インテル Celeron(Westmere 以降)のプロセッサー・ナンバーの見方 - CPU の選び方

最終更新日 2015年11月01日

プロセッサー・ナンバーとは

インテル社の CPU には、製品ごとに異なるプロセッサー・ナンバーが付けられています。数字やアルファベットから成るプロセッサー・ナンバーは、製品の識別ができるだけでなく、プロセッサー・ナンバーには法則があるため、数字やアルファベットから性能の大小関係や製品の特徴がわかります。

しかし、プロセッサー・ナンバーはマイクロアーキテクチャや開発コードネームが変わると、法則も変わる場合があります。Celeron では、マイクロアーキテクチャごとに分けるとわかりやすいため、マイクロアーキテクチャごとにプロセッサー・ナンバーの見方について記載します。

また、Celeron は古くから使われてきたブランド名であり、全てを網羅すると長くなりますので、ここでは Westmere マイクロアーキテクチャ以降の Celeron を扱います。

Westmere は、Nehalem の後継となるマイクロアーキテクチャですが、Nehalem を踏襲し仕様はほぼ同じのため、Celeron に限らず、Westmere の CPU は、Nehalem の CPU と呼ばれる事があります。

ちなみに、Celeron においては、プロセッサー・ナンバー P1053 の製品のみが Nehalem マイクロアーキテクチャを採用した製品です。この製品は、組込み機器向けの製品です。

以下は、Nehalem マイクロアーキテクチャ以降の Celeron 採用マイクロアーキテクチャ、開発コードネームを簡易にまとめた表です。

マイクロアーキテクチャ 開発コードネーム 発売時期
Nehalem Jasper Forest 2010年
Westmere Clarkdale, Arrandale 2010〜2011年
Sandy Bridge Sandy Bridge, Sandy Bridge Gladden 2011〜2013年
Ivy Bridge Ivy Bridge 2013年
Haswell Haswell 2013〜2014年
Broadwell Broadwell 2015年
Silvermont Bay Trail-D, Bay Trail-M 2013〜2014年
Airmont Braswell 2015年

一部のマイクロアーキテクチャでは、同じ、もしくは似た名称の開発コードネームが存在します。

Westmere マイクロアーキテクチャ

Westmere の Celeron のプロセッサー・ナンバーは、以下のように表されます。

プリフィックス 4桁の数字

プリフィックス

プリフィックスは、製品の特徴を示します。Westmere の Celeron では、以下のプリフィックスが使われます。

デスクトップ用途向け
G
デスクトップ用途向け
モバイル用途向け
P
モバイル用途向け
U
超低消費電力

4桁の数字

4桁の数字は、大きいほど機能と性能に優れている事を示します。

4桁の数字で優劣を比較する際は、モバイル用途向けとデスクトップ用途向けの製品では大きく仕様が異なるため、同じ用途向けの製品に限りますが、Westmere の Celeron でデスクトップ用途向けの製品は G1101 のみです。

Sandy Bridge マイクロアーキテクチャ

Sandy Bridge の Celeron のプロセッサー・ナンバーは、以下のように表されます。

プリフィックス 3桁の数字 サフィックス

プリフィックス

プリフィックスは、製品の特徴を示します。Westmere の Celeron では、以下のプリフィックスが使われます。

デスクトップ用途向け
G
デスクトップ用途向け
モバイル用途向け
B
モバイル用途向け
デスクトップ用途向けの製品では、Westmere の Celeron と変わりありませんが、モバイル用途向けの製品では B が付くようになり、その中で超低消費電力な製品には B は付きません。

3桁の数字

3桁の数字は、大きいほど機能と性能に優れている事を示します。3桁の数字は、様々な機能の有無やクロック周波数等の性能を左右する仕様を基に決められているため、3桁の数字を処理速度の速さという観点で性能比較を行うのは困難です。

また、3桁の数字からは具体的な機能の有無についてはわかりませんので、知りたい場合は製品の仕様を確認する必要があります。

Celeron は、モバイル用途向けとデスクトップ用途向けの製品に分かれていますが、同じ用途向けの製品に限るなら、3桁の数字は、ほぼ処理速度の速さに関わる仕様の違いで決まってくるため、3桁の数字を処理速度の速さという観点で性能比較ができます。

ただし、それでも必ずしも3桁の数字が大きいほど処理速度が速いとは限りません。例えば、同じ用途向けの製品には、処理速度の速さに関わる性能を犠牲に消費電力の低さに優れた製品があります。性能が低い分は3桁の数字が下がりますが、省電力機能に優れている分で3桁の数字が上がります。

そのため、ある2つの製品を比較した場合、処理速度の速さが負けていても消費電力の低さで勝っている製品の方が、3桁の数字が大きい場合があります。

サフィックス

サフィックスは、製品の特徴を示します。Sandy Bridge の Celeron では、以下のサフィックスが使われます。

デスクトップ用途向け
T
低消費電力
モバイル用途向け
U
超低消費電力
E
組込み機器向け

Ivy Bridge マイクロアーキテクチャ

Ivy Bridge の Celeron のプロセッサー・ナンバーは、以下のように表されます。

プリフィックス 4桁の数字 サフィックス

プリフィックス

プリフィックスは、製品の特徴を示します。Ivy Bridge の Celeron では、以下のプリフィックスが使われます。

デスクトップ用途向け
G
デスクトップ用途向け
デスクトップ用途向けの製品では、Sandy Bridge の Celeron と変わりありませんが、モバイル用途向けの製品では、プリフィックスは付きません。

4桁の数字

4桁の数字は、プロセッサー・ナンバー 927UE を除き、上1桁目が1となります。Sandy Bridge の Celeron とは桁数が異なりますが、見方は同じです。

Ivy Bridge の CPU ブランドには、Core i シリーズ、Pentium があり、どちらもプロセッサー・ナンバーに4桁の数字がありますが、Core i シリーズは上1桁目が世代を示すため必ず3となり、Pentium は一部の製品を除き上1桁目は2となっています。

CPU ブランドを上位順に並べると、Core i シリーズ、Pentium、Celeron となるため、数字上からも上位順がわかるように Celeron は上1桁目が1となるように調整してあると思われます。

プロセッサー・ナンバー 927UE の製品は、モバイル用途向けの製品の中で唯一コア数が1の製品であり、これが大きく評価を下げ、1000を下回り3桁になったと思われます。

サフィックス

サフィックスは、製品の特徴を示します。Ivy Bridge の Celeron では、以下のサフィックスが使われます。

デスクトップ用途向け
T
低消費電力
モバイル用途向け
M
モバイル用途向け
U
超低消費電力
Y
極低消費電力
E
組込み機器向け

Haswell マイクロアーキテクチャ

Haswell の Celeron のプロセッサー・ナンバーは、以下のように表されます。

プリフィックス 4桁の数字 サフィックス

プリフィックス

プリフィックスは、製品の特徴を示します。Haswell の Celeron では、以下のプリフィックスが使われます。

デスクトップ用途向け
G
デスクトップ用途向け
モバイル用途向けの製品では、サフィックスは使われません。

4桁の数字

Sandy Bridge の Celeron とは桁数が異なりますが、見方は同じです。

4桁の数字の上1桁目は、デスクトップ用途向けでは1、モバイル用途向けでは2となっています。Haswell の Core i シリーズは上1桁目が世代を示すため必ず4となり、Pentium は上1桁目が3となっています。

数字上からも上位順がわかるようにするなら、Haswell の Celeron のデスクトップ用途向けも上1桁目が2になると思われますが、なぜ1になっているかは不明です。

Haswell の Pentium と Celeron に大きな性能差があるなら、それが数字上に表れて4桁の数字の差が大きくなっていると考えられますが、あまり大きな性能差はありません。

サフィックス

サフィックスは、製品の特徴を示します。Haswell の Celeron では、以下のサフィックスが使われます。

デスクトップ用途向け
T
低消費電力
E
組込み機器向け
モバイル用途向け
M
モバイル用途向け
U
超低消費電力
Y
極低消費電力
E
組込み機器向け

Broadwell マイクロアーキテクチャ

Broadwell の Celeron のプロセッサー・ナンバーは、以下のように表されます。

4桁の数字 サフィックス

4桁の数字

4桁の数字の上1桁目は、3となります。上2桁目からの3桁の数字の見方は、Sandy Bridge の Celeron と同じです。

サフィックス

サフィックスは、製品の特徴を示します。Broadwell の Celeron では、以下のサフィックスが使われます。

モバイル用途向け
U
超低消費電力

Silvermont マイクロアーキテクチャ

Silvermont は、本来は低消費電力、低発熱が特長の Atom 向けのマイクロアーキテクチャですが、技術進歩によって Pentium や Celeron に迫る性能を有するまでになったため、Silvermont の製品の中で性能が高い方は、ブランド名に Pentium や Celeron を採用しています。

Silvermont の Celeron のプロセッサー・ナンバーは、以下のように表されます。

プリフィックス 4桁の数字

プリフィックス

プリフィックスは、製品の特徴を示します。Silvermont の Celeron では、以下のプリフィックスが使われます。

デスクトップ用途向け
J
デスクトップ用途向け
モバイル用途向け
N
モバイル用途向け

4桁の数字

Sandy Bridge の Celeron とは桁数が異なりますが、見方は同じです。

4桁の数字の上1桁目は、デスクトップ用途向けは1、モバイル用途向けは2になっています。Silvermont の Pentium では、デスクトップ用途向けは2、モバイル用途向けは3になっており、上1桁目の数字の大小関係から CPU ブランドの上位順がわかるようにしてると思われますが、なぜ用途が違うと1の差が生じるのかは不明です。

Airmont マイクロアーキテクチャ

Airmont の Celeron のプロセッサー・ナンバーは、以下のように表されます。

プリフィックス 4桁の数字

プリフィックス

プリフィックスは、製品の特徴を示します。Airmont の Celeron では、以下のプリフィックスが使われます。

モバイル用途向け
N
モバイル用途向け

4桁の数字

4桁の数字の上1桁目は、3となります。

上2桁目からの3桁の数字の見方は、Sandy Bridge の Celeron と同じです。