も今もパソコンの価格競争が激しいですが、標準搭載の電源ユニットのコストを抑えてもわかりにくいので、昔は価格が安く信頼性が低い場合が多かったです。

今では全体的に信頼性が向上しており、価格が高く信頼性が高い電源ユニットは信頼性が過剰に高いと言えるくらいです。

昔はパソコンを選んだら標準搭載の電源ユニットの信頼性が低く粗悪だった場合が多かったですが、今ではまずないです。

各パソコンメーカーは電源ユニットの信頼性に気をつけており、電源ユニットのメーカー名や型番等を仕様に記載し、評価・評判を調べられる場合が多いほどです。

インターネットで悪評が広まってもおかしくないような粗悪な電源ユニットを標準搭載している可能性が非常に低いです。

メーカー名や型番等が不明なパソコンも多いですが、悪評が広まりやすいインターネット社会になった状況で、信頼性が低い電源ユニットを標準搭載するパソコンを発売するとは考えにくいです。

電源ユニットの交換

電源ユニットの交換は、規格等が合えば可能です。

パソコン購入後にPCパーツを増設して容量不足になったり故障したりしても、交換すると解決できます。

パソコンの種類

パソコンの種類によって交換のしやすさが違い、タワー型デスクトップパソコンは交換しやすく、市販の電源ユニットの多くがタワー型向けです。

市販

市販の電源ユニットを搭載しているパソコンだと、確実に交換できます。

仕様に電源ユニットのメーカー名や型番等が記載されている場合、その情報を基にインターネットで調べると市販かどうかわかります。

仕様に記載されていない場合、電源ユニット本体に記載されていないか確認する方法があります。

メーカー独自

パソコンメーカー独自の電源ユニットを搭載している場合があり、さらに市販の電源ユニットを搭載できない場合があります。

その場合、パソコンメーカー独自の電源ユニットを入手できないと交換できません。

パソコンメーカーが販売していることはまずなく、中古で入手する方法があります。

電源ユニット単体で動作確認

電源ユニット単体で動作確認できます。メインコネクター(20ピン、24ピン)のPS ON(緑色ケーブル)とGND(黒色ケーブル)を短絡(ショート)させます。クリップ、針金等の電気を通す物を使用します。電源ユニットを電源コンセントに接続し、電源ユニットのスイッチを入れます。電源ユニットのファンが回れば、動作すると確認できます。ただし、ファンレスだと動作確認できません。

短絡させるために接続する場所を間違えると故障する恐れがあります。もし故障してもメーカー保証外となる自己責任行為ですので、慎重に作業する必要があります。

安全な方法として、簡易テスターや電圧チェッカーを使用する動作確認があります。電圧チェッカーであれば単に動作するかどうかだけではなく、電圧の異常やケーブルの断線がないかも確認できます。簡易テスターなら約1,000円、電圧チェッカーなら約3,000円で購入できます。最近だと低価格化が進んだせいか電圧チェッカーでも約1,500円くらいで購入できます。(2019/1/31日時点)

電源ユニットの異音

チョークコイルの鳴き

電源ユニットからチリチリと音が発生する場合があります。キーンやチーと聞こえる場合もあります。不具合や故障ではなく、チョークコイルの鳴きという現象です。チョークコイルはマザーボードやビデオカード等にもありますので、音の発生源が電源ユニットではない場合もあります。

ケーブルを通してマザーボードから伝わってくるノイズが原因です。チョークコイルに限らず物には振動が発生しやすい周波数がありますが、その周波数がノイズに含まれていると振動し音が鳴ります。ノイズに含まれる周波数はマザーボードによって違い、振動しやすい周波数はチョークコイルによって違いますので、必ず発生するわけではありません。

ケーブルにコアを取り付けるとノイズを減らせるため収まる可能性があります。コアとは、クランプコア、クランプフィルター、フェライトコア等とも呼びます。一部のケーブルを通して伝わるノイズが原因であれば、そのケーブルにコアを取り付ければ解決する可能性があります。全てのケーブルに取り付けても解決するとは限りません。原則的にはコアに線を通せばよいですが、1回コアに巻き付けて通すと効果が出る場合があります。

いろいろ試しても解決できない場合は、マザーボードか電源ユニットどちらかを交換する必要があります。

ファンにケーブル等が接触

電源ユニットからカラカラと音が鳴る場合、電源ユニットのファンにケーブル等が接触している可能性があります。接触しないようにファンガードが付いているものですが、ファンガードにある隙間が大きいと接触する可能性があります。PCケースを開けてみて何か接触していないか確認してみるとよいです。

ファンが回転すると、どうしても回転音が発生します。ファンの回転に関わる部品に歪み等が発生していると、カラカラと音が鳴る場合があります。ファンを無理に止めるのがよくなく行うなら自己責任ですが、ファンに何か引っ掛けてみてファンの回転を止めたら収まる場合、歪み等が発生している可能性が高いです。そうであれば、電源ユニットのファンを交換すれば直りますが、自己責任行為です。

ファン周辺にあるファンガードを強めに触れてみてカラカラという音が小さくなったり止まる場合、ファンガードが振動している可能性があります。ファンガードはネジで止められている場合、ネジを締めてみたり逆に緩めてみたりすると改善する可能性があります。ファンガードを交換する方法もあります。

ファンガードを取り外すとカラカラと音が鳴らなくなる場合、取り外したまま使用する方法がありますが、ファンに何かが接触しないように注意が必要です。

電源ユニットがファンレスの場合は、カラカラと音が鳴る場合がありません。


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