インテル Pentium(Westmere 以降)のプロセッサー・ナンバーの見方 - CPU の選び方

最終更新日 2015年11月08日

プロセッサー・ナンバーとは

インテル社の CPU には、製品ごとに異なるプロセッサー・ナンバーが付けられています。数字やアルファベットから成るプロセッサー・ナンバーは、製品の識別ができるだけでなく、プロセッサー・ナンバーには法則があるため、数字やアルファベットから性能の大小関係や製品の特徴がわかります。

しかし、プロセッサー・ナンバーはマイクロアーキテクチャや開発コードネームが変わると、法則も変わる場合があります。Pentium では、マイクロアーキテクチャごとに分けるとわかりやすいため、マイクロアーキテクチャごとにプロセッサー・ナンバーの見方について記載します。

また、Pentium は古くから使われてきたブランド名であり、全てを網羅すると長くなりますので、ここでは Westmere マイクロアーキテクチャ以降の Pentium を扱います。

Westmere は、Nehalem の後継となるマイクロアーキテクチャですが、Nehalem を踏襲し仕様はほぼ同じのため、Pentium に限らず、Westmere の CPU は、Nehalem の CPU と呼ばれる事があります。ちなみに、Pentium においては、Nehalem の Pentium はありません。

以下は、Westmere マイクロアーキテクチャ以降の Pentium 採用マイクロアーキテクチャ、開発コードネームを簡易にまとめた表です。

マイクロアーキテクチャ 開発コードネーム 発売時期
Westmere Clarkdale, Arrandale 2010〜2011年
Sandy Bridge Sandy Bridge, Sandy Bridge-EN, Sandy Bridge Gladden 2011〜2012年
Ivy Bridge Ivy Bridge, Ivy Bridge-EN, Ivy Bridge Gladden 2012〜2013年
Haswell Haswell 2013〜2014年
Broadwell Broadwell 2015年
Skylake Skylake-S, Skylake-U, Skylake-Y 2015年
Silvermont Bay Trail-D, Bay Trail-M 2013〜2014年
Airmont Braswell 2015年

一部のマイクロアーキテクチャでは、同じ、もしくは似た名称の開発コードネームが存在します。

Westmere マイクロアーキテクチャ

Westmere の Pentium のプロセッサー・ナンバーは、以下のように表されます。

プリフィックス 4桁の数字

プリフィックス

プリフィックスは、製品の特徴を示します。Westmere の Pentium では、以下のプリフィックスが使われます。

デスクトップ用途向け
G
デスクトップ用途向け
モバイル用途向け
P
モバイル用途向け
U
超低消費電力

4桁の数字

4桁の数字は、大きいほど機能と性能に優れている事を示します。

Sandy Bridge マイクロアーキテクチャ

Sandy Bridge の Pentium のプロセッサー・ナンバーは、以下のように表されます。

プリフィックス 3桁の数字 サフィックス

プリフィックス

プリフィックスは、製品の特徴を示します。Westmere の Pentium では、以下のプリフィックスが使われます。

デスクトップ用途向け
G
デスクトップ用途向け
モバイル用途向け
B
モバイル用途向け
デスクトップ用途向けの製品では、Westmere の Pentium と変わりありませんが、モバイル用途向けの製品では B が付くようになり、その中で超低消費電力な製品には B は付きません。

3桁の数字

3桁の数字は、大きいほど機能と性能に優れている事を示します。3桁の数字は、様々な機能の有無やクロック周波数等の性能を左右する仕様を基に決められているため、3桁の数字を処理速度の速さという観点で性能比較を行うのは困難です。

また、3桁の数字からは具体的な機能の有無についてはわかりませんので、知りたい場合は製品の仕様を確認する必要があります。

Pentium は、モバイル用途向けとデスクトップ用途向けの製品に分かれていますが、同じ用途向けの製品に限るなら、3桁の数字は、ほぼ処理速度の速さに関わる仕様の違いで決まってくるため、3桁の数字を処理速度の速さという観点で性能比較ができます。

ただし、それでも必ずしも3桁の数字が大きいほど処理速度が速いとは限りません。例えば、同じ用途向けの製品には、処理速度の速さに関わる性能を犠牲に消費電力の低さに優れた製品があります。性能が低い分は3桁の数字が下がりますが、省電力機能に優れている分で3桁の数字が上がります。

そのため、ある2つの製品を比較した場合、処理速度の速さが負けていても消費電力の低さで勝っている製品の方が、3桁の数字が大きい場合があります。

サフィックス

サフィックスは、製品の特徴を示します。Sandy Bridge の Pentium では、以下のサフィックスが使われます。

デスクトップ用途向け
T
低消費電力
モバイル用途向けの製品では、サフィックスは使われません。

Ivy Bridge マイクロアーキテクチャ

Ivy Bridge の Pentium のプロセッサー・ナンバーは、以下のように表されます。

プリフィックス 4桁の数字 サフィックス

プリフィックス

プリフィックスは、製品の特徴を示します。Ivy Bridge の Pentium では、以下のプリフィックスが使われます。

デスクトップ用途向け
G
デスクトップ用途向け
モバイル用途向け
A
A が付く製品は、A1018 のみで、他のモバイル用途向けの製品と比べると機能、性能が劣り、価格が安いですが、何を示すのかは不明です。
デスクトップ用途向けの製品では、Sandy Bridge の Pentium と変わりありませんが、モバイル用途向けの製品では、A1018 を除き、プリフィックスは付きません。

4桁の数字

4桁の数字の上1桁目は、A1018 を除き2となります。Core i シリーズのように上1桁目は世代を示すようにしたと思われますが、Ivy Bridge の Core i シリーズは、第3世代 Core i シリーズのため4桁の数字の上1桁目は3になっており、Core i シリーズと同列の製品であると誤解されないよう2にしてると思われます。(Pentium は、Core i シリーズの下位に位置する製品です。)

上2桁目からの3桁の数字の見方は、Sandy Bridge の Pentium と同じです。

サフィックス

サフィックスは、製品の特徴を示します。Ivy Bridge の Pentium では、以下のサフィックスが使われます。

デスクトップ用途向け
T
低消費電力
モバイル用途向け
M
モバイル用途向け
U
超低消費電力
Y
極低消費電力

Haswell マイクロアーキテクチャ

Haswell の Pentium のプロセッサー・ナンバーは、以下のように表されます。

プリフィックス 4桁の数字 サフィックス

プリフィックス

プリフィックスは、製品の特徴を示します。Haswell の Pentium では、以下のプリフィックスが使われます。

デスクトップ用途向け
G
デスクトップ用途向け
モバイル用途向けの製品では、サフィックスは使われません。

4桁の数字

4桁の数字の上1桁目は、3となります。上2桁目からの3桁の数字の見方は、Sandy Bridge の Pentium と同じです。

サフィックス

サフィックスは、製品の特徴を示します。Haswell の Pentium では、以下のサフィックスが使われます。

デスクトップ用途向け
T
低消費電力
E
組込み機器向け
モバイル用途向け
M
モバイル用途向け
U
超低消費電力
Y
極低消費電力

Broadwell マイクロアーキテクチャ

Broadwell の Pentium のプロセッサー・ナンバーは、以下のように表されます。

4桁の数字 サフィックス

4桁の数字

4桁の数字の上1桁目は、3となります。上2桁目からの3桁の数字の見方は、Sandy Bridge の Pentium と同じです。

サフィックス

サフィックスは、製品の特徴を示します。Broadwell の Pentium では、以下のサフィックスが使われます。

モバイル用途向け
U
超低消費電力

Skylake マイクロアーキテクチャ

Skylake の Pentium のプロセッサー・ナンバーは、以下のように表されます。

プリフィックス 4桁の数字 サフィックス

プリフィックス

プリフィックスは、製品の特徴を示します。Skylake の Pentium では、以下のプリフィックスが使われます。

デスクトップ用途向け
G
デスクトップ用途向け
モバイル用途向けの製品では、サフィックスは使われません。

4桁の数字

4桁の数字の上1桁目は、4となります。上2桁目からの3桁の数字の見方は、Sandy Bridge の Pentium と同じです。

サフィックス

サフィックスは、製品の特徴を示します。Skylake の Pentium では、以下のサフィックスが使われます。

デスクトップ用途向け
T
低消費電力
E
組込み機器向け
モバイル用途向け
U
超低消費電力
Y
極低消費電力

Silvermont マイクロアーキテクチャ

Silvermont は、本来は低消費電力、低発熱が特長の Atom 向けのマイクロアーキテクチャですが、技術進歩によって Pentium や Celeron に迫る性能を有するまでになったため、Silvermont の製品の中で性能が高い方は、ブランド名に Pentium や Celeron を採用しています。

Silvermont の Pentium のプロセッサー・ナンバーは、以下のように表されます。

プリフィックス 4桁の数字

プリフィックス

プリフィックスは、製品の特徴を示します。Silvermont の Pentium では、以下のプリフィックスが使われます。

デスクトップ用途向け
J
デスクトップ用途向け
モバイル用途向け
N
モバイル用途向け

4桁の数字

4桁の数字の上1桁目は、デスクトップ用途向けは2、モバイル用途向けは3になっていますが、なぜそう決まっているのかは不明です。

上2桁目からの3桁の数字の見方は、Sandy Bridge の Pentium と同じです。

Airmont マイクロアーキテクチャ

Airmont の Pentium のプロセッサー・ナンバーは、以下のように表されます。

プリフィックス 4桁の数字

プリフィックス

プリフィックスは、製品の特徴を示します。Airmont の Pentium では、以下のプリフィックスが使われます。

モバイル用途向け
N
モバイル用途向け

4桁の数字

4桁の数字の上1桁目は、3となります。

上2桁目からの3桁の数字の見方は、Sandy Bridge の Pentium と同じです。