PLC アダプターの選び方 - その他 周辺機器の選び方

最終更新日 2023年09月07日

PLC とは

PLC とは、Power Line Communication の略で、電気配線を LAN ケーブルのように通信経路として使用する技術の事を意味します。この技術を採用した通信機器が PLC アダプターであり、これを使えば有線 LAN や無線 LAN にはできないやり方で、離れた所同士で通信が可能となります。

例えば、無線 LAN の電波が届きにくく、かつ LAN ケーブルを引き込むのも難しい部屋があったとします。もしその部屋に電源コンセントがあれば、PLC アダプターを利用する事で、通信環境を用意する事ができます。

一般的な住宅であれば、屋内に電気配線が行き届いてますので、PLC アダプターを利用すれば有線 LAN や無線 LAN を利用せずとも快適な通信環境を整えられるでしょうが、PLC は環境によっては最悪通信が行えない場合がありますので注意が必要です。

なので、PLC アダプターを選ぶ前に、まずは有線 LAN や無線 LAN を利用して通信環境が用意できないか、じっくり検討する事をおすすめします。どうしても PLC アダプターを利用せざるを得ないのであれば、電気配線に関わる環境を調べ、PLC アダプターを利用するのに適しているか判断して、実際に PLC アダプターを購入するのがおすすめです。

PLC アダプターを導入する前に気をつける事

PLC アダプターを導入する前に、幾つか気をつけておきたい事があります。実際に導入してみないとわからない事もありますが、以下の項目は必ずチェックしておきたいです。また、以下は PLC アダプターを導入する上で必ず気をつけておきたい項目を並べましたが、PLC アダプターのメーカーサイトでは、導入前の注意事項等について、さらに詳しい情報が掲載されていますので、必ず確認しておく事をおすすめします。

PLC は屋内のみ使用可能

PLC は電波法により屋内のみ使用が許可されています。一般的な住宅であれば、見られないと思いますが、電気配線が屋外にある場合、そこを通して PLC を利用してはいけません。

医療機器への影響

PLC アダプターを使用すると、医療機器へ悪影響(誤動作等)を与える恐れがあります。命に関わる事ですので、医療機器を使用している環境では、PLC アダプターを利用しない方が良いです。

電波利用機器への影響

PLC アダプターを利用すると、無線機器等、電波を利用する機器へ悪影響を与える恐れがあります。もし業務に利用している機器へ悪影響を与えて、業務を妨害していると認められた場合、電波法に基づき妨害を除去するために必要な措置がとられる場合があります。

同一分電盤上にある環境で通信が可能

多くの一般的な家庭では、分電盤は一つでしょうが、二世帯住宅等で分電盤が複数ある場合、注意が必要です。PLC は同一分電盤上にある環境で通信が可能となるため、それぞれ異なる分電盤上にある環境間では通信ができません。

異なるブレーカー間、異相関での通信では、速度低下の恐れあり

分電盤を見るとわかるのですが、一般的な家庭では、複数のブレーカーがあり、さらに L1 相のブレーカーや L2 相のブレーカーがあります。一つのブレーカー内にある環境同士であれば問題ありませんが、異なるブレーカー間、異相間となると通信速度の低下の恐れがあります。実際に使ってみないとわからないところですが、最悪まともに通信できない事がありえますので、注意が必要です。

他の家電製品からの影響を受けて、通信速度が低下する場合あり

PLC アダプターは、電源コンセントに指して使用しますが、同じ電源コンセントに別の家電製品が指されて使用されていると、他の家電製品から発生するノイズの影響を受けて通信速度が低下したり、最悪通信が途絶えたりする恐れがあります。PLC アダプターを電源コンセントに単独で直接指して使用するのが良いですが、中々そうはいかないと思いますので、その場合はノイズフィルター付きの電源タップを利用すると良いです。

PLC アダプターを購入する場合は、同一規格で

PLC には、複数の規格あり、HD-PLC、HomePlug AV、UPA があります。必ず把握しておきたいのは、異なる規格同士では通信できない事です。そのほか、通信速度等、それぞれの規格に強み弱みがありますが、どれを選んでも問題ないと言ってもいいくらい差はありません。一応将来性を考えて、最も日本で採用されている HD-PLC 規格対応の PLC アダプターを選ぶといいかもしれません。

また、同一規格という条件だけでなく、メーカーも同じにしてそろえると良いです。異なるメーカーでも規格が同じであれば通信は可能ですが、予期せぬトラブルが発生するかもしれません。同じメーカー同士であれば、メーカーの方でしっかりテストされているはずですので、安心です。

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