Bluetooth アダプターの選び方 - その他 周辺機器の選び方

最終更新日 2023年09月07日

Bluetooth アダプターとは

Bluetooth アダプターとは、パソコン等で Bluetooth を使えるようにするために使用する周辺機器です。ノートパソコンやタブレット PC では、Bluetooth を標準搭載する製品が増えてきましたが、Bluetooth 非搭載でも Bluetooth アダプターを使えば、Bluetooth を使えるようになります。

標準搭載されている Bluetooth の規格のバージョンが古い等の不満があれば、Bluetooth アダプターを購入し、こちらを使う手がありますが、標準搭載されている Bluetooth をオフ(無効)にできないと、Bluetooth アダプターの方は正常に動作しない場合があります。

標準搭載の Bluetooth がオンのままでも、Bluetooth アダプターが正常に動作する場合もありますが、正常に動作するかは実際に試してみないとわかりません。

対応機種の選び方

多くの Bluetooth アダプターはパソコン用、すなわち対応機種はパソコンですが、携帯電話やオーディオ機器等、パソコン以外が対応機種となる Bluetooth アダプターもあります。また、特定のメーカーの製品のみ対応等、対応機種の範囲が狭い Bluetooth アダプターもあります。

ここではパソコン用の Bluetooth アダプターの選び方について記載しますが、Bluetooth アダプターをパソコンと共に使用するなら、対応機種がパソコンである Bluetooth アダプターを選ぶ必要があります。

また、Bluetooth が標準搭載されていないパソコンに限り対応している Bluetooth アダプターが見られますが、恐らくBluetooth 標準搭載パソコンで使っても絶対に動作しないわけではなく、もし正常に動作しなくてもサポートはしないという意味と思われます。

標準搭載の Bluetooth と Bluetooth アダプターが競合してしまうトラブルは珍しくなく、トラブルの解決方法はパソコンのモデルによって異なりサポートするのは難しくなるため、Bluetooth が標準搭載されていないパソコンに限り対応していると思われます。

基本的に標準搭載の Bluetooth をオフ(無効)にできれば、Bluetooth アダプターは正常に動作します。

対応 OS の選び方

Bluetooth アダプターに限らず Bluetooth のハードウェアは、Bluetooth のスタックが制御しています。ハードウェアを制御するソフトウェアをドライバと呼びますが、Bluetooth のスタックには Bluetooth のドライバと、Bluetooth の補助的機能を提供するユーティリティソフトウェアが含まれているため、スタックと呼ばれます。

スタックよりもわかりやすいせいか、Bluetooth のスタックはドライバ、またはユーティリティソフトウェアと呼ばれる場合もあります。

Bluetooth アダプターを使うには、Bluetooth のスタックが動作する必要があります。Bluetooth のスタックが OS で動作するためには、その OS に対応している必要がありますが、それが Bluetooth アダプターの対応 OS となります。

Bluetooth アダプターを使えるよう、Bluetooth アダプターと共に使用するパソコンの搭載 OS に対応している Bluetooth アダプターを選ぶ必要があります。

以下は、2015年11月1日時点における比較的新しい Windows 製品です。

製品名 発売年
Windows 7 2009年
Windows 8 2012年
Windows 8.1 2013年
Windows 10 2015年

新しい Bluetooth アダプターなら、たいてい上記の Windows 製品に限らず、Windows Vista や Windows XP にも対応しています。

Windows 10 等の比較的新しい Windows 製品に対応している必要がなければ、古い Windows 製品に対応している Bluetooth アダプターを選んでも使えますが、Bluetooth アダプターが古い製品である可能性があります。

後に詳しく記載しますが、Bluetooth アダプターは新しい規格のバージョンに対応している製品を選ぶのが望ましく、古い製品だと対応している規格のバージョンが古い可能性があります。

後に新しい Windows 製品に対応している Bluetooth アダプターが必要になってくる可能性も考慮し、最新の Windows 10 にも対応している Bluetooth アダプターを選ぶ方が良いです。

Bluetooth アダプターの接続インターフェースの選び方

USB 接続で使う Bluetooth アダプターが主流

Bluetooth アダプターの接続インターフェースは、USB が主流です。PC カードスロット等、廃れてしまった接続インターフェースや、携帯電話やオーディオ機器等、特定の製品にある接続インターフェースも見られますが、接続インターフェースが USB 以外の Bluetooth アダプターは少ないです。

パソコン等に広く普及している USB を搭載する機器に Bluetooth アダプターを接続して使うなら、接続インターフェースは USB で決まりです。

USB 以外の接続インターフェースを選びたい場合は、かなり製品の選択肢が狭くなりますし、他の仕様を考慮すると自分に合う製品が見つからない可能性が高くなります。

USB 規格

USB は、長い間にわたって発展を続けてきたインターフェースであり、複雑化しています。USB については、 USBの規格、端子形状の規格 にて詳しく記載しています。

Bluetooth アダプターでは、USB 規格は USB2.0 が選択の目安

接続インターフェースが USB の Bluetooth アダプターを選ぶ場合は、USB 規格を確認して選ぶ必要があります。USB 規格によってデータ転送速度が異なりますが、そのデータ転送速度は、Bluetooth の最大通信速度に影響します。

以下は、USB の各規格のデータ転送速度です。

種類 データ転送速度
USB1.1 12Mbps
USB2.0 480Mbps
USB3.0 5Gbps
USB3.1 USB3.1 Gen1 5Gbps
USB3.1 Gen2 10Gbps

Bluetooth アダプターの最大通信速度は、実装している Bluetooth の通信方式によりますが、2017年7月1日時点では、最大通信速度は 1Mbps、3Mbps、24Mbps に分かれます。

24Mbps 出すためには USB1.1 のデータ転送速度 12Mbps では足りませんので、USB1.1 なら最大通信速度は 1Mbps か 3Mbps です。動画や画像、音楽データ等、容量が大きいデータを転送する事があるなら、最大通信速度は 24Mbps が望ましいので、USB2.0 か USB3.1 Gen1(USB3.0)を選ぶ必要があります。Bluetooth アダプターでは USB3.1 Gen1(USB3.0)も見られますが、USB2.0 のデータ転送速度で十分ですので、無理に USB3.1 Gen1(USB3.0)を選ぶ必要はありません。

また、USB2.0 か USB3.1 Gen1(USB3.0)であっても、最大通信速度が 24Mbps であるとは限りません。USB1.1 は廃れており、最大通信速度が 1Mbps や 3Mbps であっても、USB2.0 や USB3.1 Gen1(USB3.0)である Bluetooth アダプターが多いです。

Bluetooth アダプターでは、USB 端子形状は Type-A のみ

Bluetooth アダプターは、パソコン等にある USB 端子に直接差し込むので、Bluetooth アダプターの USB 端子形状は Type-A です。USB 端子形状に Type-C が登場しましたが、いずれは USB 端子形状が Type-C の Bluetooth アダプターが発売されると思われます。(2017年7月1日時点)

USB 端子には、小型版の Mini USB 端子や Micro USB 端子があります。Mini USB 端子は、Mini USB 端子の後継 Micro USB 端子の登場により廃れています。Micro USB 端子が搭載されているモバイルノートパソコンやタブレット PC 等には Bluetooth が標準内蔵されており需要が非常に小さいので、USB 端子形状が Micro USB の Bluetooth アダプターは発売されていないと思われます。

端子形状が Type-C の USB 端子や Micro USB 端子に Bluetooth アダプターを接続して使いたい場合は、USB 変換アダプターと併用する方法があります。

Bluetooth の規格の選び方

主な Bluetooth 規格

2016年3月1日時点では、Bluetooth 規格には、以下のバージョンがあります。

Bluetooth 規格 主な仕様変更内容
Bluetooth 1.1 ・1.0b が初期バージョンであり、次のバージョンが 1.0b+CE だが、バージョン 1.1 から本格的に Bluetooth が普及した
・最大通信速度は 1Mbps
Bluetooth 1.2 ・Bluetooth と同じ周波数帯(2.4GHz 帯)を使用する無線 LAN との干渉を低減する機能が追加
Bluetooth 2.0 ・最大通信速度を 3Mbps へ向上させる通信方式 EDR(Enhanced Data Rate)が追加
・EDR はオプションのため、Bluetooth 2.0 以降に対応した機器であっても EDR が実装されているとは限らない
Bluetooth 2.1 ・ペアリングに必要な作業が簡略化
・バッテリー動作時間の延長等につながる消費電力を抑える機能 Sniff Subrating が追加
Bluetooth 3.0 ・最大通信速度を 24Mbps へ向上させる通信方式 HS(High Speed)が追加
・HS はオプションのため、Bluetooth 3.0 以降に対応した機器であっても HS が実装されているとは限らない
・電力管理機能が強化され、消費電力が低下
Bluetooth 4.0 ・大幅に消費電力を抑える通信方式 LE(Low Energy)が追加
Bluetooth 4.1 ・Bluetooth と同じ周波数帯(2.4GHz 帯)を使用するモバイル端末向け通信サービスとの干渉を低減する機能が追加
・通信方式 LE のデータ転送が効率化
・自動再接続機能が追加
・通信方式 LE にて直接インターネット接続できる機能が追加
・通信方式 LE でもホストとクライアント同時動作できる機能が追加
Bluetooth 4.2 ・通信方式 LE にて直接インターネット接続できる機能を IoT(Internet of Things)向けに強化(新たに追加されたセキュリティ機能により安全性が向上、データ転送効率が向上)

Bluetooth 4.0 が選択の目安

Bluetooth が、これ以上機能等を仕様に追加する必要がないほど発展していれば、無理に新しいバージョンを選ぶ必要はありませんが、Bluetooth は発展の余地があり、新しいバージョンには後に必要になってくる可能性が高い通信方式や機能等が仕様に追加されています。

そのため、新しいバージョンに対応している Bluetooth アダプターを選ぶ方が良いです。2016年3月1日時点では、Bluetooth アダプターはバージョン4.0に対応している製品が主流であり、Bluetooth 4.0 対応製品が選択の目安です。

Bluetooth アダプターにとっては、Bluetooth 4.1 の仕様変更内容は重要ではないせいか、Bluetooth 4.1 に対応している製品は少なく、Bluetooth 4.1 対応製品にこだわる必要はありません。

Bluetooth 規格の互換性を考慮した選び方

Bluetooth 規格の互換性

Bluetooth 規格を選ぶ際は、互換性に注意して選ぶ必要があります。Bluetooth では、規格のバージョンだけではなく、通信方式にも注目して互換性を判断する必要があります。

Bluetooth 1.1 では、最大通信速度 1Mbps の通信方式 BR(Basic Rate)が登場しました。Bluetooth 2.0 から最大通信速度 3Mbps の通信方式 EDR(Enhanced Data Rate)が登場し、Bluetooth 3.0 から最大通信速度 24Mbps の通信方式 HS(High Speed)が登場しました。

Bluetooth 機器は、EDR 対応なら BR にも対応する、または HS 対応なら BR と EDR にも対応するよう作られていますので、これらの通信方式は互換性があると判断して問題ありません。ただし、両者の Bluetooth 機器間で通信方式が異なる場合は、最大通信速度は遅い方に合わせられます。

Bluetooth 4.0 から最大通信速度 1Mbps の通信方式 LE(Low Energy)が登場しましたが、LE は従来の通信方式 BR、EDR、HS と互換性がありません。LE で通信するなら、両者の Bluetooth 機器が LE に対応している必要があります。

以下は、A:Bluetooth 機器AとB:Bluetooth 機器Bとの組み合わせで、各通信方式で通信しようとする場合の互換性をまとめた表です。

A\B 1.1, 1.2
(BR)
2.0, 2.1
(BR, EDR)
3.0, 4.0, 4.1
(BR, EDR, HS)
4.0, 4.1
(LE)
1.1,1.2
(BR)
×
2.0, 2.1
(BR, EDR)
×
3.0, 4.0, 4.1
(BR, EDR, HS)
×
4.0, 4.1
(LE)
× × ×
(※)○:互換性あり、×:互換性なし

対応規格のバージョン Bluetooth 1.1〜3.0

Bluetooth アダプターの規格のバージョンが1.1〜3.0までなら、少なくとも BR には対応していますので、従来の通信方式 BR、EDR、HS と互換性があります。LE とは互換性がありません。

対応規格のバージョン Bluetooth 4.0〜4.1

Bluetooth アダプターの規格のバージョンが4.0〜4.1なら、LE に加えて少なくとも BR にも対応していますので、従来の通信方式 BR、EDR、HS と互換性があります。

もし Bluetooth アダプターに LE のみ対応製品(Bluetooth 4.0 以上)があるなら

Bluetooth アダプター以外の Bluetooth 機器には、規格のバージョンが4.0〜4.1で LE のみ対応している製品があります。

個人的には、このような製品と同様な通信方式に対応している Bluetooth アダプターは見た事ありませんが、もし Bluetooth アダプターが規格のバージョンが4.0以上でも LE のみ対応していると、従来の通信方式 BR、EDR、HS のみ対応している Bluetooth 機器とは接続して使用できません。

もし Bluetooth アダプターに従来の通信方式のみ対応製品(Bluetooth 4.0 以上)があるなら

Bluetooth アダプター以外の Bluetooth 機器でも、規格のバージョンが4.0以上で従来の通信方式 BR、EDR、HSのみに対応している製品は、個人的には見た事ありません。(規格のバージョンが4.0以上で従来の通信方式 BR のみ対応している製品や、従来の通信方式 BR、EDR のみ対応している製品も含みます。)

もし、Bluetooth アダプターが規格のバージョンが4.0以上でも、従来の通信方式 BR、EDR、HS のみに対応している製品がある場合、その製品は通信方式 LE のみ対応している Bluetooth 機器とは接続して使用できません。

規格のバージョンが4.0以上である Bluetooth アダプターであれば、LE に加えて少なくとも従来の通信方式 BR にも対応しているでしょうが、念のため確認しておいた方が良いです。

Bluetooth アダプターの互換性のまとめ

Bluetooth アダプター
規格のバージョン
互換性等
1.1〜3.0 ・少なくとも BR には対応
・従来の通信方式 BR、EDR、HS 対応 Bluetooth 機器と互換性あり
・従来の通信方式 BR、EDR、HS と LE 対応 Bluetooth 機器と互換性あり(※1)
・LE のみ対応 Bluetooth 機器と互換性なし
4.0〜4.1 ・LE に加えて少なくとも BR にも対応
・従来の通信方式 BR、EDR、HS 対応 Bluetooth 機器と互換性あり
・従来の通信方式 BR、EDR、HS と LE 対応 Bluetooth 機器と互換性あり
・LE のみ対応 Bluetooth 機器と互換性あり
(※1)LE を使用した通信はできない

もし、規格のバージョンが4.0以上で LE のみ対応している Bluetooth アダプターや、規格のバージョンが4.0以上で従来の通信方式 BR、EDR、HS のみ対応している Bluetooth アダプターがあれば、以下のとおりです。

Bluetooth アダプター
規格のバージョン
互換性等
4.0〜4.1
(LE のみ対応)
・従来の通信方式 BR、EDR、HS 対応 Bluetooth 機器と互換性なし
・従来の通信方式 BR、EDR、HS と LE 対応 Bluetooth 機器と互換性あり(※2)
・LE のみ対応 Bluetooth 機器と互換性あり
4.0〜4.1
(従来の通信方式 BR、EDR、HSのみ対応)
・従来の通信方式 BR、EDR、HS 対応 Bluetooth 機器と互換性あり
・従来の通信方式 BR、EDR、HS と LE 対応 Bluetooth 機器と互換性あり(※1)
・LE のみ対応 Bluetooth 機器と互換性なし
(※1)LE を使用した通信はできない
(※2)従来の通信方式 BR、EDR、HS を使用した通信はできない

最大通信速度の選び方

Bluetooth 規格のバージョンだけでは、最大通信速度は判断できない

Bluetooth の規格では、新しいバージョンと共に最大通信速度を向上させる通信方式が登場しましたが、Bluetooth の仕様で策定されたのであり、通信方式の実装は必須とはなっていません。

例えば、Bluetooth 2.0 で最大通信速度を 3Mbps へ向上させる通信方式 EDR が登場しましたが、EDR が未実装でも Bluetooth 2.0 対応機器となる事が可能です。

そのため、Bluetooth アダプターの最大通信速度は、Bluetooth 規格のバージョンだけではわかりません。最大通信速度を向上させる通信方式を実装しているか、または最大通信速度の値を確認する必要があります。

最大通信速度を向上させる通信方式

2016年3月1日時点では、以下の最大通信速度を向上させる通信方式があります。

通信方式 最大通信速度
EDR(Enhanced Data Rate) 3Mbps
HS(High Speed) 24Mbps

最大通信速度を向上させる通信方式を実装している場合は、Bluetooth 規格のバージョンの後ろに通信方式が記載されています。例えば、Bluetooth 規格のバージョンが4.0で EDR を実装している場合、Bluetooth 4.0+EDR となります。

HS を実装している場合は、Bluetooth 4.0+HS となりますが、HS を実装していれば EDR も実装していると判断して問題ありません。

3Mbps 以上が選択の目安

最大通信速度を向上させる通信方式を実装していなければ、最大通信速度は 1Mbps です。用途次第では十分ですが、3Mbps は欲しいです。Bluetooth でイヤホンやヘッドフォンで音楽鑑賞する人は結構いると思いますが、この用途で最大通信速度が 1Mbps では、満足できる音質は実現できません。

他の用途でも最大通信速度が 1Mbps では不満に感じる場面がありますので、最低でも 3Mbps、すなわち EDR を実装している Bluetooth アダプターを選ぶ方が良いです。

2016年3月1日時点では、まだ HS を実装している Bluetooth アダプターは少ないですが、最大通信速度を重視するなら 24Mbps、すなわち HS を実装している Bluetooth アダプターを選ぶと良いです。

Bluetooth のプロファイルの選び方

プロファイルとは

Bluetooth を使用して通信する機器では、同じ Bluetooth の通信方式を使用してデータを送受信しますが、データの送受信の仕方は機器によって異なります。データの送受信の仕方を定義したものが、プロファイルです。

Bluetooth 機器を使うためには、その機器で必要となるプロファイルに対応していないと使えません。例えば、Bluetooth が使えるパソコンとマウスがある場合、両方がマウスで必要となるプロファイルに対応していないと、Bluetooth で接続して使えません。

主なプロファイル

以下は、主なプロファイルです。たいていの Bluetooth アダプターは、多くのプロファイルに対応しており、用途に応じて使用するプロファイルを使い分けます。

プロファイル 用途
A2DP(Advanced Audio Distribution Profile) ヘッドフォンやイヤホン等に音声を伝送する
ANP(Alert Notification Profile) 着信、メール、警告等を通知する
aptX ヘッドフォンやイヤホン等に音声を伝送する(音質が向上、音声の遅延が低減しており、エラー回復機能が追加されている)
AVRCP(Audio/Video Remote Control Profile) AV機能のリモコン機能を制御する
BPP(Basic Printing Profile) 携帯電話等からプリンターへ印刷データを転送し、印刷機能を制御する
BIP(Basic Image Profile) 機器に対し、画像を転送する
DIP(Device ID Profile) デバイスの認識等のために必要なデバイス固有の情報を提供する
DUN(Dial-up Networking Profile) 携帯電話や PHS を経由してインターネットにダイヤルアップ接続する
FAX(FAX Profile) FAX を送信する
FMP(Find Me Profile) 見つからない機器の場所を特定するために、アラームやバイブレーションを鳴らす
FTP(File Transfer Profile) パソコン同士でデータを転送する
GAP(Generic Access Profile) 機器に対し、認識、接続の確立や認証、暗号化を行う
GATT(Generic Attribute Profile) 各プロファイルで通信仕様は異なるが、基本となる共通化した通信仕様で通信する
主に通信方式 LE を実装する機器で使われる
GAVDP(Generic Audio/Video Distribution Profile) AV機器に対し、音声や動画を伝送する
GOEP(Generic Object Exchange Profile) 機器に対し、データを転送する
HCRP(Hardcopy Cable Replacement Profile) プリンターに印刷データを転送する
HDP(Health Device Profile) 医療機器や健康管理機器等のヘルス機器と接続し、データを転送する
HFP(Hands Free Profile) ヘッドセットでハンズフリー通話を行う(音声の送受信だけでなく通話の発着信機能の制御も行う)
HID(Human Interface Device Profile) マウスやキーボード等の操作を行う
HOGP(HID Over GATT Profile) マウスやキーボード等と消費電力を抑えて接続し操作を行う
HSP(Headset Profile) ヘッドセットと音声を送受信する
LAP(LAN Access Profile) Bluetooth を使用して LAN を構築する
MAP(Message Access Profile) 機器間でメッセージを送受信する
OPP(Object Push Profile) 携帯電話同士で、データを転送する
PAN(Personal Area Networking Profile) 複数のパソコン間でネットワーク環境を構築する
PBAP(Phone Book Access Profile) 携帯電話等へ電話帳のデータを転送する
PXP(Promoxity Profile) 通信相手となる機器との距離を測定する
SDAP(Service Discovery Application Profile ) 通信相手となる機器が提供する機能を検索する
SPP(Serial Port Profile) パソコン間で仮想シリアルポートを作成し、シリアル接続する
SYNC(Synchronization Profile) パソコンや携帯電話等との間で、スケジュール帳や電話帳のデータ転送を行い自動的に同期する
TIP(Time Profile) 時刻、時間帯のデータを転送する

接続して使用したい Bluetooth 機器で必要となるプロファイルに対応しているか確認が必要

Bluetooth アダプターが、接続して使用したい Bluetooth 機器で必要となるプロファイルに対応していないと、その Bluetooth 機器とは接続して使用できません。そのような事が起きないように、多くのプロファイルに対応している Bluetooth アダプターを選ぶのが基本です。

Bluetooth アダプターは、対応しているプロファイル内容の差は小さく、ほとんど同じですので、そこまで Bluetooth アダプターが対応するプロファイルの数にこだわる必要はありませんが、既に使用する Bluetooth 機器が決まっている場合、その Bluetooth 機器を使用するために必要なプロファイルに対応しているかは確認する方が良いです。

Bluetooth アダプター購入後に、使用する Bluetooth 機器を見つけていきたい場合は、対応プロファイルの数が比較的多ければ、それで十分です。

たいていの Bluetooth アダプターはパソコン用に作られており、マウス、キーボード、イヤホン、ヘッドフォン、ヘッドセット、プリンター、オーディオ機器、携帯電話、スマートフォン等、パソコンと Bluetooth 接続して使うユーザーが多い Bluetooth 機器で必要となるプロファイルに対応しています。

販売されている Bluetooth アダプターを全体的に見て、極端に対応プロファイル数が少ない Bluetooth アダプターは選ばない方が良いです。

もちろん対応プロファイル数が少ない事を承知の上なら、選んでも問題ありません。例えば、Bluetooth 接続可能なオーディオ機器に特化した Bluetooth アダプターだと、主にオーディオ機器で必要となるプロファイルしか対応しておりませんが、オーディオ機器のみ Bluetooth 接続して使うなら、選んでも問題ありません。ただし、マウスやキーボード等、オーディオ機器以外とは接続して使用できません。

最大通信距離の選び方

Class

Bluetooth 機器は、電波を使用して通信を行います。Bluetooth 機器によって電波が到達する距離、すなわち最大通信距離は異なります。

Bluetooth には Class(クラス)があり、各 Class の種類には最大通信距離が規定されています。2015年11月1時点では、Class には以下の種類があります。

Class 最大通信距離
Class1 100m
Class2 10m
Class3 1m

通信を行う Bluetooth 機器同士が、異なる Class であっても通信できますが、最大通信距離は短い方となります。

Bluetooth アダプターは、様々な Bluetooth 機器と通信して使えるよう最大通信距離は長めとなっており、Class1 か Class2 が見られます。Class3 である Bluetooth アダプターは見られませんが、あったとしても最大通信距離が1mでは不便なため選ばない方が良いです。

最大通信距離が長くなるほど、電波が遠くまで届くよう強い電波を出しますので、消費電力が大きくなります。バッテリー動作させるノートパソコン等で使うなら気になるところですが、Bluetooth では通信相手となる Bluetooth 機器との通信距離を測定し、電波の届く距離、すなわち電波の強さを調節しますので、消費電力について気にする必要はありません。

最大通信距離が数値で記載されいる場合が多い

Bluetooth アダプターの仕様には、最大通信距離が Class だけではなく、数値で記載されている場合が多いです。また、Class 表記ではなく、数値のみ記載されている場合もあります。

20m等、最大通信距離が100m、10m、1m以外になる Bluetooth アダプターでは、数値のみ記載されています。Class が記載されていない場合は、数値で選ぶ事になります。

Bluetooth アダプターと接続して使用する Bluetooth 機器の使い方を想定して選ぶ

Bluetooth アダプターと接続して使用する Bluetooth 機器は、どの程度の距離離れるのか想定して、Class1 か Class2 どちらを選ぶか決める必要があります。

例えば、Bluetooth アダプターをパソコンに接続し、その近くでマウスやキーボードを Bluetooth 接続で使うなら、最大通信距離は10mもあれば十分ですので、Class2 か Class1 が選択の目安です。

Bluetooth アダプターをパソコンに接続し、遠く離れた別の部屋でヘッドセットを Bluetooth 接続で使うなら、最大通信距離は10mでは足りない可能性が高くなりますので、Class1が選択の目安です。


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