DVI ケーブルの選び方 - その他 周辺機器の選び方

最終更新日 2023年09月07日

DVI ケーブルとは

DVI は、Digital Visula Interface の略であり、映像データを伝送するための外部インターフェース規格です。パソコン等の映像出力機器の DVI 出力端子には、DVI-D 出力端子と DVI-I 出力端子があります。液晶ディスプレイ等の映像入力機器の DVI 入力端子には、DVI-D 入力端子があります。

DVI-I 入力端子もありますが、それを搭載する映像入力機器は非常に少ないので、ここでは省略します。

DVI-D 出力端子は、デジタル信号で映像データを出力し、DVI-D 入力端子へ接続します。DVI-I 出力端子は、デジタル信号でもアナログ信号でも映像データを出力でき、DVI-D 入力端子へ接続した場合はデジタル信号、ミニ D-Sub 15 ピン入力端子へ接続した場合はアナログ信号で映像データを伝送する事になります。

DVI-D 出力端子とDVI-D 入力端子を接続するために使用するケーブルは、DVI-D ケーブルと呼ばれます。DVI-I 出力端子と DVI-D 入力端子を接続するために使用するケーブルも DVI-D ケーブルとなります。

DVI-I 出力端子とミニ D-Sub 15 ピン入力端子を接続するために使用するケーブルは、DVI-I - ミニ D-Sub 15 ピン変換ケーブルと呼ばれます。

メーカーによって呼び方は多少異なりますが、両者区別できるよう名称が付けられています。DVI-D ケーブルと DVI-I - ミニ D-Sub 15 ピン変換ケーブルは、まとめて DVI ケーブルと呼ばれますが、DVI ケーブルという名称で販売されている場合もあり、その場合は仕様で端子形状を確認すれば、DVI-D ケーブルか DVI-I - ミニ D-Sub 15 ピン変換ケーブルどちらなのか判別できます。

DVI-I 出力端子と DVI-I 入力端子を接続するために使用する DVI-I ケーブルもありますが、DVI-I 入力端子を搭載する映像入力機器は非常に少ないせいか、DVI-I ケーブルも非常に少ないので、ここでは省略します。

映像出力端子 使用ケーブル 映像入力端子
DVI-D 出力端子 DVI-D ケーブル DVI-D 入力端子
DVI-I 出力端子 DVI-D ケーブル DVI-D 入力端子
DVI-I 出力端子 DVI-I - ミニ D-Sub 15 ピン変換ケーブル ミニ D-Sub 15 ピン入力端子

DVI ケーブルを選ぶ際は、接続する映像出力端子と映像入力端子を確認し、DVI-D ケーブルと DVI-I - ミニ D-Sub 15 ピン変換ケーブル適切な方を選ぶ必要があります。

シングルリンク DVI-D ケーブルとデュアルリンク DVI-D ケーブルの選び方

DVI-D ケーブルには、シングルリンク DVI-D ケーブルとデュアルリンク DVI-D ケーブルがあります。

まず DVI-D のシングルリンクとデュアルリンクの違いについてですが、デュアルリンクはシングルリンクの2倍の伝送帯域を持ちます。伝送帯域が大きいほど単位時間あたりに伝送できる映像データ量が大きくなりますので、デュアルリンクの方が対応可能な最大解像度が大きいです。

シングルリンクの場合は 1920×1200、デュアルリンクの場合は 2560×1600 が対応可能な最大解像度となります。デュアルリンクでは、リフレッシュレートを下げる事で 3840×2400 まで対応可能ですが、 DVI-D 出力端子搭載機器と DVI-D 入力端子機器はデュアルリンク仕様であっても、対応可能な最大解像度は 2560×1600 となっている場合が多いです。

そのため、一般的には デュアルリンク DVI-D の対応可能な最大解像度は 2560×1600 になります。

シングルリンク DVI-D ケーブルとデュアルリンク DVI-D ケーブルでは、対応可能な最大解像度の他に端子部分のピン数が異なります。デュアルリンク DVI-D ケーブルの方がピン数が多くなっています。DVI-D 出力端子と DVI-D 入力端子でも、同様にデュアルリンク仕様の方がピン数が多くなっています。

ピン数が異なると接続できなさそうですが、デュアルリンク DVI-D ケーブルはシングルリンクの DVI-D 出力端子と DVI-D 入力端子にも接続できますし、シングルリンク DVI-D ケーブルはデュアルリンクの DVI-D 出力端子と DVI-D 入力端子にも接続できます。

ただし、DVI-D 出力端子と DVI-D 入力端子、DVI-D ケーブルの中に1つでもシングルリンク仕様が混ざったら、対応可能な最大解像度はシングルリンクの 1920×1200 となります。

  対応可能な最大解像度
シングルリンク DVI-D ケーブル 1920×1200
デュアルリンク DVI-D ケーブル 2560×1600

DVI-D ケーブルを接続する DVI-D 出力端子と DVI-D 入力端子の両方がデュアルリンク仕様であり、1920×1200 を超える解像度で映像データを伝送するなら、デュアルリンク DVI-D ケーブルを選ぶ必要があります。

そうでなければ、シングルリンク DVI-D ケーブルで十分ですが、将来デュアルリンク DVI-D ケーブルが必要になる可能性を考慮し、デュアルリンク DVI-D ケーブルを選んでおくのもありです。

ケーブルの長さの選び方

DVI の規定では最長5m

DVI の仕様では、ケーブルの長さは5mまでと規定されています。ケーブルの長さに上限があるのは、ケーブルが長くなるほど映像データを伝送するために流す電気信号が減衰するからです。電気信号が減衰し過ぎると正常に映像データを伝送できませんし、電気信号が減衰するほど外部ノイズの影響を受けやすくなり、外部ノイズの影響が大きくなっても正常に映像データを伝送できなくなります。

DVI ケーブルのメーカーは、電気信号の減衰を抑える技術、外部ノイズの影響を抑える技術を開発し、5mを大幅に超える DVI ケーブルを発売しており、中には50mの DVI ケーブルもあります。

ただし、5mを超える長い DVI ケーブルは、たいていは DVI-D ケーブルであり、DVI-I - ミニ D-Sub 15 ピン変換ケーブルは無きに等しいです。

1mは余裕を持たせて選ぶ

どのくらいの長さを持つ DVI ケーブルを選ぶか迷うところですが、DVI ケーブルを通す場所を確認して必要な長さを見積もり、長さが足りなくならないよう選ぶ必要があります。

長さがギリギリだと DVI ケーブルの端子部分だけでなく、接続する DVI 入出力端子にも負荷がかかり破損するリスクが出てきますので、1m程度余裕を持たせて選ぶと良いです。

将来 DVI ケーブルを通す場所が変わる可能性を考慮し、2m〜5m余裕を持たせて選ぶのもありですが、DVI ケーブルは長くなるほど電気信号の減衰や外部ノイズの影響で、正常に映像データを伝送できなくなるリスクが高くなりますので注意が必要です。

DVI ケーブルは、同じ長さであっても電気信号の減衰の大きさや外部ノイズの耐性は、製品によって異なります。また、映像出力機器と映像入力機器では、どの程度まで電気信号が減衰しても問題ないか、または外部ノイズが影響しても問題ないか、製品によって異なります。

つまり、実際に使ってみないと正常に映像データを伝送できるかどうかわかりませんが、正常に映像データを伝送できなくなるリスクを抑えたい場合は、5m以下を選ぶのが無難です。5mを超える長さが必要であれば選ぶしかありませんが、なるべくリスクを抑えるためはもちろんですが、ケーブルは余った部分は邪魔になる事もありますので、不必要に長いケーブルは選ばない方が良いです。

5mを超える DVI-I - ミニ D-Sub 15 ピン変換ケーブルは無きに等しいですが、 DVI-I 出力端子とミニ D-Sub 15 ピン入力端子を接続するために5mを超える長さが必要であれば、DVI-I - ミニ D-Sub 15 ピン変換ケーブルとミニ D-Sub 15 ピン延長ケーブルを組み合わせる、または DVI-I - ミニ D-Sub 15 ピン変換アダプターとミニ D-Sub 15 ピンケーブルを組み合わせる等の方法があります。


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